こんにちは!気象予報士ののぶやんです。
「秋分の日は昼と夜の長さが同じ」——学校でそう習いましたよね。ところが2026年9月23日(秋分の日)の東京の日の出は5時29分、日の入りは17時37分。昼の長さは12時間8分で、夜より16分も長いんです。今日のYahoo!リアルタイム検索でも「昼と夜の長さ」がトレンド1位になっていました。
この記事では、秋分の日なのに昼のほうが長くなる2つの理由(「日の出」の決め方と、大気による光の屈折)を図で解説し、本当に昼と夜の長さが同じになる日はいつかを全国51地点で計算しました。あなたの街(現在地でもOK)の日の出・日の入り・昼の長さと「昼と夜が同じになる日」を調べられる計算ツールもつけています。
- 秋分の日は、昼のほうが約8分長い(夜より約16分長い)。2026年9月23日の東京は日の出5時29分・日の入り17時37分で、昼の長さは12時間8分。
- 理由は2つ。①「日の出・日の入り」は太陽の中心ではなく上の縁が地平線に接した時刻で決める ②地平線近くの太陽は大気で光が曲がり(大気差)、実際より約35分角浮き上がって見える。合わせて太陽の直径1.6個ぶん早く昇り、遅く沈む。
- 「秋分=昼夜同じ」は、太陽の中心・大気なしで計算した場合の話。その条件なら東京の9月23日の昼は11時間59分36秒で、ほぼ12時間。
- 本当に昼と夜が同じ(昼が12時間を切る)になるのは、秋は9月27日ごろ、春は3月17〜18日ごろ。南の地域ほど秋は遅く(那覇9月28日・石垣島9月29日)、春は早い。
- 秋分の日は1年で最も日が短くなるペースが速い時期。東京では1日に約2分ずつ昼が短くなり、「秋の日は釣瓶落とし」を実感する季節です。
秋分の日(2026年)はいつ?何時?
2026年の秋分の日は9月23日(水・祝)。天文学的な「秋分」の瞬間は9時05分(国立天文台 暦要項)で、太陽が天球上の赤道(天の赤道)を北から南へ横切る瞬間です。この日を含む前後3日間、9月20日(彼岸の入り)〜26日(彼岸明け)が秋のお彼岸です。
| 年 | 春分の日 | 秋分の日 |
|---|---|---|
| 2025年 | 3月20日 | 9月23日 |
| 2026年 | 3月20日 | 9月23日(秋分 9:05) |
| 2027年 | 3月21日 | 9月23日 |
| 2028年 | 3月20日 | 9月22日 |
| 2029年 | 3月20日 | 9月23日 |
| 2030年 | 3月20日 | 9月23日 |
秋分の日の日付は法律で「秋分日」と決められており、毎年少しずつずれます。2028年は9月22日です。9月23日の天気の傾向(晴れる確率・気温の58年データ)もあわせてどうぞ。
秋分の日なのに昼のほうが長い2つの理由
理由1:「日の出」「日の入り」は太陽の“上の縁”で決めている
国立天文台や気象庁が発表する日の出・日の入りの時刻は、太陽の上の縁が地平線に接した瞬間です。太陽には見た目の大きさ(半径約16分角=月とほぼ同じ)があるので、中心が地平線に来るより少し早く日の出、少し遅く日の入りになります。東京では朝夕それぞれ約1分20秒、合計で約2分40秒、昼が長くなります。
理由2:大気が光を曲げて、太陽が浮き上がって見える(大気差)
太陽の光は、宇宙から地上に届くまでに大気を通ります。空気は上空ほど薄いため、光は密度の変化によって少しずつ曲がり(屈折)、地平線近くでは約35分角、太陽ひとつ分以上も浮き上がって見えます。これを「大気差」といいます。つまり日の出の瞬間、本当の太陽はまだ完全に地平線の下にいるのです。東京ではこの効果だけで朝夕それぞれ約2分50秒、合計約5分50秒、昼が長くなります。
| 日の出・日の入りの決め方(東京・2026年9月23日) | 日の出 | 日の入り | 昼の長さ |
|---|---|---|---|
| 太陽の中心が地平線(大気差なし) | 5:33 | 17:33 | 11時間59分36秒 |
| 太陽の中心+大気差 | 5:30 | 17:36 | 12時間05分22秒 |
| 太陽の上の縁(大気差なし) | 5:32 | 17:34 | 12時間02分14秒 |
| 太陽の上の縁+大気差(国立天文台の定義) | 5:29 | 17:37 | 12時間07分59秒 |
教科書の「秋分の日は昼と夜が同じ」は、1行目の「太陽の中心・大気なし」という理想化した条件の話で、私たちが体験する日の出・日の入り(4行目)では昼が約8分長くなります。夜との差にすると約16分です。
おまけ:「明るい時間」はさらに長い(薄明)
日の入り後もしばらく空が明るいのは、上空の大気が太陽の光を散乱するためです。太陽の中心が地平線の下6度に沈むまでの「市民薄明」を含めると、東京の9月23日に明るい時間は5時04分〜18時03分、約13時間。夜の暗い時間は実質11時間ほどしかありません。星空観測に向く天気の記事では、星が見えるほど暗くなる時刻(天文薄明)も解説しています。
【ツール】あなたの街の日の出・日の入りと「昼と夜が同じになる日」
地点と日付を選ぶと、日の出・日の入り・昼の長さ、その年の「昼が夜より短くなる最初の日(秋)」「昼が夜より長くなる最初の日(春)」、明日の昼の長さの変化、1年間の昼の長さのグラフを表示します。「現在地で計算」ボタンで今いる場所の値も出せます。下の表は全国51地点の秋分の日の比較です。
昼の長さ計算ツール|日の出・日の入り・昼の長さと「昼と夜が同じになる日」
全国51地点:秋分の日の昼の長さと「昼が夜より短くなる最初の日」
本当に昼と夜の長さが同じになる日は?|秋は9月27日ごろ、春は3月17〜18日ごろ
日の出・日の入りの実際の定義で計算すると、昼が12時間を下回る最初の日は、東京で9月27日(昼の長さ11時間59分)。春は3月17〜18日ごろに12時間を超えます(2026年は3月17日、2027年は3月18日)。秋分・春分からそれぞれ約4日ずれるわけです。
| 地点 | 緯度 | 秋分の日の昼の長さ | 12時間との差 | 昼が短くなる最初の日(秋) | 昼が長くなる最初の日(春) |
|---|---|---|---|---|---|
| 札幌 | 43.1° | 12時間09分 | +8.9分 | 9月27日 | 3月18日 |
| 仙台 | 38.3° | 12時間08分 | +8.3分 | 9月27日 | 3月18日 |
| 東京 | 35.7° | 12時間08分 | +8.0分 | 9月27日 | 3月18日 |
| 大阪 | 34.7° | 12時間08分 | +7.9分 | 9月27日 | 3月17日 |
| 福岡 | 33.6° | 12時間08分 | +7.7分 | 9月27日 | 3月17日 |
| 鹿児島 | 31.6° | 12時間08分 | +7.6分 | 9月27日 | 3月17日 |
| 那覇 | 26.2° | 12時間07分 | +7.2分 | 9月28日 | 3月16日 |
| 石垣島 | 24.3° | 12時間07分 | +7.1分 | 9月29日 | 3月16日 |
面白いのは南の地域ほど秋の「昼夜同じ日」が遅いこと。北の地域ほど秋分の日の昼の余分(+8.9分)は大きいのに、秋に昼が短くなるペースも速い(札幌は1日約2分54秒、那覇は約1分32秒)ため、早く12時間を切るのです。赤道に近いほど1年を通して昼の長さが変わりにくく、昼夜が同じになる日は秋分から遠ざかります。
秋分の日は「日が短くなるスピード」が1年で最速
1年の昼の長さの変化をグラフにすると、夏至(最長)と冬至(最短)の前後は変化がゆるやかで、春分・秋分の前後がもっとも急です。東京の場合、夏至(6月21日)は1日で1秒しか変わらないのに、秋分の日は1日に約2分14秒ずつ短くなります。1週間で約16分、1か月で約1時間。「秋の日は釣瓶落とし」ということわざは、日没そのものの速さだけでなく、この日暮れが毎日どんどん早まる感覚をよく表しています。当ブログの天気のことわざ検証(検証8「秋の日は釣瓶落とし」)でもデータで確かめています。
| 日付(東京・2026年) | 日の出 | 日の入り | 昼の長さ |
|---|---|---|---|
| 夏至 6月21日 | 4:25 | 19:00 | 14時間35分 |
| 秋分 9月23日 | 5:29 | 17:37 | 12時間08分 |
| 冬至 12月22日 | 6:47 | 16:32 | 9時間45分 |
| (参考)春分 3月20日 | 5:45 | 17:52 | 12時間07分 |
秋分の日・お彼岸の天気と気温
「暑さ寒さも彼岸まで」と言いますが、2026年は台風25号のあと9月22日に東京で31.2℃の真夏日(台風一過)。本当に彼岸で暑さが終わるのかは、暑さ寒さも彼岸までは本当?51地点58年で検証で詳しく調べています。秋分の日前後の過去の天気は、地点と日付を選ぶと1968年以降の晴れ・雨の割合が出るツールでどうぞ。
昼が短くなると朝晩の気温が下がり、長袖の出番も近づきます。秋の衣替えはいつ?、残暑はいつまで続く?、秋が短いのはなぜ?もあわせてどうぞ。
秋分の日の昼と夜についてよくある質問
Q. 秋分の日は昼と夜の長さが同じではないのですか?
A. 同じではありません。2026年9月23日の東京は日の出5時29分・日の入り17時37分で、昼の長さは12時間8分。昼が夜より約16分長くなります。「同じ」になるのは太陽の中心で日の出を定義し、大気による光の屈折を無視した場合です。
Q. 秋分の日に昼が長くなるのはなぜですか?
A. 日の出・日の入りを太陽の上の縁が地平線に接した時刻で決めていること(約16分角)と、地平線付近の太陽が大気の屈折で約35分角浮き上がって見えること(大気差)の2つが理由です。合わせて朝夕それぞれ約4分、昼が長くなります。
Q. 昼と夜の長さが本当に同じになる日はいつですか?
A. 東京では秋は9月26〜27日(27日に昼が12時間を下回る)、春は3月17〜18日ごろです。札幌から鹿児島まではほぼ同じで、那覇は9月28日、石垣島は9月29日と、南の地域ほど秋は遅くなります。
Q. 昼と夜の長さが同じになる日は1年に何回ありますか?
A. 2回です。春(3月16〜18日ごろ)と秋(9月26〜29日ごろ)。春分の日・秋分の日そのものではなく、春は数日前、秋は数日後になります。
Q. 2026年の秋分は何時ですか?
A. 2026年9月23日9時05分(日本時間)です。この瞬間に太陽が天の赤道を北から南へ横切ります。秋分の日はこの秋分の瞬間を含む日です。
Q. 秋分の日の昼の長さは地域によって違いますか?
A. わずかに違います。北ほど長く、札幌は12時間9分、東京・大阪・福岡は12時間8分、那覇・石垣島は12時間7分です。日の出の時刻は東の地域ほど早く、札幌5時22分・東京5時29分・福岡6時07分・石垣島6時32分です。
Q. 秋分の日を過ぎると昼はどれくらい短くなりますか?
A. 秋分前後は1年で最も変化が速く、東京で1日約2分ずつ短くなります。10月25日には11時間を下回り、冬至の12月22日には9時間45分になります。
Q. 「暑さ寒さも彼岸まで」は本当ですか?
A. 近年は外れることが増えています。秋の彼岸明け(9月27日)以降に真夏日が1日でもあった年の割合は、全国51地点で1970年代の14%から2020年代は66%に増えました。詳しくは暑さ寒さも彼岸までの検証記事で解説しています。
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まとめ
- 秋分の日(2026年9月23日、秋分9:05)の東京は昼12時間8分、夜より約16分長い。
- 理由は①日の出・日の入りを太陽の上の縁で決める ②大気差で太陽が約35分角浮き上がるの2つ。
- 「昼夜同じ」は太陽の中心・大気なしの理想化した計算の話。
- 本当に昼が12時間を切るのは秋は9月27日ごろ(那覇28日・石垣島29日)、春は3月17〜18日ごろ。
- 秋分前後は1日約2分ずつ昼が短くなる、1年でいちばん「釣瓶落とし」の時期。
出典:国立天文台「令和8年(2026)暦要項」「日の出入り(東京)」、国立天文台 暦計算室「暦Wiki」。日の出・日の入り・昼の長さは筆者が天文計算の近似式で計算(国立天文台の発表値との差は1分以内)。

