大雨が夜中に多いって本当?理由は?

気象

こんにちは!のぶやんです。

今回は大雨が夜中に多いのは本当なのか?

夜中の大雨が多くなるのはなぜなのか?解説していきます。

のぶやん
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大雨は夜中に多いのは本当?

大雨って夜中に多いなあ~と思っている人は結構いるのではないかと思います。

僕も実際に大雨は夜にイメージがあります。

令和3年8月に大雨も夜中に特に強まったものでした。

実際に、日本全国を対象に確かめた調査研究があって、1,000以上の観測データの11年間分の資料を使って1時間降水量50ミリ以上の観測回数を集計しています。

これによれば、50ミリ以上の雨は夜間に多くて昼間に少ないとされています。

研究の中の降水の日変化の図をもってきました。

これをみると確かに夜中というよりも夜間に多くて、日中になると50ミリ以上の雨の頻度が少なくなって、一番正午前後が少なそうですね。

夜に大雨になりやすくなる原因ってなに?

大雨が夜に多い傾向があることがわかったところで、じゃあ夜に大雨が多くなる原因は何なんでしょう?

「豪雨・豪雪の気象学」の本の中にこのような記述があります。

雲の上部が日中には日射により暖められ、夜間には長波放射により、冷やされその結果、夜間は雲の存在する領域で大気の安定度が低くなり、積乱雲の潜在的発達高度が高くなる、日中は逆のことが起こり、積乱雲が発達しづらくなる

豪雨豪雪の気象学より

簡単に言えば、夜間は雲の雲頂が放射冷却によって冷やされて、上空が冷たい度合いが増して積乱雲が発達しやすくなることで大雨になるって言われています。

冷たい空気が上空にあって、地表面が暖かいと不安定ですよね。

図にするとこんな感じです。

他にも気象学の権威の小倉さんのコラムによれば、「気体の放射過程により夜間に海域の相対湿度あるいは有効可降水量が増大するため」に夜間大雨になっていると言われていたりします。

どちらにしても海域で発生する積乱雲に特有の特徴であるようです。

このように夜間大雨になる原因については諸説あることから、今後さらに調査が必要な点があるようです。

研究が進むことで新たな見解がでてきたりするのかもしれませんね。

まとめ

今回の内容についてまとめました。

まとめ
  • 50ミリ以上の雨は夜間に多くて正午前後くらいが頻度的には少ない傾向がある
  • 夜間に大雨になる理由は、放射冷却によって雲の雲頂が冷やされて不安定になるから
  • ただほかの説もあったりして研究が進めば新たな見解がでてくるかも?

以上が、「大雨は夜中に多いって本当?理由は?」でした。

読んでいただきありがとうございました。

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