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こんにちは!気象予報士ののぶやんです。
10月も下旬。天気予報で「冬型の気圧配置」という言葉を聞くと、いよいよ冬が来たなと感じますよね。北海道や東北の山では雪、日本海側は冷たい雨、太平洋側は乾いた晴れ――。では、冬型の気圧配置は例年いつから始まるのでしょうか。
気象庁の「日々の天気図」には日ごとの説明がありますが、機械的に集計できる形では公開されていないため、この記事では全国16地点の58年分(1968〜2025年)の天気から「冬型の天気分布になった日」を判定し、その年の最初の日を数えました。2026年の分も気象庁の観測から自動で判定するツールをつけています。
- 冬型の天気分布(日本海側で雨、太平洋側で晴れ、日本海側が平年より寒い)の最初の日は、平年(1991〜2020年)の中央値で10月29日。早い年は10月上旬、遅い年は11月下旬
- 最初の冬型は遅くなっている(58年で約2週間、10年あたり約3日。統計的にも有意)。10月23日までに冬型の日があった年は、1968〜1990年は23年中16年(70%)、最近10年(2016〜2025年)は10年中2年(20%)。10月の冬型の日数は1970年代の平均2.2日→2010年代0.8日
- 一方で12月の冬型の日数は年7〜8日でほぼ変わらない。「冬の始まりが遅れ、冬本番は変わらない」形
- 2026年は10月23日までで冬型の日はまだゼロ(10月中旬まで日本海側で25℃前後の日が続いた)。気象庁の1か月予報でも北日本以外は気温が高い見込み
- 冬型カレンダーで、年ごとの冬型の日と、週間予報から見た「冬型らしい日」を確認できます
冬型カレンダー:今年の冬型はもう来た?(58年分+今年は自動判定)
年を選ぶと、10月1日〜12月31日のうち「冬型の天気分布の日」を青で表示し、最初の日と月ごとの日数を平年と比べます。2026年は気象庁の観測データから毎日自動で判定します。下には、気象庁の最新の週間予報から「冬型らしい日」の目安も表示します。
「冬型の気圧配置」とは? 西高東低で日本海側は雪、太平洋側は晴れ
冬型の気圧配置は、大陸にシベリア高気圧、日本の東の海上に低気圧がある「西高東低」の気圧配置です。天気図では日本付近に等圧線が南北に何本も並び(「縦じま」)、その間隔が狭いほど北西の季節風が強く吹きます。
大陸から吹き出す冷たく乾いた空気は、比較的暖かい日本海の上を渡るあいだに熱と水蒸気を補給されて雲(筋状の雲)をつくり、日本海側に雨や雪を降らせます。山を越えた風は水蒸気を落として乾き、太平洋側はからっと晴れます。この記事では、この「日本海側で雨、太平洋側で晴れ、日本海側が寒い」という天気の分布を目印に、冬型の日を判定しています。
高気圧と低気圧の風の向きのしくみは「高気圧は時計回り、低気圧は反時計回り」、冬型のときの天気図の読み方(JPCZ=日本海寒帯気団収束帯を含む)は「気象予報士試験 実技「冬型・JPCZ」」で詳しく解説しています。
データで検証:最初の冬型は平年10月29日ごろ、最近は遅め
| 期間 | 最初の冬型の日(中央値) | 10月 | 11月 | 12月 |
|---|---|---|---|---|
| 1968〜1979年 | 10月20日 | 2.2日 | 5.3日 | 7.7日 |
| 1980〜1989年 | 10月14日 | 3.9日 | 5.1日 | 7.8日 |
| 1990〜1999年 | 10月19日 | 2.2日 | 4.5日 | 6.6日 |
| 2000〜2009年 | 10月21日 | 1.3日 | 4.1日 | 7.9日 |
| 2010〜2019年 | 10月30日 | 0.8日 | 4.1日 | 8.4日 |
| 2016〜2025年(最近10年) | 10月29日 | 0.8日 | 3.5日 | 7.1日 |
| 平年(1991〜2020年) | 10月29日 | 1.4日 | 4.3日 | 7.8日 |
58年分の最初の冬型の日に直線を当てはめると、10年あたり約3日、58年で約17日遅くなっています(統計的に有意)。年代別の中央値は10月14日〜21日の間で揺れていましたが、2010年代は10月30日でした。とくにはっきりしているのが10月の冬型で、1970〜80年代は平均2〜4日あったのが、2010年代以降は1日未満。「10月23日までに冬型の日があった年」は、1968〜1990年が23年中16年(70%)、1991〜2020年が30年中13年(43%)、最近10年は10年中2年(20%)しかありません。
一方、12月の冬型の日数は、どの年代も平均7〜8日でほとんど変わりません。秋が長くなり冬の入りが遅れても、12月にはしっかり冬型がやってくる――というのがデータから見える姿です。
※判定の注意:10月上旬に「冬型」と判定された日には、寒冷前線や低気圧が通過した直後の一時的な西高東低の日も含まれます。また平年より何℃低いかの基準を変えると、平年の「最初の日」は1週間ほど前後します(基準−1.0℃なら10月22日、−3.0℃なら11月7日)。ただし「昔より遅くなっている」傾向は、どの基準でも変わりません。
| 年と日付 | |
|---|---|
| 早かった年 | 1968年10月1日、1981年10月2日、1974年10月4日、2003年10月4日、1984年10月5日 |
| 遅かった年 | 1994年11月27日、1975年11月24日、2019年11月20日、2008年11月18日、2011年11月15日 |
| 12月の冬型が多かった年 | 2005年(20日)、1973年・2014年(各16日)、1969年(15日)、2017年(14日) |
冬型の日は、ふだんの日とどれくらい違う?
| 冬型の日(419日) | それ以外の日(1,716日) | |
|---|---|---|
| 新潟の降水量(1日平均) | 10.0mm | 6.6mm |
| 金沢の降水量(1日平均) | 15.0mm | 7.9mm |
| 新潟の最高気温(平均) | 7.3℃ | 12.8℃ |
| 東京の日照時間(1日平均) | 7.7時間 | 4.8時間 |
| 東京の最高気温(平均) | 13.0℃ | 15.3℃ |
冬型の日の東京は「よく晴れているのに寒い」日。日照時間は平均7.7時間とほかの日の1.6倍ですが、北西の風が吹くので、平年との差で比べると最高気温は約1.3℃低くなります。洗濯物はよく乾く一方、空気が乾燥して火災も起きやすくなる時期です。
| 年 | 最初の冬型の日 | 新潟 | 金沢 | 東京 | 大阪 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2025年 | 10月28日 | 雨後曇時々晴 1mm | 雨後曇時々晴 4mm | 晴時々曇 21.4℃ | 晴一時曇 19.3℃ |
| 2024年 | 11月7日 | 曇時々晴 0mm | 曇時々雨 13.5mm | 快晴 18.0℃ | 晴後一時曇 17.2℃ |
| 2023年 | 11月13日 | 晴時々曇 1mm | 雨時々曇 10.5mm | 晴時々曇 15.6℃ | 曇時々雨後晴 12.6℃ |
| 2022年 | 10月18日 | 曇時々雨 3.5mm | 曇時々雨一時晴 0mm | 曇 18.8℃ | 晴時々曇 22.9℃ |
| 2021年 | 10月23日 | 曇時々雨 2mm | 雨後曇一時晴 0mm | 快晴 19.2℃ | 晴 19.7℃ |
| 2020年 | 10月24日 | 雨時々曇 20.5mm | 雨時々曇一時晴 19.5mm | 晴 21.2℃ | 晴 19.8℃ |
| 2019年 | 11月20日 | 曇時々雨 0mm | 雨時々曇 6.5mm | 晴後一時曇 15.9℃ | 晴 14.3℃ |
| 2018年 | 10月30日 | 曇時々晴一時雨 27mm | 曇時々雨 17mm | 晴 22.9℃ | 晴 20.5℃ |
| 2017年 | 10月30日 | 曇時々雨 4mm | 曇時々雨 1mm | 快晴 18.9℃ | 晴一時曇 17.8℃ |
| 2016年 | 10月29日 | 曇時々雨後一時晴 5mm | 曇時々雨一時晴 8.5mm | 曇 20.8℃ | 晴 21.6℃ |
2026年はまだ冬型なし:暖かい10月
2026年の10月は、1日から23日まで一度も冬型の天気分布になっていません(10月24日は天気概況の集計待ち)。日本海側9地点の平均最高気温は、10月1日・9〜13日・18日・21日に25〜27℃と、平年(20〜22℃前後)を大きく上回る日が続きました。10月下旬の記録的な暑さは「10月21日以降の真夏日、本土は58年で6回」でもまとめています。
気象庁の1か月予報(10月22日発表)では、平均気温は東日本で高い確率60%、西日本と沖縄・奄美で高い確率70%、北日本は平年並の確率50%。北日本日本海側は「平年に比べ曇りや雨の日が多い」見込みです。最近の傾向どおり、本格的な冬型は11月に入ってからになる可能性が高そうです。冬全体の見通しは「今年は暖冬?2026-27年」、11月の見通しは「11月は暖かい?2026年の1か月予報」をどうぞ。
冬型になると何が起きる? 生活への影響
| 地域 | 天気 | 気をつけたいこと |
|---|---|---|
| 日本海側 | 冷たい雨、山や北部では雪。雷(冬の雷)や突風も | 時雨・あられ、峠道の路面凍結。冬タイヤへの交換は初雪予報の前に |
| 太平洋側 | 晴れて空気が乾燥。北西風が強い | 洗濯物はよく乾くが、火の取り扱い・乾燥肌・のどのケアを |
| 北海道・東北 | 雪の日が増える | 初雪・初積雪。車の雪道対策 |
| 全国 | 朝晩の冷え込みが強まる | 服装・暖房の切り替え、寒暖差による体調管理 |
冬型の最初の頃に東京や近畿で北寄りの強い風が吹くと「木枯らし1号」になります。雪の季節の目安は「初雪はいつ?2026年」、霜は「霜降2026」、暖房の切り替えは「暖房はいつから?」、寒暖差は「寒暖差チェッカー」で確認できます。
新潟の最近の気温を去年と比べると、今年の秋の暖かさがよくわかります。
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都道府県ごとの冬の雪の多さは、下のツールで比較できます(新潟県を初期表示)。
よくある質問
Q. 冬型の気圧配置はいつからですか?
当サイトが1968〜2025年の天気から判定した「冬型の天気分布の日」の最初の日は、平年(1991〜2020年)の中央値で10月29日でした。早い年は10月上旬、遅い年は11月下旬です。本格的に増えるのは11月以降で、12月には平均7〜8日あります。
Q. 冬型の気圧配置とは何ですか?
大陸にシベリア高気圧、日本の東の海上に低気圧がある「西高東低」の気圧配置です。北西の季節風が吹き、日本海側は雨や雪、太平洋側は乾いた晴れになりやすくなります。
Q. 冬型の気圧配置はいつまで続きますか?
一般に12月〜2月が中心で、3月になると冬型の日は減り、移動性高気圧と低気圧が交互に通る春の天気に変わっていきます。
Q. 2026年はもう冬型になりましたか?
10月23日までの観測では、当サイトの判定で冬型の天気分布の日はまだありません。10月中旬まで日本海側で25℃前後の暖かい日が続きました。最新の判定はこの記事の冬型カレンダーで自動更新しています。
Q. 冬型の始まりは遅くなっていますか?
最初の冬型の日の中央値は1980年代の10月14日に対し、2010年代は10月30日でした。10月中の冬型の日数も1970〜80年代の2〜4日から、最近は1日未満に減っています。ただし12月の冬型の日数は年代でほとんど変わりません。
Q. 冬型の気圧配置で太平洋側が晴れるのはなぜ?
日本海で水蒸気を補給して雲をつくった季節風が、山にぶつかって日本海側に雨や雪を降らせ、山を越えると水蒸気を失って乾いた風になるためです。太平洋側は晴れて空気が乾燥します。
Q. 「冬型の天気分布の日」はどうやって判定していますか?
日本海側9地点の5地点以上で日降水量1mm以上、太平洋側7地点の5地点以上で昼間が晴れ、日本海側の平均最高気温が平年より1.5℃以上低い、の3つを満たす日です。天気図そのものではなく、冬型に典型的な天気の分布から判定しています。
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- 冬型の気圧配置はいつから?(この記事)
- 冬型(西高東低)になると日本海側は雨・雪、太平洋側は乾いた晴れ
- 天気の分布から判定した最初の冬型の日は、平年の中央値で10月29日。早い年は10月上旬、遅い年は11月下旬
- 冬の入りは昔より遅くなっている(58年で約2週間。10月23日までに冬型があった年:1968〜1990年は70%、最近10年は20%)。一方、12月の冬型は年7〜8日で変わらない
- 2026年は10月23日までで冬型ゼロ。本格的な冬型は11月に入ってからの可能性が高い
- 冬型カレンダーで今年の判定(自動更新)と週間予報の「冬型らしい日」をチェック
出典:気象庁「過去の気象データ」(16地点の日別値 1968〜2025年、2026年10月の日別値。当サイトのデータベースから集計)、気象庁「天気予報」(府県週間予報)、気象庁「1か月予報」(2026年10月22日発表)、気象庁「予報用語」。「冬型の天気分布の日」の判定は当サイトの基準による。

