ノーベル物理学賞を受賞した真鍋淑郎さんの研究内容ってどんなの?

気象

こんにちは!のぶやんです。

ノーベル物理学賞を真鍋淑郎が受賞されました。

真鍋さんは気象関係でめちゃくちゃすごいひとでした。

どんな研究をされてこられたのか?を紹介していきます。

のぶやん
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僕の簡単なプロフィールです。

  • 気象予報士
  • 福岡あたりの気象のこと中心になりがち
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ノーベル物理学賞を受賞した真鍋さんという人

真鍋さんは愛媛県出身1931年生まれ。

小さい頃から超優秀で、気象にも興味があったみたいです。

同級生の中でも特に成績優秀で勉強好きであり、同級生が遊びに行っても眞鍋はいつも勉強していたという。気象に対する興味が当時から強く、「日本は台風が来ないと雨が少ない」などと同級生に語っていた。

wikipediaより

その後、親類と同じく医師になろうと思ったため東京大学に進まれたようです。

でも、医師の道を挫折してしまいます。

眞鍋の親類には医師が多く、眞鍋も医師になろうと考えていた。しかし、「緊急時に頭に血が上る性格だから向かない」と考えて医師の道を諦め、他の分野で研究者になることを決めた。それが地球物理学であった。

wikipediaより

その後は気象関係でやっていくのだと決めた真鍋さん。その道がノーベル賞につながるとは本当に天職だったんでしょうね!

東大卒で1958年から渡米して気象に関する研究に従事されてきました。

長い間続けてきた研究人生について真鍋さんはこう語ります。

60年以上研究を続けてきた。困難があったときにどう克服したか 

ーー困難を乗り越えるというのは、あんまりですね。結局、気候変動の問題を研究するのが楽しくて仕方がなかったので、まぁ、困難はあったかもしれんけど、非常に面白い人生だと思っています。

ノーベル物理学賞・真鍋淑郎氏インタビュー 「研究の醍醐味は好奇心」  Sankei.Bizより

人生が面白いって言える人生って素晴らしい!僕もそんな人生を送りたい。

放射対流平衡モデル

1964年に「放射対流平衡モデル」を発表しました。

気温の鉛直構造が放射と対流によって成り立っていることをシュミレーションしたものです。

地球は太陽から熱をもらうだけでなく、地球自身も熱を放出しています(対流平衡)。

さらに、冷たい空気と温かい空気が対流発生することを加味した場合気温差が小さくなります(放射対流平衡)。

あとは、大気中にオゾンがない場合についてもシュミレーションされています(放射対流平衡オゾンなし)。

気象を勉強された方ならばこの図は一度はみたことあるはずです。気象予報士試験にもでてきます。

放射対流平衡と観測した大気がおおむね一致しますね。

一般気象学(第二版)  P123より

1次元大気モデル

続いては、1967年の論文で発表された「1次元大気モデル」です。

大気を地上から上空までを1本の柱と考えて、大気の対流や地表からの放射熱などの影響によって高度ごとの気温がどうなっているのかを予測するモデルを作りました。

この中で二酸化炭素濃度を300ppm→600ppmに倍増させると、地表面の温度が2.36℃上昇するとされています。

二酸化炭素(温室効果ガス)が大気中で増加すると温暖化するのをシュミレーションできた先駆的な研究でした。

この論文について、真鍋さんは自画自賛だったようです。

「あれが私のホームラン」

1967年の論文「あれが私のホームラン」…CO2の倍増で気温2度上昇、初めて示す 読売新聞オンライン

ここから温暖化の研究を本格化していきます。

大気海洋結合モデル

1969年に大気の流れと海洋の循環データを組み合わせて、長期的な気候変化をシュミレーションする「大気海洋結合モデル」を発表しました。

これは、大気の温度上昇は地表から放射される熱だけでなく地球の表面7割を占めている海が放射する影響が大きいことから、天気予報で使われている数値予報モデルに海洋の要素を結合させたモデルを開発しました。


さらに時は流れます。

1989年に発表した論文では、「大気海洋結合モデル」を使って地球の大気に含まれる二酸化炭素(温室効果ガス)濃度が増加すると、地球全体の気温が上昇すると予想しています。

温室効果ガスの排出量が年間1%ずつ増えた場合、特に北半球の高緯度地域で温暖化が進むと結論づけました。

その予想は後の観測でおおむね正しいとされています。

今では常識となっている地球温暖化をシュミレーションで再現していたのです。

気候モデルは国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)が1990年にまとめた第1次評価報告書に多く使用され、真鍋さんも執筆されています。

世界中で温暖化問題への関心が高まりや、今日の地球温暖化対策の契機となっていきました。

ちなみにIPCCは2007年に人間活用と温暖化との関係を明らかにしたことでノーベル平和賞を受賞しています。

大気海洋結合モデルは気象庁でも使用されている

数値予報モデルの概念図

大気海洋結合モデルは私たちの身近なところでも使われています。

明日、明後日などの短期的な予報は、数値予報モデルのみで計算していますが、3か月予報や暖候期・寒候期予報 、エルニーニョ予測には「大気海洋結合モデル」が使われています。

その理由については、気象庁ホームページではこんな風に述べられています。

 大気の状態は海洋の影響を受けながら変化していますが、海洋は大気に比べて熱容量が大きく変動の時間スケールが長い(変動がゆっくりとしている)という特徴があります。このため、時間スケールが長い3か月予報と暖・寒候期予報には格子の間隔は広いものの大気と海洋の状態が相互に影響しながら変化していく状況を予測する「大気海洋結合モデル」を用いて予測を行っています。

海洋の変動はゆっくりしているから、短期的な予報ではモデルとして取り込む必要はないけど、長期的な予報になってくるとモデルとして加味する必要がでてくるってことですかね。

まとめ

今回の内容についてまとめました。

まとめ
  • 「放射対流平衡モデル」を作って気温の鉛直構造が放射と対流によって成り立っているのをシュミレーションした。
  • 「1次元大気モデル」を作って二酸化炭素濃度による気温上昇をシュミレーションした。
  • 「大気海洋結合モデル」をつかって、大気と海洋の長期の気候変化をシュミレーションして、地球の地球温暖化を予測していた。
  • 地球は温暖化を予測した結果は、実測でもおおむね正しかった。

以上が「ノーベル物理学賞を受賞した真鍋淑郎さんの研究内容ってどんなの?」でした。

読んでいただきありがとうございました。

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