先に結論:京都の紅葉は、59年で13日遅くなりました。
気象庁が京都地方気象台で観測した1967〜2025年の59年分を集計しました。紅葉の見頃が加速する目安「最低気温5℃」の到来日は、最初の20年が11月8日ごろ、直近20年は11月22日ごろ。13.2日ぶん後ろにずれています。
さらに1881年からの145年分で見ると、京都の年平均気温は13.63℃→16.45℃と+2.81℃。暑かった年の上位3つは2024・2025・2023年——すべて直近3年です。
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京都の紅葉の見頃を、気温59年分から読む
紅葉は気温で進みます。カエデ類は最低気温が8℃を下回ると色づきはじめ、5〜6℃まで下がると一気に進むとされています。
そこで京都地方気象台の59年分から、「その年に最低気温が8℃/5℃を初めて下回った日」を1年ずつ拾い、平均しました。
| 目安 | 59年平均 | 最初の20年 | 直近20年 | 変化 |
|---|---|---|---|---|
| 最低気温が8℃を下回る日 色づきはじめ | 10月29日 | 10月24日 | 11月4日 | 11.3日遅く |
| 最低気温が5℃を下回る日 見頃が加速 | 11月15日 | 11月8日 | 11月22日 | 13.2日遅く |
| 最低気温が0℃を下回る日 落葉が進む | 12月16日 | 12月14日 | 12月17日 | 3.5日遅く |
いま京都の紅葉を狙うなら11月20日〜12月5日です。11月上旬はまだ早い年が多く、逆に12月上旬でも見られる年が増えています。
ただし紅葉は気温だけで決まるわけではありません。日中と夜の気温差が大きいほど色が鮮やかになり、台風や強風が来ると葉が傷みます。「寒くなるのが遅い年ほど、見頃も遅れて、色づきも鈍い」——これが59年のデータから言えることです。
京都の気温は145年でどう変わったか|1881年からの記録
京都の観測は1881年から続いています。145年分の年平均気温を10年ごとに平均しました。ここまで長い記録が残っている場所は、世界的に見ても多くありません。
| 年代 | 年平均気温 | 1880年代との差 | |
|---|---|---|---|
| 1880年代 | 13.65℃ | 0℃ | |
| 1890年代 | 13.8℃ | +0.15℃ | |
| 1900年代 | 13.48℃ | -0.17℃ | |
| 1910年代 | 13.99℃ | +0.34℃ | |
| 1920年代 | 14℃ | +0.35℃ | |
| 1930年代 | 14.3℃ | +0.65℃ | |
| 1940年代 | 14.35℃ | +0.7℃ | |
| 1950年代 | 14.99℃ | +1.34℃ | |
| 1960年代 | 15.09℃ | +1.44℃ | |
| 1970年代 | 15.47℃ | +1.82℃ | |
| 1980年代 | 15.22℃ | +1.57℃ | |
| 1990年代 | 16.07℃ | +2.42℃ | |
| 2000年代 | 16.15℃ | +2.5℃ | |
| 2010年代 | 16.38℃ | +2.73℃ | |
| 2020年代 | 17.23℃ | +3.58℃ |
最初の30年(1881年〜)は13.63℃、直近30年は16.45℃。145年で+2.81℃上がりました(100年あたり+2.45℃)。
暑かった年の上位は2024 年(17.85)℃)、2025 年(17.49)℃)、2023 年(17.41)℃)——直近3年が上位3つを占めました。逆に最も低かったのは1884 年の13.01)℃)です。
季節でも上がり方が違います。1月は+2.27℃、8月は+2.62℃。京都は夏の上昇のほうがやや大きいのが特徴です。盆地に熱がこもる構造に、都市化が重なったと考えられます。紅葉が遅くなっているのは、この昇温がそのまま秋に効いているためです。
※出典:気象庁「過去の気象データ」の月平均気温(1881〜2025年)を当サイトで集計。観測地点の移転や周辺の都市化の影響も含まれた数字です。
京都 12か月の天気を比べる
| 順位・月 | 晴れ | くもり | 雨に当たる | 最高/最低 | ひとこと |
|---|---|---|---|---|---|
| 1位 11月 | 68% | 10.7% | 21.2% | 17.2/8℃ | 紅葉の見頃 |
| 2位 12月 | 63% | 10.2% | 20.2% | 11.5/3.1℃ | 冬晴れと底冷え |
| 3位 10月 | 58.8% | 14.8% | 26.4% | 23/13.8℃ | 秋晴れが続く |
| 4位 4月 | 56% | 10.8% | 32.9% | 20/9.1℃ | 桜と晴天 |
| 5位 3月 | 53.7% | 8.7% | 31.2% | 13.7/4℃ | 寒暖差が大きい |
| 6位 5月 | 51.4% | 16.9% | 31.7% | 24.8/14.1℃ | 新緑・過ごしやすい |
| 7位 8月 | 50.1% | 21.1% | 28.8% | 33.4/24.4℃ | 一年で最も暑い |
| 8位 9月 | 46.7% | 19.4% | 33.9% | 29/20.5℃ | 残暑が続く |
| 9位 1月 | 46.6% | 11.8% | 19.8% | 8.9/1.1℃ | 底冷えの本番 |
| 10位 2月 | 42.2% | 10.1% | 25.8% | 9.7/1.4℃ | 雪の確率が年間最大 |
| 11位 7月 | 37.9% | 24.3% | 37.8% | 31.8/23.4℃ | 祇園祭と猛暑 |
| 12位 6月 | 32.9% | 28.3% | 38.8% | 27.9/18.9℃ | 梅雨・くもり28.3% |
晴れやすさでは10月・11月・12月がいずれも51.4%で並び、秋から冬にかけてが京都のベストシーズンです。逆に最も晴れないのは6月の29.2%。ただし6月の雨は15.4%で、実態は「くもりの月」(55.4%)です。
京都はなぜ「夏は暑く、冬は底冷え」なのか
答えは盆地の一言に尽きますが、夏と冬で仕組みが違います。
夏:熱がこもり、夜も下がらない
三方を山に囲まれているため風が抜けません。日中に暖められた空気が滞留し、夜になっても気温が下がりにくい。8月の熱帯夜は月12.9日、猛暑日は9.9日——平均最高33.4℃は全国の県庁所在地でも上位です。
冬:冷気が地面にたまる
晴れて風の弱い夜は、地面から熱が逃げます(放射冷却)。生まれた冷たい空気は重いので地表にたまり、盆地では風で流されないためそこに居座ります。これが「底冷え」です。
さらに京都の観光は寺社で靴を脱いで板の間を歩く時間が長い。数字上の気温より体感が厳しくなるのは、この2つが重なるからです。1月の冬日は月10.1日で、東京の3倍以上あります。
京都は「朝いちばん」と「夜」に価値があります。
開門直後の寺社は人がいません。紅葉のライトアップは日没後です。どちらも日帰りでは取りこぼす時間帯で、市内に泊まるかどうかで見られるものが変わります。
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