大気の力学は学科一般で毎回2〜3問出る、熱力学と並ぶ最重要分野です。範囲は、大気に働く力(気圧傾度力・コリオリ力・遠心力・摩擦力)、地衡風・傾度風・地上風のつり合い、温度風と温度移流、渦度と発散、そして「上層の渦度移流が地上低気圧をどう発達させるか」までつながります。式の暗記より「どの力とどの力がつり合っているか」を矢印で描けることが得点の鍵で、計算問題(地衡風の風速、渦度の値、コリオリパラメータ)も矢印の理解があれば式は自然に出てきます。この記事は出題傾向、4つの図解、実際の天気図での見え方、オリジナル問題15問+一問一答20問で構成しています。
やん
出題傾向|第55〜65回でどう出たか
直近11回で力学に分類できる出題はのべ27問(1回あたり2〜3問)。
| 分野・論点 | 出題頻度 | 典型的な問われ方 |
|---|---|---|
| 地衡風・傾度風・地上風 | ◎ ほぼ毎回 | つり合う力、風向と等圧線の関係、緯度と風速、傾度風と地衡風の大小、摩擦による風向のずれ |
| 渦度 | ◎ ほぼ毎回 | 正負の判定(曲率・シア)、計算、絶対渦度・位置渦度の保存、トラフ前面の正渦度移流 |
| 温度風 | ○ 2回に1回 | 上下の地衡風差と層厚の水平勾配、暖気移流・寒気移流と風の回転(時計回り・反時計回り) |
| コリオリ力 | ○ 2回に1回 | f=2Ωsinφ、速度に比例、右向き、赤道で0、仕事をしない |
| 発散・収束と鉛直流 | ○ 2回に1回 | 連続の式、上層発散と地上収束、上昇流の位置 |
| スケール解析・ロスビー数 | △ 3回に1回 | 総観規模で地衡風近似、台風で傾度風、竜巻で旋衡風 |
- 定数:Ω=7.29×10⁻⁵ rad/s、f=2Ωsinφ(30°で7.3×10⁻⁵、45°で1.03×10⁻⁴ s⁻¹)
- 式は2本:地衡風 Vg=(1/ρf)·∂p/∂n=(g/f)·∂Z/∂n、渦度 ζ=∂v/∂x−∂u/∂y。あとは矢印の図で
- 向きの原則(北半球):コリオリ力は進行方向の右、地衡風は低圧側を左、地上風は低圧側に傾く、温度風は寒気側を左、渦度は反時計回りが正
- 計算は単位をSIに:hPa→Pa、km→m、度→ラジアンは不要(sinφだけ)
大気に働く4つの力
| 力 | 式・大きさ | 向き | 性質・ポイント |
|---|---|---|---|
| 気圧傾度力 | −(1/ρ)·∂p/∂n。等圧線の間隔が狭いほど大きい | 高圧側→低圧側、等圧線に直角 | 風を起こす唯一の原動力(他の力は運動が起きてから働く)。4hPa/200kmで約1.7×10⁻³ m/s² |
| コリオリ力 | f·V、f=2Ωsinφ(コリオリパラメータ) | 北半球で進行方向の右直角(南半球は左) | 速さに比例、静止した空気には働かない。赤道で0、極で最大。運動方向に直角なので仕事をしない(風速を変えず向きだけ変える)。地球の自転による見かけの力 |
| 遠心力 | V²/R(Rは曲率半径) | 曲率の中心から外向き | 流れが曲がるときだけ。台風や竜巻など曲率半径が小さいときに重要 |
| 摩擦力 | 風速に比例(おおむね) | 運動方向と逆 | 地表から約1km(大気境界層)で効く。上空(自由大気)では無視できる |
コリオリ力の大きさはf·V=2Ω·sinφ·Vです。北緯35°、風速10m/sなら 2×7.29×10⁻⁵×0.574×10 = 8.4×10⁻⁴ m/s²。小さな加速度ですが、何時間も働き続けるので総観規模の風向を決める主役になります。慣性振動の周期(半振り子日)は12時間÷sinφで、北緯30°で24時間。この「1日程度の時間スケールでコリオリ力が効く」感覚が、ロスビー数の議論につながります。
地衡風・傾度風・地上風|つり合いの3パターン
| 等圧面(地上)で | Vg = (1/(ρf))·(∂p/∂n) | ρ=1.2kg/m³、f=1.0×10⁻⁴、4hPa/200km(=400Pa/2×10⁵m)なら Vg=400÷(1.2×10⁻⁴×2×10⁵)=16.7m/s |
| 等圧面(高層天気図)で | Vg = (g/f)·(∂Z/∂n) | 500hPaで等高度線60mが300km間隔、北緯40°(f=9.4×10⁻⁵)なら Vg=9.8×60÷(9.4×10⁻⁵×3×10⁵)=20.8m/s。等圧面では密度が要らない |
| 緯度の効き方 | Vg ∝ 1/f ∝ 1/sinφ | 同じ気圧傾度なら低緯度ほど強い。赤道付近ではfが小さく地衡風近似が使えない |
| 風 | つり合う力 | 特徴 | 出るところ |
|---|---|---|---|
| 地衡風 | 気圧傾度力=コリオリ力 | 等圧線(等高度線)に平行、北半球で低圧側を左に見る。直線の等圧線 | 上空の自由大気。高層天気図の風はほぼ地衡風 |
| 傾度風 | 気圧傾度力=コリオリ力±遠心力 | 低気圧のまわりは地衡風より弱く(遠心力が気圧傾度力の一部を打ち消す)、高気圧のまわりは地衡風より強い | 等圧線が曲がっている所全般、台風 |
| 旋衡風 | 気圧傾度力=遠心力 | コリオリ力を無視。時計回りでも反時計回りでも成立 | 竜巻・つむじ風など数百m以下の渦 |
| 地上風 | 気圧傾度力=コリオリ力+摩擦力 | 等圧線を横切って低圧側へ。角度は陸上30〜45°・海上15〜30°、風速は地衡風の陸上約50%・海上約70% | 地上天気図。低気圧に向かって吹き込む→摩擦収束で上昇流 |
高気圧のまわりの傾度風には上限があります。コリオリ力(f·V)が気圧傾度力と遠心力(V²/R)の和とつり合うので、気圧傾度力が大きすぎるとつり合う風速が存在しません。このため高気圧の中心付近では気圧傾度が小さく(等圧線がまばらで)風が弱いのに対し、低気圧の中心付近は等圧線が混み合って風が強くなります。台風の中心付近で等圧線が同心円状に密集できるのはこのためです。
やん
温度風|上下の風の差が気温の水平分布を教える
層厚(2つの気圧面の間の厚さ)は平均気温に比例します(測高公式)。だから気温の水平差があると層厚の水平差ができ、上の等圧面の傾きが下と違ってくるので、上下で地衡風が変わります。この「上層の地衡風−下層の地衡風」を温度風と呼び、次の性質があります。
- 温度風は層の平均気温の等温線(等層厚線)に平行で、北半球では寒気側を左(暖気側を右)に見る向き。大きさは気温の水平傾度に比例:VT = (g/f)·∂(ΔZ)/∂n = (R/f)·ln(p₁/p₂)·∂T̄/∂n
- 中緯度は北が寒いので、温度風は西風。だから西風は高さとともに強まり、圏界面付近でジェット気流になる。ジェット気流は南北の温度差の帰結
- 風向が高さとともに時計回り(順転)に変わる層では暖気移流、反時計回り(逆転)なら寒気移流。地上南東風・850hPa南風・500hPa西風は暖気移流の典型
- 実技では、地上とすぐ上の風向の変化から前線の位置や温度移流を判定する。暖気移流は上昇流・雲の発達、寒気移流は下降流と対応
計算例:温度風の大きさ
1000〜500hPaの層で、平均気温が南北500kmあたり5K違う(北が低温)とき、北緯45°(f=1.03×10⁻⁴)での温度風は VT = (287÷1.03×10⁻⁴)×ln2×(5÷5×10⁵) = 2.79×10⁶×0.693×10⁻⁵ = 約19m/s(西風成分)。地上で無風なら500hPaでは約19m/sの西風になります。
渦度と発散|天気図を「回転」と「広がり」で読む
| 相対渦度 | ζ = ∂v/∂x − ∂u/∂y | 反時計回りが正(北半球で低気圧性)。総観規模で10⁻⁵ s⁻¹のオーダー。曲率渦度 V/R + シア渦度 −∂V/∂n |
| 絶対渦度 | ζ + f | 順圧・非発散の流れで保存。北へ動くとfが増えるのでζが減る(時計回りに曲がる)→ロスビー波の西進 |
| 位置渦度(渦位) | (ζ+f)/h (hは層の厚さ) | 断熱・摩擦なしで保存。山を越えるとhが減りζが減る、山を下るとhが増えζが増える(風下の低気圧) |
| 発散 | D = ∂u/∂x + ∂v/∂y | 連続の式より、水平収束(D<0)は鉛直流の増加(上昇流)を伴う |
| 渦度方程式(簡略) | d(ζ+f)/dt = −(ζ+f)·D | 収束(D<0)で絶対渦度が増える(フィギュアスケートの回転が速くなるのと同じ) |
計算問題は「u(東西風)がy(北向き)に沿ってどう変わるか」の符号で決まります。西風が北ほど強い(∂u/∂y>0)ならζ=−∂u/∂y<0で負(高気圧性)。ジェット気流の軸の南側では北ほど強いので負、北側では北ほど弱いので正のシア渦度です。曲率はトラフで正、リッジで負。実技の500hPa渦度図で「トラフの底に正渦度の極大」「ジェットの北側に正渦度の帯」が見えるのはこの2成分の合成です(高層天気図の見方)。
計算例:シア渦度
東西の流れで、南のA地点で西風10m/s、100km北のB地点で西風20m/s(vはどこも0)のとき ζ = −∂u/∂y = −(20−10)÷(1×10⁵) = −1×10⁻⁴ s⁻¹(負・高気圧性)。逆に北で弱ければ正。曲率渦度は、風速20m/sで反時計回りに曲率半径500kmなら V/R = 20÷5×10⁵ = +4×10⁻⁵ s⁻¹。
低気圧の発達|上層の渦度移流と下層の温度移流
地上低気圧が発達するかどうかは、上層(500hPa)で低気圧の上空に発散があるかで決まります。上層で空気が広がって抜けていけば、その下の気柱の重さが減って地上気圧が下がり、地上では収束・上昇流が強まります。上層の発散が起きる場所が「トラフの前面(東側)」=正渦度移流の場所です。
- 500hPaのトラフの底には正渦度の極大がある(曲率渦度)
- 西風に乗ってこの正渦度が東へ運ばれる(正渦度移流)。トラフの前面では渦度が時間とともに増える
- 渦度方程式 d(ζ+f)/dt = −(ζ+f)·D より、渦度を増やすには収束が必要。しかしトラフ前面では上層で渦度移流によって渦度が増えるのに見合った発散が生じる(準地衡流の理屈)
- 上層発散→気柱の質量が減る→地上気圧低下・地上収束・上昇流→地上低気圧が発達。さらに下層の暖気移流(低気圧の東側)も上昇流を強める
- だから地上低気圧は500hPaトラフの東側(前面)にあるとき発達し、トラフの真下に来る(軸が垂直になる)と発達が止まる
この「上層トラフの前面で発達」「軸が西に傾いているときが発達期」は、実技で必ず問われる判断です。天気図での見え方は温帯低気圧の発達パターンと大規模運動と温帯低気圧で扱います。
ひっかけ10選
| 選択肢の言い方 | 正誤 | なぜ |
|---|---|---|
| コリオリ力は風速を増加させる | × | 運動方向に直角で仕事をしない。向きを変えるだけ |
| コリオリ力は赤道で最大、極で0である | × | 逆。f=2Ωsinφで赤道0、極で最大 |
| 地衡風は北半球で高圧側を左に見て吹く | × | 低圧側を左(時計回りの高気圧・反時計回りの低気圧と整合) |
| 同じ気圧傾度なら高緯度ほど地衡風は強い | × | Vg∝1/f で低緯度ほど強い |
| 低気圧のまわりの傾度風は同じ気圧傾度の地衡風より強い | × | 遠心力が外向きで気圧傾度力を一部打ち消すので弱い。高気圧では強い |
| 摩擦があると地上風は等圧線を横切って高圧側へ吹く | × | 低圧側へ。だから低気圧に吹き込み、高気圧から吹き出す |
| 風向が高さとともに反時計回りに変わる層では暖気移流がある | × | 反時計回り(逆転)は寒気移流。時計回り(順転)が暖気移流 |
| 西風が北ほど強いとき、相対渦度は正である | × | ζ=−∂u/∂y<0で負(高気圧性シア) |
| 空気が北へ移動すると、絶対渦度保存により相対渦度は減少する | ○ | fが増える分ζが減る(時計回りに曲がる) |
| 地上低気圧は500hPaトラフの東側にあるとき発達しやすい | ○ | トラフ前面の正渦度移流→上層発散→地上気圧低下 |
オリジナル問題15問
力のつり合いは必ず矢印を描いてから。過去問は気象業務支援センターで。
- ① 風速に関係なく一定の大きさで働く
- ② 北半球では運動方向に対して左直角に働く
- ③ 赤道上で最大となる
- ④ 運動方向に直角に働くため、風速を変えず風向だけを変える
- ⑤ 地球の公転によって生じる見かけの力である
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④。大きさはf·Vで風速に比例、北半球で右直角、赤道で0、自転による見かけの力。
- ① 3.6×10⁻⁵ s⁻¹
- ② 7.3×10⁻⁵ s⁻¹
- ③ 1.03×10⁻⁴ s⁻¹
- ④ 1.46×10⁻⁴ s⁻¹
- ⑤ 2.9×10⁻⁴ s⁻¹
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②。2×7.29×10⁻⁵×0.5=7.29×10⁻⁵。45°なら1.03×10⁻⁴、極で1.46×10⁻⁴。
- ① 気圧傾度力と摩擦力がつり合った風である
- ② 北半球では低圧側を右に見て等圧線に平行に吹く
- ③ 同じ気圧傾度のもとでは、緯度が高いほど地衡風は強い
- ④ 等圧線の間隔が狭いほど強い
- ⑤ 地表付近の風は地衡風とよく一致する
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④。地衡風は気圧傾度力とコリオリ力のつり合い、低圧側を左、低緯度ほど強い(1/f)。地表付近は摩擦で地衡風からずれる。
- ① 約8m/s
- ② 約12m/s
- ③ 約17m/s
- ④ 約25m/s
- ⑤ 約33m/s
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③。Vg=(1/ρf)·Δp/Δn=400÷(1.2×1.0×10⁻⁴×2×10⁵)=400÷24=16.7m/s。hPa→Pa、km→mに注意。
- ① 約10m/s
- ② 約15m/s
- ③ 約21m/s
- ④ 約30m/s
- ⑤ 約42m/s
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③。Vg=(g/f)·ΔZ/Δn=9.8×60÷(9.4×10⁻⁵×3×10⁵)=588÷28.2=20.9m/s。等圧面では密度不要。
- ① 低気圧のまわりの傾度風は、同じ気圧傾度の地衡風より強い
- ② 高気圧のまわりの傾度風は、同じ気圧傾度の地衡風より強い
- ③ 傾度風では気圧傾度力と遠心力だけがつり合っている
- ④ 高気圧の中心付近では気圧傾度が大きく風が強い
- ⑤ 傾度風は等圧線を横切って吹く
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②。低気圧では遠心力が気圧傾度力を打ち消す向きで弱く、高気圧では遠心力が気圧傾度力と同じ向きで強い。高気圧中心付近は気圧傾度が小さい。
- ① 摩擦の影響で、風は等圧線を横切って高圧側へ吹く
- ② 等圧線と風向のなす角は海上より陸上のほうが大きい
- ③ 地上風の風速は地衡風より大きい
- ④ 摩擦力は気圧傾度力と逆向きに働く
- ⑤ 摩擦のため、低気圧の中心付近では地上で発散が生じる
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②。摩擦が大きい陸上(30〜45°)のほうが海上(15〜30°)より角度が大きい。風は低圧側へ、風速は地衡風より小さい、摩擦力は運動と逆向き、低気圧中心では収束。
- ① 温度風は上層と下層の地衡風のベクトル差で、北半球では暖気側を左に見る向きである
- ② 中緯度で西風が高さとともに強まるのは、北ほど気温が低いためである
- ③ 温度風は等温線に直角に吹く
- ④ 温度風の大きさは気温の水平傾度に反比例する
- ⑤ 風向が高さとともに反時計回りに変化する層では暖気移流がある
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②。温度風は寒気側を左、等温線(等層厚線)に平行、大きさは温度傾度に比例。反時計回りは寒気移流。
- ① 暖気移流
- ② 寒気移流
- ③ 移流なし
- ④ 上層で暖気移流、下層で寒気移流
- ⑤ 判断できない
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①。風向が高さとともに時計回り(南東→南→南西→西)に変化しているので暖気移流。温暖前線の前面で典型的。
- ① 北半球では時計回りの回転が正である
- ② 直線的な流れでは渦度は必ず0である
- ③ 西風が北ほど強い場合、シアによる渦度は負である
- ④ トラフの底では曲率による渦度が負になる
- ⑤ 渦度の単位はm/sである
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③。ζ=−∂u/∂y<0。反時計回りが正。直線流でも風速の横方向の変化(シア)があれば渦度はある。トラフは正。単位はs⁻¹。
- ① +1×10⁻⁴ s⁻¹
- ② −1×10⁻⁴ s⁻¹
- ③ +1×10⁻⁵ s⁻¹
- ④ −1×10⁻⁵ s⁻¹
- ⑤ 0
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②。ζ=−∂u/∂y=−(20−10)÷(1×10⁵)=−1×10⁻⁴ s⁻¹。北ほど強い西風は高気圧性シア。
- ① 相対渦度は正になり、反時計回りに曲がる
- ② 相対渦度は負になり、時計回りに曲がる
- ③ 相対渦度は0のまま北上を続ける
- ④ 相対渦度は正になり、時計回りに曲がる
- ⑤ 惑星渦度fが減少する
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②。ζ+f=一定で、北上するとfが増えるのでζは負になる。これがロスビー波の復元力。
- ① 山を越えるとき層の厚さが減り、相対渦度が減少して時計回りに曲がる
- ② 山を越えるとき層の厚さが減り、相対渦度が増加して反時計回りに曲がる
- ③ 山の風下では層の厚さが減り相対渦度が減少する
- ④ 位置渦度は山を越えると必ず増加する
- ⑤ 層の厚さは渦度に影響しない
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①。(ζ+f)/h一定で、山の上でhが減るとζ+fが減り、時計回り(高気圧性)に曲がる。風下でhが戻ると反時計回りに曲がって風下低気圧(リー・サイクロン)ができる。
- ① 500hPaのトラフの真下に地上低気圧があるときに最も発達する
- ② 500hPaのトラフの西側(後面)で上層の発散が起こり地上低気圧が発達する
- ③ 500hPaのトラフの東側(前面)は正渦度移流の場所で、上層の発散により地上気圧が下がり低気圧が発達する
- ④ 上層で収束があると地上気圧が下がる
- ⑤ 地上低気圧の発達は下層の寒気移流によって促進される
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③。トラフ前面=正渦度移流→上層発散→気柱の質量減→地上気圧低下・地上収束・上昇流。下層の暖気移流も発達を助ける。軸が垂直になると発達停止。
- ① ロスビー数は10程度で、コリオリ力は無視できる
- ② ロスビー数は0.1程度で、地衡風近似がよく成り立つ
- ③ 遠心力が最も重要な力である
- ④ 鉛直方向では気圧傾度力と摩擦力がつり合う
- ⑤ 竜巻と同じ力のつり合いで扱える
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②。Ro=U/(fL)=10÷(10⁻⁴×10⁶)=0.1。鉛直は静力学平衡。台風はRo〜1で傾度風、竜巻はRo≫1で旋衡風。
一問一答20問|分野別の成績が出ます
大気の力学 一問一答20問
向きの原則(右・左・時計回り)を矢印で確認しながら。
この分野でよくある質問
Q. 力学は数学が苦手だと無理ですか?
A. 試験で必要なのは、力の矢印のつり合いと、掛け算・割り算の計算です。偏微分の記号は「隣との差÷距離」と読み替えれば計算できます。渦度の計算も「北の風速−南の風速」を距離で割るだけです。
Q. 地衡風の向きを覚えるコツは?
A. 「北半球では低圧側を左に見る」の一つだけ覚えれば、低気圧が反時計回り、高気圧が時計回りになることも導けます。地上では摩擦でそこから低圧側へ少し傾きます。
Q. 温度風が苦手です。
A. 「上の風−下の風」のベクトルを描くと、それが等温線に平行で寒気を左に見ています。実技では「風向が高さとともに時計回りなら暖気移流」だけ使えれば十分です。
Q. 渦度の正負はどう判定しますか?
A. 曲率(トラフで正・リッジで負)とシア(北ほど西風が強ければ負)の2つに分けて考えます。ジェットの北側は正のシア渦度なので、ジェットの北側でトラフがあると渦度が大きくなります。
Q. この分野は実技でどう使いますか?
A. 500hPa渦度図でトラフの位置と正渦度移流を読む、850hPaの風向変化から温度移流を判定する、地上風の収束から上昇流域を推定する、といった作業の全部が力学の応用です。
- 力は4つ。気圧傾度力だけが原動力、コリオリ力は右直角・速度に比例・赤道で0・仕事をしない
- 地衡風は低圧側を左、Vg=(1/ρf)∂p/∂n=(g/f)∂Z/∂n、低緯度ほど強い。傾度風は低気圧で弱く高気圧で強い。地上風は低圧側へ傾く
- 温度風は寒気側を左、時計回り=暖気移流、反時計回り=寒気移流。西風は上空ほど強い
- 渦度は反時計回りが正。曲率(トラフ+)とシア(北ほど強い西風は−)。絶対渦度・位置渦度の保存
- 地上低気圧は500hPaトラフの前面(正渦度移流→上層発散)で発達
出典:気象庁「予報用語」「高層天気図の利用の手引き」、気象業務支援センター「気象予報士試験 過去の試験問題」、小倉義光『一般気象学』、Holton『An Introduction to Dynamic Meteorology』。オリジナル問題の設問・選択肢・数値は当サイト作成です。
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