おろし風とだし風の違いを解説します

気象

こんにちは!のぶやんです。

今回は局地風の用語にでてくるおろし風とだし風について解説していきます。

のぶやん
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おろし風ってなあに?

局地風の用語に出てくるおろし風って何なのでしょう?

そもそも局地風っていうのはなんなのかというと、地形によって起こされる強風のことを局地風といいます。

おろし風というのは、気流が山脈をの風下側の山のふもとで強風が発生するものをいいます。

おろし風で有名なのがやまじ風で、愛媛東部の瀬戸内海に面した平野部でみられる南寄りの強風になります。

発生メカニズムとしては、大気の成層が安定していて南風が四国山地を越えるときに、地形の収束による作用でふもとに下る時には強風になります。

イメージとしては、こんな感じです。

やまじ風は季節的には日本海に発達した低気圧がやってくる気圧配置になる時の春~梅雨時期、秋に起きやすいです。

実際にやまじ風が吹いた2016年4月17日の事例をみてみましょう。

天気図をもってきました。

この日は春の嵐で全国的にも荒れた天気でした。

9時の時点の天気図だと四国は寒冷前線が通過しつつありますが、暖域内の時におろし風が吹いて愛媛県のアメダス四国中央では6時41分に13.1メートルの南風を観測しています。

潮岬のエマグラムでみるとこんな感じで逆転層があって成層が安定しています。

だし風ってなあに?

続いて、だし風について解説していきます。

だし風とは、峡谷の中や出口から海に向かって吹く強風のことをいいます。

だし風で有名なので清川だしというのがあります。

山形県の庄内平野の清川付近で吹く東南東、南東の強風のことをいいます。

奥羽山脈から吹き降り盆地を経て北側南側の山地の渓谷となっている清川付近では流路が狭くなっていて、東南東または南東が通り抜ける時に気流が収束の効果を受けて強風が吹きます。

図にするとこんな感じです。

ちょうど渓谷になっているところで風が強まるってことですね。

実際に清川だしが起きた2020年6月25日の事例をもってきました。

天気図はこんな感じです。

この日、山形県のアメダス狩川では10.9メートルの東南東の風を観測しています。

局地風のいろいろ

だし風、おろし風の違いをみてきて、日本には有名な局地風が結構あります。

気象学者の吉野さんが日本の局地風について地図で作成してくれているので紹介しておきます。

あなたが住んでいる地域にも特有の風が吹くことがあるかもしれませんので確認してみてくださいね。

まとめ

今回の内容についてまとめました。

まとめ
  • おろし風とは気流が山脈をの風下側の山のふもとで強風が発生するものをいう
  • だし風とは峡谷の中や出口から海に向かって吹く強風のことをいう
  • 日本には、有名な局地風が自分の住んでる所の風があったら調べてみると面白いかも

以上が、「おろし風とだし風の違いを解説します」でした。

読んでいただきありがとうございました。

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