こんにちは!のぶやんです。
地球温暖化が桜にまで影響が及んでいるのがわかったので紹介します。
僕の簡単なプロフィールです。
・気象予報士
・福岡あたりの気象のこと中心
・お花見は、花より団子派
地球温暖化で気温が上昇している
近年、温暖化温暖化と世間でいわれていますが、実際どうなのかをまず確認したいと思います。
気象庁が発表した資料には気温の現状についてこのように書かれています。
- 日本国内の都市化の影響が比較的小さい15地点で観測された年平均気温は、1898~2019年の間に、100年当たり1.24°Cの割合で上昇している。
- 1910~2019年の間に、真夏日、猛暑日及び熱帯夜の日数は増加し、冬日の日数は減少した。特に猛暑日の日数は、1990年代半ばを境に大きく増加している。
明確に気象庁が、気温が上昇しているよーと公表しています。
気温上昇にともなって、真夏日、猛暑日、熱帯夜が増加、冬日は減少しているといっています。
巷で言われている地球温暖化は間違いなく進んでいるといっていいでしょう。
地球温暖化でさくらの開花が早くなっている
桜の開花の早まりについても、さきほどの気象庁の資料内(コラム3)で確認できます。
1953年以降、さくらの開花日は、10年当たり1.0日の変化率で早くなっている。(信頼水準99%で統計的に有意)。
さくらの開花日が早まる傾向は、現象が発現する前の平均気温との相関が高いことから、これら経年変化の特徴の要因の一つとして長期的な気温 上昇の影響が考えられる 。
日本各地の開花日についても掲載されていましたのでもってきました。
1990年頃の平年値と2010年頃の平年値を比較していますが、これをみると1日~5日で幅はありますが、どの地点でも桜の開花は早まっているのがわかります。
地球温暖化によって、春が早まったと言えそうですね。
将来のさくらの開花はどうなるのか?
地球温暖化は進んで、実際さくらの開花も早くなっていました。
では、将来さくらの開花はどのように変化していくのでしょうか?それを福岡市博物館の伊藤さんが研究されていました。
桜が開花するのは、休眠打破というメカニズムが重要になります。
寒さがあってサクラは「眠り」から「目覚め」る。暖冬だと「目覚め」にくくなる
サクラの花芽は前年の夏にできますが、その後「眠り」(休眠)に入り,成長が止まります。「目覚め」が起こるには 0~10℃前後の低温が一定時間必要で,この「目覚め」を休眠打破と呼びます。したがって,暖冬だと暖地では休眠打破が遅れ、かえって成長が遅れます。一方、寒冷地では暖冬であろうと休眠打破には十分な寒さがあるので、それが遅れることはほぼありません。
今年の暖冬とサクラ 福岡市科学館館長 伊藤さん
つまり、桜の開花には、一定時間の寒さも必要になり、冬があったかいと桜の開花も遅くなります。
さらに伊藤さんは20世紀末と21世紀末では桜の開花がどう変化するか?をシュミレーションされています(21世紀は2~3度程度高くなるという想定です)。
今より北日本と山岳域でずっと早く,南九州でずっと遅く開花する
温暖化で21世紀末には北日本や山岳地では桜の開花が早くなります。また、南九州では暖冬になることにより一定の寒さが十分ではなかった分、休眠打破うまくいかなくなるためです。
画像は、2082〜2100 年の平均開花日と1982〜2000 年の平均開花日の差。正の値は 2082〜2100 年が遅く、負の値は早いことを示しています。
これみると北日本で18日くらい早くなっていてほかの地域でも大体早まっていますが、南九州では開花が遅くなるとなっています。
サクラが開花しなかったり,満開にならなかったりするところが出てくる
地球温暖化により冬一定時間の寒さが確保できなくなると、休眠打破が起こりにくくなり、桜が開花しなかったり、満開にならなかったりするところが出てくることになります。九州に多い予想になっています。
☆印が桜が開花しない地点、〇印が満開にならない年のある地点
まとめ
今回の内容についてまとめました。
以上が、地球温暖化の影響で桜の開花を早まっていた!将来、桜が開花しない場所がでてくるかも…でした。
読んでいただきありがとうございました。