「大規模な大気の運動」は学科一般で毎回1〜2問出る分野で、偏西風波動(ロスビー波)とジェット気流、温帯低気圧の発生・発達・構造、前線の種類と断面、高気圧の分類と気団が範囲です。学科の中で最も実技に直結する分野でもあり、ここで理解した「上層トラフの前面で地上低気圧が発達する」「温暖前線は寒気の上を暖気が滑昇する」といった理屈が、実技の記述問題の答えそのものになります。この記事は出題傾向、4つの図解、日本付近の実例、オリジナル問題15問+一問一答20問で構成しています。大気の力学(渦度・温度風)を先に読んでおくと、理解が2倍速くなります。
やん
出題傾向|第55〜65回でどう出たか
直近11回でこの分野に分類できる出題はのべ19問(1回あたり1〜2問)。
| 分野・論点 | 出題頻度 | 典型的な問われ方 |
|---|---|---|
| 温帯低気圧の発達と構造 | ◎ ほぼ毎回 | 上層トラフとの位置関係、軸の傾き、暖気移流・寒気移流、傾圧不安定、エネルギー源 |
| 前線の性質・断面 | ○ 2回に1回 | 温暖前線と寒冷前線の傾き・雲・雨域・通過時の変化、閉塞前線の種類、前線の定義(暖気側の縁) |
| 偏西風波動・ジェット気流 | ○ 2回に1回 | ロスビー波の性質(長波は西進・短波は東進)、寒帯前線ジェットと亜熱帯ジェット、ブロッキング |
| 高気圧の分類・気団 | ○ 2回に1回 | 温暖高気圧と寒冷高気圧の背の高さ、移動性高気圧、日本付近の気団と季節 |
| 低気圧の一生(ノルウェー学派モデル) | △ 3回に1回 | 発生・発達・閉塞・衰弱の各段階の特徴、閉塞と最盛期の関係 |
- 温帯低気圧のエネルギー源は南北の温度差(傾圧性)。暖気が上がり寒気が下がって位置エネルギーが運動エネルギーに変わる(傾圧不安定)。台風のエネルギー源(潜熱)と対比
- 発達の条件:地上低気圧が上層トラフの東側、軸が高さとともに西(寒気側)へ傾く、前面で暖気移流・後面で寒気移流
- 前線は「温度傾度が大きい帯の暖気側の縁」で、前線面は寒気側に傾く。温暖前線はゆるやか(1/100〜1/300)、寒冷前線は急(1/50〜1/100)
- 高気圧は「背の高い温暖高気圧(亜熱帯・太平洋高気圧)」と「背の低い寒冷高気圧(シベリア・移動性)」
偏西風波動とジェット気流
中緯度の上空を吹く偏西風は、まっすぐではなく南北に蛇行しています。この波をロスビー波(偏西風波動)と呼び、復元力は「緯度によってコリオリパラメータfが変わること(β効果)」です。絶対渦度の保存から、北へ動いた空気は時計回りに、南へ動いた空気は反時計回りに曲がって元の緯度へ戻ろうとし、これが波になります。
| 論点 | 正しい理解 |
|---|---|
| 波長と進み方 | 波は西風に流されて東へ進むが、ロスビー波自身は西へ進む性質がある。波長が長いほど西進の効果が大きいので、波長1万km級の長波(超長波)は停滞または西進、波長数千kmの短波は東進。停滞する波長は c=U−βL²/(4π²) で c=0 となるL |
| ジェット気流 | 圏界面付近(200〜300hPa)の強い西風。寒帯前線ジェット(緯度40〜60°、前線帯の上空、季節・日々で大きく蛇行)と亜熱帯ジェット(緯度30°付近、ハドレー循環の北縁、冬に強い)。冬は南下・強化、夏は北上・弱化。日本の冬は2つが合流して世界最強級 |
| ジェットと温度風 | ジェット気流は南北の温度差の帰結(温度風)。前線帯の上空で最も強い |
| トラフ・リッジと天気 | トラフの前面:正渦度移流・上層発散・上昇流→地上低気圧の発達・悪天。トラフの後面(リッジの前面):負渦度移流・下降流→地上高気圧・好天 |
| ブロッキング | 偏西風の蛇行が大きくなり、波が停滞して南北に分流した状態。ブロッキング高気圧(背が高く暖かい)と切離低気圧(寒冷渦)ができ、同じ天気が1〜2週間続く。猛暑・冷夏・大雪の原因 |
温帯低気圧|発生・発達・構造
温帯低気圧は南北の温度差が大きい前線帯(傾圧帯)で発生します。温度差があると(層厚の差から)上空の西風が強く、この状態は「暖気が上に、寒気が下に」なるように組み替えると位置エネルギーを解放できる不安定な状態(傾圧不安定)です。小さな波が生じると、波の東側で暖気が北へ上昇し、西側で寒気が南へ下降して、位置エネルギーが運動エネルギーに変わり波が成長します。最も成長しやすい波長は数千km(3000〜5000km)、成長の時間スケールは数日です。
| 段階 | 地上 | 上層(500hPa) | 中心気圧 |
|---|---|---|---|
| 発生期 | 停滞前線上に波。暖域が広い | トラフが西から接近 | 下がり始める |
| 発達期 | 温暖前線と寒冷前線が明瞭。暖域が狭まる。前面で暖気移流、後面で寒気移流 | 地上低気圧はトラフの東側。軸が西に傾く。トラフ前面の正渦度移流で上層発散 | 急速に低下(24時間で10〜20hPa) |
| 最盛期・閉塞 | 寒冷前線が温暖前線に追いつき閉塞。中心付近の暖気が地上から切り離される | トラフが深まり切離低気圧になることも。軸の傾きが小さくなる | 閉塞開始のころに最低。その後は横ばい〜上昇 |
| 衰弱期 | 寒気に囲まれた渦だけが残る | 地上低気圧の真上に上層の低気圧。軸が垂直 | 上昇(埋まる) |
発達中の低気圧に見られる特徴(実技での判定材料)
- 500hPaトラフの東側に地上低気圧がある。トラフの前面で正渦度移流→上層発散→地上気圧低下
- 中心の位置が上へ行くほど西(寒気側)にずれる。500hPaの低気圧やトラフが地上低気圧の西にある
- 前面(東側)で暖気移流(南よりの風が北へ暖気を運ぶ、風向が高さとともに時計回り)、後面(西側)で寒気移流。暖気が上昇し寒気が下降して位置エネルギーを解放
- 850hPaの等温線が混み合う(温度傾度が大きい)。傾圧性が大きいほど発達しやすい
- 中心気圧が24時間で24hPa以上下がるもの(緯度60°基準、他の緯度ではsinφ/sin60°倍)を爆弾低気圧(急速に発達する低気圧)と呼ぶ。北緯40°なら約18hPa/24hが目安
温帯低気圧は南北の温度差を解消する(暖気を北へ、寒気を南へ運ぶ)ことで、放射収支の余剰・不足(放射と熱収支)を埋める南北熱輸送の主役です。中緯度で熱を運ぶのは、平均的な循環(ハドレー循環のような)ではなく、この低気圧・高気圧の波(擾乱による熱輸送)です。
やん
前線|定義・種類・断面
前線は「性質の異なる2つの気団の境界」で、地上天気図では温度傾度が大きい帯(前線帯)の暖気側の縁に引かれます。上空へ行くほど前線面は寒気側に傾き(寒気が下にもぐり込むため)、850hPaでは地上より寒気側に前線帯が見えます。前線の位置には気圧の谷(等圧線の折れ曲がり)があり、風向が急に変わり(低気圧性シア)、相当温位の集中帯があります。
| 温暖前線 | 寒冷前線 | 閉塞前線 | 停滞前線 | |
|---|---|---|---|---|
| 動き | 暖気が寒気の上を滑昇しながら寒気側へゆっくり進む | 寒気が暖気の下にもぐり込み、暖気を持ち上げながら速く進む | 寒冷前線が温暖前線に追いついたもの | ほとんど動かない(梅雨前線・秋雨前線) |
| 前線面の傾き | ゆるやか(1/100〜1/300) | 急(1/50〜1/100) | — | 温暖前線に近い |
| 雲・雨 | 層状雲(巻雲→巻層雲→高層雲→乱層雲)。前線の前方300km程度に広く、弱い雨が長く続く | 積乱雲・積雲。前線付近〜後方の狭い範囲に強い雨、雷、突風、ひょう | 暖気の上昇域に対応した雲・雨。中心付近で強雨 | 梅雨前線では暖湿気の流入で大雨 |
| 通過時の変化 | 気温上昇、風向は南東→南(時計回り)、気圧は下降が止まる | 気温急低下、風向は南→西・北西(時計回り)、気圧は下降から急上昇、湿度低下 | 寒冷型:通過後に気温低下。温暖型:通過後に気温上昇 | — |
閉塞前線には2種類あります。寒冷前線側の寒気が温暖前線側の寒気より冷たいと、寒冷前線が温暖前線の下にもぐり込む寒冷型閉塞前線(日本付近で多い)、逆に寒冷前線側の寒気のほうが暖かい(海上を通って変質した場合など)と温暖前線の寒気の上に乗り上げる温暖型閉塞前線になります。
高気圧と気団|背の高さで分ける
| 高気圧 | 成因 | 構造 | 例 |
|---|---|---|---|
| 温暖高気圧(背が高い) | 亜熱帯の下降流(ハドレー循環の下降域)。力学的に作られる | 上空まで高気圧。暖かく、圏界面が高い。等圧面高度が周囲より高い | 太平洋高気圧(小笠原高気圧)、亜熱帯高気圧、チベット高気圧(上層) |
| 寒冷高気圧(背が低い) | 冬の大陸の放射冷却で地表付近の空気が重くなる。熱的に作られる | 地上付近だけの高気圧で、上空(500hPa付近)ではむしろ気圧の谷。高さ2〜3km程度 | シベリア高気圧 |
| 移動性高気圧 | 偏西風波動のリッジに対応。温帯低気圧と交互に東進 | 中心の東側は下降流で晴れ、西側(次の低気圧の前面)は上層雲が広がる | 春・秋の高気圧。3〜4日周期の天気変化 |
| ブロッキング高気圧 | 偏西風の大蛇行で停滞 | 背が高く暖かい。長期間停滞 | 猛暑・冷夏の原因 |
| 気団 | 性質 | 季節と天気 |
|---|---|---|
| シベリア気団(cP) | 寒冷・乾燥。大陸性寒帯 | 冬。日本海で変質して日本海側に雪、太平洋側は乾燥した晴れ |
| オホーツク海気団(mP) | 寒冷・湿潤。海洋性寒帯 | 梅雨期・夏。北日本太平洋側に「やませ」、冷夏の原因 |
| 小笠原気団(mT) | 温暖・湿潤。海洋性熱帯 | 夏。太平洋高気圧。蒸し暑い晴れ、夕立 |
| 揚子江気団(cT) | 温暖・乾燥。大陸性熱帯 | 春・秋。移動性高気圧としてやってくる |
ひっかけ10選
| 選択肢の言い方 | 正誤 | なぜ |
|---|---|---|
| 温帯低気圧のエネルギー源は水蒸気の凝結による潜熱である | × | 南北の温度差(傾圧性)に伴う位置エネルギー。潜熱は台風 |
| 発達中の温帯低気圧の中心は、上空ほど東(暖気側)に位置する | × | 上空ほど西(寒気側)。軸が西に傾く |
| 地上低気圧が500hPaトラフの真下にあるとき、最も発達する | × | 真下(軸が垂直)は発達の終わり。発達するのはトラフの東側にあるとき |
| 温帯低気圧の中心気圧は閉塞後も下がり続ける | × | 閉塞開始のころが最低で、その後は上昇 |
| 前線は温度傾度の大きい帯の寒気側の縁に引かれる | × | 暖気側の縁 |
| 寒冷前線面の傾きは温暖前線面より小さい | × | 寒冷前線のほうが急(1/50〜1/100) |
| 温暖前線の雨域は前線の後方(暖気側)に広がる | × | 前線の前方(寒気側)に広がる |
| 寒冷前線の通過時、風向は反時計回りに変化する | × | 南→西・北西で時計回り |
| シベリア高気圧は背が高く、上空まで高気圧である | × | 寒冷高気圧は背が低く、上空は気圧の谷 |
| ロスビー波は波長が長いほど西進しやすい | ○ | c=U−βL²/(4π²)。長波は停滞・西進、短波は東進 |
オリジナル問題15問
選択肢ごとに「東西どちらか」「暖気側か寒気側か」を図に描いて判定。過去問は気象業務支援センターで。
- ① 海面からの顕熱
- ② 水蒸気の凝結に伴う潜熱
- ③ 南北の温度差に伴う位置エネルギー
- ④ 地球の自転による運動エネルギー
- ⑤ 太陽放射の直接吸収
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③。傾圧不安定。暖気が上昇し寒気が下降して位置エネルギーが運動エネルギーに変わる。潜熱が主エネルギー源なのは台風。
- ① 地上低気圧の中心は500hPaのトラフの真下にある
- ② 低気圧の軸は高さとともに東へ傾いている
- ③ 低気圧の前面(東側)で暖気移流、後面(西側)で寒気移流がある
- ④ 低気圧の中心付近では上層で収束、地上で発散している
- ⑤ 中心気圧は閉塞が完了した後に最も低くなる
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③。地上低気圧はトラフの東側、軸は西へ傾く、上層発散・地上収束、中心気圧は閉塞開始ごろが最低。
- ① 地上低気圧の真上にトラフの軸がある
- ② 地上低気圧の西側にトラフがあり、低気圧上空で正渦度移流がある
- ③ 地上低気圧の東側にトラフがあり、低気圧上空で負渦度移流がある
- ④ 地上低気圧の真上にリッジがある
- ⑤ 500hPa面の等高度線がまばらで風が弱い
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②。トラフ前面(東側)=正渦度移流→上層発散→地上気圧低下。等高度線が混んでいる(傾圧性が大きい)ほど発達しやすい。
- ① 鉛直方向の気温減率が大きいときに生じる不安定である
- ② 南北の温度差(水平温度傾度)が大きい状態が不安定で、温帯低気圧の発達をもたらす
- ③ 最も発達しやすい波長は数百kmである
- ④ 傾圧不安定によって南北の温度差は拡大する
- ⑤ 傾圧不安定は熱帯で最も強い
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②。最も発達しやすい波長は数千km、時間スケールは数日。低気圧は暖気を北へ寒気を南へ運び温度差を減らす。温度差が大きい中緯度で強い。
- ① 発生期には暖域が最も狭い
- ② 発達期には寒冷前線が温暖前線より遅く進むため暖域が広がる
- ③ 閉塞が始まるころに中心気圧は最低となり、その後は衰弱に向かう
- ④ 衰弱期には低気圧の軸が高さとともに大きく西へ傾く
- ⑤ 閉塞後は暖域が拡大する
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③。発生期は暖域が広く、寒冷前線のほうが速いので暖域は狭まり閉塞する。衰弱期は軸が垂直。
- ① 前線は温度傾度の大きい帯の寒気側の縁に引かれる
- ② 前線面は高さとともに暖気側へ傾く
- ③ 前線付近では等圧線が折れ曲がり、気圧の谷になっている
- ④ 前線の両側で風向は変わらない
- ⑤ 前線は850hPaでは地上より暖気側に位置する
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③。前線は暖気側の縁、前線面は寒気側へ傾く(850hPaでは地上より寒気側)、風向は前線で急変(低気圧性シア)。
- ① 温暖前線面の傾きは寒冷前線面より急である
- ② 温暖前線の雨域は前線の前方に広く、雨は弱く持続的である
- ③ 寒冷前線の雨域は前線の前方数百kmに広がる
- ④ 寒冷前線の通過時には気温が上がる
- ⑤ 温暖前線に伴う雲は主に積乱雲である
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②。温暖前線は傾きがゆるやか(1/100〜1/300)で層状雲が前方300km程度に広がる。寒冷前線は傾きが急で積乱雲、雨域は狭く、通過で気温低下。
- ① 風向が北西から南へ反時計回りに変化する
- ② 気圧が下降から上昇に転じ、気温が急に下がる
- ③ 気温が上昇し湿度が高くなる
- ④ 気圧が上昇から下降に転じる
- ⑤ 風が弱まり穏やかになる
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②。風向は南→西〜北西(時計回り)、気圧は下降→急上昇、気温急低下、湿度低下、突風。
- ① 寒冷前線側の寒気が温暖前線側の寒気より冷たい場合を温暖型閉塞前線という
- ② 寒冷前線側の寒気が温暖前線側の寒気より冷たい場合、寒冷前線が温暖前線の下にもぐり込む寒冷型閉塞前線となる
- ③ 閉塞前線ができると暖域は地上で拡大する
- ④ 閉塞前線は停滞前線が変化してできる
- ⑤ 閉塞前線付近では降水は起こらない
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②。日本付近では寒冷型が多い。温暖型は寒冷前線側の寒気のほうが暖かい場合。閉塞で暖域は地上から切り離される。
- ① 復元力は重力である
- ② 波長が長いほど東進する速さが大きい
- ③ 波長が長い波は停滞または西進し、波長が短い波は東進する
- ④ 赤道付近で最も顕著である
- ⑤ 波の位相速度は西風の速さと常に等しい
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③。c=U−βL²/(4π²)。復元力はβ効果(fの緯度変化)。中高緯度の現象。
- ① 寒帯前線ジェット気流は緯度30°付近の圏界面付近に位置し、季節による変動が小さい
- ② 亜熱帯ジェット気流はハドレー循環の北縁に対応し、冬に強い
- ③ ジェット気流は夏に南下し冬に北上する
- ④ ジェット気流は地表付近で最も強い
- ⑤ ジェット気流は南北の温度差とは無関係である
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②。寒帯前線ジェットは40〜60°で前線帯の上空、変動が大きい。冬に南下・強化。圏界面付近(200〜300hPa)で最強。温度風の帰結。
- ① トラフの前面(東側)では下降流が卓越し、地上では高気圧が発達する
- ② トラフの後面(西側)では正渦度移流により上昇流が生じる
- ③ トラフの前面(東側)では正渦度移流により上層で発散し、上昇流が生じる
- ④ リッジの前面(東側)では地上低気圧が発達する
- ⑤ トラフの真下では最も強い上昇流が生じる
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③。トラフ前面=正渦度移流・上層発散・上昇流・地上低気圧発達。トラフ後面(=リッジ前面)=負渦度移流・下降流・地上高気圧。
- ① シベリア高気圧は上空まで高気圧が続く背の高い高気圧である
- ② 太平洋高気圧は寒冷高気圧で背が低い
- ③ 移動性高気圧の中心の東側は下降流で晴れ、西側では次の低気圧の前面の雲が広がりやすい
- ④ 温暖高気圧の中心付近の圏界面は周囲より低い
- ⑤ ブロッキング高気圧は数時間で移動する
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③。シベリア高気圧は背が低い寒冷高気圧、太平洋高気圧は背が高い温暖高気圧(圏界面が高い)、ブロッキングは1〜2週間停滞。
- ① シベリア気団は温暖・湿潤である
- ② オホーツク海気団は寒冷・湿潤で、梅雨期に北日本の太平洋側に低温・湿った北東風(やませ)をもたらす
- ③ 小笠原気団は寒冷・乾燥である
- ④ 梅雨前線はシベリア気団と小笠原気団の境界にできる
- ⑤ 揚子江気団は海洋性の気団である
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②。シベリア寒冷乾燥、小笠原温暖湿潤、揚子江は大陸性(温暖乾燥)、梅雨前線はオホーツク海気団と小笠原気団の境。
- ① 緯度によらず24時間で24hPa以上
- ② 緯度60°で24時間に24hPa以上を基準とし、他の緯度ではsinφに比例して換算する
- ③ 緯度によらず24時間で10hPa以上
- ④ 中心気圧が980hPa以下になったとき
- ⑤ 風速が25m/s以上になったとき
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②。Δp ≧ 24×sinφ/sin60° hPa/24h。北緯40°なら約18hPa。
一問一答20問|分野別の成績が出ます
大規模運動と温帯低気圧 一問一答20問
「東西」「暖気側・寒気側」を図に描いて答える習慣を。
この分野でよくある質問
Q. 温帯低気圧と台風の違いを一言で言うと?
A. エネルギー源が違います。温帯低気圧は南北の温度差(傾圧性)、台風は水蒸気の凝結の潜熱です。だから温帯低気圧には前線があり、台風にはありません。台風は熱帯低気圧の記事で扱います。
Q. 「上層トラフの東側で発達」の理屈を短く説明すると?
A. トラフの底には正の渦度があり、それが西風で東へ運ばれるトラフ前面では渦度が増えます。渦度が増えるのに見合った上層の発散が起こり、気柱の質量が減って地上気圧が下がり、地上で収束・上昇流が強まって低気圧が発達します。
Q. 前線の位置はどう決めますか?
A. 温度傾度の大きい帯の暖気側の縁です。天気図では等圧線の折れ曲がり(気圧の谷)、風向の急変、850hPaの相当温位の集中帯の南縁を目安にします。
Q. 偏西風波動の「長波は西進」が理解できません。
A. 波は西風に流されつつ、ロスビー波の性質として西へ進もうとします。西へ進む速さは波長の2乗に比例するので、長い波ほど西進が強く、西風と打ち消し合って停滞したり西へ戻ったりします。
Q. この分野は実技でどれくらい使いますか?
A. 実技の半分はこの分野です。低気圧の発達判定、前線の位置決定、温度移流の読み取り、閉塞の判断、トラフとの位置関係の記述など、毎回必ず出ます。
- 温帯低気圧のエネルギー源は南北の温度差(傾圧不安定)。数千kmの波が数日で発達し、暖気を北へ寒気を南へ運ぶ
- 発達の条件:上層トラフの東側、軸が西へ傾く、前面で暖気移流・後面で寒気移流。閉塞開始が最盛期、軸が垂直で終了
- 前線は温度傾度帯の暖気側の縁、前線面は寒気側へ傾く。温暖前線1/100〜1/300で前方に広い雨、寒冷前線1/50〜1/100で狭く強い雨、通過時の風向は時計回り
- ロスビー波は長波が停滞・西進、短波が東進。トラフ前面が悪天、後面が好天。ブロッキングで同じ天気が続く
- 高気圧は温暖(背が高い:太平洋高気圧)と寒冷(背が低い:シベリア高気圧)。気団4つと季節
出典:気象庁「予報用語」「天気図の見方」、気象業務支援センター「気象予報士試験 過去の試験問題」、小倉義光『一般気象学』、Holton『An Introduction to Dynamic Meteorology』。オリジナル問題の設問・選択肢は当サイト作成です。
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