こんにちは!のぶやんです。
今回は、世界一当たる天気予報モデルと世界一当たる台風進路予想モデルはどれかを調べた結果、欧州中期予報センター(ECMWF)のモデルが一番当たることがわかりました。
この記事では、気象庁の最新の検証資料をもとにした世界の天気予報モデルの精度ランキングと、台風進路予想モデルの精度比較、そして2025年から運用が始まったECMWFのAI天気予報「AIFS」まで、気象予報士がわかりやすく解説します。
※2026年6月更新:最新の気象庁検証データ・AI予報の情報を反映しました。

僕の簡単なプロフィールです。
・気象予報士(福岡あたりの気象のこと中心)
・マラソン(サブ3.5)
・家族だんらんが好き
さっそくみていきましょう。
世界一当たる天気予報モデルはECMWF
この先の天気はどうなるかなあという天気の予想資料を、数値による計算で作っています。これをモデルといいます。
気象庁ではスパコンを使ってこのモデルを作成しています。
一方モデルを作成しているのは日本の気象庁だけではないのです。
世界でも予測モデルを作って天気の予想をしています。
どこが一番性能がいいのか?
資料を気象庁HP内からもってきました。
世界の主なモデルについて掲載されています。

気象庁の資料によると 日本、欧州中期予報センター(ECMWF)、イギリス(UKMO)、米国(NCEP)が特に精度が良いと記述があります。
特に全球モデルの予測精度が良いと言われている数値予報センターが欧州中期予報センター(European Centre for Medium-Range Weather Forecasts; ECMWF)や米国(National Centers for Environmental Prediction; NCEP)、イギリス(United Kingdom Met Office; UKMO)、日本である。 ECMWFは22の加盟国と12の協力国。
その特に精度が良い4つのモデルの中での精度を比較してくれています。

予測誤差が少ない=予測精度が良いということになります。
予測誤差が精度がいい順に並べると
1位 ECMWF(欧州)
2位 UKMO(英国)
3位 NCEP(米国)
4位 JMA(日本)
となります。
欧州中期予報センター(ECMWF)のモデルが一番よく当たる予報となりますね!
ちなみに、日本は4位のようです。
【2026年最新】今でもECMWFが1位なの?
上で紹介した精度ランキングの根拠となる図は、気象庁「令和2年度数値予報解説資料集」1.7.2 全球モデルに掲載されている「500hPa高度の予測誤差(RMSE)の経年変化の国際比較」のグラフです。この資料には「ECMWFの精度が優れており、UKMOがそれに次ぐ状況である」と明記されています。

では最新版ではどうかというと、2026年3月に公開された「令和7年度数値予報解説資料集」の1.7.2 全球モデル「世界の数値予報」でも、「特に全球モデルの予測精度が良いと言われている数値予報センターがECMWF、NCEP(米国)、UKMO(イギリス)、日本である」と記載されており、トップ4の顔ぶれは変わっていません(※最新版では順位付きの国際比較グラフ自体は掲載されなくなっています)。
解像度を比べても、ECMWFのモデル(IFS)は約9km格子で計算しているのに対し、日本の全球モデル(GSM)は2023年3月に約20kmから約13kmへ高解像度化されたところです。日本も着実に進化していますが、ECMWFが一歩先を行く状況が続いています。
世界一当たる台風進路予想モデルもECMWF
今度は台風の進路予想についてどこが一番当たるのかみていきましょう。
こちらも気象庁の資料をもってきました。

縦軸の位置誤差が少ないところが一番当たるところといっていいでしょう。
結果は、
1位 ECMWF(欧州)
2位 UKMO(英国)
3位 DWD(ドイツ)
4位 NCEP(米国)
5位 KMA(韓国)
6位 JMA(日本)
僅差のようですがやはり 欧州中期予報センター(ECMWF) が一番よく当たっているようです。

日本の台風進路予報の精度も年々向上している
「日本は6位」と聞くとがっかりするかもしれませんが、誤差は僅差で、気象庁の台風進路予報は世界トップクラスの精度を維持しています。気象庁が公開している最新の精度検証結果(2025年まで)を見てみましょう。
| 予報時間 | 2025年の年平均誤差 |
|---|---|
| 24時間(1日先) | 66km |
| 48時間(2日先) | 104km |
| 72時間(3日先) | 180km |
| 96時間(4日先) | 304km |
| 120時間(5日先) | 512km |
予報円の表示が始まった1982年の24時間予報の誤差は約210kmでしたから、40年あまりで誤差は3分の1以下になりました。1日先の予報なら誤差70km前後まで絞り込めているということです。
【2026年最新】台風進路予想モデルの今|ECMWFはAIでさらに先へ
では、2026年現在の台風進路予想モデルはどうなっているのでしょうか?結論からいうと、「世界一当たる台風進路予想はECMWF」という状況は変わっていません。むしろECMWF自身のAI予報モデル「AIFS」が、これまで世界一だった自社の物理モデル(IFS)をさらに上回っています。
ECMWFは2025年2月25日にAI予報モデル「AIFS」の正式運用を開始しましたが、ECMWFの発表によると、AIFSは台風(熱帯低気圧)の進路予測を含む多くの指標で物理モデルを上回り、進路予測の改善幅は最大20%にのぼります。
さらに、ECMWFが2026年1月に公表した2022~2024年の台風を対象とした検証報告(AIFSブログ)でも、AIFS方式のAIモデルの進路(位置)誤差は物理モデルIFSより大幅に小さいことが示されています。一方で、中心気圧などの「強度」の予測はIFSより弱めに出るという課題も報告されており、学習方法の工夫で改善できる見通しも示されています。つまり「進路はAI、強度は物理モデル」という使い分けの時代になりつつあります。


なお、機関別の順位がわかる公開の国際比較グラフは、上で紹介した気象庁の令和2年度資料(2017年までの検証+2019年)が現時点でも最新です。防災判断はこれまでどおり気象庁の予報円を基本にしつつ、「世界最先端の進路予想はECMWF(とそのAI予報AIFS)」と覚えておけば間違いありません。
※ECMWF公式サイトは接続環境によって表示できない場合があるため、本文中のECMWFへのリンクはインターネットアーカイブ(Wayback Machine)の保存版にしています。
WindyでECMWFのモデル予測資料をみれる!
台風でも天気予報でも世界一を誇るECMWFの予想資料をWindyというアプリ(またはサイト)で見られます。しかも無料です!
アプリ
サイト
Windy.comというチェコの会社が作ってデータ提供してくれています。
Windyっていうくらいなので最初は風のデータメインだったようですが、現在は風のほかにも雨・雷、気温、雲、波、気圧と要素が増えています。
なんてありがたや~。
無料版、有料版とあって有料になると、サポートがきめ細かくなります。
僕は、無料版を使っていますが十分だと思います。
| 無料 | プレミアム | |
|---|---|---|
| 予報時間 | 3時間予報 | 高解像度の1時間予報 |
| 精度・更新頻度 | 標準的なデータ、1日2回更新 | 高精度なデータ、1日4回更新 |
| 速度 | 標準的な配信 | 高速なデータ配信のための高品質ネットワーク |
| 利用 | 非商用利用のみ | 商用利用可 |
| Display | Only Mercator projection | Mercator and 3D globe |
| サポート | 技術的なサポートなし | 営業時間中の高品質なサポート |
| プライバシー | 2021年からターゲティング広告 | 広告やトラッキングクッキーなし |

実際僕も有料版を使っていて、レビューしていますので参考にしてみてください。
次いつ雨が降りそうなのかを確認する方法
次天気がいつ崩れるかを知るために、僕はWindyよく使います。その確認方法を紹介します。
①右下のメニューを選択「三」

②次に「雨、雷」を選択

③下のほうに進んで気圧にチェックをいれる。(気圧をつけてると天気の動きがわかりやすいです。)

④こんな感じになります。

⑤スワイプして拡大して、雨の強そうなところタップすると3時間降水量予想がでてきます。
あとは、下の日時を動かして雨域の予想を確認していきます。

【新時代】AI天気予報「AIFS」が2025年から運用開始
天気予報モデルの世界では、いま大きな変化が起きています。
世界一のECMWFが、機械学習(AI)を使った天気予報モデル「AIFS」を2025年2月25日から正式運用開始したのです。
ECMWFの発表によると、AIFSは従来の物理ベースのモデル(IFS)と比べて台風(熱帯低気圧)の進路予測などで最大20%程度の精度向上がみられる指標もあり、しかも予報1回あたりの計算エネルギーは約1000分の1で済むとのことです。
2025年7月にはアンサンブル版のAIFSも運用開始されています。
また、GoogleのDeepMindが開発した「GenCast」などのAIモデルも従来モデルを上回る精度を出したと報告されており、「物理計算のスパコン予報」から「AI予報」への大転換期に入っています。
世界一当たる天気予報の座も、今後はAIモデル同士の競争になっていきそうです。
ECMWFが世界一でも「日本の天気予報はダメ」ではない理由
ここまで読むと「日本の天気予報はあてにならないの?」と思うかもしれませんが、そうではありません。
私たちが普段見ている天気予報は、モデルの計算結果をそのまま流しているわけではなく、複数のモデルを見比べ、統計的な補正や予報官の知見を加えて発表されています。地域のクセを知り尽くした補正が入るぶん、日本国内の日々の天気予報では、国内の予報がモデルの生データより当たることも多いのです。
気象庁も2024年3月から新しいスーパーコンピュータの運用を開始し、モデルの改良を続けています。使い分けのコツは次のとおりです。
- 日々の天気・防災情報 → 気象庁や国内の天気予報(警報・注意報は必ず気象庁)
- 10日先までの傾向・台風の長期的な進路の幅 → WindyなどでECMWFをチェック
- 台風接近時 → 気象庁の予報円+複数モデルを見比べてリスクの幅を把握
よくある質問(FAQ)
Q. 世界一当たる天気予報はどこで見られますか?
A. ECMWFのモデル予測は、Windy(アプリ・サイト)で無料で見られます。ECMWF公式サイトでも予想天気図が公開されています。
Q. 日本の気象庁のモデルは世界何位ですか?
A. 気象庁の資料では、特に精度が良いとされるECMWF・UKMO(英国)・NCEP(米国)・JMA(日本)の4機関の中で4位とされています。
ただし世界全体で見ればトップクラスの精度です。
Q. 台風のときはどの進路予想を信じればいいですか?
A. 避難などの防災判断は気象庁の予報円を基本にしてください。
そのうえで、ECMWFなど複数のモデルを見比べると「進路がどれくらいブレる可能性があるか」がつかめます。複数のモデルが同じ進路を示しているときは、その進路になる可能性が高いと考えられます。
まとめ
今回の内容をまとめます。
- ECMWF(欧州中期予報センター)が一番天気を当てている(2026年最新の気象庁資料でも1位)
- 台風の予測についてもECMWF(欧州中期予報センター)が一番当てている
- 日本のモデルも気象予測で4位と世界トップクラス。台風進路予報の誤差は40年で3分の1以下に向上している。
- ECMWFの予想資料をみるならWindy.comを使いましょう
- 2025年からはECMWFのAI予報「AIFS」が運用開始。天気予報はAIの時代へ
- 防災判断は気象庁の情報を基本に、複数モデルで進路の幅をつかむのがおすすめ
長い期間をみてみると、どのモデルも予報の精度が段々向上しているため
今後の精度向上に期待したいです。
日本は災害大国なのですごいのかと思っていましたが、世界には上には上がいる…。

日本の気象庁も頑張ってほしいです!!!
今回も読んでいただきありがとうございました。






