こんにちは!のぶやんです。
東京の冬って結構晴れている日が多いですよね。
実際冬東京に遊びに行けば大体スカッと晴れているイメージです。
なぜ冬東京は晴れの日が多いのか?解説していきます。

僕の簡単なプロフィールです。
- 気象予報士
- 家族だんらんが好き
冬の東京が晴れる仕組みは、3つのステップで説明できます。
- 西高東低の気圧配置になり、大陸から冷たく乾いた空気が北西の季節風となって流れ出す
- その空気が日本海で水蒸気と熱をもらって雲になり、日本海側に雪を降らせる
- 雪を降らせて水分を失った空気だけが脊梁山脈を越え、乾いた下降気流となって関東平野に吹き下りる
つまり東京の冬晴れは、日本海側の大雪とセットで起きている現象です。数字で見ると、東京の1月の日照時間は192.6時間で1年のうち最も長く、日本海側の新潟(56.4時間)の約3.4倍。1月に雨も雪も降らなかった日の割合は80.6%にのぼります。
この記事では、東京の冬がどれくらい晴れるのかを気象庁の平年値と58年分の観測データで確認したうえで、「なぜ晴れるのか」「どんなときは晴れないのか」を気象予報士の視点で解説します。全国47地点と比べられるツールや、行く日の晴れ確率を調べられるツールも用意しました。
- 東京の冬の晴れやすさを示す具体的な数字(日照時間・日照率・快晴の割合・降水なしの日の割合)
- 東京の冬の晴れは全国で何位なのか(47地点ランキング)
- 晴れる仕組み(西高東低・日本海・脊梁山脈)を3ステップで
- 冬型でも東京が晴れない4つのパターンと、雪になる条件
- 1995年12月「降水量0.0mm」など、東京の冬の記録
- 晴れているのに寒い・乾く冬の東京で気をつけたいこと
- 【ツール】東京に行く日、晴れる確率は?(過去58年の実績)
- 東京の冬は本当に晴れが多いのか?【数字で確認】
- 冬のいつがいちばん晴れる?東京の旬別カレンダー
- 東京の冬の晴れは全国で何位?
- 【ツール】冬の晴れくらべ|47地点 × 12か月で比較する
- 世界と比べると、東京の冬は「異常に明るい」
- 東京で冬に晴れが多い3つの理由
- 「冬型なら必ず晴れ」ではない:東京が晴れない4つのパターン
- 実際の事例:2023年1月28日の東京
- 記録で見る「東京の冬の晴れ」
- 晴れているのに寒い・つらい:冬の東京で気をつけたい4つのこと
- 東京の冬晴れを活かす、5つの楽しみ方
- この記事で使ったデータについて
- よくある質問(FAQ)
- あわせて読みたい関連記事
- まとめ
【ツール】東京に行く日、晴れる確率は?(過去58年の実績)
まずは体感から入りましょう。下のツールで日付を選ぶと、東京(東京管区気象台)で1968年以降のその日が実際にどんな天気だったかを集計して表示します。「前後3日」など幅を持たせて集計できるので、旅行やイベントの日程を決めるときの目安になります。
たとえば1月中旬あたりを選ぶと、晴れの割合の高さに驚くはずです。地点は東京以外にも切り替えられるので、出発地や旅行先と比べてみてください。もっと細かく「特定の年の特定の日」の天気を知りたいときは、過去の天気検索(全国936地点)が便利です。
東京の冬は本当に晴れが多いのか?【数字で確認】
「冬の東京は晴れているイメージ」は、データで見てもそのとおりです。しかも、なんとなく晴れているのではなく1年でいちばん日が照る季節というのがポイントです。
① 東京の日照時間は「1月が1年で最長」

上のグラフは東京の月別の平年値です。オレンジの棒が日照時間ですが、1月がいちばん高くなっています。数字にすると次のとおりです。
| 月 | 日照時間 (時間) | 可照時間 (時間) | 日照率 | 降水量 (mm) | 平均気温 (℃) | 日最低気温 (℃) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1月 | 192.6 | 311.1 | 61.9% | 59.7 | 5.4 | 1.2 |
| 2月 | 170.4 | 304.2 | 56.0% | 56.5 | 6.1 | 2.1 |
| 3月 | 175.3 | 370.2 | 47.4% | 116.0 | 9.4 | 5.0 |
| 4月 | 178.8 | 392.1 | 45.6% | 133.7 | 14.3 | 9.8 |
| 5月 | 179.6 | 434.9 | 41.3% | 139.7 | 18.8 | 14.6 |
| 6月 | 124.2 | 435.9 | 28.5% | 167.8 | 21.9 | 18.5 |
| 7月 | 151.4 | 443.9 | 34.1% | 156.2 | 25.7 | 22.4 |
| 8月 | 174.2 | 418.7 | 41.6% | 154.7 | 26.9 | 23.5 |
| 9月 | 126.7 | 373.1 | 34.0% | 224.9 | 23.3 | 20.3 |
| 10月 | 129.4 | 350.7 | 36.9% | 234.8 | 18.0 | 14.8 |
| 11月 | 149.8 | 309.6 | 48.4% | 96.3 | 12.5 | 8.8 |
| 12月 | 174.4 | 303.6 | 57.4% | 57.9 | 7.7 | 3.8 |
| 年間 | 1926.7 | — | — | 1598.2 | 15.8 | 12.1 |
注目したいのは日照率です。日照率とは「太陽が地平線の上にいる時間(可照時間)のうち、実際に日が照った時間の割合」のこと。冬は日が短いので、単純な日照時間だけを比べると不利なはずですが、それでも1月が1位になっています。
- 1月の可照時間は311.1時間で、6月(435.9時間)の7割程度しかない
- それなのに日照時間は1月192.6時間に対して6月は124.2時間
- 日照率にすると1月61.9%、6月28.5%で、1月は6月の2.2倍
つまり冬の東京は、「日が短いのに、その短い時間のほとんどで太陽が出ている」という状態です。これが「冬の東京はスカッと晴れている」という体感の正体ですね。
② 天気概況で見ると、1月は「快晴」が17.0%

次に、気象庁が毎日記録している「天気概況(その日の天気を言葉で表したもの)」から集計してみます。以下の表は当サイトが1968年〜2025年の58年分を集計したもので、気象庁のデータが更新されると自動で最新の値に入れ替わります。
「快晴」だった日の割合(月別)
| 項目 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 快晴 | 17% | 10.7% | 7.7% | 6% | 3.7% | 1.1% | 1.2% | 0.9% | 1.6% | 4.9% | 10% | 14.6% |
昼の天気が「晴れ」だった日の割合(月別)
| 項目 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 昼が晴れ | 70.1% | 61.3% | 51.2% | 47.6% | 43.3% | 26.7% | 34% | 45.9% | 35.4% | 42.6% | 55.1% | 67.1% |
日照時間が6時間以上あった日の割合(月別)
| 項目 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 日照6時間以上 | 64.3% | 59.4% | 52.7% | 52.2% | 52.5% | 35.6% | 42.7% | 51.6% | 35.4% | 38.2% | 49.3% | 59.8% |
日照時間がほぼ0だった日(ずっと曇りや雨)の割合(月別)
| 項目 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 日照ほぼゼロ | 9.8% | 14.9% | 18.5% | 17.8% | 17.3% | 24.8% | 18.4% | 10.3% | 21.5% | 21.7% | 17.5% | 10.6% |
雨も雪も降らなかった日の割合(月別)
| 項目 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 降水なし | 80.6% | 74.8% | 63% | 60.2% | 60.5% | 51% | 55.6% | 62.8% | 52.5% | 60.4% | 71.1% | 80.9% |
表の数字を1月・6月・年間で比べると、冬の突出ぶりがはっきりします。
| 項目 | 1月 | 6月 | 1年で最も多い月 | 1年で最も少ない月 |
|---|---|---|---|---|
| 快晴だった日 | 17.0% | 1.1% | 12月(14.6%) | 8月(0.9%) |
| 昼が晴れだった日 | 70.1% | 26.7% | 1月(70.1%) | 6月(26.7%) |
| 夜が晴れだった日 | 42.1% | 14.6% | 12月(42.9%) | 6月(14.6%) |
| 日照6時間以上の日 | 64.3% | 35.6% | 1月(64.3%) | 9月(35.4%) |
| 日照がほぼ0の日 | 9.8% | 24.8% | 6月(24.8%) | 1月(9.8%) |
| 雨も雪も降らない日 | 80.6% | 51.0% | 12月(80.9%) | 6月(51.0%) |
「快晴」は、空を見上げてほとんど雲がない状態のときにだけ使われる言葉です。その快晴が、1月は月の17.0%=5〜6日に1日のペースで現れます。一方で8月はわずか0.9%。東京の快晴はほぼ冬の風物詩と言っていい偏り方です。「晴れ」と「快晴」「薄曇り」の線引きが気になる方は、天気の晴れと曇りの決め方もあわせてどうぞ。
③ 1月は「1か月のうち25日は雨が降らない」
降水の面から見ても、東京の冬はかなり特殊です。1月に雨も雪も降らなかった日は80.6%。31日のうち約25日は降水なしという計算になります。
| 項目 | 1月の平均 | 6月の平均 |
|---|---|---|
| 1か月の日照時間の合計 | 191.6時間 | 131.7時間 |
| 日照時間が6時間以上の日 | 19.9日(64.3%) | 10.7日(35.6%) |
| 日照時間がほぼ0だった日 | 3.1日(9.8%) | 7.4日(24.8%) |
| 「快晴」と記録された日 | 5.3日(17.0%) | 0.3日(1.1%) |
| 1mm以上の雨が降った日 | 4.3日(13.8%) | 11.7日(39.1%) |
1mm以上の雨が降る日は、1月は月に4.3日しかありません。6月の11.7日と比べると3分の1以下です。「どれくらいの雨か」の感覚をつかみたい方は降水量1mm・5mm・10mm・30mm・50mmはどれくらいの雨?が参考になります。
④ 同じ東京都でも、場所によってこれだけ違う
ひとくちに「東京」と言っても、都心・多摩・島しょ部では冬の天気がかなり違います。都内のアメダス地点を1月の平年値で並べてみました。
| 地点 | 1月の日照時間 | 1月の降水量 | 平均気温 | 日最低気温 | 日最高気温 |
|---|---|---|---|---|---|
| 東京(千代田区) | 192.6 時間 | 59.7 mm | 5.4 ℃ | 1.2 ℃ | 9.8 ℃ |
| 練馬 | 212.9 時間 | 47.8 mm | 4.8 ℃ | 0.2 ℃ | 9.9 ℃ |
| 府中 | 201.3 時間 | 56.9 mm | 4.5 ℃ | -0.7 ℃ | 9.9 ℃ |
| 青梅 | 202.2 時間 | 49.8 mm | 3.2 ℃ | -2.3 ℃ | 9.2 ℃ |
| 八王子 | 201.1 時間 | 54.1 mm | 3.4 ℃ | -1.8 ℃ | 9.3 ℃ |
| 小河内(奥多摩) | 206.5 時間 | 49.5 mm | 1.5 ℃ | -2.4 ℃ | 6.8 ℃ |
| 大島 | 153.7 時間 | 137.3 mm | 7.5 ℃ | 3.9 ℃ | 11.0 ℃ |
| 八丈島 | 84.9 時間 | 201.7 mm | 10.1 ℃ | 7.6 ℃ | 12.9 ℃ |
- 内陸ほど晴れて、内陸ほど冷える…練馬は都心より日照が20時間長い一方、青梅の日最低気温は-2.3℃で都心(1.2℃)より3.5℃も低くなります
- ヒートアイランドの効き方が違う…日最高気温はどこも9〜10℃前後でほぼ同じなのに、最低気温だけが大きく開きます。都心は夜に冷えにくいということです
- 島しょ部は「冬に曇る」…八丈島の1月の日照は84.9時間しかなく、降水量は201.7mmと都心の3倍以上。黒潮の上を渡ってきた湿った空気の影響で、都心とはまったく別の気候です
同じ都内でも、奥多摩の小河内と八丈島では1月の平均気温が8.6℃も違います。各地点の詳しいデータは全国936地点の気候データベースから確認できます。
雪と寒さの季節に
降雪日の多い地域では、スタッドレスタイヤと防滑の靴が「行けるかどうか」を決めます。乾燥する太平洋側の冬は加湿器が風邪予防と体感温度の両方に効きます。
冬のいつがいちばん晴れる?東京の旬別カレンダー
「冬に東京へ行くなら、いつがいちばん晴れやすいのか」――これに答えるために、12月・1月・2月を上旬・中旬・下旬の9つに分けて集計しました。1968年から2025年までの58年分、およそ5,200日ぶんのデータです。
| 時期 | 1日あたりの日照時間 | 晴れの日の割合 | うち快晴 | 1mm以上の雨 | 雪・みぞれ | 日最低気温の平均 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 12月上旬 | 5.5 時間 | 65.0% | 12.9% | 17.1% | 0.7% | 6.1 ℃ |
| 12月中旬 | 5.7 時間 | 66.2% | 13.6% | 14.7% | 1.4% | 4.5 ℃ |
| 12月下旬 | 5.9 時間 | 69.7% | 17.1% | 12.1% | 2.7% | 3.4 ℃ |
| 1月上旬 | 6.3 時間 | 72.2% | 21.0% | 12.4% | 4.7% | 2.3 ℃ |
| 1月中旬 | 6.1 時間 | 69.5% | 15.9% | 12.8% | 9.1% | 2.1 ℃ |
| 1月下旬 | 6.2 時間 | 68.8% | 14.4% | 16.0% | 8.9% | 2.0 ℃ |
| 2月上旬 | 6.2 時間 | 66.4% | 12.1% | 16.9% | 12.4% | 2.0 ℃ |
| 2月中旬 | 5.8 時間 | 59.1% | 9.3% | 20.2% | 11.7% | 2.7 ℃ |
| 2月下旬 | 5.9 時間 | 57.5% | 10.8% | 22.2% | 8.0% | 3.2 ℃ |
結論から言うと、東京の冬でいちばん晴れるのは「1月上旬」です。
- 1月上旬は晴れの割合72.2%、うち快晴が21.0%で、1年を通じても最高水準
- 1日あたりの日照時間も1月上旬の6.3時間が最大
- 逆に雪・みぞれの確率は2月上旬(12.4%)がピーク。1月上旬(4.7%)の2.6倍です
- 2月下旬になると晴れの割合は57.5%まで落ち、雨の日は22.2%に増えます。春の周期変化が始まる合図です
- いちばん冷え込むのは1月下旬〜2月上旬で、日最低気温の平均は2.0℃
初詣や正月の東京観光が「毎年よく晴れる」と感じるのは、気のせいではなく統計どおりというわけですね。一方、2月は「晴れの日は減り、雪の可能性は上がる」時期なので、旅行の計画では少し余裕を見ておくと安心です。
東京の冬の晴れは全国で何位?
「東京は晴れる」と言っても、日本にはもっと晴れる場所もあります。全国の主要47地点(各都道府県の代表的な気象台)の1月の日照時間を並べてみました。
| 順位 | 地点 | 1月の日照時間 |
|---|---|---|
| 1 | 熊谷(埼玉県) | 217.0 時間 |
| 2 | 前橋(群馬県) | 213.1 時間 |
| 3 | 宇都宮(栃木県) | 211.7 時間 |
| 4 | 甲府(山梨県) | 209.1 時間 |
| 5 | 静岡(静岡県) | 207.9 時間 |
| 6 | 水戸(茨城県) | 195.4 時間 |
| 7 | 横浜(神奈川県) | 192.7 時間 |
| 8 | 東京(東京都) | 192.6 時間 |
| 9 | 宮崎(宮崎県) | 192.6 時間 |
| 10 | 千葉(千葉県) | 191.6 時間 |
| 11 | 高知(高知県) | 190.7 時間 |
| 12 | 名古屋(愛知県) | 174.5 時間 |
| 順位 | 地点 | 1月の日照時間 |
|---|---|---|
| 43 | 福井(福井県) | 65.4 時間 |
| 44 | 金沢(石川県) | 62.3 時間 |
| 45 | 新潟(新潟県) | 56.4 時間 |
| 46 | 青森(青森県) | 48.5 時間 |
| 47 | 秋田(秋田県) | 39.0 時間 |
東京は8位(192.6時間)。1位は埼玉県の熊谷で217.0時間、上位は熊谷・前橋・宇都宮・甲府・静岡と、関東内陸と東海が独占しています。一方で最下位は秋田の39.0時間。東京は秋田の約4.9倍の日照があることになります。
冬全体(12月・1月・2月の3か月合計)で見ても顔ぶれはほぼ同じです。
| 順位 | 地点 | 12〜2月の日照時間合計 |
|---|---|---|
| 1 | 熊谷(埼玉県) | 617.7 時間 |
| 2 | 前橋(群馬県) | 616.3 時間 |
| 3 | 甲府(山梨県) | 605.4 時間 |
| 4 | 宇都宮(栃木県) | 602.4 時間 |
| 5 | 静岡(静岡県) | 595.9 時間 |
| 6 | 高知(高知県) | 552.5 時間 |
| 7 | 水戸(茨城県) | 547.7 時間 |
| 8 | 宮崎(宮崎県) | 547.3 時間 |
| 9 | 横浜(神奈川県) | 538.0 時間 |
| 10 | 東京(東京都) | 537.4 時間 |
| … | … | … |
| 45 | 新潟(新潟県) | 193.6 時間 |
| 46 | 青森(青森県) | 171.2 時間 |
| 47 | 秋田(秋田県) | 148.6 時間 |
東京は冬3か月合計だと10位(537.4時間)。1月単独より少し順位を落とすのは、12月と2月に南岸低気圧や春めいた低気圧が通ることがあるためです。それでも最下位の秋田(148.6時間)の3.6倍で、「太平洋側の冬は明るい」という構図は変わりません。
太平洋側の中でも、東京はかなり上位
「太平洋側だからどこでも晴れる」わけではありません。同じ太平洋側・西日本の主な都市を1月で並べると、はっきり差が出ます。
| 地点 | 1月の日照時間 | 1月の降水量 | 平均気温 | 晴れの日の割合 |
|---|---|---|---|---|
| 静岡(静岡県) | 207.9 時間 | 79.6 mm | 6.9 ℃ | 75.4% |
| 東京(東京都) | 192.6 時間 | 59.7 mm | 5.4 ℃ | 74.2% |
| 宮崎(宮崎県) | 192.6 時間 | 72.7 mm | 7.8 ℃ | 73.0% |
| 高知(高知県) | 190.7 時間 | 59.1 mm | 6.7 ℃ | 71.6% |
| 名古屋(愛知県) | 174.5 時間 | 50.8 mm | 4.8 ℃ | 65.1% |
| 岡山(岡山県) | 149.0 時間 | 36.2 mm | 4.6 ℃ | 66.4% |
| 仙台(宮城県) | 149.0 時間 | 42.3 mm | 2.0 ℃ | 39.3% |
| 大阪(大阪府) | 146.5 時間 | 47.0 mm | 6.2 ℃ | 64.7% |
| 高松(香川県) | 141.4 時間 | 39.4 mm | 5.9 ℃ | 62.3% |
| 広島(広島県) | 138.6 時間 | 46.2 mm | 5.4 ℃ | 53.2% |
| 鹿児島(鹿児島県) | 132.6 時間 | 78.3 mm | 8.7 ℃ | 53.6% |
| 福岡(福岡県) | 104.1 時間 | 74.4 mm | 6.9 ℃ | 41.5% |
| 那覇(沖縄県) | 93.1 時間 | 101.6 mm | 17.3 ℃ | 38.4% |
東京(192.6時間)は静岡(207.9時間)に次ぐ位置。ところが西へ行くほど日照は減っていき、大阪146.5時間、広島138.6時間、福岡にいたっては104.1時間と東京の半分近くまで落ちます。
理由は山の高さと列島の幅です。関東平野の北西には標高2,000m級の山々が幅広く連なっているので、日本海側の雪雲はまず越えられません。ところが中国地方や九州北部は山地が低く、列島の幅も狭いため、日本海の雪雲が山を越えて回り込んできます。だから福岡の冬は曇りや雪の日が多くなるのです(福岡の冬が意外と寒いのはなぜ?)。
意外なのは沖縄(那覇)で、1月の日照はわずか93.1時間。「常夏の島」のイメージとは裏腹に、冬の沖縄は北からの季節風で曇りがちです。晴れの割合も38.4%と、実は東京の約半分しかありません。
都道府県単位でほかの指標と比べたい方は、下のランキングツールをどうぞ。指標(気温・降水量・晴れ・雪・風・雷など20種類)と月を切り替えて、東京都の位置を確認できます。
※このツールは都道府県単位で集計した値なので、上の表(地点単位の平年値)とは数字が少し異なります。詳しいランキングは晴れの日が多い都道府県ランキングや快晴日数が多い都道府県ランキングでも解説しています。
【ツール】冬の晴れくらべ|47地点 × 12か月で比較する
「東京と自分の街ではどれくらい違うの?」を確かめられるツールを用意しました。2地点と月を選ぶと、日照時間・日照率・降水量・平均気温・日最低気温を並べて比較できます。下には全国47地点のランキングも表示され、地点名をクリックするとその地点の詳しい気候ページに移動できます。
おすすめの比べ方をいくつか挙げておきます。
- 東京 vs 新潟(1月)…太平洋側と日本海側の教科書的な対比。日照時間が3.4倍違います
- 東京 vs 新潟(8月)…夏に切り替えると差がほぼ消えます。冬だけの現象だとわかります
- 東京 vs 札幌(1月)…札幌は雪国のイメージですが日照は90.4時間と新潟より多め
- 熊谷 vs 富山(1月)…日照時間の1位と下位グループ。同じ日本とは思えない差です
世界と比べると、東京の冬は「異常に明るい」
視野を世界に広げると、東京の冬晴れの特殊さがもっとよくわかります。同じ北半球の中緯度にある国々の首都で、1月の日照時間を比べてみましょう。
| 国(首都) | 1月の日照時間 | 年間日照時間 | ロンドンとの比 |
|---|---|---|---|
| 日本(東京) | 184.5 時間 | 1,877 時間 | 3.0 倍 |
| 中国(北京) | 194.1 時間 | 2,671 時間 | 3.2 倍 |
| 韓国(ソウル) | 160.3 時間 | 2,066 時間 | 2.6 倍 |
| スペイン(マドリード) | 148.0 時間 | 2,769 時間 | 2.4 倍 |
| イタリア(ローマ) | 121.0 時間 | 2,473 時間 | 2.0 倍 |
| カナダ(オタワ) | 119.5 時間 | 2,396 時間 | 1.9 倍 |
| フランス(パリ) | 63.0 時間 | 1,662 時間 | 1.0 倍 |
| イギリス(ロンドン) | 61.5 時間 | 1,633 時間 | 1.0 倍 |
| ドイツ(ベルリン) | 47.0 時間 | 1,626 時間 | 0.8 倍 |
| ロシア(モスクワ) | 37.0 時間 | 1,901 時間 | 0.6 倍 |
ロンドンの1月は61.5時間、パリは63.0時間、ベルリンにいたっては47.0時間しかありません。東京(184.5時間)はロンドンの約3.0倍、ベルリンの約3.9倍です。1日あたりに直すと、ベルリンは1.5時間しか日が照らないのに対し、東京は約6時間。ヨーロッパの人が冬の東京に来て「まぶしい」と言うのも当然ですね。
世界全体で見ても、日本の1月の日照時間は133か国中58位で、世界平均(169時間)を上回ります。年間では108位と平均以下なのに、1月だけ順位を大きく上げるのが日本の特徴です。下のツールで指標と月を切り替えて確かめてみてください。
※上のツールは「年間」で表示されます。ボタンで1月に切り替えると、冬の日本の明るさが世界の中でどのあたりかがわかります。
東京で冬に晴れが多い3つの理由
ここからが本題です。なぜ東京の冬はこんなに晴れるのでしょうか。答えは「日本列島の形」と「日本海の存在」にあります。3つのステップに分けて見ていきましょう。
理由①:西高東低の気圧配置で、北西の季節風が吹き出す
冬になるとシベリア大陸は極端に冷え込み、冷たく重い空気がたまってシベリア高気圧ができます。一方、日本の東の海上では低気圧が発達しやすくなります。西に高気圧、東に低気圧――これが天気図でおなじみの西高東低(冬型の気圧配置)です。
高気圧から低気圧に向かって空気が流れるため、日本付近では北西の季節風が吹きます。天気図の等圧線が南北方向に縦じま模様に並ぶのは、この季節風が強いことを表しています。このとき大陸から出てくる空気は、内陸生まれなので非常に冷たく、そして極端に乾いています。
風向きによる寒さの違いについては北風が寒くて南風が暖かいのはなぜ?でも解説しています。
なぜ冬にシベリア高気圧ができるのか、もう少し踏み込むと次のようになります。
- 高緯度の内陸部は、冬になると太陽の高度が低く日照時間も短いため、地面が受け取る熱がごくわずかになる
- 一方で地面からは熱が宇宙へ放射され続けるため、地表付近の空気がどんどん冷える(放射冷却の巨大版)
- 冷えた空気は重くなって地表付近にたまり、気圧が高くなる。これがシベリア高気圧の正体
- 海は熱をためこむので冷えにくく、大陸ほど気圧が上がらない。この大陸と海の温度差が季節風を生む
天気図を見るときは、等圧線の間隔に注目してください。間隔が狭いほど気圧の傾きが急で、風が強くなります。「日本付近に縦じまの等圧線が4〜5本以上」という状態なら、日本海側は大雪、太平洋側はからっ風の強い晴天と考えてよいでしょう。上空約5,500m(500hPa面)でマイナス30℃以下の寒気が入っていれば、日本海の雪雲はさらに発達します。
理由②:日本海で水蒸気をもらい、雪雲に育つ

乾いた冷たい空気は、日本海の上を渡るときに大きく性質を変えます。冬でも日本海には対馬暖流が流れ込んでいて、海面水温は10℃前後あります。上空にはマイナス30℃以下の寒気が入ってくることもあり、海面と上空の温度差が非常に大きくなります。
温度差が大きいと、海面から供給された水蒸気と熱で空気が下から暖められ、激しく対流して雲が発達します。気象衛星の画像で日本海に見えるすじ状の雲(筋状雲)がまさにこれで、日本海側に大雪を降らせる正体です。
この過程を詳しく知りたい方は、姉妹記事の冬 日本海側で雪が多いのはなぜ?をどうぞ。世界的に見ても、日本の日本海側は世界で最も雪が降る都市ランキングの上位を独占するほどの豪雪地帯です。
理由③:脊梁山脈が雪雲をブロックし、山を越えた空気は乾いて下降する
日本列島の背骨には、奥羽山脈・越後山脈・飛騨山脈といった脊梁(せきりょう)山脈が連なっています。標高2,000m級の壁にぶつかった雪雲は、斜面を無理やり持ち上げられて水分を雪として絞り出してしまいます。
そして山を越えたあとの空気に残っているのは、水分をほとんど失った、乾いた空気だけ。しかも山を下るときに圧縮されて気温が上がるため、相対湿度はさらに下がります。乾いた下降気流の中では雲ができません。これが関東平野に「からっ風」と青空をもたらします。
同じ1月でも、山を挟んだだけでこれだけ違います。
| 地点 | 1月の日照時間 | 日照率 | 1月の降水量 | 平均気温 | 日最低気温 |
|---|---|---|---|---|---|
| 東京(東京都) | 192.6 時間 | 61.9% | 59.7 mm | 5.4 ℃ | 1.2 ℃ |
| 新潟(新潟県) | 56.4 時間 | 18.5% | 180.9 mm | 2.5 ℃ | 0.1 ℃ |
| 金沢(石川県) | 62.3 時間 | 20.4% | 256.0 mm | 4.0 ℃ | 1.2 ℃ |
| 富山(富山県) | 68.1 時間 | 22.3% | 259.0 mm | 3.0 ℃ | 0.2 ℃ |
| 福井(福井県) | 65.4 時間 | 21.4% | 284.9 mm | 3.2 ℃ | 0.5 ℃ |
| 秋田(秋田県) | 39.0 時間 | 12.8% | 118.9 mm | 0.4 ℃ | -2.1 ℃ |
| 鳥取(鳥取県) | 69.0 時間 | 22.6% | 201.2 mm | 4.2 ℃ | 1.1 ℃ |
東京の1月の日照時間192.6時間に対し、新潟は56.4時間で約3.4倍の差。降水量は逆に東京59.7mmに対して福井284.9mmと約4.8倍です。冬3か月(12〜2月)の降水量で見ると差はさらに開きます。
| 地点 | 冬(12〜2月)の降水量合計 |
|---|---|
| 前橋(群馬県) | 80.0 mm |
| 熊谷(埼玉県) | 99.7 mm |
| 宇都宮(栃木県) | 114.5 mm |
| 仙台(宮城県) | 120.3 mm |
| 岡山(岡山県) | 123.1 mm |
| 甲府(山梨県) | 124.4 mm |
| 東京(東京都) | 174.1 mm |
| 新潟(新潟県) | 522.6 mm |
| 鳥取(鳥取県) | 573.6 mm |
| 富山(富山県) | 712.3 mm |
| 金沢(石川県) | 719.7 mm |
| 福井(福井県) | 756.6 mm |
東京の174.1mmに対し、福井は756.6mmで約4.3倍。同じ「日本の冬」でも、日本海側は雪や雨が降り続き、太平洋側は乾いた晴天が続く。この差を生んでいるのが、日本海と脊梁山脈の組み合わせというわけです。
- 大陸からの乾いた寒気が、西高東低の気圧配置で日本へ吹き出す
- 日本海で水蒸気と熱をもらって雪雲になり、日本海側に雪を降らせる
- 水分を落とした空気だけが山を越え、乾いた下降気流となって東京へ届く
「冬型なら必ず晴れ」ではない:東京が晴れない4つのパターン
とはいえ、冬の東京がいつも晴れているわけではありません。1月でも約2割の日は雨や雪が降ります。崩れるときのパターンを知っておくと、天気予報の理解が一段深くなります。
パターン①:南岸低気圧(東京に雪をもたらす主役)
冬型がゆるんだタイミングで、本州の南岸を東へ進む低気圧を南岸低気圧といいます。低気圧が関東の南を通ると、北側にある関東平野へ湿った空気と冷たい空気が同時に流れ込み、雨や雪をもたらします。東京で雪が降るのは、ほぼこのパターンです。
東京で天気概況に雪やみぞれが登場する日の割合は、1月6.3%、2月9.5%。積雪を伴うような降雪があった日はさらに少なく、1月2.1%、2月3.1%にとどまります。つまり東京の雪は「2月の方が多い」のがデータ上の事実です。
| 項目 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 雪 | 6.3% | 9.5% | 3.4% | 0.2% | 0% | 0% | 0% | 0% | 0% | 0% | 0.1% | 1.1% |
南岸低気圧は、コースがわずか100kmずれるだけで「大雪」と「冷たい雨」が入れ替わります。予報が直前まで変わりやすいのはそのためで、詳しくは天気予報がコロコロ変わる理由で解説しています。
パターン②:冬型がゆるみ、移動性高気圧と低気圧が交互に通る
真冬でも数日おきに冬型はゆるみます。すると大陸から移動性高気圧が張り出し、そのあとを低気圧が通る「周期変化」の天気になります。移動性高気圧の中心にいる間は穏やかに晴れますが、通り過ぎて南から暖かい空気が入ると曇りや雨になります。12月と2月に、1月ほど日照時間が伸びないのはこのためです。
パターン③:冬型が強すぎて、雪雲が関東北部から流れ込む
冬型が非常に強く、上空の寒気が強烈なときは、日本海側の雪雲が山を越えて関東北部まで届くことがあります。群馬・栃木の北部で雪が降り、東京でも雲が広がって「風花(かざはな)」と呼ばれる小さな雪片が舞うことがあります。とはいえ東京では積もることはほぼなく、たいていは晴れ間の中を舞う程度です。
パターン④:北東気流や上空の気圧の谷による曇り
関東地方には、オホーツク海や東海上から冷たく湿った空気が入る「北東気流」というパターンがあります。冬の終わりから春先にかけて多く、冬型でも南岸低気圧でもないのに関東だけ低い雲に覆われて、一日中どんよりする日があります。また上空の気圧の谷が通るときも、薄い雲が広がって日照が伸びません。
参考までに、東京の月別の「くもり・雨・雪」の出現状況は下の表で確認できます。
| 項目 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1mm以上の降水 | 13.8% | 19.6% | 29.3% | 32.8% | 32.3% | 39.1% | 32.8% | 27.2% | 37.2% | 31.9% | 22.4% | 14.5% |
東京と同じ太平洋側でも、地形が違えば冬の天気は変わります。たとえば九州北部の福岡は日本海側の性質も持っていて、東京とはかなり事情が異なります(福岡の冬が意外と寒いのはなぜ?)。
実際の事例:2023年1月28日の東京
典型的な冬型の日に、実際どうなっていたのかを見てみましょう。2023年1月28日の天気図です。

西に高気圧、東に低気圧。等圧線が縦に何本も並ぶ、教科書どおりの西高東低ですね。この形になると北西の季節風が強まります。

雨雲レーダーを見ると、日本海側にびっしりと雪雲がかかっています。日本海で発達した雪雲が、次々と陸地に流れ込んでいるのがわかります。

そして天気分布を見ると、日本海側は雪マーク一色なのに対して、脊梁山脈を境に太平洋側はきれいに晴れています。東京もしっかり晴天です。雪雲は山を越えられないということが、ひと目でわかる図だと思います。
こうした「その日の実際の天気」は、過去の天気検索で全国936地点分をさかのぼって調べられます。
記録で見る「東京の冬の晴れ」
最後に、東京の冬がどれだけ極端に晴れることがあるのか、記録で確認しておきましょう。ここは気象庁の観測データを当サイトで集計した、少しマニアックなパートです。
① 1995年12月、東京の月降水量は「0.0mm」
東京の観測史上、1か月まるごと降水量0.0mmを記録した月があります。それが1995年12月です。1875年に観測が始まって以来、月降水量が最も少なかった記録として残っています。
このとき東京の12月の日照時間は235.3時間。1968年以降の12月では最も多い値です。1か月間ほぼ毎日晴れ続けた計算になります。
| 順位 | 年月 | 12月の日照時間 | 12月の降水量 |
|---|---|---|---|
| 1 | 1995年12月 | 235.3 時間 | 0.0 mm |
| 2 | 2024年12月 | 233.8 時間 | 0.5 mm |
| 3 | 1973年12月 | 229.0 時間 | 0.0 mm |
| 4 | 1983年12月 | 217.1 時間 | 7.5 mm |
| 5 | 1988年12月 | 213.8 時間 | 0.0 mm |
興味深いのは、直近の2024年12月も233.8時間・降水量0.5mmと歴代2位に食い込んでいること。「最近の東京の冬は晴ればかり」という感覚は、気のせいではないようです。
② 最長53日間、雨が降らなかった冬
冬(12月〜翌2月)の期間中、東京で降水量0.0mmの日が何日連続したかを1968年以降の57シーズンぶんすべて数えてみました。
| シーズン | 連続無降水日数 | 期間 |
|---|---|---|
| 1969/70年 | 53日 | 1969年12月8日 〜 1970年1月29日 |
| 1973/74年 | 51日 | 1973年12月1日 〜 1974年1月20日 |
| 1998/99年 | 47日 | 1998年12月8日 〜 1999年1月23日 |
| 1984/85年 | 40日 | 1984年12月19日 〜 1985年1月27日 |
| 1988/89年 | 38日 | 1988年12月1日 〜 1989年1月7日 |
| 1995/96年 | 38日 | 1995年12月1日 〜 1996年1月7日 |
| 2011/12年 | 36日 | 2011年12月15日 〜 2012年1月19日 |
最長は1969/70年シーズンの53日(1969年12月8日〜1970年1月29日)。約1か月半、一滴も雨が降らなかったことになります。上位に入らない普通のシーズンでも、平均で21.4日は雨なしの日が続きます。冬の東京では「3週間くらい雨が降らない」のは、むしろ平年並みなのです。
③ 東京の冬の日照時間は増えている?
年代ごとに、冬3か月(12月・1月・2月)の日照時間の合計を平均してみました。
| 年代 | 冬(12〜2月)の日照時間 平均 | 集計年数 |
|---|---|---|
| 1970年代 | 508.0 時間 | 10年分 |
| 1980年代 | 552.7 時間 | 10年分 |
| 1990年代 | 540.8 時間 | 10年分 |
| 2000年代 | 525.6 時間 | 10年分 |
| 2010年代 | 541.4 時間 | 10年分 |
| 2020年代 | 568.7 時間 | 6年分 |
1970年代の508.0時間から、2020年代は568.7時間へ。60時間ほど増えており、1割以上明るくなっている計算です。都市化による雲の減少や、冬型の現れ方の変化などが考えられますが、6年分の平均なので今後の推移を見る必要はあります。
④ 東京の冬に関する観測記録
| 要素 | 記録 | 起日 | 統計期間 |
|---|---|---|---|
| 月降水量の少ない方から | 0.0mm | 1995年12月 | 1875年6月〜 |
| 日最小相対湿度 | 6% | 2003年2月28日 | 1950年1月〜 |
| 日最低気温の低い方から | -9.2℃ | 1876年1月13日 | 1875年6月〜 |
| 日最高気温の低い方から | -1.0℃ | 1900年1月26日 | 1875年6月〜 |
| 月平均気温の低い方から | 0.6℃ | 1922年1月 | 1875年6月〜 |
| 月最深積雪の大きい方から | 46cm | 1883年2月8日 | 1875年6月〜 |
| 降雪の深さ月合計 | 57cm | 1984年1月 | 1953年1月〜 |
| 降雪の深さ寒候年合計 | 92cm | 1984年 | 1953寒候年〜 |
| 年間日照時間の多い方から | 2262.8時間 | 1940年 | 1890年〜 |
| 年間日照時間の少ない方から | 1535.4時間 | 1998年 | 1890年〜 |
日最小相対湿度6%(2003年2月28日)というのは、砂漠級の乾燥です。「冬の東京は晴れる」の裏側には、必ず「乾く」がセットでついてきます。都道府県別の乾燥ぶりは湿度が低い県ランキングで確認できます。
いっぽうで、東京がまったく雪と無縁というわけでもありません。1883年2月8日には46cmもの積雪を記録していますし、1984年1月は1か月で57cmの降雪がありました。全国の記録は最深積雪ランキングや最低気温ランキングにまとめています。
晴れているのに寒い・つらい:冬の東京で気をつけたい4つのこと
「晴れ=過ごしやすい」とは限らないのが、冬の東京の難しいところです。むしろ晴れるからこそ起きる問題が4つあります。
① 晴れた夜ほど冷え込む(放射冷却)
雲は地面から逃げる熱を跳ね返す「ふとん」の役割をします。雲がない晴れた夜は、その熱がどんどん宇宙へ逃げていくため、明け方にかけて気温が大きく下がります。これが放射冷却です。
東京で日最低気温が0℃を下回った日(冬日)の割合は、1月15.2%、2月12.4%。都心でも1月は4〜5日に1回は氷点下まで下がる計算です。郊外(八王子・青梅など)ではさらに冷え込みます。
| 項目 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 冬日(0℃未満) | 15.2% | 12.4% | 1.3% | 0% | 0% | 0% | 0% | 0% | 0% | 0% | 0% | 2.5% |
全国の冬日・真冬日の状況は冬日・真冬日が多い都道府県・市町村ランキングにまとめています。
② とにかく乾燥する
山を越えて下りてきた空気は、もともと乾いているうえに下降で暖まるので、相対湿度がさらに下がります。東京の冬は湿度30%台になる日も珍しくありません。肌やのどの乾燥、静電気、そして火災リスクにつながります。
- 外出時はマスクや加湿ポケットで喉を守る
- 室内は加湿器で40〜60%を目安に
- 洗濯物はよく乾く一方、木造家具や楽器は乾燥割れに注意
③ 北西風で体感温度がぐっと下がる
東京の1月の平均風速は2.7m/sと数字上は穏やかですが、冬型が強い日は北西のからっ風が吹き、瞬間的には10m/sを超えることもあります。風速1m/sにつき体感温度は約1℃下がると言われるので、気温5℃・風速8m/sなら体感はほぼ氷点下です。
風の強さの全国比較は平均風速ランキングをどうぞ。
④ 日の入りが早い
東京の日の入りは、11月末から12月上旬にかけて16時28分ごろと1年で最も早くなります。「晴れているから」と油断していると、観光や撮影の時間が足りなくなりがちです。冬の東京は午前中〜昼過ぎが勝負と考えて予定を組むのがおすすめです。
| 月 | 平均気温(℃) | 日最低気温(℃) | 日最高気温(℃) | 天気の傾向 | 服装の目安 |
|---|---|---|---|---|---|
| 12月 | 7.7 | 3.8 | 12.0 | からっ風が吹き始める。日没が最も早い時期 | 厚手のコート+マフラー |
| 1月 | 5.4 | 1.2 | 9.8 | 1年で最も晴れる。朝は氷点下も | ダウン+手袋。日中は日なたが暖かい |
| 2月 | 6.1 | 2.1 | 10.9 | 雪の可能性が最も高い月。後半は寒暖差大 | 脱ぎ着しやすい重ね着+防水の靴 |
東京の冬晴れを活かす、5つの楽しみ方
- 富士山が見える確率が最も高い季節…空気が乾いて透明度が上がるため、都心の高層ビルやスカイツリーから富士山が見えるのは冬が圧倒的。特に冬型の翌朝が狙い目です
- 星がよく見える…雲が少なく大気が安定するので、都心でもオリオン座がはっきり見えます
- 洗濯物がよく乾く…湿度が低く日照が長いので、真夏より冬の方が乾きが早いこともあります
- テーマパークは空の広さが違う…12月・1月・2月の東京ディズニーランド・シーの天気データもまとめています
- 初日の出の確率が高い…1月上旬は1年で最も晴れやすい時期。関東平野は初日の出スポットに恵まれています
お出かけ先ごとの天気・服装データはおでかけ・服装の天気 総合案内から探せます。また、東京の気候の全体像は東京(東京都千代田区)の気候と天気出現率のページにまとめています。
この記事で使ったデータについて
同じ「晴れ」でも、集計の仕方によって数字は変わります。この記事では次の3種類のデータを使い分けています。
| データの種類 | 出典 | この記事での使いどころ | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 平年値(1991〜2020年) | 気象庁が公表する30年平均値 | 日照時間・降水量・気温・可照時間・日照率 | 30年間の平均なので毎年の変動は含みません |
| 天気概況からの集計(1968〜2025年) | 気象庁「過去の気象データ」の日ごとの値を当サイトが集計 | 快晴・晴れ・雨・雪・日照0時間などの出現率 | 昼(06〜18時)の天気概況が『晴』で始まる日を「晴れ」としています |
| 都道府県別ランキング | 当サイトのランキング記事の集計値 | ツール内の都道府県順位・偏差値 | 都道府県単位の集計のため、地点単位の平年値とは値が異なります |
「快晴」の割合(17.0%)と「快晴日数」(平年値ベース)で数字が違うのも、この定義の差によるものです。気象庁の平年値の快晴日数は雲量で判定していますが、当サイトの集計は天気概況の言葉で判定しているためです。どちらが正しいというより、見ている角度が違うと考えてください。
よくある質問(FAQ)
Q. 東京で冬に晴れが多いのはなぜですか?
A. 大陸から来た冷たく乾いた空気が日本海で水蒸気をもらって雪雲になり、その雪雲が日本海側に雪を降らせたあと、水分を失った空気だけが脊梁山脈を越えて関東平野に吹き下りるためです。山を下るときに空気が圧縮されて乾燥するので、雲ができにくく晴天が続きます。
Q. 東京で最も晴れる月はいつですか?
A. 日照時間で見ると1月(平年値192.6時間)が最も長く、1年で最も日が照る月です。「雨も雪も降らなかった日」の割合では12月(80.9%)がわずかに1月(80.6%)を上回ります。つまり12月〜1月が東京の最も晴れる季節です。
Q. 東京の冬の晴れは全国で何番目ですか?
A. 1月の日照時間で見ると全国47地点中8位(192.6時間)です。1位は埼玉県の熊谷で217.0時間、以下、前橋・宇都宮・甲府・静岡と続きます。冬3か月の合計では東京は10位になります。
Q. 東京と新潟ではどれくらい違いますか?
A. 1月の日照時間は東京192.6時間に対して新潟56.4時間で、約3.4倍の差があります。降水量は東京59.7mmに対して新潟180.9mmで約3倍。同じ緯度帯でも、脊梁山脈を挟むだけで冬の天気はまったく別物になります。
Q. 冬に東京で雪が降るのはどんなときですか?
A. ほとんどが「南岸低気圧」と呼ばれる、本州の南岸を東進する低気圧が通るときです。冬型の気圧配置のときはむしろ晴れます。東京で天気概況に雪が現れる日の割合は1月6.3%、2月9.5%で、実は2月の方が雪の可能性は高くなります。
Q. 東京で1か月間ずっと雨が降らなかったことはありますか?
A. あります。1995年12月は月降水量0.0mmで、1875年の観測開始以来最も少ない記録です。この月の日照時間は235.3時間でした。また1969年12月8日から1970年1月29日まで、53日間連続で降水がなかった記録もあります。
Q. 晴れているのに東京の冬が寒く感じるのはなぜですか?
A. 理由は2つあります。1つは放射冷却で、雲がない夜は熱が宇宙へ逃げるため明け方に強く冷え込みます。東京でも1月は15.2%の日が氷点下まで下がります。もう1つは北西のからっ風で、風速1m/sにつき体感温度が約1℃下がるため、気温以上に寒く感じます。
Q. 冬に東京へ行くなら、いつがいちばん晴れやすいですか?
A. 1968年からの58年分を旬別に集計すると、最も晴れやすいのは1月上旬(晴れの割合72.2%、うち快晴21.0%)です。1日あたりの日照時間も6.3時間で最大。逆に2月下旬は晴れが57.5%まで下がり、雨の日が22.2%に増えます。雪の可能性が最も高いのは2月上旬(12.4%)です。
Q. 同じ東京都でも場所によって冬の天気は違いますか?
A. かなり違います。1月の日照時間は練馬212.9時間に対して都心(千代田区)192.6時間、八丈島は84.9時間しかありません。日最低気温も都心1.2℃に対し青梅は-2.3℃、八丈島は7.6℃。とくに伊豆諸島は湿った空気の影響で冬に曇りやすく、都心とは別の気候だと考えたほうがよいです。
Q. 東京の冬の晴れは、世界的に見ても多いのですか?
A. 多いです。1月の日照時間で比べると、東京184.5時間に対してロンドン61.5時間、パリ63.0時間、ベルリン47.0時間。東京はロンドンの約3倍、ベルリンの約3.9倍の日照があります。日本の1月の日照時間は133か国中58位で、世界平均(169時間)を上回ります。
Q. 東京の冬の日照時間は昔より増えていますか?
A. 当サイトの集計では、冬3か月の日照時間の年代平均は1970年代508.0時間、2020年代568.7時間で、1割ほど増えています。ただし2020年代はまだ6年分の平均なので、傾向として確定するにはもう少し年数が必要です。
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データベース・ツール
まとめ
- 東京の冬晴れは、大陸の乾いた寒気 → 日本海で雪雲 → 脊梁山脈でブロック → 乾いた下降気流という流れで生まれる
- 東京の1月の日照時間は192.6時間で1年最長。日照率61.9%は6月(28.5%)の2.2倍
- 1月に雨も雪も降らなかった日は80.6%。1mm以上の雨はひと月に4.3日だけ
- 全国では1月の日照時間8位。1位は熊谷(217.0時間)、最下位は秋田(39.0時間)
- 崩れるのは主に南岸低気圧のとき。東京の雪は1月より2月の方が多い
- 1995年12月は月降水量0.0mm、1969/70年の冬は53日連続で降水なしという記録がある
- 晴れる冬は放射冷却で朝が氷点下、湿度は砂漠級になることもあるので油断は禁物
以上が、「東京で冬に晴れが多いのはなぜ?」でした。日本海側の方にとっては少し恨めしい話かもしれませんが、その晴れは日本海側の雪と表裏一体で生まれているものなんですね。
この記事のツールは、地点や月を変えて何度でも比べられます。ご自身の街と東京を並べてみると、住んでいる場所の気候の個性が見えてくると思います。読んでいただきありがとうございました。
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