キキクルの見方|色の意味(黄・赤・紫・黒)と警戒レベル、「危険」が出たら何をするか、土砂・浸水・洪水の3種類の違い

日本地図に黄・赤・紫の危険度の色分けを重ね、雨の線を描いたイメージ 気象

キキクル(気象庁の危険度分布)は、大雨による土砂災害・浸水・洪水の危険度を1kmメッシュで色分けした地図です。色は黄(注意・警戒レベル2相当)→赤(警戒・レベル3相当)→紫(危険・レベル4相当)→黒(災害切迫・レベル5相当)の順に危険度が上がり、紫が出たら「危険な場所から全員避難」、黒は「すでに災害が起きていてもおかしくない」状態です。10分ごとに更新され、土砂は2時間先、洪水は3時間先、浸水は1時間先までの予測が含まれます。

この記事では、キキクルの色と警戒レベルの対応、土砂・浸水・洪水の3種類の違い、色ごとに取るべき行動、見る場所と通知の受け取り方、「自分の家が紫になったが避難情報が出ていない」ときの考え方を気象予報士が解説します。当サイトの全国実況モニターでは、雨雲・衛星とキキクルを同時に表示できます。

のぶやん
のぶやん

キキクルの紫は「避難指示の目安」で、自治体の避難指示より先に出ることがよくあります。自治体は状況を確認してから発令するので、どうしても遅れる。だから紫が出た時点で、自治体を待たずに動くのが正解です。特に土砂キキクルの紫は、夜なら夜のうちに動いてください。

【ツール】その日の過去58年の大雨の頻度を調べる

地点と日付を選ぶと、その日に10mm以上の雨が降った割合と直近の記録が表示されます。梅雨末期や台風シーズンの日付を「前後±3日」で見ると、その時期に大雨が起きやすいかの平年感覚がわかります。

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色の意味と警戒レベルの対応

危険度警戒レベル相当意味取るべき行動
災害切迫レベル5相当すでに災害が発生していてもおかしくない状況命を守る最善の行動。外が危険なら家の中の安全な場所(2階以上・崖から離れた部屋)へ
危険レベル4相当災害の危険度が非常に高い。避難指示の目安危険な場所から全員避難。自治体の指示を待たずに動く
警戒レベル3相当災害の危険度が高まっている。高齢者等避難の目安高齢者・障害者・乳幼児のいる家庭は避難開始。それ以外も準備
注意レベル2相当災害への注意が必要ハザードマップと避難経路を確認。今後の情報に注意
無色(白)レベル1相当今後の情報等に留意
気象庁の危険度分布の区分(2022年6月の改定以降)。警戒レベルは自治体が発令する避難情報の段階で、キキクルの色は「その目安」

重要なのは、キキクルの色は「避難情報そのもの」ではなく「避難情報の目安」だということです。自治体はキキクルなどをもとに避難指示(レベル4)や高齢者等避難(レベル3)を発令しますが、確認と手続きに時間がかかるため、キキクルの色のほうが先に変わることが珍しくありません。

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土砂・浸水・洪水の3種類の違い

種類対象の災害元になる指標予測見るべき人
土砂キキクルがけ崩れ・土石流・地すべり土壌雨量指数(地中の水分の多さ)2時間先まで山際・崖の近く・土砂災害警戒区域に住む人
浸水キキクル内水氾濫(排水が追いつかず道路・家が浸水)表面雨量指数(地表にたまる水の量)1時間先まで都市部・低地・地下室やアンダーパスを使う人
洪水キキクル川の氾濫(中小河川)流域雨量指数(上流で降った雨が川に集まる量)3時間先まで川の近く・河川の氾濫想定区域に住む人
3種類は別々の災害を対象にしている。自分の家がどの災害の危険があるかは、自治体のハザードマップで確認する

よくある誤解が「雨が強い場所が危険」というものです。土砂キキクルは、雨が弱まっても地中に水がたまっていれば紫が続き洪水キキクルは、自分の家で雨が降っていなくても上流の雨で紫になります。雨雲レーダーではなくキキクルを見る意味はここにあります。土壌雨量指数の仕組みは土壌雨量指数の基準が高い県・低い県で触れています。

「紫」が出たときにやること

  1. 自分の家がどの災害の対象か:ハザードマップで土砂災害警戒区域・浸水想定区域・河川の氾濫想定区域のどれに入っているか。入っていない災害の紫は直接の避難対象ではない
  2. 対象なら避難:指定避難所、または安全な親戚・知人宅、ホテルへ。「立退き避難」が基本
  3. 外が危険なら屋内安全確保:すでに道路が冠水・暗闇で崖沿いを通るなら、家の2階以上・崖から離れた側の部屋へ
  4. 夜が来る前に:夕方に赤なら、暗くなる前に避難を決める。夜の紫は移動そのものが危険
  5. 自治体の避難情報も確認:エリアメール・防災無線・自治体サイト。ただしキキクルの紫を見て動くのが先

見る場所と通知の受け取り方

  • 気象庁のキキクルページ:スマホ・PCのブラウザで地図を表示。住所検索で自宅周辺を拡大できる
  • 当サイトの実況モニター雨雲・衛星・気温・風・キキクルを同時表示。雨雲とキキクルを並べて見ると、雨が弱まっても危険が続く場所がわかる
  • 通知:気象庁は民間事業者と協力して「キキクルの通知サービス」を提供している。Yahoo!防災速報や各社の防災アプリで、登録した地点が赤・紫になったときに通知を受け取れる
  • テレビ・ラジオ:大雨のときはニュースで「危険度分布」として紹介される

よくある疑問(気象予報士の視点)

自分の家が紫なのに避難指示が出ていない

自治体の発令が遅れているか、自治体が別の情報も含めて判断している状態です。紫は避難指示の目安なので、自分の家が対象の災害の警戒区域に入っているなら、発令を待たずに避難してください。避難して何も起きなければ、それが最善の結果です。

雨が止んだのに紫のまま

土砂キキクルは地中の水分(土壌雨量指数)で判定するため、雨が止んでも数時間〜半日は危険が続きます。実際に土砂災害は雨のピークから数時間後に起きることが多く、「止んだから安全」は最も危険な思い込みです。

黄色・赤の段階でやること

黄色でハザードマップと避難経路・避難先の確認、赤で高齢者等は避難開始、それ以外は非常持ち出し品の準備と家族への連絡。赤の段階で「紫になったらどうするか」を決めておくのが、いざというときに動ける人と動けない人の分かれ目です。

記録的短時間大雨情報・警報との関係

大雨警報(土砂災害)や洪水警報は市町村単位で出るのに対し、キキクルは1kmメッシュで「市内のどこが危ないか」を示します。警報が出たらキキクルで自宅周辺の色を確認する、という順序です。また記録的短時間大雨情報は「数年に一度の猛烈な雨が降った」という実況の情報で、その直後にキキクルが紫・黒になることが多くなります(記録的短時間大雨情報は発表された6割で災害発生)。

キキクルの区分・予測時間は気象庁の公表内容(2026年9月時点)によります。避難の判断は自治体の避難情報とハザードマップを基本とし、本記事はその理解を助けるための解説です。

大雨災害のリスクが高い県|関連する全国ランキング

キキクルを見る頻度は、雨の多さと地形で決まります。降水量と雨の日が多い県ほど、キキクルが赤や紫になる機会が増えます。

年間降水量

順位都道府県年降水量偏差値
1位高知県2,666mm73.8
2位宮崎県2,626mm72.9
3位鹿児島県2,435mm68.4
4位石川県2,402mm67.6
5位富山県2,374mm66.9
6位静岡県2,327mm65.8
7位福井県2,300mm65.2
8位沖縄県2,161mm61.9
9位熊本県2,007mm58.3
10位佐賀県1,951mm56.9
年間降水量ランキング(平年値)

1位は高知県(2,666mm)、47位は長野県(965mm)、全国平均は1,657mmです。詳しくは年降水量の都道府県ランキングで全47都道府県と市町村の順位を確認できます。

7月の降水量(梅雨末期)

順位都道府県年降水量(7月)偏差値
1位熊本県387mm74.5
2位佐賀県367mm71.5
3位鹿児島県365mm71.3
4位高知県357mm70.1
5位宮崎県339mm67.5
6位山口県309mm63.2
7位福岡県299mm61.7
8位静岡県297mm61.3
9位長崎県293mm60.7
10位広島県280mm58.8
7月の降水量(梅雨末期)ランキング(平年値)

1位は熊本県(387mm)、47位は北海道(91mm)、全国平均は219mmです。詳しくは年降水量の都道府県ランキングで全47都道府県と市町村の順位を確認できます。

9月の降水量(台風・秋雨)

順位都道府県年降水量(9月)偏差値
1位高知県398mm85.1
2位宮崎県371mm80.2
3位静岡県281mm64.3
4位三重県277mm63.5
5位沖縄県275mm63.3
6位徳島県271mm62.6
7位大分県255mm59.8
8位岐阜県243mm57.5
9位神奈川県242mm57.3
10位石川県232mm55.6
9月の降水量(台風・秋雨)ランキング(平年値)

1位は高知県(398mm)、47位は山形県(124mm)、全国平均は200mmです。詳しくは年降水量の都道府県ランキングで全47都道府県と市町村の順位を確認できます。

台風の接近数(年平均)

順位都道府県台風の接近数偏差値
1位沖縄県7.7回107.3
2位宮崎県3.9回57.4
3位鹿児島県3.9回57.4
4位山口県3.8回56.1
5位福岡県3.8回56.1
6位佐賀県3.8回56.1
7位長崎県3.8回56.1
8位熊本県3.8回56.1
9位大分県3.8回56.1
10位岐阜県3.5回52.1
台風の接近数(年平均)ランキング(地方別平年値)

1位は沖縄県(7.7回)、47位は北海道(1.9回)、全国平均は3.3回です。詳しくは台風の接近数の都道府県ランキングで全47都道府県と市町村の順位を確認できます。

都道府県別のデータを指標で切り替える

47都道府県の気温・雨・雪・晴れ・風・台風などを指標と月で切り替えて比較できます。

キキクルの色が変わる速さ|「赤から紫まで30分」もある

線状降水帯のような猛烈な雨では、キキクルの色は10分ごとの更新のたびに1段階ずつ上がり、赤から紫まで30分〜1時間ということが珍しくありません。「黄色になったらハザードマップ確認、赤になったら避難の準備」を先回りでやっておく理由はここにあります。

特に夜間は色の変化に気づきにくく、紫になってから避難を始めると暗闇の中の移動になります。夕方の時点で赤なら「夜のうちに紫になる可能性」を前提に、明るいうちの避難を検討してください。

キキクルと「線状降水帯」「記録的短時間大雨情報」の順番

大雨のときに出る情報は、おおむね次の順番で届きます。①大雨注意報・警報(市町村単位)→②キキクルの黄・赤(1kmメッシュ)→③顕著な大雨に関する情報(線状降水帯)や記録的短時間大雨情報(実況)→④キキクルの紫・黒→⑤自治体の避難指示(レベル4)・緊急安全確保(レベル5)。

③の情報は「すでに猛烈な雨が降っている」実況なので、これが出た地域では④が続くのが普通です。順番を知っておくと、今どの段階にいるかがわかり、次に何が来るかを先読みできます。線状降水帯の仕組みは線状降水帯が発生すると豪雨になる可能性大、記録的短時間大雨情報の統計は発表された6割で災害発生で解説しています。

よくある質問

キキクルの紫は避難すべき?

紫は「危険」で避難指示(警戒レベル4)の目安です。自宅が対象の災害の警戒区域に入っているなら、自治体の発令を待たずに危険な場所から避難してください。

キキクルの黒は何?

「災害切迫」で警戒レベル5相当。すでに災害が発生していてもおかしくない状況です。外が危険なら家の中の安全な場所(2階以上・崖から離れた部屋)で命を守る行動を。

土砂・浸水・洪水キキクルの違いは?

土砂は崖崩れ・土石流(土壌雨量指数、2時間先まで)、浸水は排水が追いつかない内水氾濫(表面雨量指数、1時間先)、洪水は川の氾濫(流域雨量指数、3時間先)です。自宅がどの災害の対象かはハザードマップで確認します。

雨が止んだのにキキクルが紫のままなのはなぜ?

土砂キキクルは地中の水分で判定するため、雨が止んでも数時間〜半日は危険が続きます。土砂災害は雨のピークの数時間後に起きることが多いです。

キキクルの通知は受け取れる?

気象庁と協力する民間の防災アプリ(Yahoo!防災速報など)で、登録地点が赤・紫になったときの通知を受け取れます。

キキクルの色はどれくらいの速さで変わる?

線状降水帯のような猛烈な雨では10分ごとに1段階ずつ上がり、赤から紫まで30分〜1時間のこともあります。夕方に赤なら夜のうちに紫になる前提で、明るいうちの避難を検討してください。

大雨の情報が出る順番は?

大雨注意報・警報→キキクルの黄・赤→線状降水帯や記録的短時間大雨情報→キキクルの紫・黒→自治体の避難指示・緊急安全確保、の順が一般的です。

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まとめ
  • キキクルは大雨の危険度を1kmメッシュで色分け。黄=注意、赤=警戒(高齢者等避難)、紫=危険(避難指示の目安)、黒=災害切迫
  • 土砂(2時間先)・浸水(1時間先)・洪水(3時間先)の3種類。自宅がどの災害の対象かはハザードマップで
  • 紫が出たら自治体の発令を待たずに避難。夜の紫は移動が危険なので夕方の赤で決める
  • 雨が止んでも土砂キキクルは数時間紫が続く。「止んだから安全」が最も危険

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