風の強さや目安について詳しく解説します

気象

こんにちは!のぶやんです。

様々な風の強さの表現やその目安について、紹介してきます。

ちなみに、画像の鯉のぼりみたいなやつは「吹流し」といいます。風の強さや風向がわかります。

のぶやん
のぶやん

僕の簡単なプロフィールです。

  • 気象予報士
  • 福岡あたりの気象のこと中心になりがち
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風の強さについて

最初に風速について解説します。

平均風速と瞬間風速

平均風速とは、前10分間の平均の風速をいいます。

瞬間風速とは、前3秒間の平均の風速をいいます。

瞬間風速は、平均風速の1.5倍程度になることが多いです。天気が悪い場合(大気の状態が不安定な場合など)は3倍以上になることがあります。

kt(ノット)とm/s (メートル毎秒)

kt(ノット)もm/s(メートル毎秒)も速さの単位です。

ニュースで「〇メートルの風が吹き・・・」という場合のは一般的にm/sが使われています。アメダスのデータもm/sです。

knotは台風の中心付近の最大風速や、台風の動きの速さを表す時にでてきますね。

1ノットとは1時間に1海里(nautical mile / nm ノーチカルマイル)を進む速さを意味します。

1nm = 1.852kmですので、1kt = 1.852km/h = 0.5144m/sとなります。

なので、大体、風速の倍がノット。またはノットの半分が風速とざっくり覚えておけばいいです。

秒速を時速に変換すると

秒速(m/s)を、時速(km/h) に変換すると速さのイメージがしやすいので変換してみました。

風速40~50メートルくらいはプロ野球選手が剛速球の投げる並の風が吹くってことですね。台風の時に石(硬いもの)が飛んでくれば危険すぎる。

風速70メートルは新幹線のぞみ(285km/h)が突っ込んでくるくらい?!

秒速(m/s)時速(km/h)
518
1036
2072
30108
40144
50180
60216
70252

風の強さの目安

風の目安になる指標がありますので紹介します。

ビューフォート風力階級

イギリスの気象学者ビューフォート(1774-1857)さんが考案した風の尺度です。

現在でも使用できるすぐれものです。日常生活でも参考になります。

陸上の目安
風力階級名称(日本語)陸上の様子地表物の状態風速(m/s)
0静穏(せいおん)静穏。煙はまっすぐに昇る。 風力階級00.0-0.2
1至軽風(しけいふう)風向きは煙がなびくのでわかるが、風見には感じない。 風力階級10.3-1.5
2軽風(けいふう)顔に風を感じる。木の葉が動く。風見も動きだす。 風力階級21.6-3.3
3軟風
(なんぷう)
木の葉や細かい小枝がたえず動く。軽い旗が開く。 風力階級33.4-5.4
4和風(わふう)砂埃がたち、紙片が舞い上がる。小枝が動く。 風力階級45.5-7.9
5疾風(しっぷう)葉のある灌木がゆれはじめる。池や沼の水面に波頭がたつ。 風力階級58.0-10.7
6雄風(ゆうふう)大枝が動く。電線が鳴る。傘はさしにくい。 風力階級610.8-13.8
7強風
(きょうふう)
樹木全体がゆれる。風に向かっては歩きにくい。 風力階級713.9-17.1
8強風(きょうふう)小枝が折れる。風に向かっては歩けない。 風力階級817.2-20.7
9疾強風(しっきょうふう)人家にわずかの損害がおこる。 風力階級920.8-24.4
10大強風(だいきょうふう)陸地の内部ではめずらしい。樹木が根こそぎになる。人家に大損害がおこる。 風力階級1024.5-28.4
11暴風
(ぼうふう)
めったに起こらない広い範囲の破壊を伴う。 28.5-32.6
12烈風(れっぷう)  >32.7
海上の目安
風力階級 名称(英語) 海上の様子   風速(knot)風速(m/s)
0Calm鏡のようになめらか。0-10.0-0.2
1Light Airうろこのようなさざ波がでる。1-30.3-1.5
2Light Breeze小波の小さなものがはっきりしてくる。4-61.6-3.3
3Gentle Breeze小波の大きいもの。 波頭が砕けはじめ、ところどころに白波。7-103.4-5.4
4Moderate Breeze小波だが波長が長くなる。 白波がかなり多くなる。11-165.5-7.9
5Fresh Breezeはっきりした中位の波。波長は長くなり白波がたって、しぶきを生ずる事がある。17-218.0-10.7
6Strong Breeze大きい波が出来始める。いたるところに白く泡だった波頭がひろがり、しぶきを生じる。22-2710.8-13.8
7Near Gale波は益々大きく、波頭が砕ける。白い泡が筋を引いて風下に吹き流れる。28-3313.9-17.1
8Gale大波のやや小さい部類。波長が長くなり波頭が砕け水煙となりはじめる。風下に流される泡筋は明確になる。34-4017.2-20.7
9Strong Gale大波。 泡は濃い筋を引いて風下に吹き流され、波頭はのめって崩れ落ち、逆巻きはじめる。 しぶきの為視程は悪化する。41-4720.8-24.4
10Storm非常に高い大波になり、波頭はのしかかるようになる。海面は真っ白になり波の崩れ方激しく、視界はしぶきの為悪い。48-5524.5-28.4
11Violent Storm山のような大波の連続で、中小の船舶は波に隠れて見えなくなることがでてくる。海面は長い白い泡の塊に覆われ、波頭の端は水煙となり、視界不良。56-6328.5-32.6
12Hurricane泡としぶきで海面白濁、視界は極端に悪化。64以上32.7以上

(気象庁)風の強さと吹き方

気象庁が風の強さと吹き方の目安を示してくれています。

日常生活に支障をきたすような風速(10m/s~)の目安を示してくれています。


風の強さ

平均風速(m/s)

おおよその時速

人的影響

屋外・樹木

走行中の車

建物

瞬間風速(m/s)
やや強い風 10以上~15未満 ~50km 風に向かって歩きにくくなる。傘がさせない。 木全体が揺れ始める。
電線が揺れ始める。
道路の吹流しの角度が水平に
なり、高速運転中では横風に
流される感覚を受ける。
樋(とい)が揺れ始める。 20~30
強い風 15以上~20未満 ~70km 風に向かって歩けなくなり、
転倒する人も出る。
高所での作業はきわめて危険。
電線が鳴り始める。
看板やトタン板が外れ始め
る。
速運転中では、横風に流さ
れる感覚が大きくなる。
屋根瓦・屋根葺材がはがれるものが
ある。
雨戸やシャッターが揺れる。
非常に強い風 20以上25未満 ~90km 細い木の幹が折れたり、根
の張っていない木が倒れ始
める。
看板が落下・飛散する。
道路標識が傾く
通常の速度で運転するのが
困難になる。
屋根瓦・屋根葺材が飛散するものが
ある。
固定されていないプレハブ小屋が移
動、転倒する。
ビニールハウスのフィルム(被覆材)
25以上 が広範囲に破れる。
30~40
25以上~30未満 ~110km 屋外での行動は極めて危険。 走行中のトラックが横転する。
猛烈な風 30以上~35未満 ~125km 固定の不十分な金属屋根の葺材が
めくれる。
養生の不十分な仮設足場が崩落する。
40~50
35以上~40未満 ~140km 多くの樹木が倒れる。
電柱や街灯で倒れるものが
ある。
ブロック壁で倒壊するもの
がある。
外装材が広範囲にわたって飛散し、
下地材が露出するものがある。
40以上 140km~ 住家で倒壊するものがある。
鉄骨構造物で変形するものがある。
60~

気象庁風力階級表

気象庁は風力階級表というのも作っています。

正直、ビューフォート風力階級表とほぼ同じでよいかと思います。

風力0が静穏というのと、あとで紹介する海上警報に対応しているくらいでしょうか。

風力相当風速(m/s)相当風速(ノット)備考
0.0 から 0.3未満  1未満静穏(0.3m/s未満)
0.3 以上 1.6未満  1以上 4未満
1.6 以上 3.4未満  4以上 7未満
3.4 以上 5.5未満  7以上 11未満
5.5 以上 8.0未満 11以上 17未満
8.0 以上 10.8未満 17以上 22未満
10.8 以上 13.9未満 22以上 28未満
13.9 以上 17.2未満 28以上 34未満海上風警報に相当
17.2 以上 20.8未満 34以上 41未満海上強風警報に相当
20.8 以上 24.5未満 41以上 48未満   〃
1024.5 以上 28.5未満 48以上 56未満海上暴風警報に相当
1128.5 以上 32.7未満 56以上 64未満   〃
1232.7 以上 64以上海上暴風警報または海上台風警報に相当

※風力階級表の風速は,地表の状態や木などの状態から,地上10mの高さにおける風速を推定したものなので、地表や木の付近の風速とは異なることに注意が必要です。

暴風警報・強風注意報の基準

風が強まって災害の危険があるときには気象庁から暴風警報・強風注意報が発表されます。

暴風警報・強風注意報の基準を紹介します。

暴風警報

暴風によって重大な災害が起こるおそれがあると予想される場合とされています。

運用基準:平均風速がおおむね20m/sを超える場合

強風注意報

強風によって被害が予想される場合です。

運用基準:平均風速がおおむね10m/sを超える場合

それぞれの県によって基準が異なるので気象庁ホームページで確認してみてください。

海上警報

海上警報についても、風速で基準が決まっているので紹介します。海上濃霧警報はおまけです。

記号警報の種類基準
[W]海上風警報
WARNING
最大風速28ノット以上34ノット未満
(14.4m/s以上 17.5m/s未満)
[GW]海上強風警報
GALE WARNING
最大風速34ノット以上48ノット未満
(17.5m/s以上 24.7m/s未満)
[SW]海上暴風警報
STORM WARNING
最大風速48ノット以上
(24.7m/s以上)
[TW]海上台風警報
TYPHOON WARNING
台風による風が最大風速64ノット以上
(32.9m/s以上)
FOG[W]海上濃霧警報
FOG WARNING
視程(水平方向に見通せる距離)0.3海里(約500m)以下

注: その状態になっているか、24時間以内にその状態になると予想されるときに発表される

台風の目安

台風の強さや大きさは、風速によって決まっています。

台風の最大風速によって台風の強さが決まります。最大風速が17.2m/s未満だと熱帯低気圧(台風の卵)となります。

階級最大風速
熱帯低気圧 17.2m/s(34ノット)未満
表記なし 17.2m/s(34ノット)以上~ 33m/s(64ノット)未満
強い33m/s(64ノット)以上~44m/s(85ノット)未満
非常に強い44m/s(85ノット)以上~54m/s(105ノット)未満
猛烈な54m/s(105ノット)以上

台風の大きさは、平均風速が15メートル以上の領域がどれくらいかで決まります。

階級風速15m/s以上の半径
大型(大きい)500km以上~800km未満
超大型(非常に大きい)800km以上

天気図でも台風の強さも最大風速により表記を変えています。

表記読み方最大風速による区分
TDTROPICAL DEPRESSION最大風速34ノット未満(熱帯低気圧)
TSTROPICAL STORM最大風速34ノット以上48ノット未満(台風)
STSSEVERE TROPICAL STORM最大風速48ノット以上64ノット未満(台風)
TTYPHOON最大風速64ノット以上(台風)

竜巻の強さの目安

竜巻は規模が小さいので、風速を図るのは困難です。

1971年にシカゴ大学の藤田哲也博士が、竜巻の被害状況から風速を大まかに推定する「藤田スケール」を作成しました。

藤田博士は「ミスタートルネード」と呼ばれていたそうです。野茂より前にトルネード界隈ではアメリカを席巻していたんですね~。

日本版改良藤田スケール
階級風速の範囲
(3秒平均)
主な被害の状況
JEF025~38m/s・木造の住宅において、目視でわかる程度の被害、飛散物による窓ガラスの損壊が発生する。比較的狭い範囲の屋根ふき材が浮き上がったり、はく離する。
・園芸施設において、被覆材(ビニルなど)がはく離する。パイプハウスの鋼管が変形したり、倒壊する。
・物置が移動したり、横転する。
・自動販売機が横転する。
・コンクリートブロック塀(鉄筋なし)の一部が損壊したり、大部分が倒壊する。
・樹木の枝(直径2cm~8cm)が折れたり、広葉樹(腐朽有り)の幹が折損する。
JEF139~52m/s・木造の住宅において、比較的広い範囲の屋根ふき材が浮き上がったり、はく離する。屋根の軒先又は野地板が破損したり、飛散する。
・園芸施設において、多くの地域でプラスチックハウスの構造部材が変形したり、倒壊する。
・軽自動車や普通自動車(コンパクトカー)が横転する。
・通常走行中の鉄道車両が転覆する。
・地上広告板の柱が傾斜したり、変形する。
・道路交通標識の支柱が傾倒したり、倒壊する。
・コンクリートブロック塀(鉄筋あり)が損壊したり、倒壊する。
・樹木が根返りしたり、針葉樹の幹が折損する。
JEF253~66m/s・木造の住宅において、上部構造の変形に伴い壁が損傷(ゆがみ、ひび割れ等)する。また、小屋組の構成部材が損壊したり、飛散する。
・鉄骨造倉庫において、屋根ふき材が浮き上がったり、飛散する。
・普通自動車(ワンボックス)や大型自動車が横転する。
・鉄筋コンクリート製の電柱が折損する。
・カーポートの骨組が傾斜したり、倒壊する。
・コンクリートブロック塀(控壁のあるもの)の大部分が倒壊する。
・広葉樹の幹が折損する。
・墓石の棹石が転倒したり、ずれたりする。
JEF367~80m/s・木造の住宅において、上部構造が著しく変形したり、倒壊する。
・鉄骨系プレハブ住宅において、屋根の軒先又は野地板が破損したり飛散する、もしくは外壁材が変形したり、浮き上がる。
・鉄筋コンクリート造の集合住宅において、風圧によってベランダ等の手すりが比較的広い範囲で変形する。
・工場や倉庫の大規模な庇において、比較的狭い範囲で屋根ふき材がはく離したり、脱落する。
・鉄骨造倉庫において、外壁材が浮き上がったり、飛散する。
・アスファルトがはく離・飛散する。
JEF481~94m/s・工場や倉庫の大規模な庇において、比較的広い範囲で屋根ふき材がはく離したり、脱落する。
JEF595m/s~・鉄骨系プレハブ住宅や鉄骨造の倉庫において、上部構造が著しく変形したり、倒壊する。
・鉄筋コンクリート造の集合住宅において、風圧によってベランダ等の手すりが著しく変形したり、脱落する。

過去に日本で発生した竜巻で最大はJEF3までで、いまだにJEF4以上は発生していません。

竜巻が発生しそうな時には何したらいいのか?は参考記事で紹介しています。

風速の歴代記録

アメダスの風の歴代のデータをもってきました。

1位の富士山で標高が高いので風が強かったんでしょうね。2位の室戸岬も沿岸で割と風が吹くイメージがあります。それでも平均風速70m/sが吹くってどんな感覚なのか想像できません。

最大風速ランキング
順位都道府県地点観測値
(m/s)
1静岡県富士山72.5
2高知県室戸岬 69.8
3沖縄県宮古島60.8
4長崎県雲仙岳60
5滋賀県伊吹山 56.7
6徳島県剣山 55
7沖縄県与那国島54.6
8沖縄県石垣島 53
9鹿児島県屋久島 50.2
10北海道 後志地方寿都 49.8
11沖縄県那覇 49.5
12沖縄県下地島49
13沖縄県志多阿原48.9
14静岡県石廊崎 48.8
15沖縄県北原48.1
16千葉県銚子 48
17大阪府関空島46.5
18長崎県野母崎46
19愛知県伊良湖 45.4
20沖縄県盛山44.9
最大瞬間風速ランキング
順位都道府県地点 観測値
(m/s)
1静岡県富士山 91
2沖縄県宮古島 85.3
3高知県室戸岬 84.5
4沖縄県与那国島81.1
5鹿児島県名瀬 78.9
6沖縄県那覇 73.6
7愛媛県宇和島72.3
8沖縄県石垣島 71
9沖縄県西表島69.9
10徳島県剣山 69
11鹿児島県屋久島 68.5
12東京都八丈島67.8
13静岡県石廊崎 67.6
14沖縄県盛山67.4
15徳島県徳島67.0
16熊本県牛深 66.2
17沖縄県南大東(南大東島)65.4
18沖縄県所野63.8
沖縄県志多阿原63.8
20長崎県雲仙岳63.7

風速実験

風速実験をしている動画がありましたので掲載させていただきました。百聞は一見如かず!参考になります。

風速10~30メートル

体を張って、伝えてもらえるのはありがたいです(なかなか体験できないし)。

風速40メートル

風速40メートルでも着替えできるんですねー!

風速80メートル

風速80メートルはもはや立っていられなさそうですね。

アメダスの記録でも数地点だけ瞬間的に吹いたことがあるくらいなので体感したことがあるひとは日本にほとんどいないかも。

まとめ

今回の内容についてまとめます。

まとめ
  • 日常の風の強さの目安はビューフォート風力階級を参考に
  • 日常生活に支障が起きそうな場合には、気象庁の風の階級表を参考に
  • 台風も風速が強さや大きさに関わっている
  • 竜巻の風速は「藤田スケール」が発明されて被害状況でおおまかにわかるようになった

以上が、「風の強さと目安について詳しく解説します」でした。読んでいただきありがとうございました。

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