天気予報が当たらないのはなぜ?理由を解説します

気象

こんにちは!のぶやんです。

天気予報って当たらないなあ~って思う方もいると思います。

今回は、天気予報がなぜ当たらないのか?を解説していきます。

のぶやん
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天気予報は当たらないのか?

この記事をみられているということは天気予報が当たらないなあ~と感じていると思います。

実際、天気予報の的中率ってどんなものなのかというと、気象庁の資料をもってきました。

東京地方の明日予報の降水の有無の的中率ですが、これによれば最新の的中率は87%程度になります。

東京地方の予報精度(夕方発表の明日予報)

昔の予報だと的中してたのか?ってことで元気象庁長官の立平さん論文から過去の的中率をもってきました。

戦後の1950年頃からあって、これをみると1950年頃は適中率は72%程度だったようです。

1959年に数値予報が導入されましたが、それ以前は天気が西から東に変化するってことと天気図、予報する人の経験則で天気予報が行われてきていたので、今よりも外していたようです。

実際、天気予報は信頼できないものの代表としてジョークの種になっていて「食あたりしそうなときに測候所と3回唱えると当たらない」なんて言われてたようです。

天気予報の精度は昔と比べると技術も進歩して確実に良くなっているといえそうですね。

ちなみに、他の気象会社の天気予報の精度っていうのは公表されていないのでよくわかりませんが気象庁が提供している予報資料をもとに天気予報を作成しているのでそんなに精度はかわりないかなあと思います。

天気予報が外れる原因

天気予報の精度は過去と比べると向上していきていますが、なぜ当たらないのでしょう?

天気予報って、スーパーコンピュータが計算する数値予報によって行われます。

今の実況の天気がこんな風だから、数秒後にはこうなってこうなっての計算を繰り返して積み重ねて、未来の天気を作成されます。

例えば、ボールを投げるとその軌道でこのあと何秒後にはここに落下するのを予測すると理屈としては同じです。

コンピュータの進化や観測精度の向上によって、予測資料もどんどん精度が良くなってきました。

でも、天気予報が外れてしまうのは、現実世界と数値予報によって再現した世界に誤差が生じているからです。

まず、計算する時点で現実世界の気象状況を100%再現するのがが難しいことがいえます。

なんでかというと、今の天気の状況をアメダスや気象衛星ひまわり等によって観測しているといってもすべて実況を網羅しきれないですし、海なんかは観測地点がほとんどありません。

さらに、数値予報にはカオスといって少しのずれ(誤差)が時間とともに大きくなります。

このため、先になればなるほど予報の誤差が大きくなって精度も低くなります。

予報というのは100%適中は現時点の科学技術では難しくて、外れることはあるってことになります。

でも、さっき見たように過去の予報精度からするとスーパーコンピュータの精度や観測機器が整備拡充されて予報精度がどんどんよくなってきています。

今後も予報精度はよくなっていくと考えていんじゃないでしょうか。

天気予報が当たりやすい季節があるってしってる?

天気予報は毎日発表されていますが、そもそも天気予報が地域ごとに当たりやすい季節と当たりにくい季節があるってしってますでしょうか?

気象庁の天気予報の四季の適中率についてもってきました。

例えば関東地方でみていくと天気予報がよく当たるのは冬、次に春・秋、もっとも外しやすいのが夏なのです。

なぜ夏の予報精度が低いのかというと、梅雨前線による前線の位置が不確実だったり、夏の夕立は雨雲が発生する場所が小さかったりするため予測が外れやすくなってしまうのです。

反対に、低気圧と高気圧が交互にやってくる春や秋は低気圧による雨が予測精度がよいので夏よりも当たりやすく、冬は季節風によって天気が良いことが多いので当たりやすいのです。

天気予報があてになるのは、季節で言うと関東地方だと冬>秋・春>夏の順になります。

ちなみに、沖縄は亜熱帯海洋性気候のため年間通して全国平均よりも予報精度が低くなっています。

日本の天気予報モデルは世界で第4位

この先の天気はどうなるかなあという天気の予想資料を、数値による計算で作っています。これをモデルといいます。

気象庁ではスーパーコンピューターを使ってこのモデルを作成しています。

一方モデルを作成しているのは日本の気象庁だけではなくって世界でも予測モデルを作って天気の予想をしています。

どこが一番性能がいいのかという資料を気象庁HP内からもってきました。

世界の主なモデルはこんな感じです。

気象庁の資料によると 日本、欧州中期予報センター(ECMWF)、イギリス(UKMO)、米国(NCEP)が特に精度が良いと記述があります。

特に全球モデルの予測精度が良いと言われている数値予報センターが欧州中期予報センター(European Centre for Medium-Range Weather Forecasts; ECMWF)や米国(National Centers for Environmental Prediction; NCEP)、イギリス(United Kingdom Met Office; UKMO)、日本である。 ECMWFは22の加盟国と12の協力国。

その特に精度が良い4つのモデルの中での精度を比較してくれています。

予測誤差が少ない=予測精度が良いということになります。

予測誤差が精度がいい順に並べると

1位 ECMWF(欧州)

2位 UKMO(英国)

3位 NCEP(米国)

4位 JMA(日本)

となります。

日本の天気予報のモデルは世界第4位となっていて、まだまだ世の中には上がいるってことですね。

日本のモデルが世界一の予測精度になれば外れる確率も減ってくるしれないですね。

日本のために予測の精度向上してもらえるように気象庁に期待したいですね!

ちなみに、欧州中期予報センター(ECMWF)のモデルが世界で一番よく当たる予報モデルとなっていて、Windyというアプリで予想資料をみることができます。

まとめ

今回の内容についてまとめました。

まとめ
  • 現在の降水の有無の予報精度(的中率)は、87%程度で1950年年頃は72%程度で確実に予報精度は良くなってきている
  • 予報が外れるのは現実世界と数値予報による再現した世界に誤差があるから
  • 100%適中は現在の科学技術では難しいけど、スーパーコンピュータの精度や観測機器の充実により確実に予報精度も上がっているので今後も予報精度は良くなると考えてよい
  • 日本の天気予報モデルは世界で第4位なので今後の予報精度向上に期待

以上が、「天気予報が当たらないのはなぜ?理由を解説します」でした。

読んでいただきありがとうございました。

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