こんにちは!のぶやんです。
今回は、海風・陸風のしくみをわかりやすく解説していきます。
僕の簡単なプロフィールです。
- 気象予報士
- 家族だんらんが好き
海風・陸風ってなあに?
海風・陸風っていいますがどんなものなんでしょう?
海岸付近の沿岸部なんかの天気の良い日は、日中と夜間とで風の向きが反対になるような風が吹きます。
海岸で晴れた日中に海から陸に向かって吹く風を海風といいます。
日中の海風のイメージはこんな感じです。
夜間に海に向かって吹く風を陸風といいます。
夜間の陸風のイメージはこんな感じです。
海風・陸風をまとめて海陸風なんて言ったりします。
ちなみに海風と陸風の交替時には、ほぼ無風になる時間帯があってこのことを凪(なぎ)といいます。
朝方に陸風から海風に変わるのを朝なぎ、夕方海風から陸風に変わる時を夕凪といいます。
そもそもなんで風が吹くの?
そもそもなんで風が吹くのでしょう?
空気が動く理由は空気間の温度の違いによります。
暖められた空気は軽いので上昇していき気圧も低くなります(低気圧)。
そうすると暖かい空気のあったところには、気圧の高いところ(高気圧)からまわりの空気が流れ込んできます。
この空気の流れ込みによって風が吹くのです。
上昇した空気はどこかで降りてこないといけないのですが、これが高気圧の下降流となって降りてくるのです。
イメージだとこんな感じです。
低気圧から高気圧に向かって吹いたり、低気圧で上昇した空気も高気圧で降りてきて…と絶えず風は循環しているってことですね。
海風・陸風のメカニズムはどうなってるの?
風が温度差によって吹くことがわかったところで、海風・陸風がなぜできるのか?みていきましょう。
まずは海風の仕組みから解説します。
日中は、太陽の日差しによって比熱の小さい陸地が相対的に海面よりも高温になります。
比熱が小さいと暖まりやすく冷めやすくて、陸地は日差しがでると熱せられてぐんぐん気温があがるのです。
逆に海の方が比熱が大きくて暖まりにくく、冷めにくい性質をもっています。
ごちゃごちゃ書きましたが要は、太陽の日差しで陸地の方が海よりも暖まりやすくて冷めやすいのです。
このため日差しによって陸地が暖まって気温が高くなり低気圧に、相対的に海面が気温が低い方となって高気圧となります。
気圧の高い海面から気圧の低い陸地に向かって風が吹きますが、これが海風となるのです。
海から吹くから海風ってことですね。
図にするとこんな感じです。
続いて、陸風の仕組みを解説します。
夜間の天気の良い日には放射冷却によって、陸地が冷めやすいので気温がぐんぐん下がっていきます。
陸地の方が海より冷えやすいので陸地が低温となって高気圧となり、海面の方が相対的に気温が高くなって低気圧になります。
このため気圧の高い陸地から、気圧の低い海面に向かって風が吹くことになりこれが陸風となるのです。
陸から吹くから陸風ってことですね。
図にするとこんな感じです。
実際に陸風・海風がどんな風に吹いているかみてみよう
百聞は一見に如かずなので、実際に陸風・海風が吹いている時の天気をみてみましょう。
2023年2月16日の事例を紹介します。
この日の日中の天気図はこんな感じで九州付近は高気圧に覆われていました。
衛星画像をみると九州付近には雲がほとんどありませんでした。
この日は日中日差しもあって10℃近くまで気温が上がっていました。
アメダスの風データをみると沿岸部の風向は内陸をに向ていて海風吹いているのがわかります(ざっくり海風がこんな感じで吹いているかなと言う矢印を追記しました)。
今度は、陸風を確認してみましょう。
翌日17日03時になっても引き続き高気圧に覆われていました。
夜間も雲が陸地にはなくて天気は良いままでした。
気温データをみると16日15時に10℃近くあったのがかなり下がっています。
放射冷却により地表面が冷えたことですね~。
風のデータをみると沿岸部の風が陸風に変わっています。
こんな感じで海風・陸風吹くんだなあ~というのがわかってもらえたかなと思います。
まとめ
今回の内容についてまとめました。
以上が、「海風・陸風の仕組みをわかりやすく解説します」でした。
読んでいただきありがとうございました。