こんにちは!のぶやんです。
雨の表現ってすごく沢山あって、同じような雨でも呼び方が色々ってしっていますか?
今回雨のいろいろな呼び方を集めてみましたので紹介していきます。
日本語ってホント繊細なんだなあ~と思ってもらえるんじゃないかと思います。
僕の簡単なプロフィールです。
- 気象予報士(福岡)
- 家族だんらんが好き
色々な雨の呼び方を一覧にして紹介
雨の呼び名について色々まとめてみましたので紹介していきます。
「気象用語の用語として使われる雨の表現」「かっこいい雨の表現」、「美しい雨の表現」、「ちょっと変わった雨の表現」と4つに区分してみました。
「気象用語として使われる雨の表現」は天気予報でも聞くこともあるので知っているかなと思いますのでざーっと読んでもらって、「かっこいい雨の表現」、「美しい雨の表現」、「ちょっと変わった雨の表現」は知らない雨の表現が沢山あって面白い&勉強になると思います。
同じ雨でも呼び方がかわってたりしてるので、日本語の細やかさ楽しんでみてください。
気象用語として使われる雨の表現
弱い雨
1時間雨量が3mm未満の強さの雨のことを弱い雨といいます。
やや強い雨
1時間に10mm以上20mm未満の雨のことをやや強い雨といいます。
強い雨
1時間に20mm以上30mm未満の雨のことを強い雨といいます。
激しい雨
1時間に30mm以上50mm未満の雨のことを激しい雨といいます。
非常に激しい雨
1時間に50mm以上80mm未満の雨のことを非常に強い雨といいます。
猛烈な雨
1時間に80mm以上の雨のことを猛烈な雨といいます。
少雨
数時間続いても雨量が1mmに達しないくらいの雨のことを少雨といいます。
霧雨
微小な雨滴(直径0.5mm未満)による弱い雨のことを霧雨といいます。
長雨
数日以上続く雨の天気のことを長雨といいます。
五月雨
五月雨の「五月」は、旧暦の五月のことを指していて、今の6月~7月にあたり現在でいう梅雨の雨のことを言っているんです。
つまり、梅雨の雨のことを五月雨といいます。
菜種梅雨
3月中旬から4月にかけて高気圧の中心が北にかたよると、南岸沿いにて前線が停滞して関東より西の太平洋側では天気がぐずつき、その時期が菜の花の咲く頃なので菜種梅雨といわれます。
春の長雨とも言ったりしますね。
梅雨
晩春から夏にかけて雨や曇りの日が多く現れる現象、またはその期間を梅雨といいます。
ちなみに梅雨の期間は大体1か月半程度です。
秋雨
秋に降る雨のことを秋雨といい、長雨になりやすいです。
秋の長雨(秋霖)
9月頃に現れる長雨のことを秋の長雨といったり、秋霖(しゅうりん)といったりします 。
夕立
夕立とは、夏の午後に降る雨のことをいいます。
驟雨
驟雨は、比較的大粒の雨が断続的にざーざー降るような雨のことを言い雲の種類としては、積雲や積乱雲から降る雨です。
地雨
地雨は、しとしと一様な降り方で何時間も続いて降る雨のことをいい、主に層状性の雲から降ります。
豪雨
著しい災害が発生した顕著な大雨現象のことを豪雨といいます。
集中豪雨
同じような場所で数時間にわたり強く降り、100mmから数百mmの雨量をもたらす雨のことを集中豪雨といいます。
線状降水帯
線状降水帯と気象庁ではこんな風に定義しています。
線状降水帯とは、「次々と発生する発達した雨雲(積乱雲)が列をなした、組織化した積乱雲群によって、数時間にわたってほぼ同じ場所を通過または停滞することで作り出される、線状に伸びる長さ50~300km程度、幅20~50km程度の強い降水をともなう雨域のこと」。
ちなみに、最近の研究だと地球温暖化で線状降水帯が増えていることがわかってきています。
暴風雨
暴風に雨を伴うものを暴風雨といいます。
台風が通過する時とかは暴風雨になっていることが多いですよね。
凍雨
雨滴が凍って落下する透明の氷の粒になったものを凍雨といいます。
にわか雨
降水が地域的に散発する一過性の雨のことをにわか雨と呼びます。
かっこいい雨の表現
村雨
ひとしきり強く降ってはやみ、また降り出す雨のことを村雨(むらさめ)といいます。
『古今和歌六帖』に「人しれずおも思う夏の村雨は身よりふりぬるものにぞ有りける」っていうのがあります。
時雨
時雨(しぐれ)は、気象用語として使用することがありますがカッコいいのでこちらにもってきました(笑)
大陸からの寒気が日本海や東シナ海の海面で暖められて発生した対流雲が次々に通るために晴れや曇りが繰り返し、断続的に雨や雪の降る状態。
干天の慈雨
日照り続きの時に降る恵みの雨のことを干天の慈雨(かんてんのじう)といいます。
そういえば鬼滅の刃でも水の呼吸伍の型として出ていて来ますね~。
銀竹
光線を浴び光り輝いている雨のことで、強い雨脚に雲間から光が当たり輝いている様子がまるで銀の竹のようだといわれることから銀竹(ぎんちく)と言われています。
また大雨を形容する言葉でもあります。
中国の詩人李白の歌に「白雨、寒山を映い、森々として銀竹に似たり」というのがあります。
分竜の雨
旧暦5月のにわか雨のことを分竜(ぶんりゅう)の雨といいます。
旧暦の5月は5月下旬~7月上旬のことなのでちょうど梅雨時期にあたります。
鬼洗い
大みそかに降る雨のことを鬼洗い(おにあらい)といい、「鬼やらい=追儺」にちなんだ言葉といわれています。
潸潸
雨がしきりに降る様子のことを潸潸(さんさん)いいます。
ちなみに、燦燦のほうの意味は太陽などが明るく輝いているさまをいいます。
虎が雨
陰暦5月28日に降る雨のことを虎が雨(とらがあめ)といいます。
鎌倉時代の曽我兄弟のあだ討ちに由来する言葉で、現在だと7月5日頃とされています。
万糸雨
無数の糸を垂らしたような細い雨のこと万糸雨(ばんしう)をいいます。
同じような意味で春雨(はるさめ)があり、こちらは春にしとしと降る細い雨脚の雨のことをいいます。
不浄流し
熊本県玉名地方で、祭りが終わったあと人々が汚した神社の境内を清める雨のことを不浄流し(ふじょうながし)と呼んでいます。
滂沱
大雨の降る様子のことを滂沱(ぼうだ)といいます。
一方で涙が沢山流れる意味でも使われている言葉です。
鉄砲雨
鉄砲玉のように降ってくる大粒の雨のことを鉄砲雨(てっぽうあめ)といいます。
浄瑠璃でも「種が島も用意に持つや袂まで鉄砲雨のしだらでん」と言う節があるそうです。
山賊雨
雷雨のことで、群馬県沼田地方などでは山賊雨(さんぞくあめ)といって使われているようです。
桜ながし
桜の花に降りかかり散らしてしまう雨のことを桜ながしといいます。
鹿児島県肝属地方で使われる言葉なんだとか。
風の戯れ
風の戯れ(かぜのそばえ)は愛知県知多地方や香川県大川地方などで使われている言葉で、風と一緒に降るにわか雨のことをいいます。
騎月雨
騎月雨(きげつう)とは月を超えて翌月まで降る雨のことです。
「騎」には、またがるって意味があります。
別名で「翔月雨(しょうげつう)」、「過月雨」、「交月雨」といったりします。
挂竜の雨
挂竜の雨(けいりょうのあめ)とは、大風をともなった暴風雨のことをいいます。
「挂」にはかけるという意味があるので、竜がかけるように激しく降る雨ってことなんでしょうね。
車軸の雨
乗り物の車軸のように雨脚の太い雨のことを車軸の雨(しゃじくのあめ)といいます。
神立
夕立やにわか雨、雷雨のことを、神立(かんだち)といったりします。
ざーっとふるにわか雨に当たったら「あっ!神立だ!」っていえばほかの人と差をつけられてカッコいいですね。
滝落とし
滝のように大量に降る雨のことを滝落とし(たきおとし)といいます。
スコール
熱帯地方で見られる激しい驟雨のことをいいます。
電雨
夏のにわか雨のことを、電雨(でんう)といいます。
一般的に使われる雷雨(雷をともなう雨)とほぼ同じ意味ですが、雷雨はあまり季節関係なく使われますが、電雨のほうは季節が限定されているみたいです。
美しい雨の表現
御降り
御降り(おさがり)は元旦に降る雨のことをいい、昔の農家では元日に雨が降るとその年は豊作と喜んでいたそうです。
洒涙雨
7月7日に降る雨のことを洒涙雨(さいるいう)といいます。
織姫と彦星が会うことができずに悲しむ涙が雨になった降るのだと言われています。
万葉集の「このゆふべ降りくる雨は彦星の早漕ぐ船の櫂の散沫かも」という歌もこの洒涙雨のことを詠んでいるのだそうです。
桜雨
桜の花の咲く頃に降る雨のことを桜雨(さくらあめ)といいます。
藤の雨
藤の花の咲くころに降る雨のことを藤の雨(ふじのあめ)いいます。
卯の花腐し
卯の花を腐らせるほどに降り続く雨のことを卯の花腐し(うのはなくたし)といいます。
5月から6月上旬にかけての一時的な長雨のことです。
栗花落
梅雨入りの意味で、梅雨の始まりと栗の花の落ちる時期が重なることから栗花落(ついり)と当て字されたとされます。
墜栗花雨とも言ったりします。
山茶花ちらし
山茶花の花を散らして降る雨のことを山茶花ちらし(さざんかちらし)といいます。
伊勢清めの雨
旧暦の9月18日に降る雨のことで、前日には天皇がその年の新穀で作った神饌と神酒を伊勢神宮にまつる宮内行事のひとつ神嘗祭が行われています。
現在の10月17日にあたり、その祭りの終わった翌日の雨のことを伊勢清めの雨と言われています。
お祭り後にを清めてるってことですね。
利休鼠の雨
海辺などに降る霧とももやともつかない利休鼠色をした雨を利休鼠の雨(りきゅうねずみのあめ)といいます。
利休鼠は千利休が好んだ色で、利休色(緑がかった灰色)のねずみ色がかかったものになります。
ちなみに江戸自体は鼠色が流行っていたみたいです。
佳雨
美しく好もしい雨のことで、ほどよい時に降る雨のことを佳雨(かう)と言います。
「佳」はよいとか美しいという意味です。
甘雨
しとしとと降り、草木を育む春の雨のことを甘雨(かんう)といいます。
恵雨
日照りの後に降って作物を潤す雨のことを恵雨(けいう)といいます。
膏雨
農作物や草木をうるおし育成させる、ほどよい雨のことを膏雨(こうう)といいます。
恵雨や甘雨と意味は大体同じですね。
ちなみに、膏雨の膏は絆創膏と同じ漢字です。
黄金の雨
日照り続きのときに降るありがたい雨のことを黄金の雨といいます。
日照りの時の雨は何よりも価値があるってことで黄金の雨なんでしょうね~。
喜雨
長く続いた日照りあと降る雨のことをいいます。
こちらも、やっと雨がふったーってことで喜びの雨なんでしょうね。
天泣
日が照っているのに降る雨のことを天泣(てんきゅう)いいます。
別名「天気雨」とか「狐の嫁入り」「日照雨」とか言ったりします。
日照雨
天泣と同じく、日が照っているのに降る雨のことを日照雨(ひでりあめ)といいます。
狐の嫁入り
天泣と同じく、日が照っているのに降る雨のことです。
八重雨
盛んに降っている雨のことを八重雨(やえあめ)といいます。
硫黄の雨
花粉が混じって降る黄色い雨のことを硫黄の雨といったりするようです。
実際に硫黄が混じっているわけじゃなく、花粉が混じっているのを例えたものってことですね。
雪解雨
雪を解かす春の雨のことを雪解雨(ゆきげあめ)といいます。
そぼ降る雨
しっとりと降る雨、しょぼしょぼと降る雨のことをそぼ降る雨といいます。
発火雨
24節気のひとつ「清明」のころに桃の花に降りかかる雨のことを発火雨(はっかあめ)といいます。
桃花の雨ともいわれるようです。
若葉雨
若葉を濡らして降る雨のことを若葉雨(わかばあめ)といいます。
春に芽吹いて、若葉雨を受けてどんどん成長していきます。
緑雨
新緑をぬらして降る雨のことを緑雨(りょくう)といいます。
新緑なので5月頃の雨になります。
沃雨
植物をよく育む雨のことを沃雨(よくう)といいます。
横雨
横殴りの雨のことを横雨(よこあめ)とよんだりすることがあります。
読み方は「よこさめ」とも読むようです。
糠雨
ぬか漬けで使う糠ってもさらさらで細かいですが、糠みたいな雨のこと糠雨(ぬかあめ)といいます。
霧雨と同じ意味になります。
ちょっと変わった雨の表現
風くそ
島根県簸川地方で風がやむ前に置き土産のように降る雨のことを風くそというようです。
置き土産がくそなのはユーモア(?)と考えて良いのかもですね。
御糞流し
彼岸の中日に降る雨のことを岐阜県高山地方ではお糞流し(おくそながし)と呼んでいます。
彼岸に現世の汚れいっさいを流してしまうという意味なんだとか。
現世の汚れが最後に「お糞流し」って言い方だと、流しきれたかどうか不安に個人的にはなっちゃいますね(笑)。
虹の小便
日が射してるのに降る天気雨のことを徳島県では虹の小便といわれています。
個人的には斬新な表現でちょっと使いたくなりました。
霧の小便
長野県下伊那地方で使われる言葉で霧のように降りかかる小ぬか雨のことを霧の小便といったりするようです。
なごの小便
静岡県浜名地方の言葉で霧雨のことをなごの小便と読んだりします。
うえの霧の小便と同じ意味ですね。
霧っぽいやつはおしっこっぽく感じるのかも?ですね。
ゆどぅん
沖縄県の石垣島では梅雨時期のことをゆどぅんというんだそうです。
ゆどぅんは「よどむ」とか「休む」、「渋滞する」の意味なのだとか。
梅のつぶやき
梅雨の雨音を表現して梅のつぶやきっていうことがあるようです。
さずい
梅雨のことをさずいといったりする地域があるようです。
ざぶり
大雨が何度も繰り返し降ることをざぶりといい、兵庫県淡路島地方で使われている言葉です。
一方で、強いにわか雨を指す地方もあります。
しぶしぶあめ
陰気にしょぼしょぼふる雨のことで、群馬県吾妻地方の言葉です。
静岡県磐田地方では、いつまでも降り続く梅雨のような雨をいいます。
しぽしぽあめ
わびしくしょぼしょぼと降る雨をしぽしぽあめといいます。
新潟県の言葉になります。
伊達こき雨
伊達こき雨とは天気雨のことを意味しています。
「伊達こき」は新潟の方言でおしゃれな人をいい、晴れてるのに雨っておしゃれな雨やな~って思っていわれるようになったのかもしれないですね。
わがまま雨
晴れているのに一部の地域だけ降っているような雨のことをわがまま雨といいます。
まとめ
今回の内容についてまとめました。
以上が、「いろいろな雨の呼び方、雨の言葉を一覧にして紹介します」でした。
読んでいただきありがとうございました。