アメダス(AMeDAS)は、気象庁が全国約1,300か所に置いている無人の自動観測所のネットワークです。ニュースの「今日の最高気温」「1時間に○mmの雨」は、ほぼすべてこのアメダスの値です。1974年に運用が始まり、降水量は約17km間隔、気温・風・湿度は約21km間隔で日本中を覆っていて、10分ごとの値が気象庁のサイトで公開されています。この記事では、アメダスが何をどう測っているか、観測所の場所と探し方、「ニュースの気温と自分の体感が違う」理由、そして観測値の読み方をまとめました。当サイトのアメダス観測所マップ(約1,300地点)、今日のアメダスランキング、地点別の気候データ(936地点)は、すべてこのアメダスのデータでできています。

気象庁では観測データの「品質」に一番気を使います。アメダスは芝生の上、周りに建物のない場所に置くのが基本で、だから「うちの庭の温度計より2℃低い」ということが起こります。それは観測が間違っているのではなく、条件をそろえた「比較できる値」だからです。
- Automated Meteorological Data Acquisition System(地域気象観測システム)の略。1974年11月運用開始
- 約1,300地点で降水量、うち約840地点で気温・風・湿度、雪の多い約330地点で積雪を観測。10分ごとに送信
- 気温は地上1.5mの通風筒、風は地上10mの10分平均。芝生の露場で日射・建物の影響を避ける
- ニュースの気温はこの値。路面や車内の温度、日なたの体感とは別物
- 速報値は約10分後に公開され、後日訂正されることがある(確定値)
図解|アメダス観測所で測っているもの
| 要素 | 測り方 | 公開される値 | 地点数の目安 |
|---|---|---|---|
| 降水量 | 転倒ます型雨量計。0.5mmたまるごとに「ます」が傾く。冬は温水で雪を溶かして測る | 10分・1時間・3時間・24時間・48時間・72時間降水量、日降水量 | 約1,300 |
| 気温 | 白金抵抗温度計。通風筒の中で日射を避け、ファンで外気を通す。地上1.5m | 10分値、日最高・最低、平年差 | 約840 |
| 風 | 風車型風向風速計。地上10m(一部6.5m) | 10分平均の風向(16方位)・風速、日最大風速、最大瞬間風速 | 約840 |
| 湿度 | 静電容量式湿度計(2019年以降に整備) | 相対湿度、日最小湿度 | 約840 |
| 積雪 | 超音波またはレーザー式積雪計 | 積雪の深さ、降雪量(差分) | 約330 |
| 日照 | 2021年以降は観測を終えて、衛星と数値予報から推計 | 推計日照時間 | (推計) |
降水量だけを測る地点が多いのは、雨は場所による差が大きいので密に、気温はなだらかに変わるのでやや粗くてよい、という設計だからです。約1,300地点を17km間隔で敷き詰めると、線状降水帯のような幅数十kmの雨域でも必ずどこかの観測所にかかります。
観測所はどこにあるか|探し方
- アメダス観測所マップ:全国約1,300地点を地図と名前から探せる。地点を選ぶと今の観測値と、地点別の気候データへのリンク
- 地点別の気候データ:気温を観測する936地点の平年値・全国順位・観測史上の記録・暮らしの目安。市区町村名で検索
- 今日のアメダスランキング:最高気温・最低気温・降水量・風速の全国ベスト300を約10分ごとに更新
- 今日、日本一暑かった場所・猛暑日・熱帯夜カウンター:アメダスの値を毎日集計
観測所の名前は「市区町村名」とは限りません。福岡市には「福岡」(気象台)と「博多」(福岡空港)の2地点があり、東京都心の「東京」は北の丸公園にあります。ニュースで「熊谷」「多治見」「江川崎」など聞き慣れない地名が出るのは、観測所の名前だからです。日本一暑い街の記事で、なぜその地点が暑いかを解説しています。
「ニュースの気温」と体感が違う5つの理由
| 理由 | 説明 | 差の目安 |
|---|---|---|
| 観測は日陰の1.5m | 通風筒で日射を遮った気温。日なたの体感や路面温度ではない | 日なたの路面は+10〜20℃ |
| 芝生の上 | 観測所は芝生の露場。アスファルトの街中より低い | 都市部で1〜3℃ |
| 観測所と自宅の距離 | 約20km間隔なので、自宅から10km離れていることも。海沿いと内陸で差 | 2〜5℃ |
| 最高気温は「日」の最高 | 0時〜24時の10分値の最大。テレビの「予想最高気温」とは別 | — |
| 湿度と風 | 同じ気温でも湿度が高く風がないと暑く感じる。体感は不快指数や暑さ指数(WBGT)で | 体感で3〜5℃ |
だから「アメダスで35℃なら、日なたの体感はもっと上」と読むのが正しい使い方です。逆に冬は、風のある観測所の値より街中のほうが暖かいことが多い。
観測値の読み方|数字の意味
| 表示 | 意味 | 注意 |
|---|---|---|
| 最高気温 35.2℃(14:10) | その日の10分値の最大と起時 | 起時が午前なら午後にさらに上がることがある |
| 1時間降水量 52.0mm | 直近1時間の合計。10分ごとに更新 | 「非常に激しい雨」(50〜80mm)。降水量の目安 |
| 最大瞬間風速 32.4m/s 西北西 | 3秒平均の最大値と風向 | 平均風速の1.5〜2倍。風速の目安 |
| 平年差 +4.5℃ | 1991〜2020年の同じ日の平年値との差 | +5℃で季節外れ、+8℃で記録更新が視野 |
| 観測史上1位 | その地点の統計開始以来の最大・最小 | 統計期間は地点により異なる(1976年〜が多い) |
| ×(欠測)・](資料不足) | 機器の障害や停電、資料が足りない | 速報値は後日訂正されることがある |
停電・断水に備えるなら
台風や地震で最初に困るのは電気と水です。気象庁の警報が出てから買いに走っても店頭にはありません。平時にそろえておくものを3つだけ挙げると、ポータブル電源・水と非常食・非常持ち出しセットです。
アメダスの歴史と、気象台との違い
| 項目 | アメダス | 気象台・測候所 |
|---|---|---|
| 数 | 約1,300地点 | 約150地点(気象官署) |
| 観測 | 無人・自動(気温・雨・風・湿度・積雪) | 有人または自動で、気圧・日照・雲・視程・天気も観測 |
| 開始 | 1974年(順次拡大) | 明治時代から(東京1875年、福岡1890年) |
| 統計 | 1976年ごろからが多い | 100年以上の記録がある地点も |
| 用途 | 面的な監視、警報の基準、ランキング | 長期の気候統計、天気概況、平年値の基準 |
観測史上の記録で「1890年から」のように長い統計期間があるのは気象台で、「1976年から」はアメダスが多いです。当サイトの過去の天気検索は936地点の日別値を、歴代最高気温ランキングは全地点の記録を扱っています。
アメダスを使いこなす|こんなときに
- 大雨:上流の観測所の1時間・3時間雨量を見て、ライブカメラで川を確認する
- 猛暑:猛暑日カウンターで今年の日数、熱中症搬送ランキングで危険度
- 雪:積雪カウンターで今の積雪と降雪量
- 引っ越し・旅行:地点別の気候データで平年値・順位・服装の目安
- 試験勉強:学科専門の観測の項目。学科専門の頻出分野に「覚える数字」をまとめています
アメダス よくある質問
アメダスとは何ですか?
気象庁の地域気象観測システム(Automated Meteorological Data Acquisition System)の略で、全国約1,300か所の無人観測所が降水量・気温・風・湿度・積雪を自動観測し、10分ごとに送信しています。1974年に運用が始まりました。
アメダスは何か所ありますか?
降水量を観測する地点が約1,300(約17km間隔)、気温・風・湿度は約840(約21km間隔)、積雪は雪の多い約330地点です。
アメダスの気温はどこで測っていますか?
芝生の露場に置いた通風筒の中、地上1.5mの高さです。日射を避けてファンで外気を通すので、日なたや路面の温度より低く出ます。ニュースの気温はこの値です。
ニュースの気温と体感が違うのはなぜですか?
観測は日陰・芝生・1.5mの条件をそろえた値で、日なたのアスファルトは10〜20℃高くなります。観測所から自宅が離れていることや、湿度・風による体感の差もあります。
アメダスの観測所はどこにありますか?
当サイトのアメダス観測所マップで全国約1,300地点を地図と名前から探せます。観測所名は市町村名と違うことがあります(東京は北の丸公園、博多は福岡空港など)。
アメダスの値はすぐに確定しますか?
約10分後に公開される速報値は、後日の品質確認で訂正されることがあります。確定値は翌月以降に公表されます。
- アメダスは全国約1,300地点の無人自動観測。1974年から
- 気温は通風筒1.5m、風は10m、雨は転倒ます。10分ごと
- ニュースの気温は日陰・芝生の値。日なたの体感はもっと上
- 観測所名は市町村名と違うことがある。マップで探す
- 速報値は後日訂正あり。平年差+5℃で季節外れ
※本記事にはプロモーション(アフィリエイト広告)が含まれます。紹介している商品・サービスは、記事の内容に関係するものを選んでいます。
出典:気象庁「アメダス」「地域気象観測システム(アメダス)の概要」「気象観測の手引き」。地点数は整備状況により変わります。図は当サイトの模式図です。


