アメダスとは?全国約1,300地点で何を測っているか、観測所の場所と探し方、ニュースの気温と体感が違う理由【気象予報士が図解】

8月の気温で色分けした日本地図に観測所を思わせる光を並べ、月別気温の折れ線を重ねたイメージ 気象

アメダス(AMeDAS)は、気象庁が全国約1,300か所に置いている無人の自動観測所のネットワークです。ニュースの「今日の最高気温」「1時間に○mmの雨」は、ほぼすべてこのアメダスの値です。1974年に運用が始まり、降水量は約17km間隔、気温・風・湿度は約21km間隔で日本中を覆っていて、10分ごとの値が気象庁のサイトで公開されています。この記事では、アメダスが何をどう測っているか、観測所の場所と探し方、「ニュースの気温と自分の体感が違う」理由、そして観測値の読み方をまとめました。当サイトのアメダス観測所マップ(約1,300地点)、今日のアメダスランキング、地点別の気候データ(936地点)は、すべてこのアメダスのデータでできています。

のぶやん
のぶやん

気象庁では観測データの「品質」に一番気を使います。アメダスは芝生の上、周りに建物のない場所に置くのが基本で、だから「うちの庭の温度計より2℃低い」ということが起こります。それは観測が間違っているのではなく、条件をそろえた「比較できる値」だからです。

アメダスの結論
  • Automated Meteorological Data Acquisition System(地域気象観測システム)の略。1974年11月運用開始
  • 約1,300地点で降水量、うち約840地点で気温・風・湿度、雪の多い約330地点で積雪を観測。10分ごとに送信
  • 気温は地上1.5mの通風筒、風は地上10mの10分平均。芝生の露場で日射・建物の影響を避ける
  • ニュースの気温はこの値。路面や車内の温度、日なたの体感とは別物
  • 速報値は約10分後に公開され、後日訂正されることがある(確定値)

図解|アメダス観測所で測っているもの

芝生の露場(周囲に建物や木がない場所)風向風速計(地上10m)10分間の平均風速と最大瞬間風速、16方位温度計・湿度計(通風筒・1.5m)日射を避け、ファンで外気を測るニュースの「気温」はこの値転倒ます型雨量計0.5mmごとに「ます」が傾いて数える積雪計(雪の多い地点)超音波・レーザーで雪面までの距離を測るデータ収集装置10分ごとに気象庁へ送信停電に備えバッテリーアメダス観測所(気温・風・降水量・積雪を観測する地点の例)
アメダス観測所の模式図。気温は通風筒(1.5m)、風は10mの高さ、雨は転倒ます型雨量計、雪の多い地点は積雪計
要素測り方公開される値地点数の目安
降水量転倒ます型雨量計。0.5mmたまるごとに「ます」が傾く。冬は温水で雪を溶かして測る10分・1時間・3時間・24時間・48時間・72時間降水量、日降水量約1,300
気温白金抵抗温度計。通風筒の中で日射を避け、ファンで外気を通す。地上1.5m10分値、日最高・最低、平年差約840
風風車型風向風速計。地上10m(一部6.5m)10分平均の風向(16方位)・風速、日最大風速、最大瞬間風速約840
湿度静電容量式湿度計(2019年以降に整備)相対湿度、日最小湿度約840
積雪超音波またはレーザー式積雪計積雪の深さ、降雪量(差分)約330
日照2021年以降は観測を終えて、衛星と数値予報から推計推計日照時間(推計)
気象庁「アメダス」による。地点数は整備状況で変わります

降水量だけを測る地点が多いのは、雨は場所による差が大きいので密に、気温はなだらかに変わるのでやや粗くてよい、という設計だからです。約1,300地点を17km間隔で敷き詰めると、線状降水帯のような幅数十kmの雨域でも必ずどこかの観測所にかかります。

観測所はどこにあるか|探し方

観測所の名前は「市区町村名」とは限りません。福岡市には「福岡」(気象台)と「博多」(福岡空港)の2地点があり、東京都心の「東京」は北の丸公園にあります。ニュースで「熊谷」「多治見」「江川崎」など聞き慣れない地名が出るのは、観測所の名前だからです。日本一暑い街の記事で、なぜその地点が暑いかを解説しています。

「ニュースの気温」と体感が違う5つの理由

理由説明差の目安
観測は日陰の1.5m通風筒で日射を遮った気温。日なたの体感や路面温度ではない日なたの路面は+10〜20℃
芝生の上観測所は芝生の露場。アスファルトの街中より低い都市部で1〜3℃
観測所と自宅の距離約20km間隔なので、自宅から10km離れていることも。海沿いと内陸で差2〜5℃
最高気温は「日」の最高0時〜24時の10分値の最大。テレビの「予想最高気温」とは別—
湿度と風同じ気温でも湿度が高く風がないと暑く感じる。体感は不快指数や暑さ指数(WBGT)で体感で3〜5℃

だから「アメダスで35℃なら、日なたの体感はもっと上」と読むのが正しい使い方です。逆に冬は、風のある観測所の値より街中のほうが暖かいことが多い。

観測値の読み方|数字の意味

表示意味注意
最高気温 35.2℃(14:10)その日の10分値の最大と起時起時が午前なら午後にさらに上がることがある
1時間降水量 52.0mm直近1時間の合計。10分ごとに更新「非常に激しい雨」(50〜80mm)。降水量の目安
最大瞬間風速 32.4m/s 西北西3秒平均の最大値と風向平均風速の1.5〜2倍。風速の目安
平年差 +4.5℃1991〜2020年の同じ日の平年値との差+5℃で季節外れ、+8℃で記録更新が視野
観測史上1位その地点の統計開始以来の最大・最小統計期間は地点により異なる(1976年〜が多い)
×(欠測)・](資料不足)機器の障害や停電、資料が足りない速報値は後日訂正されることがある
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停電・断水に備えるなら

台風や地震で最初に困るのは電気と水です。気象庁の警報が出てから買いに走っても店頭にはありません。平時にそろえておくものを3つだけ挙げると、ポータブル電源・水と非常食・非常持ち出しセットです。

アメダスの歴史と、気象台との違い

項目アメダス気象台・測候所
数約1,300地点約150地点(気象官署)
観測無人・自動(気温・雨・風・湿度・積雪)有人または自動で、気圧・日照・雲・視程・天気も観測
開始1974年(順次拡大)明治時代から(東京1875年、福岡1890年)
統計1976年ごろからが多い100年以上の記録がある地点も
用途面的な監視、警報の基準、ランキング長期の気候統計、天気概況、平年値の基準

観測史上の記録で「1890年から」のように長い統計期間があるのは気象台で、「1976年から」はアメダスが多いです。当サイトの過去の天気検索は936地点の日別値を、歴代最高気温ランキングは全地点の記録を扱っています。

アメダスを使いこなす|こんなときに

アメダス よくある質問

アメダスとは何ですか?

気象庁の地域気象観測システム(Automated Meteorological Data Acquisition System)の略で、全国約1,300か所の無人観測所が降水量・気温・風・湿度・積雪を自動観測し、10分ごとに送信しています。1974年に運用が始まりました。

アメダスは何か所ありますか?

降水量を観測する地点が約1,300(約17km間隔)、気温・風・湿度は約840(約21km間隔)、積雪は雪の多い約330地点です。

アメダスの気温はどこで測っていますか?

芝生の露場に置いた通風筒の中、地上1.5mの高さです。日射を避けてファンで外気を通すので、日なたや路面の温度より低く出ます。ニュースの気温はこの値です。

ニュースの気温と体感が違うのはなぜですか?

観測は日陰・芝生・1.5mの条件をそろえた値で、日なたのアスファルトは10〜20℃高くなります。観測所から自宅が離れていることや、湿度・風による体感の差もあります。

アメダスの観測所はどこにありますか?

当サイトのアメダス観測所マップで全国約1,300地点を地図と名前から探せます。観測所名は市町村名と違うことがあります(東京は北の丸公園、博多は福岡空港など)。

アメダスの値はすぐに確定しますか?

約10分後に公開される速報値は、後日の品質確認で訂正されることがあります。確定値は翌月以降に公表されます。

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基礎知識

学科一般

  • 学科一般の頻出分野と対策・一問一答
  • 気象業務法(法規)完全攻略・一問一答(近日公開)
  • 大気の構造と組成(近日公開)
  • 大気の熱力学(温位・断熱・安定度)(近日公開)
  • 降水過程(雲と雨のでき方)(近日公開)
  • 放射と熱収支(近日公開)
  • 大気の力学(地衡風・温度風・渦度)(近日公開)
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  • 気候変動と大気の大循環(近日公開)

学科専門

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  • 気象観測(地上・高層・レーダー・衛星)(近日公開)
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  • 短期・週間予報と天気予報の表現(近日公開)
  • 季節予報・長期予報(近日公開)
  • 短時間予報・ナウキャスト・局地現象(近日公開)
  • 警報・注意報・気象災害と防災情報(近日公開)

実技

ツール・実況

まとめ
  • アメダスは全国約1,300地点の無人自動観測。1974年から
  • 気温は通風筒1.5m、風は10m、雨は転倒ます。10分ごと
  • ニュースの気温は日陰・芝生の値。日なたの体感はもっと上
  • 観測所名は市町村名と違うことがある。マップで探す
  • 速報値は後日訂正あり。平年差+5℃で季節外れ

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出典:気象庁「アメダス」「地域気象観測システム(アメダス)の概要」「気象観測の手引き」。地点数は整備状況により変わります。図は当サイトの模式図です。

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