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こんにちは!気象予報士ののぶやんです。
【すぐわかる答え】「今季一番の冷え込み」は、その秋〜冬のシーズンに入ってから、いちばん最低気温が低くなることです。気象庁の予報用語に「今季」の定義はなく、「これまでで一番寒い朝」という意味で使われます。10月29日朝は東京11℃・大阪10℃と今季一番の冷え込みになる予想ですが、最低気温が10℃を下回るのは平年(当ブログ集計)で東京11月5日・大阪11月2日ごろ。今年は全国的に「10℃を下回る朝」が遅れています。
10月28日は冬型の気圧配置が強まり、北日本では初雪や積雪が相次ぎました(酸ヶ湯で積雪22cm)。29日の朝は冬型が緩んで晴れる所が多く、放射冷却で冷え込みが強まり、東京の予想最低気温は11℃、大阪は10℃と「今季一番の冷え込み」になる見込みです(日本気象協会 tenki.jp、28日)。東京の今季(9月以降)の最低気温は10月18日の13.8℃、大阪は10月23日の14.4℃だったので、予想どおりなら今季最低が更新されます。
この記事では「今季一番の冷え込み」の意味を整理したうえで、気象庁の観測(1968〜2025年)から、47都市で最低気温が初めて10℃・5℃・0℃を下回る日の平年を集計しました。都市を選ぶと、今季いちばん低い最低気温と、平年より早いか遅いかが自動でわかる「今季最低気温チェッカー」つきです。
- 「今季一番の冷え込み」=その秋〜冬のシーズンでいちばん低い最低気温。気象庁の予報用語としての決まった定義はない
- 10月29日朝は東京11℃・大阪10℃の予想で、どちらも今季一番(これまでの今季最低は東京13.8℃、大阪14.4℃)
- 最低気温が初めて10℃を下回る日の平年(1991〜2020年の中央値)は、札幌9月28日、仙台10月16日、名古屋10月28日、大阪11月2日、福岡11月2日、東京11月5日
- 2026年は10月27日までに10℃を下回ったのが47都市中14都市。例年なら下回っている時期の16都市(京都・岡山・熊本など)がまだで、冷え込みの訪れは遅め
- 温暖化や都市化の影響もあって、「初めて10℃を下回る日」は1971〜2000年より平均6日遅くなり、直近10年はさらに約4日遅い
- 今季最低気温チェッカーで、あなたの街の今季一番の冷え込みと平年日を確認できます
今季最低気温チェッカー:あなたの街の今季一番の冷え込みは?
都市を選ぶと、今年9月1日からの最低気温の推移と、今季いちばん低い最低気温(今季一番の冷え込み)、最低気温が10℃・5℃・0℃を初めて下回った日(または平年日)を表示します。グラフの灰色の線は平年(1991〜2020年の日別平均)、青い線が今年の実況です。気象庁の観測を、ページを開くたびに読み込みます(前日までの値)。最低気温は0時〜24時の最低なので、夜に寒気が入った日は朝ではなく夜に最低が出ることもあります。
「今季一番の冷え込み」の意味
| 言葉 | 意味 | 使われ方 |
|---|---|---|
| 今季一番の冷え込み | その秋〜冬のシーズンに入ってから、最低気温がいちばん低くなること | 天気予報やニュースで「この秋一番」「今シーズン一番」とも |
| この秋一番の冷え込み | 秋(9〜11月)に入ってからいちばん低い最低気温 | 10〜11月に多い |
| この冬一番の冷え込み | 冬(12月〜)に入ってからいちばん低い最低気温 | 12月以降のニュースに多い |
| 冷え込む | 日中の暖かさに対し、朝や晩の気温の下がりが大きいこと(気象庁の予報用語) | 「冷え込みが強い」=朝の最低気温が低い |
| 冬日 | 日最低気温が0℃未満の日(気象庁の予報用語) | 表2の「0℃未満」の初日=今季最初の冬日 |
| 放射冷却 | 地表面の熱が放射によって奪われ、気温が下がること(気象庁)。晴れて風の弱い夜に強まる | 冬型が緩んだ翌朝に多い |
「今季一番」は、平年と比べて寒いという意味ではありません。秋はだんだん気温が下がっていく季節なので、10月下旬〜11月は「今季一番の冷え込み」が何度も更新されます。たとえば29日の予想最低気温は、東京11℃・大阪10℃で、10月29日の平年(1991〜2020年の日別平均、当ブログ集計)の東京13.4℃・大阪13.9℃より2〜4℃低い、この時期としては冷えた朝です。どのくらい寒いかは、平年と比べて判断するのがポイントです。
冷え込みが強まるのは、晴れて風が弱く、空気が乾いた夜です。冬型の気圧配置が緩んで移動性高気圧に覆われる日の朝によく起こります(放射冷却とは)。28日の冬型の強まりと、そのあとの晴天が今回の冷え込みの原因です(冬型の気圧配置はいつから?)。
47都市:最低気温が10℃・5℃・0℃を初めて下回る日(平年)と2026年
| 都市 | 10℃未満の平年日 | 2026年に初めて10℃未満 | 5℃未満の平年日 | 0℃未満の平年日 | 今季の最低(10月27日まで) |
|---|---|---|---|---|---|
| 札幌 | 9月28日 | 10月3日 | 10月18日 | 11月13日 | 4.4℃(10月22日) |
| 青森 | 9月28日 | 10月4日 | 10月25日 | 11月19日 | 6.3℃(10月18日) |
| 盛岡 | 9月25日 | 9月30日 | 10月13日 | 11月6日 | 3.1℃(10月23日) |
| 仙台 | 10月16日 | 10月18日 | 11月5日 | 12月5日 | 7.6℃(10月23日) |
| 秋田 | 10月5日 | 10月4日 | 10月31日 | 11月27日 | 8.5℃(10月18日) |
| 山形 | 10月1日 | 10月4日 | 10月24日 | 11月20日 | 4.6℃(10月23日) |
| 福島 | 10月10日 | 10月18日 | 11月1日 | 11月26日 | 6.9℃(10月23日) |
| 水戸 | 10月15日 | 10月18日 | 11月4日 | 11月27日 | 8.4℃(10月23日) |
| 宇都宮 | 10月15日 | 10月23日 | 11月2日 | 11月28日 | 9.0℃(10月23日) |
| 前橋 | 10月20日 | 10月23日 | 11月11日 | 12月13日 | 9.3℃(10月23日) |
| 熊谷 | 10月20日 | まだ | 11月12日 | 12月10日 | 10.7℃(10月23日) |
| 千葉 | 11月5日 | まだ | 11月29日 | 12月末まで下回らない年が多い | 14.4℃(10月23日) |
| 東京 | 11月5日 | まだ | 12月3日 | 12月末まで下回らない年が多い | 13.8℃(10月18日) |
| 横浜 | 11月8日 | まだ | 12月2日 | 12月末まで下回らない年が多い | 15.1℃(10月23日) |
| 新潟 | 10月19日 | 10月18日 | 11月13日 | 12月26日 | 8.4℃(10月18日) |
| 富山 | 10月19日 | 10月23日 | 11月13日 | 12月19日 | 9.7℃(10月23日) |
| 金沢 | 10月25日 | まだ | 11月18日 | 12月29日 | 11.8℃(10月23日) |
| 福井 | 10月16日 | まだ | 11月12日 | 12月21日 | 10.1℃(10月23日) |
| 甲府 | 10月18日 | まだ | 11月4日 | 11月30日 | 10.8℃(10月18日) |
| 長野 | 10月6日 | 10月8日 | 10月25日 | 11月17日 | 5.1℃(10月23日) |
| 岐阜 | 10月26日 | まだ | 11月17日 | 12月18日 | 13.2℃(10月16日) |
| 静岡 | 11月3日 | まだ | 11月25日 | 12月23日 | 16.0℃(10月18日) |
| 名古屋 | 10月28日 | まだ | 11月19日 | 12月25日 | 14.0℃(10月16日) |
| 津 | 11月1日 | まだ | 11月25日 | 12月末まで下回らない年が多い | 13.8℃(10月16日) |
| 彦根 | 10月23日 | まだ | 11月17日 | 12月25日 | 11.9℃(10月8日) |
| 京都 | 10月26日 | まだ | 11月18日 | 12月23日 | 12.8℃(10月8日) |
| 大阪 | 11月2日 | まだ | 12月3日 | 12月末まで下回らない年が多い | 14.4℃(10月23日) |
| 神戸 | 11月7日 | まだ | 12月4日 | 12月末まで下回らない年が多い | 15.5℃(10月23日) |
| 奈良 | 10月16日 | まだ | 11月8日 | 12月9日 | 11.7℃(10月8日) |
| 和歌山 | 10月30日 | まだ | 11月27日 | 12月末まで下回らない年が多い | 13.9℃(10月8日) |
| 鳥取 | 10月16日 | 10月18日 | 11月16日 | 12月25日 | 9.7℃(10月18日) |
| 松江 | 10月21日 | まだ | 11月16日 | 12月25日 | 11.8℃(10月23日) |
| 岡山 | 10月24日 | まだ | 11月18日 | 12月25日 | 12.0℃(10月8日) |
| 広島 | 10月26日 | まだ | 11月20日 | 12月31日 | 14.1℃(10月15日) |
| 下関 | 11月16日 | まだ | 12月12日 | 12月末まで下回らない年が多い | 14.5℃(10月15日) |
| 徳島 | 11月4日 | まだ | 11月29日 | 12月末まで下回らない年が多い | 15.2℃(10月16日) |
| 高松 | 10月27日 | まだ | 11月21日 | 12月31日 | 13.5℃(10月8日) |
| 松山 | 10月27日 | まだ | 11月24日 | 12月末まで下回らない年が多い | 13.7℃(10月8日) |
| 高知 | 10月29日 | まだ | 11月22日 | 12月17日 | 13.0℃(10月8日) |
| 福岡 | 11月2日 | まだ | 12月5日 | 12月末まで下回らない年が多い | 14.1℃(10月15日) |
| 佐賀 | 10月27日 | まだ | 11月21日 | 12月16日 | 12.2℃(10月15日) |
| 長崎 | 11月11日 | まだ | 12月3日 | 12月末まで下回らない年が多い | 14.1℃(10月15日) |
| 熊本 | 10月23日 | まだ | 11月16日 | 12月11日 | 11.4℃(10月15日) |
| 大分 | 10月27日 | まだ | 11月22日 | 12月29日 | 14.2℃(10月15日) |
| 宮崎 | 10月28日 | まだ | 11月23日 | 12月19日 | 13.3℃(10月17日) |
| 鹿児島 | 11月11日 | まだ | 12月6日 | 12月末まで下回らない年が多い | 16.3℃(10月15日) |
| 那覇 | 下回らない年が多い | まだ | 下回らない年が多い | 12月末まで下回らない年が多い | 22.3℃(10月16日) |
最低気温が10℃を下回る日の平年は、北海道・東北北部で9月下旬〜10月上旬、関東・東海・近畿の大都市では10月下旬〜11月上旬、鹿児島・長崎・下関などでは11月中旬です。那覇は12月末までに10℃を下回らない年がほとんどです。服装や暖房の目安としては、「最低気温10℃」は朝晩にコートやヒーターが欲しくなるライン(最低気温10度・15度の服装、暖房はいつから?)、「0℃」は霜や路面の凍結が始まるライン(初霜はいつ?)です。
| 最低気温 | 朝晩の体感 | 服装・暮らしの目安 |
|---|---|---|
| 10℃前後 | はっきり寒い | コートや薄手のダウン。暖房を使い始める人が増える |
| 5℃前後 | 冬の寒さ | 厚手のコート・手袋。結露や乾燥が増える |
| 0℃未満(冬日) | 真冬の寒さ | 霜・路面の凍結。水道管の凍結にも注意 |
2026年は「10℃を下回る朝」が遅い
10月27日までに最低気温が10℃を下回ったのは、47都市のうち14都市(札幌・青森・盛岡・仙台・秋田・山形・福島・水戸・宇都宮・前橋・新潟・富山・長野・鳥取)でした。このうち平年より早かったのは秋田と新潟(1日早い)だけで、残り12都市は平年より2〜8日遅く、福島と宇都宮は8日遅れでした。
さらに、例年なら半分以上の年で10℃を下回っている時期(平年日が10月27日以前)なのに、まだ10℃を下回っていない都市が16都市あります。熊谷(平年10月20日)、金沢(10月25日)、福井(10月16日)、甲府(10月18日)、岐阜(10月26日)、彦根(10月23日)、京都(10月26日)、奈良(10月16日)、松江(10月21日)、岡山(10月24日)、広島(10月26日)、高松・松山・佐賀・大分(10月27日)、熊本(10月23日)です。福井(10.1℃)、甲府(10.8℃)、熊谷(10.7℃)はあと一歩でした。
今年は強いエルニーニョ現象が続いていて、秋の気温への影響は「エルニーニョなのに寒いのはなぜ?」で検証しています。一方で、気象庁は北日本で11月はじめに「かなりの低温」になる可能性を発表していて(低温の早期天候情報 2026)、遅れていた冷え込みが一気に進む可能性もあります。
データ検証:「初めて10℃を下回る日」は温暖化でどれだけ遅くなった?
| しきい値 | 1991〜2020年は1971〜2000年より | 1991〜2020年で遅くなった都市 | 直近10年(2016〜2025年)は1991〜2020年より | 直近10年で遅くなった都市 |
|---|---|---|---|---|
| 最低気温10℃未満 | 平均6.3日遅い | 46都市中46 | さらに平均3.7日遅い | 46都市中39 |
| 最低気温5℃未満 | 平均6.3日遅い | 46都市中46 | さらに平均4.2日遅い | 46都市中38 |
| 最低気温0℃未満 | 平均7.0日遅い | 33都市中32 | さらに平均3.6日遅い | 29都市中23 |
1971〜2000年と1991〜2020年の比較では、10℃・5℃を初めて下回る日が46都市すべてで遅くなり、平均で約6日遅れていました。直近10年はさらに約4日遅く、1971〜2000年と比べると、最低気温が初めて10℃・5℃を下回る日は10日ほど遅くなった計算です(直近10年は10年分の中央値なので、ばらつきが大きい点に注意)。たとえば大阪の10℃未満は10月28日(1971〜2000年)→11月2日(平年)→11月6日(直近10年)、福岡は10月25日→11月2日→11月6日と遅れています。
ただし東京は、10℃未満が11月2日→11月5日と遅れた一方、直近10年は10月31日と少し早く出ています。年ごとのばらつきが大きいため、10年程度の中央値は前後しやすいことにも注意が必要です。
ほかのツールで寒さを調べる
都道府県ごとの気温を月別に比べられるツールです(11月の平均気温)。
東京の「去年の今ごろ」と今年の気温の比較です。
読み込み中…
10月29日の東京の過去の天気は次のツールで見られます。
今日いちばん寒い場所は「今日の日本一寒い場所」、気圧の変化は「今日の気圧の変化」、過去の日付の天気は「過去の天気検索」で調べられます。
冷え込む朝の注意点
- 朝と昼の気温差:晴れて冷え込む日は昼に気温が上がり、1日の気温差が10℃を超えることも。脱ぎ着しやすい服装で(セーター・コート・ダウンはいつから?)
- 暖房と乾燥:暖房を使い始めると室内が乾燥しやすい(加湿器はいつから?)
- 霜・路面の凍結:最低気温が3℃前後でも、晴れた朝は地面付近が0℃以下になり霜が降りることがある
- 家庭菜園・植物:寒さに弱い鉢植えは、10℃を下回る前に室内へ
よくある質問
Q. 「今季一番の冷え込み」とはどういう意味ですか?
その秋〜冬のシーズンに入ってから、最低気温がいちばん低くなることです。気象庁の予報用語としての決まった定義はなく、「これまでで一番寒い朝」という意味で使われます。平年より寒いという意味ではありません。
Q. 10月29日の朝はどのくらい冷え込みますか?
日本気象協会(tenki.jp、10月28日)によると、予想最低気温は東京11℃、大阪10℃で、どちらも今季一番の冷え込みになる見込みです。これまでの今季最低は東京13.8℃(10月18日)、大阪14.4℃(10月23日)でした。
Q. 最低気温が10℃を下回るのはいつごろですか?
1991〜2020年の中央値(当ブログ集計)では、札幌9月28日、仙台10月16日、名古屋10月28日、大阪11月2日、福岡11月2日、東京11月5日ごろです。記事内のチェッカーで47都市を確認できます。
Q. 今年は冷え込みが遅いのですか?
2026年は10月27日までに最低気温が10℃を下回ったのが47都市中14都市で、そのうち12都市は平年より遅い日付でした。例年なら半分以上の年で下回っている時期の16都市もまだで、全体として冷え込みの訪れは遅めです。
Q. 冷え込みの始まりは昔より遅くなっていますか?
はい。最低気温が初めて10℃・5℃を下回る日は、1991〜2020年の中央値が1971〜2000年より平均約6日遅く、直近10年はさらに約4日遅くなっています。
Q. 「今季一番の冷え込み」はなぜ晴れた朝に多いのですか?
晴れて風が弱い夜は、地面の熱が宇宙へ逃げる放射冷却が強まり、朝の気温が大きく下がるためです。冬型の気圧配置が緩んで移動性高気圧に覆われた日の朝によく起こります。
Q. 東京で最低気温が0℃を下回るのはいつですか?
1991〜2020年は、12月31日までに東京で最低気温が0℃を下回らなかった年が半分以上でした。ただし直近10年(2016〜2025年)の中央値は12月29日で、年末に0℃を下回る年も増えています。
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- 今季一番の冷え込みとは?(この記事)
- 「今季一番の冷え込み」=シーズンでいちばん低い最低気温。平年より寒いとは限らない
- 10月29日朝は東京11℃・大阪10℃の予想で今季一番
- 最低気温10℃未満の平年日は東京11月5日・大阪11月2日・名古屋10月28日・札幌9月28日
- 2026年は10℃未満が47都市中14都市にとどまり、冷え込みは遅め
- 最低気温が初めて10℃を下回る日は、1971〜2000年より約10日遅くなった
出典:気象庁「過去の気象データ検索」(47都市の日最低気温、1968〜2026年)、気象庁「予報用語」、日本気象協会 tenki.jp(2026年10月28日)。平年日・変化の集計、図表、ツールは当ブログによるものです(平年日は気象庁の平年値ではなく、当ブログが日別値から求めた中央値)。


