こんにちは!のぶやんです。
今回は、気象庁が毎年観測している初冠雪について解説します。
僕の簡単なプロフィールです。
- 気象予報士
- 福岡あたりの気象のこと中心になりがち
初冠雪とは?
冠雪とは、山頂付近にかぶさるように降り積もった雪のことをいいます。
初冠雪は、寒候年に初めて冠雪を観測した日のことになります。
※寒候年とは8月1日から翌年の7月31日までのことです。
例えば、2021寒候年だと、 2020年 8 月から 2021年 7 月までのことになります。
初冠雪の観測方法
初冠雪の観測方法は、気象台から山に冠雪があるのかどうかを観測します。
冠雪を確認するのは気象台の職員が行います。
また、冠雪しているのを観測する山はどこでもよいというわけではなく、あらかじめそれぞれの気象台で決まっています。
例えば、福岡県だったら、脊振山を観測しています。
福岡管区気象台の職員が寒候年で初めて脊振山の冠雪を観測した日が初冠雪になります。
ちなみに山頂付近が積雪となっていても、雲に覆われていたり、視程が悪いなどの理由で、気象台から山頂や中腹の状況が確認できない場合は、初冠雪とはならないようです。
初冠雪を観測している県と観測している山
初冠雪を観測している気象台と、観測している山を紹介します。
場所によっては、複数の山の初冠雪をおこなっているところもあります。
都道府県 | 観測してる気象台 | 観測している山 | 標高 | 初冠雪平年値(1991~2020年) |
---|---|---|---|---|
北海道 | 稚内地方気象台 | 利尻山 | 1721m | 10月3日 |
北海道 | 旭川地方気象台 | 旭岳 | 2291m | 9月25日 |
北海道 | 網走地方気象台 | 斜里岳 | 1547m | 10月14日 |
北海道 | 釧路地方気象台 | 雌阿寒岳 | 1499m | 10月17日 |
北海道 | 札幌管区気象台 | 手稲山 | 1023m | 10月18日 |
北海道 | 室蘭地方気象台 | 鷲別岳 | 911m | 10月31日 |
北海道 | 函館地方気象台 | 横津岳 | 1167m | 10月29日 |
青森県 | 青森地方気象台 | 八甲田山 | 1584m | 10月19日 |
青森県 | 青森地方気象台 | 岩木山 | 1625m | 10月21日 |
秋田県 | 秋田地方気象台 | 太平山 | 1170m | 11月7日 |
岩手県 | 盛岡地方気象台 | 岩手山 | 2038m | 10月13日 |
山形県 | 山形地方気象台 | 月山 | 1984m | 10月20日 |
山形県 | 山形地方気象台 | 朝日岳 | 1870m | 10月25日 |
山形県 | 山形地方気象台 | 雁戸山 | 1485m | 11月2日 |
山形県 | 山形地方気象台 | 瀧山 | 1362m | 11月3日 |
宮城県 | 仙台管区気象台 | 蔵王山 | 1841m | 10月28日 |
宮城県 | 仙台管区気象台 | 泉ヶ岳 | 1175m | 11月13日 |
福島県 | 福島地方気象台 | 吾妻山 | 2035m | 10月26日 |
栃木県 | 宇都宮地方気象台 | 男体山 | 2486m | 11月4日 |
群馬県 | 前橋地方気象台 | 浅間山 | 2568m | 10月31日 |
群馬県 | 前橋地方気象台 | 仙ノ倉山 | 2026m | 10月29日 |
群馬県 | 前橋地方気象台 | 白砂山 | 2140m | 10月30日 |
群馬県 | 前橋地方気象台 | 武尊山 | 2158m | 11月7日 |
群馬県 | 前橋地方気象台 | 赤城山 | 1828m | 11月22日 |
群馬県 | 前橋地方気象台 | 榛名山 | 1449m | 12月9日 |
山梨県 | 甲府地方気象台 | 富士山 | 3776m | 10月2日 |
山梨県 | 甲府地方気象台 | 甲斐駒ヶ岳 | 2967m | 10月30日 |
長野県 | 長野地方気象台 | 東方連山 | 2354m | 10月25日 |
富山県 | 富山地方気象台 | 立山 | 3015m | 10月12日 |
石川県 | 金沢地方気象台 | 白山 | 2702m | 10月21日 |
滋賀県 | 彦根地方気象台 | 伊吹山 | 1377m | 11月20日 |
滋賀県 | 彦根地方気象台 | 比良山 | 1214m | 11月21日 |
広島県 | 広島地方気象台 | 極楽寺山 | 693m | 12月14日 |
鳥取県 | 鳥取地方気象台 | 鷲峰山 | 921m | 11月30日 |
鳥取県 | 鳥取地方気象台 | 扇ノ山 | 1310m | 11月18日 |
香川県 | 高松地方気象台 | 讃岐山脈 | 1060m | 12月18日 |
愛媛県 | 松山地方気象台 | 皿ヶ嶺 | 1271m | 12月8日 |
高知県 | 高知地方気象台 | 国見山 | 926m | 1月8日 |
福岡県 | 福岡管区気象台 | 脊振山 | 1055m | 12月10日 |
佐賀県 | 佐賀地方気象台 | 天山 | 1046m | 12月9日 |
大分県 | 大分地方気象台 | 由布岳 | 1583m | 11月29日 |
熊本県 | 熊本地方気象台 | 金峰山 | 665m | 1月15日 |
宮崎県 | 宮崎地方気象台 | 鰐塚山 | 1118m | 1月24日 |
鹿児島県 | 鹿児島地方気象台 | 桜島 | 1117m | 12月18日 |
観測している山が一番多いのは群馬県(前橋地方気象台)で5つありますね。
反対に、初冠雪の観測を行ってない県は、東京都、茨木県、埼玉県、千葉県、神奈川県、新潟県、福井県、岐阜県、静岡県、愛知県、三重県、大阪府、京都府、兵庫県、奈良県、和歌山県、島根県、岡山県、徳島県、山口県、長崎県、沖縄県の合計22都府県になります。
大体、半分の都道府県で初冠雪の観測をしていて、半分は観測していないんですね~。
気象庁では初冠雪の他にも初雪、初霜、初氷といった観測も実施しています。
まとめ
今回の内容についてまとめました。
以上が、初冠雪について解説~気象庁はどうやって観測してる?~でした。
読んでいただきありがとうございました。