熱中症は豪雨災害より身近な災害です。「熱中症警戒アラート」を利用しましょう。

気象

今日、福岡県で熱中症警戒アラートが発表されたね

熱中症警戒アラートって何だにゃ?

気象庁・環境省が2021年から始めた情報だよ。

さっそく解説していくね

「熱中症警戒アラート」活用してね。

熱中症警戒アラートというのが令和3年4月28日から運用開始となりました。

どんなものか早速説明していきたいと思います。

僕の簡単なプロフィールです。

のぶやん
・気象予報士(福岡あたりの気象のこと中心)
・マラソン(サブ3.5)
・家族との時間が一番好き

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熱中症警戒アラートって何?

熱中症警戒アラートとはどんなものなのか。

簡単にいうと

災害レベルの暑さが迫っているよ!事前に熱中症対策して!(by気象庁・環境省)

さらに、詳しめに説明すると

詳しくいうと

WBGT(暑さ指数)が33℃以上予想時に熱中症の危険性が高まっているとして

熱中症予防のために気象庁と環境省により発表されるものです。

大体は県ごとに、

前日の17時か当日の朝5時に予想値で発表されます。

熱中症警戒アラートの運用開始になったことで、これまで気象庁が発表していた高温注意情報(気温35度以上を予想したり実況に達すると発表)は廃止となりました。

WBGT(暑さ指数)について

続いて熱中症警戒アラートで使われるWBGTについて解説します。

WBGT(暑さ指数)とは?

熱中症警戒アラート発表のための指数の内訳は下のようになります。

WBGT(暑さの指数)=気温の効果1:湿度の効果7:輻射熱の効果2 

注目すべきは、湿度の効果に占める割合が比率で7と高いです。

暑い時には汗が出ます。

汗は蒸発するときに液体から気体に変わるときに熱を奪って(気化熱)、

体温調節の役割を果たします。

でも、湿度が高いと蒸発しにくく体温調節が難しくなり

熱中症になりやすくなります

気温と湿度の関係の表をもってきました。(日本生気象学会より)

WBGT.png

このWBGT指数でいくと、湿度の効果の割合が高いので

砂漠地帯は高温で湿度が低いので、砂漠地帯ほど高温でなくても湿度の高い日本の方が熱中症になりやすいこともありそうです。

例えば、エジプトのカイロと東京との日中を比較してみました(WBGTは上の表から算出しました)。

2021年7月20日 カイロ 気温 39.1℃ 湿度 24% WBGT 29℃

        東京   気温 32.8℃(33℃)  湿度 65% WBGT 31℃

なんと!東京の方が熱中症の危険性が高いんだにゃ!

WBGTの数値の目安

下のWBGTの目安(環境省HPより引用)では、31℃を超えると

日常生活で高齢者は安静にしていても危険、運動も原則禁止となります。

熱中症警戒アラートの発表は33℃以上予想のとき

危険の目安を超えているため、さらに注意が必要となります。

※環境省HPより引用

情報の取得方法

実際の発表された熱中症警戒アラートを確認してみましょう。

気象庁のホームページの気象情報で確認できます(熱中症警戒アラートのページもあります)。

福岡県では、7月2日に運用が開始されてはじめて熱中症警戒アラートが発表されました。

※気象庁HPより引用

大牟田がWBGT33℃を超える予想のため発表されたようです。

気を付けならないことについても情報内に記載があります。

<特に実施していただきたいこと>
・熱中症搬送者の半数以上は、高齢者(65歳以上)です。身近な高齢者に対し、昼夜問わず、エアコン等を使用するよう声掛けをしましょう。
・高齢者のほか、子ども、持病のある方、肥満の方、障害者などは、熱中症にかかりやすい「熱中症弱者」です。これらの方々は、こまめな休憩や水分補給(1日あたり1.2Lが目安)を喉が渇く前から、より積極的に、時間を決めて行いましょう。また、外出も控えるようにしましょう。

記載があるように、熱中症搬送の半数以上は高齢者のようです。

「熱中症弱者(高齢者、子ども、持病や肥満の方、障害者等)」がいる家庭もより注意が必要となります。

熱中症は豪雨災害よりも亡くなる人が多い身近な災害!

熱中症により亡くなる人数は、実は大雨によって亡くなる人数より多いのです。

熱中症と風水害で死者数を比較したグラフを作成しました。

毎年、熱中症で亡くなる方が、圧倒的に多いことが一目でわかると思います。

メディアの取り扱い方は  

大雨・台風>>>熱中症

なので死者数も大雨が多い思われがちですがそうではないのです!

熱中症は一番身近でリスクの高い自然災害だと僕は思います。

熱中症警戒アラートが発表された場合には、先ほど情報の中にもあったとおり

外出をなるべく避けて、エアコンのある場所で過ごす、こまめな水分補給

などの予防に努めるようにしましょう。

また、梅雨明け直後は多くの人が十分に暑さに慣れていないため熱中症発生リスクが高くなるので要注意です。

熱中症で搬送された人数については、消防庁のホームページで確認できます。

まとめ

熱中症警戒アラートについてみてきました。まとめると以下のようになります。

熱中症警戒アラートは、WBGT(暑さ指数)が33℃以上が予想される時に熱中症が高まっている危険性が高まっているとして、大体は県ごとで、前日の17時か当日の朝5時の予想で発表されます。

熱中症で亡くなる方は風水害で亡くなる方よりも多く一番身近なリスクの高い自然災害です。

熱中症警戒アラートは災害リスク避けるための有効な情報ですので、ぜひ活用ください。

読んでいただきありがとうございました。

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