こんにちは!のぶやんです。
日本人にはなじみ深い「木枯らし」について解説していきます。
小さい頃、寒くなってきたら童話の「たきび」歌いましたよね(灯油の巡回販売とかでも聞くかな)。
そのなかに「木枯らし」がでてきます。
かきねの かきねの まがりかど
たきびだ たきびだ おちばたき
「あたろうか」「あたろうよ」
きたかぜぴいぷう ふいている
さざんか さざんか さいたみち
たきびだ たきびだ おちばたき
「あたろうか」「あたろうよ」
しもやけ おててが もうかゆい
こがらし こがらし さむいみち
たきびだ たきびだ おちばたき
「あたろうか」「あたろうよ」
そうだん しながら あるいてく
僕の簡単なプロフィールです。
- 気象予報士(福岡)
- 家族だんらんが好き
木枯らしとは?
木枯らしとは、晩秋から初冬へと季節が移りかわる時期に初めて吹く北よりの冷たい風のことをいいます。
漢字だと「凩」ってかくこともあるみたいです。
秋に紅葉した樹木の葉を落とし、木を枯れたようにしてしまうからということで木枯らしというんです。
木枯らしというのは私たちが生まれるずっと昔から日本で親しまれてきた言葉です。
同志社女子大学のコラムにはこんな風に記載がありました。
「木枯らし」は案外古い言葉です。もっとも『万葉集』には見られないので、 平安時代語ということになります。今のところ初出は『古今六帖』の、
木枯らしの秋まつ風の吹きぬるをなどか雲居に鷹の声せぬ
とされています。それ以外に『うつほ物語』に2例、『枕草子』に1例、『源氏物語』に5例、『狭衣物語』に4例、『栄花物語』に2例などと使われています。
同志社女子大学より
なんと木枯らしは、平安時代から使われている言葉なのだそう。
源氏物語でも木枯しの女というのがでてきます。
木枯に吹きあはすめる笛の音をひきとどむべき言の葉ぞなき
秋はどこか感傷的になる季節で、木を枯らすような「木枯らし」という言葉は私たちに季節を感じさせてくれて長く愛されてきたんですね。
木枯らしが吹く気象状況とは?
木枯らしが吹くときの気象状況としては、大体冬型の気圧配置の時に吹きます。
2020年に東京地方で木枯らしが吹いたのは11月4日ですがその日の天気図をもってきました。
木枯らし1号を発表しているのは東京地方と近畿地方のみ
木枯らしが初めて吹いた時には木枯らし1号として気象庁が発表しています。
木枯らし1号が発表されているのは、東京地方と近畿地方になります。
他の地域での発表はありません。
また、木枯らし2号、3号の発表はありません。
東京地方と近畿地方で発表基準が微妙に異なるので紹介していきます。
発表基準をもとに、今年は木枯らし1号は発表されなかったという年もあります。
東京地方で木枯らし1号を発表する基準
東京地方における「木枯らし 1 号」は、下記の事項を基本として総合的に判断して気象庁天気相談所が発表しています。
- 期間は10月半ばから11月末までの間に限る。
- 気圧配置が西高東低の冬型となって、季節風が吹くこと。
- 東京における風向が西北西~北である。
- 東京における最大風速が、おおむね風力 5(風速 8m/s)以上である。
ちなみに東京地方とは、東京都のうち伊豆諸島や小笠原諸島を除いた本土部分のことをいいます。
関東地方ではなくてあくまで東京都だけを対象に発表しているみたいです。
近畿地方で木枯らし1号を発表する基準
近畿地方における「木枯らし1号」の発生日は、おおむね以下の目安を満たした最初の日を基本として総合的に判断しています。
大阪管区気象台が発表しています。
- 期間 霜降(10月24日ごろ)~冬至(12月22日ごろ)まで。
- 気圧配置 西高東低の冬型の気圧配置。
- 風向・風速 北よりの風が吹き、最大風速8m/s 以上。
ちなみに近畿地方とは、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、滋賀県、和歌山県のことをいいます。
まとめ
今回の内容についてまとめました。
以上が、「木枯らしってなに?解説します」でした。
読んでいただきありがとうございました。