偏西風とジェット気流の違いってなに?

気象

こんにちは!のぶやんです。

今回は、ジェット気流と偏西風の違いについて解説していきます。

のぶやん
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偏西風とジェット気流の違いってなあに?

偏西風とジェット気流とは何がちがうのでしょう?

偏西風とは、北緯30~60度あたりの中緯度帯の上空1万メートル付近の高さで吹いている西風のことです。

日本は中緯度帯に位置していてるので日本の上空では偏西風が吹いています。

日本の天気が西から東へ変化するのもこの偏西風が吹いているためです。

ジェット気流とはこの偏西風のなかでも特に風の強いところをジェット気流といいます。

このジェット気流は夏よりも冬のほうが風が強くなり、冬だと風速100メートルを超えることがあります。

冬のほうが強くなるのは冬のほうが赤道と北極の寒暖差が冬の方が大きくなるからなんです(詳しくは後で次の項目で説明します)。

実際の300hpa(上空9000mあたり)の天気図をもってきました。

日本付近は偏西風が吹いているのがわかりますね。

ジェット気流は矢印で表現してみました。

あと偏西風は、中緯度帯をぐるっと地球1周しています。

実際の天気図をみてみるとこんな感じです。

ちなみに、天気が西から東に変わっていくのは中緯度帯で偏西風が吹いているからで、同じ中緯度帯にあるアメリカも日本と同じく西から東に変わっていきます。

偏西風やジェット気流が吹く理由

なぜ偏西風やジェット気流が中緯度帯で吹く理由についても解説しておきます。

偏西風やジェット気流が吹く理由の一つは、地球が赤道と北極との寒暖差です。

赤道の方が暖かく北極の方が寒いっていうのは直感的にわかるのはないでしょうか?

暖かい赤道では空気の層が厚くて上空16キロくらいまであります。

反対に北極では空気の層が薄くて上空8キロほどです。

このため層の厚い赤道の方が空気が重たくて気圧が高く、北極の方が気圧が低くなります。

空気は気圧が高い方から低い方へ移動しますので赤道から北極の方へ気流は移動していきます。

図にするとこんな感じです。

もう一つの理由は、地球の自転(コリオリの力)の影響によるものです。

地球が自転することによって、コリオリの力が働き風が向かう方向を右側に偏向させます(南半球だと左側に偏向させる)。

南から北に向かう気流はこのコリオリの力によって、どんどん右にそれていくことになります。

最終的に西から東へ移動するようになり、これが偏西風(ジェット気流)が吹くことになるのです。

まとめ

今回の内容についてまとめました。

まとめ
  • 偏西風とは北緯30~60度あたりの中緯度帯の上空1万メートル付近の高さで吹いている西風のこと
  • ジェット気流とは偏西風のなかでも特に風の強いところをジェット気流という
  • 偏西風やジェット気流が吹くのは、赤道と北極の温度差と地球の自転(コリオリの力)の影響のため

以上が、偏西風とジェット気流の違いってなに?でした。

読んでいただきありがとうございました。

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