こんにちは!のぶやんです。
今回は、「50年に一度の大雨は推定値できめている」という記事を書きました。
「50年に一度の大雨」の決め方について調べました。
僕の簡単なプロフィールです。
のぶやん
・気象予報士(福岡あたりの気象のこと中心)
・マラソン(サブ3.5)
・家族との時間が一番好き
50年に1度の大雨ってどうやって決めたの?
今日(2021年8月17日)、島根県の隠岐の島付近で50年に一度の大雨になっていると、気象情報で発表されていました。
この50年に一度の大雨とはどうやって決められたか解説していきます。
50年に一度の大雨は推定値
50年に一度の大雨とは、大雨特別警報(浸水害)の発表基準になっています。
特別警報(浸水害)は、以下の①または②のどちらかを満たすと予想されて、さらに雨が続いて、浸水か洪水のキキクルが最大危険度のときに発表されます。
- 48時間降水量および土壌雨量指数において50年に一度の値以上となった5km格子が50格子以上となるとき
- 3時間降水量および土壌雨量指数において、50年に一度の値以上となった5km格子が10格子以上となるとき
この50年に一度の値というのが、50年に一度の大雨のことです。
48時間降水量、土壌雨量指数、3時間降水量で設定されています。
これは平成3年以降の観測データを用いて、50年度に一度程度の頻度で発生すると推定される値を求めています。
推定値なので観測値ではありません(だから毎年50年に一度が頻発している?)。
この50年に一度の値については気象庁HPに市町村別一覧
と地図に色分けした図で掲載されています。
今回の島前の50年に一度の大雨についてみてみる
今回の50年に一度の大雨になっているところは島根県隠岐の島のなかでも島前(とうぜん)という群島でした。
島前は、海土町、西ノ島町、知夫村で構成されるようです。
これらの50年に一度の基準値をもってきました。
48時間降水量 | 3時間降水量 | 土壌雨量指数 | ||
島根県隠岐 | 海士町 | 337ミリ | 128ミリ | 212 |
島根県隠岐 | 西ノ島町 | 297ミリ | 112ミリ | 192 |
島根県隠岐 | 知夫村 | 290ミリ | 109ミリ | 193 |
島根県隠岐 | 隠岐の島町 | 366ミリ | 140ミリ | 217 |
それまでの雨の降り方をみると、島前には長く雨が降り続いたというわけではなく短時間で強雨が続いたため3時間降水量の基準に達したため50年に一度の大雨になったようです。
解析雨量(3時間降水量)でみてみます。
さらに拡大してみると海土町(128ミリ)と知夫村(109ミリ)で3時間降水量の基準を超えて
50年に1度の大雨となっているようです。
ちなみに、土壌雨量指数の実況値は気象庁HPではすぐには確認できなさそうでした。
まとめ
今回のまとめです。
以上が
「50年に一度の大雨ってどうやって決めてるの?」
でした。
僕は、隠岐の島ウルトラマラソンを走ったことがあって、ちょっとゆかりがあったため取り上げてみました。
よんでいただきありがとうございました。
※気象情報やレーダー画像は気象庁HPより引用しています。