こんにちは!のぶやんです。
気象庁が目視観測の際に使う、天気の種類と天気記号一覧について紹介します。
僕の簡単なプロフィールです。
- 気象予報士
- 福岡あたりの気象のこと中心になりがち
目視観測による天気の決め方
気象庁は目視で天気の観測を行っていますが、その際に天気を決める場合時に天気を15種類に分類して、観測しています。
国際気象通報式による天気は種類が多く、通報式の現在天気から 15 種類の天気に変換して記録しています。
天気の種類と天気記号
天気を決めるための天気記号の一覧表を気象庁の観測の手引きからもってきました。
天気とは、観測時における大気現象と雲に着目した大気の総合的な状態をいいます。
天気番号 | 記号 | 天気 | 説明 |
---|---|---|---|
1 | 快晴 | 雲量が1以下 | |
2 | 晴 | 雲量が2以上8以下 | |
3 | 薄曇 | 雲量が9以上で,巻雲,巻積雲,巻層雲が見かけ上最も多い状態 | |
4 | 曇 | 雲量が9以上で,高積雲,高層雲,乱層雲,層積雲,層雲積雲,積乱雲 が見かけ上最も多い状態 | |
5 | 煙霧 | 煙霧,ちり煙霧,黄砂,煙,降灰があって,そのため視程が1㎞未満になっている状態又は視程が1㎞以上であって全天がおおわれている状態 | |
6 | 砂じん嵐 | 砂じんあらしがあって,そのため視程が1㎞未満になっている状態 | |
7 | 地ふぶき | 高い地ふぶきがあって,そのため視程が1㎞未満になっている状態 | |
8 | 霧 | 霧又は氷霧があって,そのため視程が1㎞未満になっている状態 | |
9 | 霧雨 | 霧雨が降っている状態 | |
10 | 雨 | 雨が降っている状態 | |
11 | みぞれ | みぞれが降っている状態 | |
12 | 雪 | 雪,霧雪又は細氷が降っている状態 | |
13 | あられ | 雪あられ,氷あられ又は凍雨が降っている状態 | |
14 | ひょう | ひょうが降っている状態 | |
15 | 雷 | 観測時刻の前10分間に雷電又は雷鳴があった状態 |
注 観測者による観測で該当する天気が複数存在する場合は、項番の大きい方を優先する。
天気種類表にある該当するものを選びます。その際の留意点としてこのような記載があります。
- 大気現象に,該当する現象があるときは,その大気現象によって天気を選び,それがない場合は,主として雲量によって天気を選ぶ。
- 同時に2種類以上の天気に該当する場合には,種類番号の大きいものを一つ選ぶ
- 雷については,観測時刻前10分間の雷電あるいは雷鳴の有無から判断し,その他の現象は観測時刻にあるかどうかで判断する。
気象庁はほとんどの県で目視観測を廃止してしまっている
天気の観測については、気象庁の資料によると令和2年2月で大半の県で目視観測を廃止しています。
残っているのは、札幌、仙台、東京、新潟、名古屋、大阪、高松、広島、福岡、鹿児島のみです。
衛星画像やレーダー等の観測機器の精度が向上したので観測自動化となったようです。
日本式天気記号
ラジオ天気図(気象通報)を記入する際に使用するため、気象庁が観測した15種類の天気に気象現象の強弱などを加えた 21 種類の日本独自の天気分類です。
丸の中に天気を表す記号を入れます。
天気番号 | 記号 | 天気 | 説明 |
---|---|---|---|
1 | 快晴 | 雲の量が全体の1割以下 | |
2 | 晴 | 雲の量が全体の2割以上8割以下 | |
3 | 曇 | 雲の量が全体の9割以上 | |
4 | 霧 | 微小な浮遊水滴により視程が1km未満 | |
5 | 霧雨 | 雨滴の直径が0.5mm未満 | |
6 | 雨 | 特別な定義なし。漢字では俄雨。驟雨(しゅうう)とも言う。 | |
7 | 雨強し | 雨量が15mm/h以上 | |
8 | にわか雨 | 一時的な雪。驟雪(しゅうせつ)とも。 | |
9 | みぞれ | 霙(みぞれ)は雨と雪が混ざって降る気象現象のことで、天気記号も雨+雪になってますね。 | |
10 | 雷 | ||
11 | 雷強し | 過去10分以内に地上への落雷を伴う強い雷電があった状態 | |
12 | 雪 | ||
13 | 雪強し | 降水量換算で3mm/h以上 | |
14 | にわか雪 | 一時的な雪。驟雪(しゅうせつ)とも。 | |
15 | あられ | 氷粒が直径5mm未満 | |
16 | ひょう | 氷粒が直径5mm以上 | |
17 | 煙霧 | 乾いた微粒子により視程が10km未満 | |
18 | 塵煙霧 | 煙霧のうち視程が2km未満 | |
19 | 砂塵嵐 | 塵・砂が舞い上がって視程が1km未満 | |
20 | 地吹雪 | 降雪が風で舞い上がって視程が1km未満 | |
21 | 不明 | 何らかの理由で天気が分からない状態 |
風力・風向
風力・風向の記号についても説明します。
風の強さを風力といいますが、風の強さは13段階に分かれています。
風力階級 | 名称(日本語) | 陸上の様子 | 地表物の状態 | 風速(m/s) |
---|---|---|---|---|
0 | 静穏(せいおん) | 静穏。煙はまっすぐに昇る。 | 0.0-0.2 | |
1 | 至軽風(しけいふう) | 風向きは煙がなびくのでわかるが、風見には感じない。 | 0.3-1.5 | |
2 | 軽風(けいふう) | 顔に風を感じる。木の葉が動く。風見も動きだす。 | 1.6-3.3 | |
3 | 軟風 (なんぷう) | 木の葉や細かい小枝がたえず動く。軽い旗が開く。 | 3.4-5.4 | |
4 | 和風(わふう) | 砂埃がたち、紙片が舞い上がる。小枝が動く。 | 5.5-7.9 | |
5 | 疾風(しっぷう) | 葉のある灌木がゆれはじめる。池や沼の水面に波頭がたつ。 | 8.0-10.7 | |
6 | 雄風(ゆうふう) | 大枝が動く。電線が鳴る。傘はさしにくい。 | 10.8-13.8 | |
7 | 強風 (きょうふう) | 樹木全体がゆれる。風に向かっては歩きにくい。 | 13.9-17.1 | |
8 | 強風(きょうふう) | 小枝が折れる。風に向かっては歩けない。 | 17.2-20.7 | |
9 | 疾強風(しっきょうふう) | 人家にわずかの損害がおこる。 | 20.8-24.4 | |
10 | 大強風(だいきょうふう) | 陸地の内部ではめずらしい。樹木が根こそぎになる。人家に大損害がおこる。 | 24.5-28.4 | |
11 | 暴風 (ぼうふう) | めったに起こらない広い範囲の破壊を伴う。 | 28.5-32.6 | |
12 | 烈風(れっぷう) | >32.7 |
さらに、この風力を記号にするとこのようになります(天気は曇りの場合です)。
風向は、矢羽根がついている方から風が吹いてきます。
東西南北の風向だとこんな感じになります(天気が曇りで、風力5の例です)。
さらに気温と気圧の記入についても紹介します。
左に気温、右側に気圧を記入します。
気圧は下2桁を記入しましょう。
気温の書き方はそのまま書けばいいですが、気圧が1009hPaなら09と書きます。
最後に天気や風向・風力、気温気圧を見てきましたが、総合的に読みとってみるとこんな感じです。
前線記号についても、掲載しておきます。
寒冷前線・温暖前線・閉塞前線は記号が記載している方が前線の進む向きになります。
停滞前線は進む向きはありません(停滞してるから)。
まとめ
今回の内容についてまとめました。
以上が、天気記号表による天気の種類と決め方でした。
読んでいただきありがとうございました。