こんにちは!のぶやんです。
天気のことわざに「秋の夕焼け鎌を研げ」っていうのがあります。
そんな風に言われる理由について解説していきます。
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秋の夕焼け鎌を研げの意味は?
天気のことわざ「秋の夕焼け鎌を研げ」の意味はどんな意味なのでしょう?
秋の夕焼け鎌を研げとは、「夕焼けが出ているから翌日は天気が良くなるので農作業のために鎌を研いで備えておきなさいね」という意味です。
なぜこのように言われるのか?気象学的にみていきましょう。
日本の天気が西から東に変化することがこのことわざに影響しています。
日本を含む地球の中緯度帯では上空に偏西風という風が吹いています。
図にするとこんな感じです。
この偏西風という風が吹いているために、日本は西から東へ天気が移り変わっていくのです。
夕焼けがみえているということは、西は天気が良くて、太陽が沈んでいくのが見えているということです。
なので、夕方西の空が天気が良いから翌日は西から天気が良いのがやってくる前触れになるので「秋の夕焼け鎌を研げ」といわれるのです。
図にするとこんな感じです。
また、「秋の夕焼け」とされるのは、偏西風の影響によって秋が高気圧と低気圧が交互にやってくる季節だからです。
例えば夏であれば、大体は太平洋高気圧に覆われているので毎日夕焼けが見えて天気が良いので秋と限定しているんでしょうね。
気象学的な根拠に基づいたことわざってことですねえ。
そして、気象学が進んでいなかった時から昔の人は観天望気よくしていたんだなあ~と感心してしまいます。
実際に秋の夕焼け鎌を研げってなった事例を紹介します
実際にこの天気のことわざどおり「秋の夕焼け鎌を研げ」となった事例を紹介します。
2021年11月19日に撮った写真をもってきました。
この日の福岡県のめちゃくちゃ夕日がきれいでした。
天気図でみても東シナ海に中心をもつ高気圧に覆われていて天気が良かったです。
夕焼けが綺麗だぞ!こんな時には昔の人は明日も天気がいいぞ!鎌を研がないと!ってなったんでしょうね~。
翌日20日もこんな感じで取っても天気がよかったです(この日家族で海を見に行きました)。
快晴ですね~。
天気図でみても大陸からの高気圧に覆われて全国的にも天気がよさそうです。
ということで「秋の夕焼け鎌を研げ」のとおり秋の夕焼けの翌日は農作業がしっかりできるような天気になった事例を紹介しました。
西から東に天気が変わることによってできた天気のことわざが他にもあるよ
「秋の夕焼け鎌を研げ」の他にも、西から東に天気変化することによってできた天気のことわざがあるので紹介しておきましょう。
「朝虹は雨、夕虹は晴れ」という天気のことわざです。
まず、虹を見るには、太陽を背にして、雨に向き合う必要があります。
夕虹を見た場合だと、西には沈んでいく太陽があって晴れていて、東に雨があるのでそのまま雨は東に雨雲は抜けて天気は回復するってことを示唆していることになるので夕虹は晴れって言われるんです。
図にするとこんな感じです。
反対に朝虹を見ると、東から太陽が昇ってきていて西に雨があるということになります。
西側が雨ってことは、これからどんどん天気が下り坂になりそうだというのを示唆していることになるので朝虹は雨っていわれるんですね。
図にするとこんな感じです。
「朝虹は雨、夕虹は晴れ」も、「秋の夕焼け鎌を研げ」と同じく日本の天気が西から東に変化していくことを利用した気象的な根拠があってのことわざってことになりますね。
まとめ
今回の内容についてまとめました。
以上が、「秋の夕焼け鎌を研げの意味を解説します」でした。
読んでいただきありがとうございました。