世界の国別最高気温ランキング【国連加盟193か国】観測史上・地域別・年代別に比較|いちばん暑い国はどこ?

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「世界でいちばん暑い記録を持っている国はどこ?」——ニュースで「観測史上最高気温」という言葉を聞くたびに、ふと気になるこの疑問。アメリカ?中東?それとも別の国?

今回は、WMO(世界気象機関)の世界気象極値アーカイブと各国気象機関の公的データをもとに、国連加盟193か国を対象に「観測史上最高気温」を調査し、記録を確認できた150か国をランキングにしました。

信頼できる公的記録を確認できなかった43か国は「データなし」としてツール末尾に掲載しています。

しかも、地域別(中東・アフリカ・アジア・ヨーロッパ・南北アメリカ・オセアニア)と、記録が生まれた年代別に切り替えて見られるツール付きです。

「日本の歴代最高41.8℃(2025年・伊勢崎)は世界と比べるとどのレベル?」

「2026年のヨーロッパ熱波で記録はどう変わった?」——そんな疑問にも答えていきます。

のぶやん
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世界の国別最高気温ランキング【地域別・年代別】

それでは早速ランキングです。

ボタンで「地域」と「記録が生まれた年代」を絞り込めます。偏差値は記録を確認できた150か国の中での位置づけを表しています。

地域で絞り込み:
記録が生まれた年代で絞り込み:
低い高い※印=速報値・疑義あり(記事内で解説)
データなし(43か国):アンゴラ・ベナン・ブルンジ・カメルーン・中央アフリカ・コンゴ民主共和国・ジブチ・赤道ギニア・エリトリア・ギニアビサウ・レソト・リベリア・リビア・マラウイ・モーリタニア・モーリシャス・モザンビーク・ナミビア・サントメ・プリンシペ・セネガル・セーシェル・シエラレオネ・ソマリア・南スーダン・ジンバブエ・東ティモール・イエメン・ジョージア・バハマ・エクアドル・エルサルバドル・グレナダ・ハイチ・ジャマイカ・セントクリストファー・ネービス・セントルシア・セントビンセント・グレナディーン・スリナム・トリニダード・トバゴ・キリバス・ミクロネシア連邦・パプアニューギニア・ツバル
出典:WMO世界気象極値アーカイブ・各国気象機関(記事末尾の引用・出典一覧を参照)。偏差値は記録を確認できた150か国を母集団として算出。

※印の付いた記録について:2025〜2026年の記録は各国気象機関の速報値です。また、アメリカ(1913年)・チュニジア(1931年)・イスラエル(1942年)など古い記録には、観測方法をめぐって専門家から疑義が出ているものもあります(詳しくは後述)。

調査方法について:主要国の値はWMO・各国気象機関の発表を個別に確認し、それ以外の国は各国気象機関の記録を集約した気象記録データベース(英語版Wikipedia「List of weather records」ほか)で照合しました。国連加盟193か国のうち信頼できる公的記録を確認できなかった43か国は「データなし」としています。

世界最高気温TOP10を考察|56.7℃の世界一は今も破られていない

堂々の世界一は、アメリカ・デスバレー(ファーネスクリーク)の56.7℃。

1913年7月10日の記録で、100年以上たった今もWMO公認の世界最高気温として君臨しています。

デスバレーは海面より86mも低い盆地。周囲を山に囲まれた砂漠で熱がたまり続ける、まさに「天然のオーブン」のような場所です。

2位はチュニジア・ケビリの55.0℃(1931年)。

ただ、この1位と2位、実は気象史研究者から「当時の観測精度に問題があるのでは」と疑義が出ている記録でもあります。

信頼性の高い近代観測に限れば、デスバレーで2013年7月に観測された54.0℃が「実質世界一」とみる専門家も少なくありません。

3位グループには54℃前後の中東勢がずらり。

クウェート・ミトリバの53.9℃(2016年)はWMOが公式検証した「アジア最高気温」で、翌日にはイラク・バスラでも53.9℃。2016年7月の中東がいかに異常だったかがわかります。

こうして見ると、TOP10はほぼ「北米の砂漠盆地」と「中東・北アフリカの砂漠地帯」で占められています。50℃の壁を超えるには、砂漠であることがほぼ必須条件なんですね。

地域別に見る最高気温|50℃超えが当たり前の地域はどこ?

中東:50℃超え国が最多の「灼熱地帯」

イラン・イスラエル・クウェート・イラク・UAE・サウジアラビア・トルコ・カタール——中東は掲載国のほとんどが50℃超え。ペルシャ湾周辺の低地砂漠は、夏になると地球上で最も気温が上がりやすいエリアのひとつです。

アフリカ:チュニジア55.0℃の「訳あり」記録

アフリカ最高はチュニジア・ケビリの55.0℃(1931年)。

WMO公認ながら信頼性に議論があり、近代観測ではエジプト・アスワンの50.9℃(2024年6月)やアルジェリア・ワルグラの51.3℃(2018年)が「確かなアフリカの実力」といえます。

ちなみにかつて「世界一」とされたリビアの58.0℃は、2012年にWMOが記録を抹消しました(後述)。

アジア:中国52.2℃、日本の41.8℃は世界レベルだとどうなのか

アジアの上位は、パキスタン・トゥルバットの53.7℃(WMO検証済み)と中国・トルファン盆地の52.2℃(2023年)。

トルファン盆地はデスバレーと同じく海面下の盆地砂漠です。

そして気になる日本の2025年8月5日に群馬県伊勢崎市で観測した41.8℃は、今回の150か国中では92位・偏差値46.5。

「世界の暑さ自慢」の中では意外と控えめな数字です。

ただし日本の暑さは湿度が段違いなので、体感的なつらさでは決して負けていません(笑)。

ヨーロッパ:2026年の熱波で記録更新ラッシュ

ヨーロッパ最高はイタリア・シチリア島の48.8℃(2021年、WMO公認の欧州最高気温)。

そして注目は2026年6月末の大熱波です。

ドイツ41.7℃、チェコ41.9℃、ハンガリー42.0℃、ポーランド40.5℃、スロバキア41.0℃と、中欧の国々がわずか数日の間に一斉に国の歴代記録を塗り替えました(いずれも速報値)。

南北アメリカ:世界一の北米と、意外と控えめな南米

北米は世界一のデスバレーに加え、2021年にはカナダ・リットンで49.6℃という衝撃の記録も。

北緯50度でこの気温は、世界の気象関係者を震撼させました。

一方、南米最高はアルゼンチンの48.9℃(1905年、WMO公認)。

アマゾンのイメージとは裏腹に、南米は50℃の壁を超えたことがありません。

オセアニア:豪州内陸の50.7℃

オーストラリアは1960年にウードナダッタで50.7℃を記録。

2022年1月には西部のオンズローでも同じ50.7℃を観測しており、60年越しのタイ記録となりました。

年代別に見る|記録の半数以上が2010年以降に生まれている

ランキングツールを「年代別」で切り替えると、はっきり見えてくることがあります。

150か国中86か国(約57%)の最高気温記録が2010年以降に樹立されているのです。

  • 1990年代以前:44か国(アメリカ1913年、チュニジア1931年など「古豪」の記録)
  • 2000年代:17か国(ポルトガル2003年、スイス2003年など)
  • 2010年代:40か国(クウェート・イラク2016年、フランス2019年など)
  • 2020年代:46か国(中国2023年、日本2025年、そして2026年欧州熱波の5か国など。ほかに記録年不明が3か国)

特に2020年代はまだ半分しか過ぎていないのに最多の46か国。

地球温暖化の進行に加え、2023年以降の世界的な高温傾向が、各国の「歴代1位」を次々と押し上げている構図です。

もちろん「観測網が整備されて記録を拾いやすくなった」という側面もありますが、それを差し引いても、この更新ペースは異常と言わざるを得ません。

なぜ50℃を超えられるのか?気象予報士的に解説

50℃超えの記録が出た場所には、共通点が3つあります。

  • 砂漠であること:水分がないと、太陽エネルギーが蒸発に使われず、すべて気温上昇に回ります。
  • 低地・盆地であること:デスバレー(海抜−86m)もトルファン盆地(海抜−150m前後)も海面下。空気は下降するほど圧縮されて昇温し、盆地は熱がたまりやすい地形です。
  • 乾いた熱風が吹き込むこと:周囲の砂漠や山越えのフェーンで、さらに気温が底上げされます。

逆に日本で50℃が出ないのは、海に囲まれて湿度が高く、太陽エネルギーの一部が水蒸気の蒸発に使われてしまうから。そのかわり湿度による「体感の暑さ」は世界屈指です。

同じ41℃でも、カラカラの砂漠の41℃と日本の41℃はまったくの別物なんですね。

「幻の世界記録」リビア58.0℃はなぜ抹消されたのか

かつて世界一の座にあったのは、リビア・アジジヤの58.0℃(1922年)でした。

しかし2012年、WMOは90年ぶりにこの記録を再調査し、「観測者が不慣れで、温度計の読み取りを約7℃誤った可能性が高い」として公式記録から抹消。世界一の座はデスバレーの56.7℃に戻りました。

このように、気温の「歴代記録」は一度出たら終わりではなく、後から科学的に検証され、取り消されることもあります。現在の1位デスバレー(1913年)や2位ケビリ(1931年)にも疑義を唱える研究者がいるため、この順位も将来変わる可能性がゼロではありません。

また、2025〜2026年の新記録は各国気象機関の速報値であり、今後の品質検査で修正される可能性があります。この記事のランキングは「現時点で各機関が公表している値」として楽しんでいただければと思います。

まとめ|世界の暑さ記録は今も更新され続けている

まとめ
  • 世界一はアメリカ・デスバレーの56.7℃(1913年)。100年以上不動の王者
  • WMOが公式検証した近代の最高値はクウェート・ミトリバの53.9℃(2016年、アジア最高)
  • 50℃超えは中東・北アフリカ・北米・豪州の砂漠地帯にほぼ集中
  • 150か国中86か国の記録が2010年以降に樹立
  • 日本の歴代最高は41.8℃(2025年・伊勢崎)。世界の猛者たちと比べると控えめだが、湿度を考えれば十分過酷

「暑さの記録」は、地球の気候が変わりつつあることを最もわかりやすく教えてくれる数字でもあります。次に記録が塗り替えられるのはどの国なのか——今後もランキングを更新しながら追いかけていきますね。

日本国内の暑さランキングはこちらの記事でどうぞ。

【偏差値つき】猛暑日・酷暑日が多い都道府県・市町村ランキング|70年代〜20年代の年代別×平年値で独自集計
猛暑日(35℃以上)が多い都道府県・市町村ランキングを気象予報士が独自集計。全国969地点を1970年代〜2020年代の年代別と平年値で比較でき、偏差値つき。地点別1位は多治見、都道府県1位は京都。40℃以上の酷暑日ランキングも掲載。

引用・出典(公的データ・一次情報)

本記事のランキングは、以下の公的機関・一次情報をもとに作成しています。国別の値は各国気象機関の公表値(2025〜2026年分は速報値)に基づきます。

※古い年代の記録(アメリカ1913年・チュニジア1931年・イスラエル1942年など)には学術的な疑義があるもの、2025〜2026年の記録には今後修正されうる速報値が含まれます。

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