降水過程は学科一般で毎回1問、ときに2問出る分野です。「雲粒はなぜできるか(凝結核・過飽和・曲率効果と溶質効果)」「雲粒はどうやって100万倍の体積の雨粒になるか(併合過程と氷晶過程)」「雪・あられ・ひょうはどう違うか」「霧の種類」が柱で、範囲が狭い分、細かい数値と用語の言い換えで差がつきます。特に「氷に対する飽和水蒸気圧は水に対するものより小さい」を出発点にした氷晶過程の理屈は、実技の雨雪判別や雲頂温度の読み取りにもつながる重要論点です。この記事は出題傾向の整理、4つの図解、日本の雨の実例、オリジナル問題15問+一問一答20問で構成しています。
やん
出題傾向|第55〜65回でどう出たか
直近11回で降水過程に分類できる出題はのべ13問(1回あたり1問、2問の回も)。
| 分野・論点 | 出題頻度 | 典型的な問われ方 |
|---|---|---|
| 氷晶過程(冷たい雨) | ◎ ほぼ毎回 | 過冷却水滴と氷晶の共存、氷と水の飽和水蒸気圧の差、昇華成長、あられ・ひょうの成長 |
| 併合過程(暖かい雨) | ○ 2回に1回 | 落下速度の差による衝突・併合、熱帯・海洋性の雲、大きな凝結核の役割 |
| 雲粒の生成(凝結核・過飽和・ケーラー曲線) | ○ 2回に1回 | 曲率効果と溶質効果、過飽和度が1%を超えない理由、海洋性と大陸性の雲粒数 |
| 粒子の大きさと落下速度 | △ 3回に1回 | 雲粒10μm・雨粒1mm、落下速度の目安、雨粒の形(扁平)と最大サイズ |
| 降水粒子の分類・雪の結晶 | △ 3回に1回 | あられとひょうの境(5mm)、凍雨、雪の結晶形と温度 |
| 霧の種類・雲の分類 | △ 3回に1回 | 放射霧・移流霧・蒸気霧・前線霧・滑昇霧の成因、雨を降らせる雲 |
- 数値は雲粒 半径10μm、雨粒 半径1mm(体積100万倍)、過飽和度は1%未満、氷と水の飽和水蒸気圧の差は−12℃付近で最大、均質凍結は−40℃、あられ/ひょうの境は直径5mm
- 「小さいほど蒸発しやすい(曲率効果)」「塩が溶けていると蒸発しにくい(溶質効果)」「氷は水より蒸発しにくい(氷晶過程)」の3つの飽和水蒸気圧の違いで全体がつながる
- 日本の雨は大部分が冷たい雨(氷晶が融けたもの)。「暖かい雨」は熱帯や夏の海洋性の積雲
雲粒の生成|凝結核がなければ雲はできない
空気が上昇して冷え、相対湿度が100%を超えても、何もないところで水滴はできません。純水の小さな液滴は表面が強く曲がっていて水分子が逃げやすく(曲率効果:小さい液滴ほど飽和水蒸気圧が大きい)、半径0.01μmの液滴を作るには相対湿度110%以上が必要ですが、実際の大気では過飽和度(相対湿度−100)は1%を超えることがほとんどないからです。
代わりに、大気中に大量にある凝結核(エーロゾル:海塩粒子、硫酸塩、土壌粒子、燃焼粒子など)のうち、水に溶ける吸湿性の粒子の上で凝結が始まります。塩が溶けた液滴は蒸発しにくく(溶質効果)、相対湿度が100%未満でも液滴として存在できます(海塩粒子は湿度75%程度で潮解)。この2つの効果を合わせたのがケーラー曲線です。
ケーラー曲線の山の左側では液滴は周囲の湿度と釣り合った大きさで止まり(もや・ヘイズ)、山を越えると自発的に成長を続けて雲粒になります。大きな核ほど山が低く(必要な過飽和度が小さく)先に活性化するので、海塩のような大きい核は大きな雲粒を作り、暖かい雨の種になります。
| 海洋性の雲 | 大陸性の雲 | |
|---|---|---|
| 凝結核の数 | 少ない(海塩など、大きい核が多い) | 多い(燃焼粒子・土壌粒子など小さい核) |
| 雲粒の数密度 | 約100個/cm³以下 | 数百〜1000個/cm³ |
| 雲粒の大きさ | 少数で大きい(半径15〜20μm) | 多数で小さい(半径5〜10μm) |
| 雨になりやすさ | 併合が起きやすく、雨になりやすい | 粒がそろって小さく、併合が進みにくい |
雲粒は凝結(水蒸気が直接くっつく)で半径10μm程度まではすぐ成長しますが、それ以上は成長が急に遅くなります。凝結による半径の増加率は半径に反比例するため、大きくなるほど遅くなるからです。雲粒100万個分の水を集めて雨粒になるには、凝結とは別の仕組みが必要になります。それが「暖かい雨」と「冷たい雨」の2つの過程です。
暖かい雨と冷たい雨|雨粒への2つの道
暖かい雨(併合過程・衝突併合過程)
雲全体が0℃より暖かく氷ができない雲では、落下速度の差が雨を作ります。大きい雲粒ほど速く落ちるので(半径20μmで約5cm/s、半径50μmで約25cm/s)、大きい粒が小さい粒に追いつき、衝突して併合(合体)します。大きくなるほど速く落ちてさらに多く集めるので、成長は加速します。ただし、粒が小さいと空気の流れに乗って避けられてしまうため、衝突効率は粒が大きいほど高く、半径20μmを超える雲粒がある程度ないと始まりません。海洋性の雲で暖かい雨が多いのはこのためで、熱帯の積雲や日本でも夏の海上の背の低い積雲から雨が降るときはこの過程です。
冷たい雨(氷晶過程・ベルシェロン過程)
雲頂が0℃以下の雲(日本の雨雲の大半)では、雲粒は0℃以下でもすぐには凍らず過冷却水滴として存在します。純粋な水滴が自然に凍る(均質核形成)のは約−40℃で、それより高い温度で凍るには氷晶核(土壌粒子、特定の細菌など。凝結核よりはるかに少ない)が必要です。氷晶核は−10〜−20℃で活性化するものが多く、温度が低いほど有効な氷晶核が増えます。
こうして、−10〜−20℃の雲では多数の過冷却水滴の中に少数の氷晶が混じった状態になります。ここで効くのが「氷に対する飽和水蒸気圧は水に対するものより小さい」という性質です(大気の熱力学参照)。水滴に対して飽和(相対湿度100%)している空気は、氷に対しては過飽和(−12℃で約112%)なので、水滴は蒸発し、その水蒸気が氷晶に昇華して氷晶だけが成長します。差が最大の−12℃付近で最も効率がよく、氷晶は数十分で降水粒子の大きさになります。
氷晶はその後、①昇華成長(雪の結晶)、②氷晶どうしの併合(凝集)で雪片(ぼたん雪)、③過冷却水滴の付着凍結(ライミング)であられ、さらに積乱雲の中で何度も上下してひょうへと成長します。落下して0℃層を通過し、融ければ雨、融けきらなければみぞれ、融けなければ雪。この「0℃層からの距離」が雨雪判別の本質で、実技では南岸低気圧と雨雪判別として扱います。
やん
氷晶過程の細部|雪の結晶とあられ・ひょう
| 温度 | 雪の結晶の基本形 | 備考 |
|---|---|---|
| 0〜−4℃ | 板状(六角板) | |
| −4〜−10℃ | 針状・角柱状 | −5℃前後で針状 |
| −10〜−22℃ | 板状・樹枝状 | −15℃前後で樹枝状(雪の結晶らしい形)。過飽和度が大きいほど枝分かれ |
| −22℃以下 | 角柱状 | 上層雲(巻雲)の氷晶 |
| 粒子 | でき方 | 特徴 |
|---|---|---|
| 雪片(ぼたん雪) | 氷晶どうしが併合 | 0℃付近で表面が融けてくっつきやすく大きな雪片になる。気温が低いと粉雪 |
| あられ(直径5mm未満) | 氷晶に過冷却水滴が付着凍結(ライミング) | 雪あられは白く不透明で軽い。冬の日本海側の積乱雲でよく降る |
| ひょう(直径5mm以上) | 積乱雲の強い上昇流の中で上下を繰り返し層状に成長 | 透明・不透明の層が交互(乾いた成長と湿った成長)。落下速度は直径3cmで約25m/s。5〜6月の関東内陸に多い |
| 凍雨 | 雨滴が地表付近の寒気で凍る | 上空に暖気(雪が融ける層)、地上付近に0℃以下の層があるとき。透明な氷の粒 |
| 雨氷 | 過冷却の雨滴が地物に当たって凍る | 着氷。凍雨と同じ気温分布で、地上付近の層が薄い場合 |
降水粒子と雲の分類|どの雲が雨を降らせるか
雨粒は落下中に空気抵抗で下側が平らな饅頭型になります(涙型ではありません)。大きくなるほど扁平になり、直径5〜6mmを超えると分裂するので、それより大きな雨粒は存在しません。落下速度は雨粒の大きさとともに増えますが、直径5mm付近で約9m/sで頭打ちです。
| 高さ | 雲 | 降水 |
|---|---|---|
| 上層雲(5〜13km) | 巻雲・巻積雲・巻層雲 | 氷晶でできている。降水はほぼなし(尾流雲は蒸発) |
| 中層雲(2〜7km) | 高積雲・高層雲・乱層雲 | 乱層雲は広い範囲に長く続く雨・雪(温暖前線・低気圧)。高層雲からも弱い雨 |
| 下層雲(2km以下) | 層積雲・層雲 | 層雲から霧雨。層積雲から弱い雨 |
| 対流雲 | 積雲・積乱雲 | 積乱雲は強い雨・雷・ひょう・突風。雄大積雲からもしゅう雨 |
層状の雲からの雨は「シーダー・フィーダー」で強まることがあります。上の雲(乱層雲の上部など)から落ちてきた氷晶(種=シーダー)が、下の湿った雲(フィーダー)の中で併合や付着で急成長する仕組みで、山地の風上側で雨が強まる理由の一つです。
霧の種類|成因で5つに分ける
| 種類 | 成因 | 典型例 |
|---|---|---|
| 放射霧 | 晴れて風の弱い夜に地表が放射冷却し、地表付近の空気が露点まで冷える | 秋〜冬の盆地・内陸の朝霧。日が昇ると消える。竹田城の雲海もこれ |
| 移流霧 | 暖かく湿った空気が冷たい海面・地面に流れてきて冷やされる | 春〜夏の三陸・北海道太平洋側(親潮上を南風が吹く)。長時間続き、風があっても消えにくい |
| 蒸気霧(蒸発霧) | 冷たい空気が暖かい水面に流れ、水面からの蒸発で飽和 | 冬の朝の川霧・湖霧、けあらし。気温と水温の差が大きいとき |
| 前線霧 | 温暖前線の前面で、暖気からの雨が寒気の中で蒸発して飽和 | 前線通過前の広い範囲の霧・低い雲 |
| 滑昇霧(上昇霧) | 湿った空気が斜面を上昇して断熱冷却で飽和 | 山の斜面の霧(山からは雲に見える) |
霧は「視程1km未満」、もやは「1km以上10km未満」が定義です(METARの視程の読み方)。試験では「移流霧は風が強いと消える」(×:風があっても続く。放射霧は風で混ざると消える)、「蒸気霧は暖かい空気が冷たい水面に流れてできる」(×:逆)の形で出ます。
ひっかけ10選
| 選択肢の言い方 | 正誤 | なぜ |
|---|---|---|
| 大気中の過飽和度は数%から10%程度になることが多い | × | 凝結核が豊富にあるので1%未満にとどまる |
| 純水の小さな液滴ほど飽和水蒸気圧は小さい | × | 曲率効果で小さいほど大きい。だから核なしでは雲粒ができない |
| 凝結核の数が多いほど雲粒は大きくなる | × | 水を分け合うので多いほど小さくなる(大陸性の雲) |
| 雲粒は凝結成長だけで雨粒の大きさになる | × | 半径10μm付近から急に遅くなる。併合か氷晶過程が必要 |
| 0℃以下の雲の中の水滴はすべて凍っている | × | 過冷却水滴として存在。自然に凍るのは約−40℃ |
| 氷晶過程では、氷晶が過冷却水滴と衝突して融け合うことで成長する | × | 主役は水滴の蒸発→氷晶への昇華(飽和水蒸気圧の差)。付着凍結は「あられ」の成長 |
| 氷に対する飽和水蒸気圧と水に対する飽和水蒸気圧の差は−40℃付近で最大 | × | −12℃付近で最大 |
| 直径5mm以上の氷の粒をあられという | × | 5mm以上はひょう、未満があられ |
| 落下する雨粒は涙の形をしている | × | 下が平らな饅頭型。大きいほど扁平 |
| 移流霧は放射霧より持続時間が長く、風が吹いていても発生する | ○ | 暖湿気の供給が続く限り続く。三陸の海霧が典型 |
オリジナル問題15問
選択肢ごとに正誤を判定してから解答を開いてください。過去問は気象業務支援センターで。
- ① 大気中では相対湿度が110%程度に達してはじめて雲粒ができる
- ② 純水の液滴は半径が小さいほど飽和水蒸気圧が小さく、凝結しやすい
- ③ 吸湿性の凝結核があると、相対湿度100%未満でも液滴が存在できる
- ④ 凝結核の数が多いほど、できる雲粒は大きくなる
- ⑤ 雲粒の生成には氷晶核が必要である
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③(溶質効果)。過飽和度は通常1%未満。小さい純水滴ほど飽和水蒸気圧は大きい(曲率効果)。核が多いほど雲粒は小さい。氷晶核は氷晶の生成に必要。
- ① 曲線の極大(臨界過飽和度)を越えた液滴は、周囲の相対湿度が下がらない限り成長を続ける
- ② 大きな核ほど活性化に必要な過飽和度は大きい
- ③ 曲線の左側(極大より小さい液滴)は不安定で、必ず雲粒に成長する
- ④ 曲率効果は液滴が大きいほど強く働く
- ⑤ 溶質効果は液滴の飽和水蒸気圧を大きくする
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①。大きい核ほど山が低く先に活性化。山の左側は周囲の湿度と釣り合う安定な平衡(ヘイズ)。曲率効果は小さいほど強く、溶質効果は飽和水蒸気圧を下げる。
- ① 約100個
- ② 約1万個
- ③ 約100万個
- ④ 約1億個
- ⑤ 約1兆個
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③。半径100倍→体積は100³=100万倍。凝結だけでは到底無理なことがわかる。
- ① 雲全体が0℃より高い雲で起こる
- ② 大きい雲粒ほど落下速度が大きいため、小さい雲粒に衝突して併合する
- ③ 海塩粒子のような大きな凝結核が多い海洋性の雲で起こりやすい
- ④ 雲粒の大きさがそろっているほど併合が進みやすい
- ⑤ 熱帯の積雲から降る雨の多くはこの過程による
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④が誤り。大きさがそろっていると落下速度に差がなく衝突しない。大きさにばらつきがあるほど併合が進む。
- ① 雲の中の水滴は0℃以下になるとすべて直ちに凍る
- ② 同じ温度では氷に対する飽和水蒸気圧のほうが水に対するものより大きい
- ③ 過冷却水滴と氷晶が共存すると、水滴が蒸発し氷晶が昇華成長する
- ④ 氷晶核は凝結核より数が多い
- ⑤ この過程は雲頂の温度が0℃より高い雲でも起こる
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③。水滴に対して飽和した空気は氷に対して過飽和なので、氷晶が成長し水滴は蒸発。氷の飽和水蒸気圧は水より小さく、氷晶核は凝結核よりはるかに少ない。均質凍結は約−40℃。
- ① 0℃付近
- ② −12℃付近
- ③ −25℃付近
- ④ −40℃付近
- ⑤ −60℃付近
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②。水と氷の飽和水蒸気圧の差が最大になる−12℃付近。
- ① 気温が0℃以下なら存在できない
- ② 純粋な水滴でも約−10℃になると自然に凍結する
- ③ 氷晶核がなければ約−40℃まで凍らずに存在できる
- ④ 過冷却水滴が航空機に衝突しても凍ることはない
- ⑤ 過冷却水滴は氷晶より飽和水蒸気圧が小さい
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③。均質核形成は約−40℃。それより高い温度で凍るには氷晶核が必要。過冷却水滴が機体に当たって凍るのが着氷で、航空機の危険要因。
- ① 直径5mm以上の氷の粒をあられという
- ② ひょうは氷晶どうしが併合してできる
- ③ 雪あられは氷晶に過冷却水滴が付着して凍ったもので、白く不透明である
- ④ 凍雨は上空から地上まで気温が0℃以下のときに降る
- ⑤ ひょうは層雲から降ることが多い
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③。5mm以上はひょう。ひょうは過冷却水滴の付着凍結を積乱雲内で繰り返したもの。凍雨は上空に暖気(雪が融けて雨になる層)があり、地上付近だけ0℃以下のとき。
- ① 結晶の形は主に気圧で決まる
- ② 樹枝状の結晶は−15℃付近で成長したものが多い
- ③ −5℃付近では板状の結晶が主である
- ④ 結晶の形は気温によらず過飽和度だけで決まる
- ⑤ 角柱状の結晶は0℃付近でできる
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②。基本形は温度で決まり(0〜−4板、−4〜−10針・角柱、−10〜−22板・樹枝、−22以下角柱)、過飽和度で細部が決まる。
- ① 雨粒は落下中に涙のような形になる
- ② 雨粒は大きいほど落下速度が大きく、直径10mm程度まで成長できる
- ③ 雨粒の落下速度は大きさによらずほぼ一定である
- ④ 大きな雨粒は下面が平らな扁平な形になり、直径5〜6mmを超えると分裂する
- ⑤ 霧雨は直径2mm未満の雨粒をいう
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④。落下速度は大きいほど大きい(半径1mmで約6.5m/s)。霧雨は直径0.5mm未満。
- ① 大陸性の雲は雲粒の数が少なく、粒が大きい
- ② 海洋性の雲は雲粒の数が少なく、粒が大きいため雨になりやすい
- ③ 海洋性の雲は凝結核が多いため雲粒が小さい
- ④ 大陸性の雲のほうが併合過程による雨が起こりやすい
- ⑤ 雲粒の数密度は海洋性で約1000個/cm³、大陸性で約100個/cm³である
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②。海洋性は核が少なく粒が大きくて少ない(約100個/cm³)、大陸性は核が多く粒が小さくて多い(数百〜1000個/cm³)。
- ① ヨウ化銀は凝結核として働き、暖かい雨を促進する
- ② ドライアイスは過冷却水滴を凍らせて氷晶を作る
- ③ 人工降雨はどのような雲にも有効である
- ④ 氷晶核が十分にある雲にヨウ化銀をまくと降水が増える
- ⑤ 人工降雨は雲のない空に雲を作る技術である
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②。ドライアイス(−78℃)は空気を冷やして過冷却水滴を凍結させる。ヨウ化銀は氷晶核として働き、氷晶が不足している過冷却雲に有効。核が十分な雲や暖かい雲には効かない。
- ① 放射霧は曇って風の強い夜に発生しやすい
- ② 移流霧は暖かく湿った空気が冷たい海面上に流れてきて発生し、風があっても持続する
- ③ 蒸気霧は暖かく湿った空気が冷たい水面上に流れて発生する
- ④ 前線霧は寒冷前線の後面で発生することが多い
- ⑤ 滑昇霧は空気が斜面を下降して発生する
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②。放射霧は晴れて風の弱い夜。蒸気霧は冷たい空気が暖かい水面上に流れたとき。前線霧は温暖前線の前面。滑昇霧は斜面を上昇。
- ① 巻層雲からは広い範囲に持続的な雨が降る
- ② 乱層雲は温暖前線の前面などで広い範囲に長く続く雨や雪をもたらす
- ③ 層雲からは激しいしゅう雨が降る
- ④ 積乱雲からの降水は弱く長時間続く
- ⑤ 高積雲は地上付近にできる下層雲である
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②。上層雲(巻層雲)は氷晶の薄い雲で降水はほぼなし。層雲は霧雨。積乱雲は強い短時間の降水。高積雲は中層雲。
- ① 大部分は暖かい雨(併合過程)による
- ② 大部分は氷晶過程で成長した雪やあられが融けたものである
- ③ 冬の日本海側の雪は主に併合過程による
- ④ 夏の雨はすべて暖かい雨である
- ⑤ 梅雨の雨は雲頂が0℃より高い雲から降る
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②。日本の雨雲の大半は雲頂が0℃以下で、氷晶過程が主。夏の海上の背の低い積雲など一部で暖かい雨が起こる。
一問一答20問|分野別の成績が出ます
降水過程 一問一答20問
数値(1%・10μm・−12℃・−40℃・5mm)を確実に。
この分野でよくある質問
Q. 降水過程で一番出るのは何ですか?
A. 氷晶過程です。「過冷却水滴と氷晶が共存」「氷の飽和水蒸気圧は水より小さい」「水滴が蒸発し氷晶が昇華成長」「−12℃付近で最も効率がよい」の4つを一続きの理屈として覚えてください。
Q. 暖かい雨と冷たい雨はどう見分けるのですか?
A. 雲頂の温度で分けます。雲全体が0℃より暖かければ暖かい雨(併合過程)、雲頂が0℃以下なら氷晶過程が働きます。日本の雨のほとんどは後者です。
Q. 雲粒はなぜ落ちてこないのですか?
A. 半径10μmの雲粒の落下速度は約1cm/sで、雲の中の上昇流(数十cm/s〜数m/s)よりはるかに小さいためです。雨粒(半径1mm、約6.5m/s)になってはじめて落ちてきます。
Q. 雪の結晶の形は覚える必要がありますか?
A. 「−15℃付近で樹枝状」「−5℃付近で針状」「形は温度で決まり過飽和度で細部が決まる」の3点で十分です。
Q. この分野は実技にも出ますか?
A. 雨雪判別(0℃層の高さ・850hPa気温・層厚)、積乱雲の雲頂温度と降水の強さ、ひょうの発生条件などで直接使います。また記述問題で「なぜ雪になるか」を説明するときの理屈がここです。
- 雲粒は凝結核の上にできる。曲率効果(小さいほど蒸発しやすい)と溶質効果(塩があると蒸発しにくい)=ケーラー曲線、過飽和度は1%未満
- 雲粒10μm→雨粒1mmは体積100万倍。凝結では届かず、併合(暖かい雨)か氷晶過程(冷たい雨)で成長
- 氷晶過程は「氷の飽和水蒸気圧<水」が原動力。過冷却水滴が蒸発し氷晶が昇華成長、−12℃付近で最も効率的、均質凍結は−40℃
- 雪片は併合、あられは付着凍結、ひょうは積乱雲内で層状成長(直径5mm以上)、凍雨は上空暖気・地上寒気
- 霧は放射・移流・蒸気・前線・滑昇の5種。日本の雨の大部分は冷たい雨
出典:気象庁「気象観測の手引き」「予報用語」、気象業務支援センター「気象予報士試験 過去の試験問題」、小倉義光『一般気象学』、Rogers and Yau『A Short Course in Cloud Physics』。オリジナル問題の設問・選択肢は当サイト作成です。
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