11月8日 熊本で震度4(宇土・宇城・熊本市南区)震源は天草・芦北地方なのになぜ?令和8年熊本地震の震央から約8km【地震カウンター】

熊本の地震(11月8日)の震央付近の年別地震回数のイメージ 気象

こんにちは!気象予報士ののぶやんです。日曜日の午前中、熊本県の宇土市・宇城市・熊本市南区などで強い揺れがありました。まずは身のまわりの安全を確認してください。

【すぐわかる答え】11月8日10時53分ごろ、熊本県天草・芦北地方(北緯32.6度・東経130.6度)の深さ約10kmでM4.3の地震があり、熊本市南区・宇土市・宇城市で震度4を観測しました。津波の心配はありません。震央地名は「天草・芦北地方」ですが、場所は八代海(不知火海)の北の端、宇城市不知火町の沿岸付近で、7月28日の令和8年熊本地震(M7.1)の震央から約8km西です。天草市(本渡)からは約40km、上天草市(大矢野)からも約17km離れていて、天草市・上天草市は震度2でした。震央から10km以内でM4以上の地震は8月13日以来、約3か月ぶりです。

気象庁によると、震源の深さは約10km、地震の規模(マグニチュード)は4.3。熊本市南区(城南町)、宇土市(浦田町)、宇城市(松橋町・不知火町・豊野町)の5観測点で震度4、八代市・熊本市中央区・西区・御船町・嘉島町・甲佐町・美里町・氷川町・山都町・西原村・高森町、長崎県の雲仙市・南島原市などで震度3を観測しました。28分後の11時21分にもほぼ同じ場所でM2.8(最大震度1)の地震が起きています。

この記事では、気象庁の今回の震度データ(9県・291観測点)と、1919年以降の震度データベースから、「なぜ天草・芦北地方の地震で熊本市や宇土・宇城が揺れたのか」「令和8年熊本地震とは関係があるのか」「このあと続くのか」を確かめます。いまの地震回数を自動で数えるカウンターと、あなたの市区町村の震度がわかるツールつきです。

この記事の結論(30秒で読める版)
  • 11月8日10時53分、熊本県天草・芦北地方の深さ約10kmでM4.3。熊本市南区・宇土市・宇城市で震度4。津波なし
  • 震度1以上は9県・134市区町村・291観測点。震度4が5観測点、震度3が22観測点
  • 震央は「天草・芦北地方」の北東の端(宇城市不知火町の沿岸付近)。天草市(本渡)までは約40km、上天草市(大矢野)でも約17km離れていて震度2。強く揺れたのは震央から約3〜18kmの宇城・宇土・熊本市南区
  • 7月28日の令和8年熊本地震(M7.1)の震央から約8km西。震央から10km以内の地震は7月108回→8月63回→9月14回→10月12回と減ってきたが、2016年の熊本地震より前(年1回程度)よりはまだ多い
  • 10km以内でM4以上は8月13日以来、約3か月ぶり。10km以内で震度4以上も8月4日以来
  • この範囲の過去のM4以上のうち、大地震の直後1週間を除く11回では、7日以内により大きな地震は0回(過去の集計で、今後を予測するものではありません)。浅い地震は真上が強く揺れるので、念のため1週間程度は同じくらいの揺れに備えて
  • 地震カウンターで今回のあとの回数を自動で確認できます

▶ いまの地震回数と、あなたの市区町村の震度をチェック

11月8日の熊本の地震の概要(8日18時現在)

項目内容
発生2026年11月8日(日)10時53分ごろ
震央地名熊本県天草・芦北地方(北緯32.6度・東経130.6度。八代海の北の端、宇城市不知火町の沿岸付近)
深さ・規模約10km・M4.3
最大震度4:熊本市南区、宇土市、宇城市
震度3熊本県 熊本市中央区・西区、八代市、美里町、西原村、御船町、嘉島町、甲佐町、山都町、氷川町、高森町、長崎県 雲仙市、南島原市
震度2熊本市東区・北区、玉名市、山鹿市、菊池市、人吉市、水俣市、天草市、上天草市、阿蘇市、芦北町など、長崎県島原市・諫早市、福岡・佐賀・大分・宮崎・鹿児島の各県の一部
震度1以上の範囲9県(熊本・長崎・福岡・佐賀・大分・宮崎・鹿児島・山口・高知)134市区町村、291観測点
津波この地震による津波の心配はありません
その後11時21分にほぼ同じ場所でM2.8(最大震度1)
11月8日10時53分ごろの地震(気象庁「震源・震度情報」10時56分発表から作成)

交通機関・ライフラインなどの最新の状況は、各事業者・自治体の発表や報道で確認してください。

地震カウンター:震度4のあと、地震は続いている?

ページを開くたびに気象庁の最新の地震情報を読み込み、今回の震央から10km以内で起きた震度1以上の地震を自動で数えます。下の月別グラフで、7月の令和8年熊本地震からの減り方と比べてみてください。県と市区町村を選ぶと、今回の地震でのその場所の震度もわかります。

熊本 震度4のあと いまの状況(11月8日10時53分 M4.3)
読み込み中…
あなたの市区町村の震度は?(11月8日10時53分の地震)
読み込み中…
一覧にない市区町村は、震度1未満だったか、震度の観測点がないところです。
「いまの状況」は気象庁の地震情報(震源・震度情報)をページを開くたびに読み込み、震源が今回の震央(北緯32.6度・東経130.6度)から10km以内の震度1以上の地震を数えます。月別グラフの7〜11月6日は気象庁の震度データベースから当ブログが集計した回数で、11月7日以降は開いた時点の地震情報から自動で加えます(11月7日以降は気象庁の速報の0.1度単位の位置で判定するため、震度データベースの集計とは範囲が少し異なります。気象庁の一覧は直近の約200件のため、古い地震は数日で外れます)。

グラフを見ると、この範囲の地震は7月(28日以降の4日間)に108回、8月は63回と多かったのが、9月は14回、10月は12回と、ひと月あたり十数回まで減っていました。11月は6日までは0回で、今回のM4.3は、落ち着きつつあった中で起きた、やや大きめの地震です。

震度の分布:291観測点のうち震度4は5か所

震度観測点の数おもな場所
45熊本市南区城南町、宇土市浦田町、宇城市松橋町・不知火町・豊野町
322宇城市三角町・小川町、熊本市中央区・西区、八代市(7観測点)、美里町、西原村、御船町、嘉島町、甲佐町、山都町、氷川町、高森町、雲仙市、南島原市
283熊本県の各地(天草市・上天草市・水俣市・芦北町を含む)、長崎県島原市・諫早市、福岡・佐賀・大分・宮崎・鹿児島の各県の一部
1181熊本(荒尾市・苓北町など)・福岡・佐賀・長崎・大分・宮崎・鹿児島・山口・高知の各県
合計2919県・134市区町村
今回の地震の震度別の観測点数(気象庁「震源・震度情報」から当ブログ集計。*印の自治体・防災科研の観測点を含む)

震度4の5観測点は、すべて震央から約3〜18kmの範囲です。熊本市でも、震央に近い南区(城南町)が4、中央区・西区が3、東区・北区が2と、南西の震央に近いほど強く揺れました。長崎県の雲仙市・南島原市が震度3になったのは、震央から有明海をはさんで西へ約25〜40kmと、海の向こうでも比較的近いためです。

お住まいの市町村が過去にどれくらい揺れてきたかは、宇城市・宇土市・熊本市・八代市の地震リスクページ(過去の震度別の回数、30年以内に震度6弱以上の確率、地盤)で確認できます。熊本市の区ごとの違いは熊本市5区 地震で揺れやすい区ランキングにまとめています。

なぜ「天草・芦北地方」の地震で熊本市や宇土・宇城が揺れたのか

ニュースで「震源は天草・芦北地方」と聞いて、天草の島々で起きたと思った方もいるかもしれません。でも実際に強く揺れたのは、熊本市南区・宇土市・宇城市でした。理由は「震央地名」の決め方にあります。

気象庁は、震央(震源の真上の地表の点)の場所を、全国を細かく区切った「震央地名」で発表します。「熊本県天草・芦北地方」は、天草の島々だけでなく、八代海(不知火海)とその沿岸を含む広い区域です。今回の震央(北緯32.6度・東経130.6度)は、この区域の北東の端、宇城市不知火町の沿岸付近にあたり、すぐ東は「熊本県熊本地方」の区域です。

日奈久断層帯(模式)布田川断層帯(模式)半径10km八代海(不知火海)3熊本市中央区4熊本市南区城南4宇土市4宇城市松橋4宇城市豊野4宇城市不知火3宇城市三角2上天草市大矢野3八代市今回 M4.37/28 M7.1(令和8年熊本地震)2016/4/16 M7.3← 天草市(本渡)は約41km西で震度2震度4震度3震度2点線=断層
今回の震央(気象庁発表の0.1度単位の位置)と、震度を観測したおもな市町(市役所・支所付近の位置)、令和8年熊本地震・2016年熊本地震の震央。海岸線は省略、断層帯の線は位置関係を示す模式です(気象庁 地震情報・震度データベースから当ブログ作成)
場所震央からの距離(目安)今回の震度
宇城市不知火町約3km4
宇城市松橋町約8km4
八代市(市役所付近)約10km3
宇土市約11km4
熊本市南区城南町約17km4
宇城市豊野町約17km4
上天草市(大矢野)約17km2
熊本市中央区(市役所付近)約25km3
天草市(本渡)約41km2
水俣市約47km2
震央(北緯32.6度・東経130.6度、0.1度単位)からのおおよその距離と震度(距離は当ブログ計算。震央の位置は0.1度単位のため数km程度の誤差があります)

深さ約10kmの浅い地震では、揺れは震央の近くに集中し、距離とともに急に弱くなります。今回も、震央から3〜18kmの宇城・宇土・熊本市南区が震度4、25km離れた熊本市中央区が3、約41kmの天草市が2と、おおむね距離に応じた揺れ方でした。ただし、同じ約17kmでも、熊本市南区城南町・宇城市豊野町は震度4、八代海の対岸の上天草市(大矢野)は震度2と差があります。熊本平野側のやわらかい地盤で揺れが大きくなったことなども影響したとみられます。「天草・芦北地方なのに天草があまり揺れなかった」のは、震央地名の区域が広く、今回の震央が天草から離れた北東の端だったこと(距離)に、地盤の違いが加わったためと考えられます。

ちなみに、10月11日に書いた天草・芦北地方で地震が多いのはなぜ?で紹介したように、天草・芦北地方の地震の多くは八代市南部〜芦北町と水俣市付近で起きています。今回の場所は、そのどちらとも違う、八代海の北の端です。

令和8年熊本地震との関係は?震央から約8km

今回の震央は、7月28日16時27分の令和8年熊本地震(熊本地方、M7.1、深さ16km、最大震度7)の震央(北緯32.625度・東経130.678度)から約8km西です。2016年4月16日の熊本地震の本震(M7.3)の震央からは約23km南西にあたります。

震度データベースで、今回の震央から10km以内を震源とする震度1以上の地震を数えると、次のようになります。

02040601996年:1回1997年:1回1998年:1回1999年:6回2000年:0回20002001年:0回2002年:2回2003年:2回2004年:0回2005年:0回20052006年:0回2007年:0回2008年:1回2009年:3回2010年:0回20102011年:2回2012年:0回2013年:1回2014年:1回2015年:1回20152016年:425回4252017年:30回302018年:17回172019年:13回132020年:8回820202021年:9回92022年:5回2023年:6回2024年:11回112025年:2回2026年:200回2002026今回の震央から10km以内・震度1以上の地震(回/年) 灰=2016年熊本地震、赤=2026年(11月6日まで)1996〜2015年は20年で22回(年1.1回)。2016年と2026年の棒は上が切れています
気象庁「震度データベース検索」(1996年1月〜2026年11月6日)から当ブログ集計。震源の位置で今回の震央(北緯32.6度・東経130.6度)から10km以内を数えています
期間回数1年あたり
1996〜2015年(20年)22回1.1回
2016年(熊本地震の年)425回-
2017〜2025年(9年)101回11.2回
2026年1月1日〜7月28日16時26分3回-
2026年7月28日16時27分〜11月6日197回-
うち9月14回-
うち10月12回-
今回の震央から10km以内を震源とする震度1以上の地震(気象庁「震度データベース検索」から当ブログ集計)

この範囲は、2016年の熊本地震より前は20年で22回、1年に1回ほどしか地震がない場所でした。2016年に425回と急増し、その後の9年も年11回ほどと、熊本地震前の10倍のペースが続いていました。そして2026年は、7月28日の令和8年熊本地震のあとに197回。今回のM4.3は、この一連の活動の範囲内で起きた地震とみるのが自然です(気象庁が今回の地震を令和8年熊本地震の活動に含めるかどうかは、今後の発表で確認してください)。

気象庁は9月24日の発表で、令和8年熊本地震について「最大震度5弱程度以上の地震が発生する可能性は低くなって」いるとしつつ、「平常時より地震発生数の多い状態は当分続きます」と呼びかけています。令和8年熊本地震全体の回数と2016年との比較は、熊本で地震が続くのはなぜ?令和8年熊本地震の余震はいつまでで詳しく検証しています。

3か月ぶりのM4以上。過去の「M4以上のあと1週間」は?

今回の震央から10km以内でM4.0以上の地震は、1919年以降で27回あります(今回を除く)。最後は8月13日8時56分(天草・芦北地方、M4.2、最大震度3)で、今回はこの範囲で約3か月ぶり(87日ぶり)。震央から10km以内を震源とする地震で震度4以上を観測したのも、8月4日5時32分(M4.0)以来です。

では、M4以上の地震のあと、より大きな地震は起きたのでしょうか。27回それぞれについて、その後7日以内に震央から10km以内で起きた地震を数えました。

発生M最大震度7日以内の震度1以上より大きな地震
1948年9月27日4.020回なし
1965年12月8日4.830回なし
1990年11月16日4.231回なし
2016年4月25日4.54110回なし
2016年4月28日4.1458回なし
2016年5月2日4.1347回なし
2018年10月15日4.132回なし
2024年5月31日4.742回なし
2025年4月26日4.230回なし
2026年8月13日 6:214.5323回なし
2026年8月13日 8:564.2322回なし
今回の震央から10km以内で起きたM4.0以上の地震のうち、大きな地震(2016年4月16日のM7.3、2026年7月28日のM7.1)の直後1週間を除く11回と、その後7日以内に震央から10km以内で起きた震度1以上の地震(気象庁「震度データベース検索」から当ブログ集計)

大地震の直後1週間を除いた11回では、7日以内により大きな地震が起きたことは一度もありませんでした。その後の回数は、静かな時期(1948・1965・1990・2018・2024・2025年)は0〜2回、余震が多かった時期(2016年4〜5月、2026年8月)は20〜100回台です。

一方、2016年4月16〜20日や2026年7月28〜29日のように、M7クラスの大地震の直後は、M4以上のあとにより大きな地震が続くことがよくありました(16回中9回)。今回は令和8年熊本地震から3か月以上たってから起きた地震です。ただし、これは過去の集計で、今後を予測するものではありません。地震の予知はできず、過去にそうだったからといって今回も大丈夫とは言い切れません。気象庁は大きな地震のあと「揺れの強かった地域では1週間程度、同程度の地震に注意」と呼びかけています。今回は気象庁から特別な呼びかけは出ていませんが、念のため同じように備えておくと安心です。

震度4はどれくらいの揺れ?

震度人の感じ方屋内のようす
4ほとんどの人が驚く。歩いている人のほとんどが揺れを感じる。眠っている人のほとんどが目を覚ます電灯などのつり下げ物は大きく揺れ、棚にある食器類は音を立てる。座りの悪い置物が倒れることがある
3屋内にいる人のほとんどが揺れを感じる棚にある食器類が音を立てることがある
2屋内で静かにしている人の大半が揺れを感じる電灯などのつり下げ物がわずかに揺れる
気象庁「震度階級関連解説表」から要約

震度4では、建物に大きな被害が出ることはまれですが、棚の上の物や固定していない小さな家具が落ちたり倒れたりすることがあります。震源が浅い地震は、緊急地震速報が揺れに間に合わないことも多く、「ドン」と突き上げるような揺れが突然来ます。

近くの活断層と、大きな地震の可能性

震央の周辺には、地震調査研究推進本部(地震本部)が評価している布田川断層帯と日奈久断層帯が通っています。2016年の熊本地震(M7.3)は、おもに布田川断層帯と日奈久断層帯の北の部分が動いた地震でした。

断層帯(区間)想定される地震の規模30年以内の発生確率
布田川断層帯(宇土区間)M7.0程度不明
布田川断層帯(宇土半島北岸区間)M7.2程度以上不明
日奈久断層帯(日奈久区間)M7.5程度ほぼ0〜6%
日奈久断層帯(八代海区間)M7.3程度ほぼ0〜16%
地震調査研究推進本部「九州地域の活断層の長期評価」(算定基準日2015年1月1日の値)から作成

今回のM4.3が、どの断層とどう関係しているかは、気象庁や地震本部から発表されていません。今回のM4.3は、令和8年熊本地震(M7.1)と比べるとエネルギーは約1万6千分の1ほどです(Mが1違うとエネルギーは約32倍。マグニチュード比較電卓で確認できます)。とはいえ、日奈久断層帯の八代海区間・日奈久区間は全国の主な活断層の中でも確率が高いグループに入っています。今回の揺れを、家の備えを見直すきっかけにしてください。

熊本県で震度1以上を観測した回数を他県と比べたいときは、下のツールが使えます(県内のどこかで震度1以上を観測した回数で、震源が県外の地震も含む数え方です)。

今日からやっておきたいこと

  • 落ちた物・ずれた家具の確認:震度4の地域では、棚の上の物が落ちていることがあります。食器やガラスが割れていたら、靴やスリッパをはいて片付けましょう
  • 寝室の家具の固定:浅い地震は突然強く揺れます。寝ている場所に倒れてくる家具がないか、今夜のうちに確認を
  • 枕元に靴・ライト・スマホの充電:夜中の揺れで停電しても動けるように
  • 水と食料、トイレの備え:1週間分の備蓄の量がわかる計算ツールで家族の分を確認できます
  • 地震の情報の受け取り方を確認:最新の地震は最新の地震情報ページで、震度・震源をまとめて確認できます

地震と天気は直接の関係はありませんが、雨が続いたあとの地盤や、気温が下がる夜の避難には注意が必要です。熊本の天気と寒さの目安は熊本の気候と過去の天気、気圧の変化は今日の気圧で確認できます。

よくある質問

Q. 11月8日の熊本の地震の震度とマグニチュードは?
A. 11月8日10時53分ごろ、熊本県天草・芦北地方の深さ約10kmを震源とするM4.3の地震があり、熊本市南区・宇土市・宇城市で震度4、八代市・熊本市中央区・西区・美里町・御船町など熊本県の11市区町村と長崎県雲仙市・南島原市で震度3を観測しました。津波の心配はありません。
Q. 震源が天草・芦北地方なのに、なぜ天草ではなく熊本市や宇土・宇城が揺れたのですか?
A. 「熊本県天草・芦北地方」は、天草の島々だけでなく八代海とその沿岸を含む広い区域です。今回の震央(北緯32.6度・東経130.6度)はその北東の端、宇城市不知火町の沿岸付近で、宇城市・宇土市・熊本市南区の震度4の観測点は震央から約3〜18km、天草市(本渡)は約41km離れていました。浅い地震は震央の近くほど強く揺れるうえ、熊本平野側の地盤が揺れやすいこともあり、宇城・宇土・熊本市南区が震度4、天草市・上天草市は震度2でした。
Q. 令和8年熊本地震と関係がありますか?
A. 今回の震央は、7月28日の令和8年熊本地震(M7.1)の震央から約8km西で、熊本地震のあとに地震が増えた範囲の中です。震央から10km以内の地震は、2016年の熊本地震より前は年1回ほどでしたが、7月28日以降は197回(11月6日まで)起きています。一連の活動の範囲内で起きた地震とみられますが、気象庁の位置づけは今後の発表を確認してください。
Q. 余震や、もっと大きな地震は起きますか?
A. 今回の震央から10km以内で起きた過去のM4以上の地震のうち、大きな地震の直後1週間を除く11回では、その後7日以内により大きな地震は起きていません。ただしこれは過去の集計で、地震の予知はできないため、揺れの強かった地域では1週間程度、同じくらいの揺れに備えてください。
Q. この場所でM4以上の地震は珍しいですか?
A. 震央から10km以内のM4以上は1919年以降で27回(今回を除く)あり、そのうち21回が2016年の熊本地震と2026年の令和8年熊本地震の時期です。今回は8月13日のM4.2以来、約3か月ぶりでした。
Q. 震度4ではどんな被害が出ますか?
A. 気象庁の震度階級関連解説表では、震度4はほとんどの人が驚き、つり下げ物が大きく揺れ、座りの悪い置物が倒れることがある揺れです。建物の大きな被害はまれですが、棚の上の物が落ちることがあります。
Q. 近くの活断層は危ないのですか?
A. 震央の周辺には布田川断層帯と日奈久断層帯があり、地震本部の長期評価では、日奈久断層帯の八代海区間が30年以内にほぼ0〜16%、日奈久区間がほぼ0〜6%と、全国の主な活断層の中で高いグループに入ります。今回の地震とこれらの断層の関係は発表されていませんが、備えを見直すきっかけにしてください。
あわせて読みたい:熊本の地震と最近の地震
時事・季節の天気シリーズ
まとめ
  • 11月8日10時53分、熊本県天草・芦北地方の深さ約10kmでM4.3。熊本市南区・宇土市・宇城市で震度4。津波なし
  • 震央は天草・芦北地方の北東の端(宇城市不知火町の沿岸付近)。震央に近い宇城・宇土・熊本市南区が強く揺れ、遠い天草は震度2
  • 令和8年熊本地震(M7.1)の震央から約8km。この範囲の地震は月十数回まで減っていた中での、この範囲で約3か月ぶりのM4以上
  • 過去のM4以上(大地震直後を除く11回)では、7日以内により大きな地震は0回。ただし予測ではないので、1週間程度は同じくらいの揺れに備えを
  • 近くには日奈久断層帯・布田川断層帯。家具の固定と備蓄を見直すきっかけに

出典:気象庁「地震情報」(2026年11月8日10時53分ごろの熊本県天草・芦北地方の地震 震源・震度情報)、気象庁「震度データベース検索」(北緯32.3〜32.9度・東経130.3〜130.9度、1919年1月〜2026年11月6日)、気象庁「震度階級関連解説表」、気象庁「令和8年熊本地震」に関する発表(2026年9月24日)、地震調査研究推進本部「九州地域の活断層の長期評価」。回数・距離の集計、図表、ツールは当ブログによるものです。

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