学科一般の「大気の構造」は、毎回1〜2問出る定番分野です。問われるのは、対流圏・成層圏・中間圏・熱圏の気温の変わり方とその理由、対流圏界面の高さと気温の緯度・季節による違い、大気の組成(体積比)と均質圏、オゾン層の生成・分布・季節変化、そして気圧と高度の関係(静力学平衡・測高公式)の5つに集約されます。暗記だけで取れそうに見えますが、実際の出題は「なぜ成層圏は上ほど暖かいのに、オゾン濃度が最大なのはもっと下なのか」のように理由を問う正誤問題が中心で、丸暗記だと選択肢の言い換えに引っかかります。この記事は第55〜65回の出題傾向を整理し、図解と実例で「理由ごと」覚えて、オリジナル問題15問+一問一答20問で定着させる構成です。
やん
出題傾向|第55〜65回でどう出たか
直近11回で、大気の構造・組成に分類できる出題はのべ16問(1回あたり1〜2問)。内訳は次のとおりで、「層構造と気温」「対流圏界面」「オゾン」の3つで8割を占めます。
| 分野・論点 | 出題頻度 | 典型的な問われ方 |
|---|---|---|
| 層構造と気温の鉛直分布 | ◎ ほぼ毎回 | 各層の気温変化の向きと理由の正誤。「中間圏界面が最も低温」「熱圏の高温の理由」 |
| 対流圏界面の高さ・気温 | ○ 2回に1回 | 低緯度ほど高く低温、極ほど低く高温。夏は高く冬は低い。ジェット気流付近の不連続 |
| 大気の組成・均質圏 | ○ 2回に1回 | 体積比の順(N₂・O₂・Ar・CO₂)、水蒸気の変動、均質圏の高さ(約80km) |
| オゾン層 | ○ 2回に1回 | 生成の反応、濃度最大の高度(20〜25km)、全量の緯度・季節分布、オゾンホールの時期 |
| 気圧・密度と高度 | △ 3回に1回 | 静力学平衡、測高公式(層厚)、スケールハイト、気圧が半分になる高度 |
| 大気の熱収支との複合 | △ 3回に1回 | 成層圏の加熱がオゾンによる紫外線吸収、熱圏の加熱が酸素分子・窒素分子による極端紫外線吸収 |
- 各層の「気温の向き」と「理由」をセットで覚える(向きだけでは言い換え問題に対応できない)
- 数値は7つだけ:対流圏界面 約11km・約−56℃、成層圏界面 約50km・約0℃、中間圏界面 約85〜90km・約−90℃、オゾン濃度最大 20〜25km、均質圏 約80km、気圧半減 約5.5km、平均減率 6.5℃/km
- 「濃度が最大」と「混合比が最大」と「温度が最大」の高度が違うことを理解する(オゾンのひっかけの定番)
4つの層|気温の向きと「なぜそうなるか」
大気は気温の変わり方で4つの層に分けられます。試験で問われるのは「上に行くと気温が上がるのか下がるのか」と「その理由」です。理由がわかっていれば、数値を忘れても選択肢の正誤は判断できます。
| 層 | 高度の目安 | 気温の変化 | 理由(ここが出る) |
|---|---|---|---|
| 対流圏 | 地表〜約11km(低緯度17km、極8km) | 上ほど低温(平均6.5℃/km) | 主な熱源が地表面(太陽放射で暖まった地面が大気を下から暖める)。対流が起き、雲・雨・天気の変化はほぼこの層 |
| 成層圏 | 約11〜50km | 下部はほぼ一定、上ほど高温 | オゾンが紫外線を吸収して大気を暖める。上ほど紫外線が強く、空気が薄いので少ない吸収でも温度が上がる。安定成層で鉛直混合が弱い |
| 中間圏 | 約50〜85km | 上ほど低温 | オゾンが少なく加熱源がない一方、二酸化炭素などの赤外放射で冷える。中間圏界面は大気で最も低温(約−90℃)。夏の極域で最も低い |
| 熱圏 | 約85km〜 | 上ほど高温(500〜2000K) | 酸素分子・窒素分子がX線・極端紫外線を吸収。密度が極めて小さいので「温度が高い」が「熱量は少ない」。電離層・オーロラはここ |
実例:ラジオゾンデで見える対流圏界面
高層観測のラジオゾンデ(高層天気図の見方で解説)は、上昇しながら気温を送ってきます。館野(つくば)の1月の観測では、地上の5℃前後から高度11km付近の−60℃前後まで下がり続け、そこから20kmまでは−55〜−60℃でほぼ横ばい、さらに上で上がり始めます。この「下がり止まる高度」が対流圏界面で、気象庁は「気温減率が2℃/km以下になる最も低い高度(その上2kmの平均減率も2℃/km以下)」という世界気象機関(WMO)の定義で決めています。エマグラム(エマグラム問題の解き方)の上端で状態曲線が折れ曲がるのがこれです。
実例:成層圏の「上ほど暖かい」がもたらすもの
成層圏は下が冷たく上が暖かい安定な層なので、対流圏から突き抜けてきた積乱雲の雲頂は圏界面で頭打ちになり、横に広がってかなとこ雲になります。逆に言えば、気象衛星の赤外画像で雲頂温度が−70℃を下回る雲は圏界面付近まで発達した積乱雲だとわかります(気象衛星画像の見方)。また、火山の噴煙が成層圏に達すると何年も落ちてこない(1991年ピナトゥボ噴火で世界の平均気温が約0.5℃下がった)のも、この層の鉛直混合が弱いためです。
やん
対流圏界面|緯度と季節で高さが変わる
| 高さ | 気温 | 覚え方 | |
|---|---|---|---|
| 低緯度(熱帯) | 約16〜17km | 約−80℃(最も低温) | 対流が活発で圏界面が高い。高いほど冷える |
| 中緯度(日本) | 約11km(夏は高く冬は低い) | 約−55〜−60℃ | ジェット気流付近で圏界面が不連続(折れ曲がり) |
| 高緯度(極) | 約8〜9km | 約−50℃(最も高温) | 対流が弱く圏界面が低い。低いので冷えきらない |
引っかかりやすいのは「高緯度のほうが寒いのだから圏界面も低温だろう」という直感です。実際は逆で、低緯度は圏界面が高い分だけ気温減率で冷えきるため、圏界面の気温は赤道付近が最も低く(−80℃前後)、極が最も高い(−50℃前後)。日本付近でも夏は圏界面が16km近くまで上がり冬は10km程度に下がるので、同じ地点でも夏の圏界面のほうが低温です。
また、ジェット気流のある中緯度では、熱帯側の高い圏界面と極側の低い圏界面が段差になってつながる(圏界面の折れ曲がり)ことがあり、ここで成層圏のオゾンや高い渦位の空気が対流圏に入り込みます。300hPa天気図でジェット気流の位置を読む方法とあわせて理解しておくと、実技にも使えます。
組成と均質圏|「乾燥空気の体積比」で答える
出題は「体積比の大きい順」「二酸化炭素は約0.04%(約420ppm)で増加中」「水蒸気は0〜4%で変動が大きく、組成の表からは除いて考える」の3点です。もう一つ重要なのが均質圏と非均質圏の区別です。
- 均質圏(高度約80kmまで):乱流や対流による混合が分子拡散より強く、主要成分の組成比が高さによらずほぼ一定。対流圏・成層圏・中間圏はすべて均質圏。平均分子量は約29
- 非均質圏(約80km以上):空気が薄く分子拡散が卓越し、重い分子ほど下、軽い分子(原子状酸素・ヘリウム・水素)ほど上に分布する
- 「組成が一定」は主要成分の話。水蒸気(下層に集中、大気中の水蒸気の約半分は高度2km以下)とオゾン(成層圏に集中)は均質圏内でも高度で大きく変わる
- N₂ 78%、O₂ 21%、Ar 0.9%、CO₂ 0.04%(この4つで99.99%以上)
- CO₂は産業革命前の約280ppmから約420ppmへ(年約2〜2.5ppm増、北半球では春に高く夏〜秋に低い季節変化)
- 大気の全質量は約5.1×10¹⁸kg。その約80%は対流圏(約10km以下)、約99%は高度30km以下
- 平均分子量 約29 → 乾燥空気の気体定数 R = 287 J/(kg·K)
オゾン層|生成される場所と多い場所が違う
オゾンの出題は「どこで作られ」「どこに多く」「いつ多いか」の3点で、それぞれ場所が違うのがポイントです。
| 論点 | 正しい理解 | ひっかけの選択肢 |
|---|---|---|
| 生成される場所 | 紫外線が強く酸素が十分にある低緯度の成層圏上部〜中部(30〜40km)で最も盛ん | 「極域の成層圏で最も生成される」(×) |
| 濃度(数密度)が最大の高度 | 高度20〜25km。上では生成が多くても空気が薄く、下では紫外線が届かない | 「オゾン濃度が最大なのは成層圏界面付近」(×:温度最大と混同) |
| 混合比が最大の高度 | 約30〜35km(濃度最大より上)。混合比=オゾン数密度÷空気数密度なので、空気が薄い上のほうでピークが上にずれる | 「濃度最大と混合比最大は同じ高度」(×) |
| オゾン全量の緯度分布 | 生成は低緯度が多いが、成層圏の大規模循環(ブリューワー・ドブソン循環)で高緯度へ運ばれ蓄積。全量は低緯度で少なく、中高緯度で多い | 「赤道上空で全量が最大」(×) |
| 季節変化 | 北半球では冬〜春(2〜4月)に高緯度で最大、秋に最小。輸送が冬に強まるため | 「夏に最大」(×:紫外線が強い夏と誤解しやすい) |
| オゾンホール | 南極の春(9〜10月)に極渦の中で塩素による破壊が進み、全量が220DU未満に。冬に極成層圏雲上で塩素が活性化し、日が差す春に一気に破壊 | 「南極の冬に最大」「北極でも同規模」(×) |
オゾンは太陽紫外線のうちUV-C(280nm未満)をほぼ完全に、UV-B(280〜315nm)の大部分を吸収し、この吸収が成層圏の熱源です。一方でオゾン自身は温室効果ガスでもあり(9.6μmに吸収帯)、対流圏のオゾン増加は温暖化要因になります。気候分野との複合は気候変動と大気の大循環で扱います。
やん
気圧と高度|静力学平衡と測高公式
気圧は「その高さより上にある空気の重さ」です。これを式にしたのが静力学平衡(静水圧平衡)の式で、気体の状態方程式と組み合わせると測高公式(層厚の式)になります。実技の計算でも使うので(当日の計算ドリル)、ここで確実にしておきます。
| 状態方程式 | p = ρRT (R = 287 J/(kg·K)) | 地上(1013hPa、15℃)の密度 ρ = 101300÷(287×288) ≒ 1.23 kg/m³ |
| 静力学平衡 | dp/dz = −ρg | 高さ1m上がると気圧は ρg ≒ 1.2×9.8 ≒ 12Pa = 0.12hPa 下がる(地上付近では約8m/hPa) |
| 測高公式(層厚) | Δz = (R·T̄/g)·ln(p₁/p₂) ≒ 29.3·T̄·ln(p₁/p₂) [m] | T̄は層の平均気温(K)。1000→500hPaでT̄=250Kなら 29.3×250×0.693 ≒ 5080m |
| スケールハイト | H = RT/g ≒ 8km(T=280Kで8.2km) | p = p₀·exp(−z/H)。気圧がe分の1(37%)になる高さ。半分になる高さは H·ln2 ≒ 5.5km |
層厚の式からわかる大切なことは、層厚は平均気温に比例することです。暖かい空気柱は膨らんで厚く、冷たい空気柱は縮んで薄い。だから同じ地上気圧でも暖かい場所ほど上空の気圧面は高くなり、500hPa天気図の等高度線は南(暖)で高く北(寒)で低い。この「層厚=気温」の対応は、温度風(大気の力学)や、実技で500hPa高度と850hPa気温を対応させる読み方につながります。
計算例:1000hPa面と500hPa面の高度差
平均気温が−10℃(263K)の冬の空気柱では Δz = 29.3×263×ln2 = 29.3×263×0.693 ≒ 5340m。夏に平均気温が+5℃(278K)なら ≒ 5640m。差は約300mで、これが500hPa高度の季節差(冬5400m前後、夏5800m前後)にほぼ対応します。
ひっかけ10選|正誤問題で狙われる言い換え
| 選択肢の言い方 | 正誤 | なぜ |
|---|---|---|
| 成層圏では高度とともに気温が上がる。これはオゾンが赤外線を吸収するためである | × | 吸収するのは紫外線。赤外線を吸収する温室効果ガスの話と混同させる |
| 対流圏界面の気温は、高緯度より低緯度のほうが高い | × | 低緯度は圏界面が高い分だけ冷えて低温(約−80℃) |
| 対流圏界面の高さは冬より夏のほうが高い | ○ | 対流圏の気温が高く層厚が大きい夏に高くなる |
| 大気中で最も気温が低いのは対流圏界面である | × | 最低は中間圏界面(約−90℃) |
| 熱圏は温度が高いので、熱圏にある物体は高温に熱せられる | × | 密度が極めて小さく熱の受け渡しがわずか。「温度」と「熱量」は別 |
| オゾン濃度が最大の高度は、オゾンの生成が最も盛んな高度と一致する | × | 生成は30〜40km、濃度最大は20〜25km。生成された後に下へ運ばれて蓄積 |
| オゾン全量は太陽紫外線が強い赤道上空で最も多い | × | 輸送で中高緯度に蓄積し、赤道上空は少ない |
| 成層圏のオゾン全量は北半球では春に多く秋に少ない | ○ | 冬の輸送で春に極大 |
| 高度約80kmまでは大気の主成分の組成比が高度によらずほぼ一定である | ○ | 均質圏。ただし水蒸気とオゾンは除く |
| 気圧は高度とともに一定の割合(直線的)で減少する | × | 指数関数的に減少。約5.5kmごとに半分 |
オリジナル問題15問|過去問の論点を再構成
本試験と同じ「正しいもの/誤っているものを選ぶ」形式です。選択肢を一つずつ「正しい・誤り」と判定してから答えを見てください。過去問そのものは気象業務支援センターの公開問題で解けます。
(a) 対流圏では平均して高度1kmにつき約6.5℃気温が下がる。
(b) 成層圏では高度とともに気温が上がるが、これは酸素分子が紫外線を吸収するためである。
(c) 中間圏界面付近は大気中で最も気温が低い。
(d) 熱圏では高度とともに気温が上がる。
- ① (a)正 (b)正 (c)正 (d)正
- ② (a)正 (b)誤 (c)正 (d)正
- ③ (a)正 (b)正 (c)誤 (d)誤
- ④ (a)誤 (b)誤 (c)正 (d)正
- ⑤ (a)正 (b)誤 (c)誤 (d)正
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(b)が誤り。成層圏の加熱はオゾンによる紫外線吸収。酸素分子・窒素分子が極端紫外線やX線を吸収して暖まるのは熱圏。(a)(c)(d)は正しい。
- ① 対流圏界面の高さは赤道付近で約8km、極付近で約17kmである
- ② 対流圏界面の気温は、赤道付近より極付近のほうが低い
- ③ 同じ地点では、対流圏界面は冬より夏のほうが高い
- ④ 対流圏界面は地球全体で連続した一つの面である
- ⑤ 対流圏界面より上では気温が急に上昇に転じる
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③が正しい。①は逆(赤道17km、極8km)。②も逆で赤道付近の圏界面が最も低温(約−80℃)。④はジェット気流付近で不連続(折れ曲がり)になる。⑤は成層圏下部はほぼ等温で、すぐには上昇しない。
- ① 窒素・酸素・二酸化炭素・アルゴン
- ② 窒素・酸素・アルゴン・二酸化炭素
- ③ 酸素・窒素・アルゴン・二酸化炭素
- ④ 窒素・アルゴン・酸素・二酸化炭素
- ⑤ 窒素・酸素・水蒸気・アルゴン
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②。N₂ 78%、O₂ 21%、Ar 0.93%、CO₂ 0.04%。水蒸気は変動が大きいので「乾燥空気」の組成には含めない。
- ① 分子拡散が卓越し、軽い気体ほど上層に多く分布する
- ② 窒素・酸素・アルゴンの組成比は高度によらずほぼ一定である
- ③ 水蒸気とオゾンを含むすべての気体の混合比が高度によらず一定である
- ④ 均質圏の上端は成層圏界面と一致する
- ⑤ 均質圏では平均分子量が高度とともに減少する
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②。乱流混合により主要成分の組成が一定。①⑤は非均質圏(80km以上)の特徴。③水蒸気は下層、オゾンは成層圏に偏在するので誤り。④均質圏の上端(約80km)は中間圏界面付近で、成層圏界面(50km)ではない。
- ① オゾンは主に低緯度の成層圏で、酸素分子の光解離でできた酸素原子が酸素分子と結合して生成される
- ② オゾン濃度(数密度)が最大になるのは高度20〜25km付近である
- ③ オゾン全量は生成量の多い赤道上空で最も多い
- ④ オゾンは波長の短い紫外線を吸収し、これが成層圏の主な熱源である
- ⑤ オゾン全量は北半球では春に多く秋に少ない
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③が誤り。生成は低緯度で多いが、成層圏の循環で中高緯度へ運ばれて蓄積するため、全量は中高緯度で多く赤道上空で少ない。
- ① 南極の冬(6〜8月)に極夜の中で最も発達する
- ② 南極の春(9〜10月)に、極渦の中で塩素による破壊が進んで発達する
- ③ 北極でも南極とほぼ同じ規模で毎年発生する
- ④ オゾン全量が300DUを下回った領域をオゾンホールと呼ぶ
- ⑤ 原因は二酸化炭素の増加による成層圏の昇温である
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②。冬に極成層圏雲の表面で塩素が活性化し、春に日射が戻ると急速に破壊が進む。極渦が強く低温の南極で顕著で、北極は規模が小さい。定義は220DU未満。成層圏は温暖化で寒冷化する。
- ① 気圧は高度とともに直線的に減少する
- ② 地上付近では高さ約100mにつき気圧が約1hPa下がる
- ③ 気圧が地上の半分になる高度はおよそ5.5kmである
- ④ 同じ気圧差の層の厚さは、平均気温が低いほど厚い
- ⑤ 気圧が地上の10分の1になる高度はおよそ50kmである
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③。約5.5kmで半分、約16kmで10分の1(100hPa)。①は指数関数的。②は地上付近で約8mにつき1hPa。④は層厚は平均気温に比例し、暖かいほど厚い。
- ① 約4600m
- ② 約5000m
- ③ 約5460m
- ④ 約5900m
- ⑤ 約6300m
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③。T̄=270K。29.3×270×0.69 = 5459m。500hPa面の高度が5460m前後になるのは春・秋の中緯度の典型値。
- ① 約0.95 kg/m³
- ② 約1.16 kg/m³
- ③ 約1.29 kg/m³
- ④ 約1.40 kg/m³
- ⑤ 約1.60 kg/m³
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②。ρ = p/(RT) = 100000÷(287×300) = 1.161 kg/m³。気圧はPa(1hPa=100Pa)、気温はKに直すのを忘れないこと。
- ① 高度50km付近ではオゾンの混合比が最大になるため
- ② 高度50km付近は紫外線が強く、しかも空気が薄いため、少ない吸収でも温度が大きく上がるため
- ③ 高度50km付近では二酸化炭素による赤外線吸収が最大になるため
- ④ 高度20〜25kmでは対流によって熱が下に運ばれるため
- ⑤ 高度50km付近では窒素分子が紫外線を吸収するため
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②。加熱率は「吸収したエネルギー÷空気の熱容量」で決まる。上ほど紫外線が強く、空気の熱容量(密度)が小さいので温度上昇が大きい。混合比最大は30〜35km、CO₂の赤外吸収はむしろ冷却源。
- ① 熱圏の高温は主にオゾンによる紫外線吸収による
- ② 熱圏は温度が1000Kを超えることがあるが、密度が極めて小さいため物体が受け取る熱量はわずかである
- ③ 熱圏では乱流混合により組成が一定に保たれる
- ④ 熱圏の温度は太陽活動にかかわらず一定である
- ⑤ 熱圏の下端は成層圏界面である
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②。加熱源は酸素分子・窒素分子によるX線・極端紫外線の吸収。非均質圏で分子拡散が卓越。温度は太陽活動で大きく変動(極大期に高い)。下端は中間圏界面(約85〜90km)。
- ① 高度とともに気温が下がる
- ② 中間圏界面付近の気温は約−90℃で、大気中で最も低い
- ③ 中間圏界面の気温は冬の極域より夏の極域のほうが低い
- ④ 中間圏では二酸化炭素などによる赤外放射の冷却が効いている
- ⑤ 中間圏は均質圏より上にあるため、組成は高度で大きく変わる
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⑤が誤り。中間圏(50〜85km)はほぼ均質圏(約80kmまで)の中にあり、組成はほぼ一定。③は正しく、夏極では大規模循環に伴う上昇流の断熱冷却で最も低温になり、夜光雲が現れる。
- ① どちらも均質圏内では混合比が高度によらずほぼ一定である
- ② 水蒸気の大部分は下層にあり、大気中の水蒸気のおよそ半分は高度2km以下にある
- ③ 二酸化炭素の体積比は約0.4%である
- ④ 水蒸気の体積比は場所によらず約1%で一定である
- ⑤ 二酸化炭素の濃度は季節変化をしない
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②。水蒸気は蒸発源が地表面で、凝結して雨になるため下層に偏る。CO₂は約0.04%(420ppm)で、北半球では植物の光合成により春に高く夏〜秋に低い季節変化がある。
- ① 海面気圧は1000hPa、海面気温は15℃である
- ② 対流圏の気温減率は乾燥断熱減率と同じ9.8℃/kmである
- ③ 対流圏界面の高度は約11km、気温は約−56℃である
- ④ 成層圏界面の気温は約−90℃である
- ⑤ 高度5.5kmの気圧は約700hPaである
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③。海面気圧1013.25hPa、気温15℃、減率6.5℃/km、11kmで−56.5℃。成層圏界面(50km)は約0℃、5.5kmは約500hPa。
- ① 夏のほうが圏界面が高く、圏界面の気温は低い
- ② 夏のほうが圏界面が高く、圏界面の気温は高い
- ③ 冬のほうが圏界面が高く、圏界面の気温は低い
- ④ 夏と冬で圏界面の高さは変わらない
- ⑤ 冬のほうが圏界面が高く、圏界面の気温は高い
解答・解説を見る
①。夏は対流圏が暖かく層厚が大きいので圏界面が高くなり、高い分だけ冷えて圏界面気温は低い。緯度による違い(低緯度=高くて低温)と同じ理屈。
一問一答20問|分野別の成績が出ます
大気の構造と組成 一問一答20問
間違えた問題は上の該当セクションに戻って「理由」を読み直してください。
この分野でよくある質問
Q. 大気の構造の分野は暗記だけで取れますか?
A. 数値の暗記だけだと「理由」を言い換えた選択肢に対応できません。各層の気温の向きと理由、オゾンの生成・濃度最大・全量最大の場所が違う理由まで理解すると、初見の選択肢も判断できます。
Q. 対流圏界面の高さと気温はどう覚えればいいですか?
A. 「高いほど冷える」の一点です。低緯度は高くて低温、極は低くて高温。同じ場所では夏に高くて低温。この一言で緯度の問題も季節の問題も解けます。
Q. オゾンの問題で必ず出る数値は?
A. 濃度最大20〜25km、混合比最大30〜35km、生成が盛んな高度30〜40km、オゾンホールの基準220DU、南極の春(9〜10月)。この5つで大半の選択肢を判定できます。
Q. 測高公式の29.3という数字は何ですか?
A. R/g = 287÷9.8 ≒ 29.3 です。層厚(m)= 29.3 × 平均気温(K)× ln(下の気圧÷上の気圧)。1000→850hPaならln(1000/850) ≒ 0.163、1000→500hPaならln2 ≒ 0.693を覚えておくと計算が速くなります。
Q. この分野は実技にも関係ありますか?
A. 大いにあります。層厚と気温の関係は500hPa高度と850hPa気温の対応、圏界面の高さは積乱雲の雲頂高度や衛星画像の雲頂温度の読み取り、静力学平衡は気圧の高度補正に直結します。
- 各層の気温の向き+理由:対流圏(地表が熱源)↓、成層圏(オゾンの紫外線吸収)↑、中間圏(放射冷却)↓、熱圏(O₂・N₂の極端紫外線吸収)↑
- 対流圏界面は高いほど低温:低緯度17km・−80℃、極8km・−50℃、夏に高く冬に低い、ジェット気流付近で不連続
- 組成はN₂ 78・O₂ 21・Ar 0.9・CO₂ 0.04%、均質圏は約80kmまで、水蒸気とオゾンは例外
- オゾンは生成30〜40km・濃度最大20〜25km・全量は中高緯度の春に最大、オゾンホールは南極の春
- 気圧は約5.5kmごとに半分、層厚は平均気温に比例(Δz ≒ 29.3·T̄·ln(p₁/p₂))
出典:気象庁「オゾン層・紫外線の知識」「高層気象観測」、気象業務支援センター「気象予報士試験 過去の試験問題」、米国標準大気(1976)、WMO「Guide to Instruments and Methods of Observation」。オリジナル問題の設問・選択肢は当サイト作成です。
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