越境台風とは?台風28号(ノロ)はハリケーンから台風に|75年で33個、日本に上陸したのは2個だけ【全33個の進路マップ】

越境台風33個の進路のイメージ 気象

こんにちは!気象予報士ののぶやんです。

10月5日9時、ハワイの西を進んできたハリケーン「ノロ(NOLO)」が日付変更線(東経180度)を越え、台風第28号になりました。ハリケーンが台風に変わる、いわゆる「越境台風」は、2023年8月の台風第8号(ドーラ)以来3年ぶりです。気象庁の5日15時の解析では、中心はミッドウェー諸島近海(北緯25.3度・東経178.0度)にあり、中心気圧950hPa・最大風速50m/sの「非常に強い」台風。時速25kmで西北西へ進んでいます。

同じ日の15時にはマーシャル諸島で台風第29号(コグマ)も発生し、小笠原近海を北上する台風第27号(チョーイワン)とあわせて「トリプル台風」になりました。「ハリケーンがそのまま日本に来るの?」「越境台風って過去にもあったの?」——そんな疑問に答えるため、元気象庁職員の気象予報士として、気象庁のベストトラック(台風の確定データ、1951〜2025年の75年分)から、日付変更線を越えて入ってきた台風33個をすべて取り出し、その後どこへ進んだのかを1つずつ調べました。全33個の進路を地図で見られるツールと、いま発表中の台風の予報進路を気象庁から読み込む機能もつけています。

この記事の結論(30秒で読める版)
  • 越境台風とは、日付変更線より東(中部・東部太平洋)で発生したハリケーンなどが、西へ進んで気象庁の担当海域(東経180度より西)に入り「台風」になったもの。名前は元のまま(今回は「ノロ」)で、番号だけがつく
  • 1951〜2025年の75年で33個。同じ期間の台風1,951個の1.7%で、平均すると2〜3年に1個。多かったのは1990年代(12個)、月別では8月(15個)・9月(9個)。10月は3個だけ
  • 33個のうち17個は東経160度より西に来ないまま北や北東へ去り、東経150度より西まで来たのは9個。日本に上陸したのは2個だけ(1997年第19号オリワ=鹿児島県、2015年第12号ハロラ=長崎県)
  • 上陸した2個は、どちらも北緯13度前後の低い緯度で入ってきた夏〜初秋の台風。今回のノロと同じように北緯20度より北で入ってきた12個は、1個も日本の主要地点の300km以内に来ていない(最も近くても釧路から約350km)
  • 台風第28号は5日先(10日15時)に日本の東(北緯32.5度・東経147.8度)へ進む予報で、そのころ銚子から約730km、八丈島から約750km、父島から約810km。直接の上陸の心配は小さいが、うねりは遠くからでも届く。最新の予報を確認して

【ツール】越境台風33個の進路を地図で見る+いま発表中の台風

期間・入ってきた月・入ってきた緯度を選ぶと、条件に合う越境台風の数、東経150度より西まで来た数、あなたが選んだ地点の500km以内に来た数、地図、一覧が切り替わります。一覧の行を押すと、その台風の進路が地図で太く表示されます。上の欄では、気象庁からいま発表中の台風の予報を読み込み、選んだ地点に予報期間中で最も近づくときの距離を計算します(ページを開くたびに最新になります)。

【ツール】日付変更線を越えてきた台風(越境台風)を調べる
気象庁の最新の台風情報を読み込んでいます…
あなたの地点
期間
入ってきた月
入った緯度
進路の地図(赤=東経150度より西まで来た台風、青=来なかった台風、黒の破線=いま発表中の台風の予報)
年代別の越境台風の数(条件に合うもの)
一覧(行を押すと地図で強調)
年・号名前入った日入った緯度最低気圧最も西地点への最接近
データ:気象庁「RSMC Best Track Data」(1951〜2025年)から、記録の最初の点が「担当海域に入った」を示す区分(階級7)の台風を当サイトで抽出。最接近距離は6時間ごとの中心位置から計算し、温帯低気圧に変わったあとは含めていません(熱帯低気圧に弱まったあとは含みます)。灰色の点はアメダス地点の位置です。いま発表中の台風は気象庁「台風情報」の予報の中心位置を1時間ごとに補間して距離を計算しています。予報円の広がりは考慮していないので、最新の情報は気象庁の発表で確認してください。

たとえば「入った緯度」で「北緯20度以上(今回と同じ)」を選ぶと、今回のノロのように北寄りで入ってきた台風だけが残り、ほとんどが日本の東の海で向きを変えていることがわかります。地点を「父島」や「八丈島」に変えると、島への最接近距離が一覧に出ます。台風の数え方(「接近」の定義)は台風の「上陸」「通過」「接近」の違いで詳しく解説しています。

越境台風とは?ハリケーンが日付変更線を越えると「台風」になる仕組み

台風もハリケーンも、正体は同じ「熱帯低気圧」です。呼び名が変わるのは、どの海にあるかと、どの国の気象機関が担当しているかの違いです。北西太平洋(赤道〜北緯60度、東経100度〜180度)は、気象庁が地域特別気象センター(RSMC東京)として台風の解析・予報と命名を担当しています。日付変更線(東経180度)より東の中部太平洋はハワイの中部太平洋ハリケーンセンター、さらに東の東部太平洋は米国のハリケーンセンターの担当です。

越境台風のしくみ:東経180度を越えたら「台風」、名前はそのまま 気象庁(RSMC東京)の担当海域 赤道〜北緯60度・東経100度〜180度 ここで最大風速17m/s以上 → 「台風」 中部太平洋(ハワイ側) 強いものは「ハリケーン」 日付変更線(東経180度) ハリケーン「NOLO」 台風第28号(ノロ) 番号は気象庁がつける(今年28番目) 名前はハリケーンのときのまま (アジア名リストの順番は進まない) ※図は模式図で、海域の大きさや距離は正確ではありません。
越境台風の模式図。中部太平洋のハリケーンが東経180度を越えると、気象庁の担当になり「台風」として番号がつく(当サイト作成)

ポイントは3つです。1つ目は、越境した時点で「台風の発生」として数えられ、番号がつくこと。今回のノロは、今年28番目の台風として「台風第28号」になりました。2つ目は、名前は元のままであること。台風の名前はふつうアジアの14か国・地域が出した140個のリストから順番に使われますが、越境台風はすでに名前を持っているので、その名前を引き継ぎます。だから台風第28号が「ノロ」で、その日に発生した第29号がリストの順番どおり「コグマ」になりました。3つ目は、強さの表し方が変わること。米国のハリケーンセンターは1分間の平均風速、気象庁は10分間の平均風速を使うため、同じ嵐でも気象庁の「最大風速」のほうが小さめの数字になります。くわしくは台風・ハリケーン・サイクロンの違いと台風とハリケーンはどっちが強い?で解説しています。

なお、気象庁のベストトラックでは、担当海域の外から入ってきた熱帯低気圧の最初の記録に「担当海域に入った」ことを示す区分(階級7)がつきます。この記事では、この区分を手がかりに、1951〜2025年の越境台風を数えました。

データ検証:越境台風は75年で33個、台風全体の1.7%

1951〜2025年の75年間に気象庁のベストトラックに載っている台風は1,951個。そのうち日付変更線を越えて入ってきたのは33個(1.7%)でした。越境台風があった年は75年中23年で、平均すると年0.44個、2〜3年に1個のペースです。ただし年によるかたよりが大きく、1992年・1994年・2002年(各3個)のように1年に何個も来た年もあれば、1971〜1984年の14年間のように1個もない期間もあります。

年代越境台風の数主な台風
1950年代2個1957年第12号(デラ)など
1960年代1個1967年第27号(サラ)
1970年代1個1970年第13号(ドット)
1980年代5個1988年第17号(ウレキ)など
1990年代12個1997年第19号(オリワ)、1994年第20号(ジョン)など
2000年代4個2006年第12号(イオケ)など
2010年代7個2015年第12号(ハロラ)、2015年第17号(キロ)など
2020年代1個(2025年まで)2023年第8号(ドーラ)。2026年の第28号(ノロ)で2個目
年代別の越境台風の数(気象庁ベストトラック1951〜2025年から当サイト集計)

1990年代に多いのは、中部太平洋でハリケーンが多かった時期と重なります。エルニーニョ現象が起きている年は、中部太平洋の海面水温が高くなってハリケーンが発生・発達しやすく、日付変更線を越えるものも増える傾向があります。一方で、1970年代前半までは衛星による観測が今ほど充実しておらず、記録の質が今とは違う点にも注意が必要です。

月別:8月が15個で最多、10月は3個だけ

入ってきた月数入ってきた月数
1月1個8月15個
2月1個9月9個
3〜6月0個10月3個
7月2個11月・12月各1個
越境台風が担当海域に入ってきた月(1951〜2025年、計33個)

中部太平洋のハリケーンは8〜9月に最も多くなるので、越境台風も8月と9月で24個(73%)を占めます。10月に入ってきたのは1992年第27号(ダン、10月25日)、1994年第33号(ユーリ、10月22日)、2016年第20号(ソングダー、10月3日)の3個だけ。今回の台風第28号(ノロ)は、10月としては4個目、2016年以来10年ぶりの越境台風です。

越境台風は日本に来る?33個のうち17個は東経160度より西に来なかった

いちばん気になるのは「日本に来るのか」ですよね。33個が温帯低気圧に変わる前に最も西まで進んだ位置を調べると、次のようになりました。

最も西まで進んだ位置数割合
東経170度より東のまま7個21%
東経160〜170度10個30%
東経150〜160度7個21%
東経150度より西まで9個27%
(うち東経140度より西まで)4個12%
越境台風33個が温帯低気圧に変わる前に最も西まで進んだ位置(1951〜2025年、温帯低気圧に変わったあとを除く)

半分(17個)は東経160度より西に来ないまま、北や北東へ向きを変えて去っていきました。日付変更線を越えたあとも、太平洋高気圧の縁を回るように北上し、偏西風に乗って東へ流されるパターンが多いためです。日本の主要地点(札幌・仙台・東京・名古屋・大阪・福岡・鹿児島・那覇・石垣島・八丈島など19地点)からの最接近距離を、温帯低気圧に変わる前の位置で計算すると、1,000km以内まで来たのは次の7個でした。

台風入ってきた日・緯度最低気圧日本への最接近(温帯低気圧に変わる前)
1997年第19号(オリワ)9月3日・北緯13.6度915hPa鹿児島から約15km(鹿児島県に上陸)
2015年第12号(ハロラ)7月12日・北緯12.6度955hPa名瀬(奄美大島)から約30km(のち長崎県に上陸)
2015年第17号(キロ)9月1日・北緯23.7度945hPa釧路から約350km
2006年第12号(イオケ)8月27日・北緯17.6度920hPa銚子から約600km
1997年第28号(パカ)12月7日・北緯9.2度920hPa南大東島から約640km(熱帯低気圧に弱まってから)
1967年第27号(サラ)9月14日・北緯18.0度930hPa銚子から約810km
2016年第20号(ソングダー)10月3日・北緯16.4度925hPa八丈島から約840km
日本の主要19地点から1,000km以内まで来た越境台風(1951〜2025年。距離は6時間ごとの中心位置から当サイト計算。温帯低気圧に変わったあとは除き、熱帯低気圧に弱まったあとは含む)

日本の主要地点の300km以内に来て、そのまま日本に上陸したのは、1997年第19号(オリワ)と2015年第12号(ハロラ)の2個だけです。どちらも北緯13度前後という低い緯度で日付変更線を越え、その後約2週間かけて太平洋を西へ横断してから、九州・奄美に近づきました。担当海域に入ってから熱帯低気圧としての最後の記録までの日数は、オリワが約13日、ハロラが約14日と、ふつうの台風よりずっと長生きでした。

今回と同じ「北緯20度より北」で入ってきた越境台風は12個、日本の300km以内に来たものはゼロ

台風第28号(ノロ)は、北緯25度付近というかなり北寄りの位置で日付変更線を越えました。過去の越境台風のうち、北緯20度より北で入ってきた12個について、その後の行方をまとめます。

台風入った日入った緯度最も西日本への最接近
1957年第12号(デラ)9月9日20.1°N154.7°E銚子から約1,460km
1959年第12号(パッツィ)9月7日26.3°N177.5°E約3,040km
1970年第13号(ドット)9月2日31.1°N180.0°E約3,280km
1987年第17号(ペケ)9月28日24.0°N169.2°E約2,500km
1988年第17号(ウレキ)9月8日25.3°N161.0°E約1,550km
1989年第1号(ウィノナ)1月15日21.0°N127.0°E石垣島から約1,300km
1993年第10号(ケオニ)8月19日20.1°N158.4°E約1,420km
1994年第20号(ジョン)8月28日21.6°N172.8°E約3,080km
1994年第33号(ユーリ)10月22日25.0°N153.0°E銚子から約1,330km
1999年第12号(ターニャ)8月19日29.5°N157.8°E約1,260km
2015年第17号(キロ)9月1日23.7°N147.2°E釧路から約350km
2018年第17号(ヘクター)8月13日25.2°N165.7°E約2,120km
北緯20度より北で日付変更線を越えた越境台風12個の行方(1951〜2025年。最接近は日本の主要19地点への、温帯低気圧に変わる前の距離)

12個のうち、日本の主要地点の300km以内に来たものは1個もありません(温帯低気圧に変わる前の位置で判定)。最も近づいたのは2015年第17号(キロ)で、日本の東の海を北上し、9月11日に北緯40.6度・東経147.2度付近で釧路から約350kmまで近づきました。1989年のウィノナは東経127度まで西へ進みましたが、日本から遠い南の海を進んだ弱い台風(最低気圧1000hPa)で、日本の主要地点からは1,000km以上離れていました。北寄りで入ってくる越境台風は、すでに太平洋高気圧の北の縁に近いところにいるため、西へ進む途中で北へ向きを変えやすいと考えられます。

ただし、これは「過去にはなかった」という話で、「今回も来ない」と約束するものではありません。台風の進路は、そのときの太平洋高気圧の張り出し方や偏西風の位置で決まります。進路予報の誤差については台風の進路予報はどれくらい当たる?にまとめています。

台風第28号(ノロ)の今後:10日に日本の東、銚子から約730km

気象庁の10月5日15時の解析と、その後5日間の予報(5日16時5分発表)をまとめました。距離は予報の中心位置から当サイトで計算したもので、予報円の広がりは含んでいません。

日時位置(中心)中心気圧・最大風速メモ
5日15時(実況)ミッドウェー諸島近海 25.3°N・178.0°E950hPa・50m/s非常に強い。西北西へ25km/h
6日15時ウェーク島近海 25.5°N・171.3°E965hPa・45m/s西へ
7日15時ウェーク島近海 25.8°N・162.1°E985hPa・35m/s西へ40km/h
8日15時南鳥島近海 27.3°N・154.3°E985hPa・30m/s南鳥島から約340km
9日15時南鳥島近海 29.5°N・149.3°E985hPa・30m/s父島から約750km
10日15時日本の東 32.5°N・147.8°E985hPa・30m/s銚子から約730km、八丈島から約750km、父島から約810km。北北西へ15km/h
台風第28号(ノロ)の実況と予報(気象庁 2026年10月5日16時5分発表をもとに当サイト作成)

予報では、ノロは西へ進みながら少しずつ弱まり、8日には南鳥島の近くを通って、10日には日本の東の海上で北北西へ向きを変える見込みです。過去の北寄りの越境台風と同じく、日本の東の海で北へ向きを変えるコースですが、10日以降の進路はまだ幅があります。5日先の予報円は大きいので、三連休(10〜12日)に伊豆諸島や関東の太平洋側へ出かける予定のある人は、最新の情報を確認してください。

また、遠くの台風でも、うねり(土用波のような長い周期の波)は1,000km以上離れた海岸まで届きます。27号・28号・29号と台風が3つある今週は、太平洋側の海岸で高波が続く可能性があります。うねりの危険は風浪とうねりの違い、海のレジャーの目安は釣り・サーフィンと風・波の目安を見てください。

トリプル台風:27号・28号・29号の位置関係

5日15時の時点で、3つの台風は次のように並んでいます。台風第27号(チョーイワン)は小笠原近海で925hPaの大型で非常に強い台風、6日15時には日本の東へ北上する予報です。台風第29号(コグマ)はマーシャル諸島(11.3°N・167.8°E)で発生したばかりで、10日15時には南鳥島近海(23.0°N・149.6°E)で965hPaまで発達する予報です。29号の行方は台風29号(コグマ)の進路は?同じ海域で生まれた秋の台風47個の行方、台風が2つ以上同時にあるときに起きる「藤原効果」は台風が2つ同時に発生するとどうなる?藤原効果とはで解説しています。今年の台風の数は台風は何号まで発生する?もどうぞ。

日本に上陸した越境台風2個:オリワ(1997年)とハロラ(2015年)

1997年第19号(オリワ)は、9月3日に北緯13.6度で日付変更線を越えました。西へ進みながら発達し、9月10日には北緯19.2度・東経148.2度付近で最低気圧915hPaに。その後も西〜北西へ進み、9月16日朝に鹿児島県の薩摩半島(枕崎市付近)に上陸。9時ごろには中心気圧965hPaの台風として鹿児島から約15kmのところを通り、九州・四国・中国地方を横断して、近畿付近で温帯低気圧に変わりました。日付変更線を越えてから鹿児島付近に来るまで、13日かかっています。

2015年第12号(ハロラ)は、7月12日に北緯12.6度で日付変更線を越え、西へ進み続けました。7月21日に北緯23.0度・東経140.5度付近で最低気圧955hPaとなり、7月25日21時ごろには中心気圧980hPaで名瀬(奄美大島)から約30kmのところを通過。26日に長崎県(西海市付近)に上陸したあと、九州の北の海上(玄界灘)で熱帯低気圧に変わりました。2015年はこのほかに第17号(キロ)も越境しており、1年に2個の越境台風があった年です。

2つに共通するのは、北緯13度前後の低い緯度で入ってきたこと、そして日付変更線を越えてから日本に近づくまで約2週間、西へ進み続けたことです。低い緯度では東風(貿易風)に流されて西へ進みやすく、北へ向きを変える前に日本の近くまで来ることができました。今回のノロは北緯25度付近を進んでいて、条件がかなり違います。

あなたの都道府県の台風の数と、今年の台風(自動更新)

越境台風はめったに日本に来ませんが、ふだんの台風は毎年のように近づきます。都道府県ごとの「台風が近づく回数」と、地方別の台風の数は、次のツールで確認できます。

順位地方合計(1951〜2025年)年平均平年値
1沖縄553個7.4個7.7個
2伊豆・小笠原401個5.3個5.4個
3奄美300個4.0個4.3個
4九州南部279個3.7個3.9個
5九州北部257個3.4個3.8個
6東海248個3.3個3.5個
7四国244個3.3個3.3個
8関東甲信238個3.2個3.3個
9近畿235個3.1個3.4個
10中国213個2.8個3個
11東北192個2.6個2.7個
12北陸186個2.5個2.8個
13北海道119個1.6個1.9個
地方別の台風接近数(気象庁・75年間)

市区町村ごとの接近数は台風接近数ランキング(75年分・市区町村別)、いま出ている台風と台風のたまごは台風情報まとめと台風のたまご 最新、今日の気圧の変化は今日の気圧で見られます。

越境台風のニュースを見るときの3つのポイント

  • 「ハリケーン級」でも気象庁の数字は小さめに出る:米国は1分平均、気象庁は10分平均の風速を使います。越境したとたんに最大風速が下がったように見えても、急に弱まったわけではありません。比べるときは中心気圧を見るのが確実です(中心気圧945hPaはどれくらい強い?)。
  • 入ってきた緯度を見る:過去の33個では、低い緯度(北緯15度前後)で入ってきた台風ほど西へ長く進み、日本に上陸したのもこのタイプでした。北緯20度より北で入ってきた12個は、すべて日本の主要地点から300kmより遠くを通っています。
  • 距離が遠くても波には注意:中心が1,000km以上離れていても、うねりは太平洋側の海岸に届きます。海水浴・釣り・サーフィンは「晴れているから大丈夫」と思わず、波浪注意報や高波の情報を確認してください。

台風の右側が危ない理由は台風の右側が危険なのはなぜ?、台風が温帯低気圧に変わったときの注意点は台風が温帯低気圧に変わったら安心?で解説しています。

よくある質問(FAQ)

Q. 越境台風とは何ですか?

日付変更線(東経180度)より東の中部・東部太平洋で発生したハリケーンなどの熱帯低気圧が、西へ進んで気象庁の担当海域に入り、「台風」になったものです。担当海域に入った時点で台風の発生として番号がつき、名前は元のまま使われます。

Q. 越境台風は珍しいですか?

気象庁のベストトラック(1951〜2025年)では75年で33個、台風全体(1,951個)の1.7%です。平均すると2〜3年に1個ですが、1990年代には12個あった一方、1971〜1984年のように14年間1個もない期間もありました。2026年の台風第28号(ノロ)は、2023年の第8号(ドーラ)以来3年ぶりです。

Q. 越境台風が日本に上陸したことはありますか?

あります。1997年第19号(オリワ)が9月16日に鹿児島県(枕崎市付近)に、2015年第12号(ハロラ)が7月26日に長崎県(西海市付近)に上陸しました(1951〜2025年の33個のうち2個)。どちらも北緯13度前後の低い緯度で日付変更線を越え、約2週間かけて太平洋を横断してきた夏〜初秋の台風でした。

Q. 台風第28号(ノロ)は日本に来ますか?

気象庁の10月5日16時5分発表の予報では、10日15時に日本の東(北緯32.5度・東経147.8度)で985hPaとなり、北北西へ進む見込みです。このとき銚子から約730km、八丈島から約750km、父島から約810km離れています。直接の上陸の心配は今のところ小さいものの、10日以降の進路はまだ幅があるので、最新の予報を確認してください。

Q. なぜ台風第28号の名前は「ノロ」なのですか?

中部太平洋でハリケーンだったときの名前「NOLO(ノロ)」を引き継いでいるからです。越境台風はアジアの名前リストを使わないので、同じ日に発生した台風第29号は、リストの順番どおり「コグマ」になりました。

Q. 越境台風は10月にも来ますか?

75年で3個(1992年第27号ダン、1994年第33号ユーリ、2016年第20号ソングダー)あります。最も多いのは8月(15個)と9月(9個)で、10月は少なめです。2026年の第28号は、10月としては2016年以来10年ぶりです。

Q. 台風とハリケーンはどちらが強いのですか?

同じ熱帯低気圧なので、どちらが強いということはありません。ただし、米国は1分平均、気象庁は10分平均の風速で強さを表すため、同じ嵐でも気象庁の最大風速のほうが小さい数字になります。強さを比べるときは中心気圧を見るのがわかりやすいです。

あわせて読みたい:台風の記事
まとめ
  • 越境台風は、日付変更線を越えて気象庁の担当海域に入ってきたハリケーンなど。名前は元のまま、番号だけがつく
  • 1951〜2025年で33個(台風全体の1.7%)、2〜3年に1個。8〜9月が7割で、10月は3個だけ
  • 17個は東経160度より西に来ず、日本に上陸したのは2個(1997年オリワ=鹿児島県、2015年ハロラ=長崎県)。どちらも低緯度で入ってきた夏〜初秋の台風
  • 今回のノロのように北緯20度より北で入ってきた12個は、すべて日本の300kmより遠くを通った
  • 台風第28号は10日15時に日本の東、銚子から約730kmの予報。上陸の心配は小さいが、うねりと最新の予報に注意

出典:気象庁「RSMC Best Track Data」(1951〜2025年)、気象庁「台風情報」(2026年10月5日16時5分発表ほか)、気象庁「台風の発生数」、気象庁「台風の番号と名前」、気象庁「アメダス」(地図の地点位置)。

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