70年代・80年代・90年代の夏は今より涼しかった?暑かった?検証しました

気象

こんにちは!のぶやんです!

夏ですね。まだまだ暑い日々が続きます。

小学校の頃の大好きだった夏休みって、今みたいに外にでられないほどこんなに暑かったっけ?

熱中症もそんなに意識せずに、炎天下で外で遊んでいたように思っていましたが、もしかして、子どもだったから暑さを感じなかったのかも?

ふと素朴な疑問が浮かんだので気象庁のデータで調べてみました。

僕の簡単なプロフィールです。

のぶやん
・気象予報士(福岡あたりの気象のこと中心)
・マラソン(サブ3.5)
・家族との時間が一番好き

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8月の日最高気温の平均を調べてみました

日本では平均気温が一番高いのは8月なので8月の1970~2020年までの日最高気温の平均を主要都市(福岡、東京、大阪、名古屋、福岡、札幌、仙台)のアメダス地点のデータを使用して昔よりも暑くなっているのかを確認しました。

データをグラフにまとめました。

うーん…わかりにくかったので、各年代ごと10年間の平均を算出してみました。

こうすると、どの都市も昭和の時代よりも、平成~令和と段々気温が上昇して、最近の2010年代が最も高温になっているのがわかります。

8月の日最高気温の平均福岡東京大阪名古屋札幌仙台
70年代31.5 ℃31.0 ℃32.5 ℃31.7 ℃26.0 ℃28.1 ℃
80年代31.5 ℃30.4 ℃32.9 ℃32.0 ℃26.3 ℃27.4 ℃
90年代31.9 ℃31.1 ℃33.3 ℃32.7 ℃25.8 ℃27.8 ℃
00年代32.3 ℃31.2 ℃33.7 ℃33.2 ℃26.4 ℃27.6 ℃
10年代33.2 ℃32.0 ℃34.0 ℃33.5 ℃27.0 ℃29.2 ℃

グラフにしてみてみても、上昇傾向なのがわかります。

やっぱり、夏は以前よりも暑くなっているみたいです。

気温上昇の原因は、地球温暖化とヒートアイランド現象

以前よりも気温が上昇するようになった原因はなんでしょう?

これは、地球温暖化とヒートアイランド現象の2つが考えられます。

気温上昇の原因①地球温暖化

一つは地球温暖化だと考えられます。

地球温暖化は大気中の温室効果ガスの濃度が急増したことによるものです。

温室効果ガスの代表的なのが、二酸化炭素になります。

この二酸化炭素が急増した理由が、産業が発展してきたためです。

二酸化炭素は、主に化石燃料(石炭、石油、天然ガスなど)を燃焼させると発生します。

火力発電で電気などのエネルギーを作る時に、化石燃料(石炭・石油・天然ガス)が使われ大量の二酸化炭素が発生します。

僕たちの日常でも、車でガソリンを使っていれば二酸化炭素が発生しています。

また、

森林は二酸化炭素を吸収して酸素を排出してくれる役割がありますが産業や農地の拡大等により伐採がすすんで、二酸化炭素吸収が減って大気中の温室効果ガスの濃度を増加させた要因になります。

地球温暖化によって、日本でどのような影響が出ているか

気象庁HPではこのように書いていました。

日本の平均気温は、1898年(明治31年)の統計開始以降、様々な変動を繰り返しながら上昇しています。

特に、1990年代以降、高温となる年が頻出しています。日本の気温上昇が世界の平均に比べて大きいのは、日本が、地球温暖化による気温の上昇率が比較的大きい北半球の中緯度に位置しているためと考えられます。

 気温の上昇にともなって、熱帯夜(夜間の最低気温が25℃以上の夜)や猛暑日(1日の最高気温が35℃以上の日)増加し、冬日(1日の最低気温が0℃未満の日)は減少しています。

 1日に降る雨の量が100mm以上というような大雨の日数は、長期的に増える傾向にあり、地球温暖化が影響している可能性があります。

気象庁も地球温暖化によって日本での平均気温が上昇していることを認めていますね。

熱帯夜や猛暑日も増加傾向となっています…。

気温上昇の原因②ヒートアイランド現象

もう一つの要因として、今回都市部の観測地点を扱ったのでヒートアイランド現象が考えられます。

ヒートアイランド現象とは、都市部特有の要因により気温が上昇する現象です

草地や森林、水面などではアスファルト等と比べて保水力が高く、日中の日射で水分が蒸発することによって気温の上昇を抑えます。

しかし、都市部では地面がアスファルトやコンクリートで舗装されています。暖まりにくく、冷めにくい性質をもっているため、草地等とくらべ熱をため込みやすく夜間でも気温が下がりにくくなっています。

また、ビルなどの建物が熱を反射したり、吸収したり、熱を出したりします。また、風の通りも悪くなることで放射冷却が効きにくくなります

ビルの空調の室外機や自動車の排気ガスからたくさんの熱が出ることにも気温上昇の要因になります。

実際、気象庁HPにある「ヒートアイランド監視報告 2017」でも長期的な変化傾向として都市の高温化について次のようにまとめています。

【都市の高温化】

○都市化による気温の長期的な上昇傾向が見られ、特に日最低気温の上昇率が大きい。

○気温の長期的な上昇は、夏に最小となる都市が多い。

○都市化率が大きい地点ほど気温の上昇率が大きい。

○冬日は減少し、熱帯夜や猛暑日、真夏日は増加している。

○都市化の影響の小さい 15 地点平均に比べ、東京では 1950 年代後半から 1970 年頃にかけて気温が大きく上昇している。

まとめ

主要な都市のアメダスデータを使って夏が昔よりもあつくなっているのか?を調べて検証してみました。

結果、以前よりも暑くなっていることがわかりました。

以下、まとめです。

  • 昔(70~90年代あたり)の夏と今の夏を比べると、気温が上昇していて暑くなっている。
  • 昔の夏の方が暑くなかった、涼しかったでよさそう。
  • 暑くなった原因は、地球温暖化と都市部ではヒートアイランド現象のため。

今度は都市部でないところでも暑くなっているのか?検証してみたいと思います。

熱中症にならないように気を付けて夏を楽しく過ごしましょう!

読んでいただきありがとうございました。

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