台風29号(コグマ)の進路予想|日本に来る?10月の似た台風は36個中2個だけ【最新予報マップ】

台風29号の予報進路と南鳥島近海を通った過去の台風のイメージ 気象

こんにちは!気象予報士ののぶやんです。

台風第29号「コグマ」(日本が提案した名前で「こぐま座」の意味)は、いまのところ日本から遠い海の上を進む予報で、本州・沖縄に近づくかどうかはまだわかりません。ただし、過去の似た台風を調べると「10月に南鳥島近海を西へ進んだ台風が、その後日本に近づいた例は36個中2個だけ」でした。台風第29号は10月5日15時にマーシャル諸島で発生しました。【10月9日18時更新】気象庁の9日16時05分の発表では、9日15時の中心は南鳥島近海(北緯19.3度・東経155.6度)で、中心気圧970hPa・最大風速40m/sの「強い」台風です。このあと北西へ進みながら発達し、10〜11日に中心気圧955hPa・最大風速45m/sの「非常に強い」勢力となり、12日15時に小笠原近海(北緯27.6度・東経146.8度)、父島の東およそ460kmまで北北西に進んだあと、13日には向きを北北東に変えて日本の東へ遠ざかる予報です。13日以降の予報が新たに出て、北北東へ向きを変える見通しが示されました。現時点の予報では本州・沖縄に近づく予報にはなっていませんが、12日の暴風警戒域の西の端は父島の東およそ100kmまで迫るため、小笠原は11〜12日を中心に高波や風の強まりに注意が必要です。

いまは日本の東に台風第27号(チョーイワン)、ウェーク島近海に台風第28号(ノロ)もあり、10月としては5年ぶりの「トリプル台風」です(トリプル台風の記事)。「29号は日本に来るの?」「小笠原は大丈夫?」——その疑問に答えるため、元気象庁職員の気象予報士として、気象庁のベストトラック(1951〜2025年の75年分)から、台風第29号と同じ海域・同じ季節を通った台風を1つずつ取り出し、その後どこへ進んだかを確かめました。気象庁の最新の予報を自動で読み込み、過去の台風の進路と重ねて見られるツールも置いたので、旅行や船の予定の判断材料にしてください。

この記事の結論(30秒で読める版)
  • 台風第29号(コグマ)は10月5日15時にマーシャル諸島で発生。気象庁の9日16時05分の発表では、10〜11日に955hPa・最大風速45m/sの「非常に強い」台風となり、12日15時に小笠原近海(父島の東およそ460km)へ進んだあと、13日に北北東へ向きを変えて日本の東へ遠ざかる予報。12日の暴風警戒域は父島の東およそ100kmまで迫るため、小笠原は11〜12日を中心に注意
  • 1951〜2025年に、9月中旬〜11月中旬に南鳥島近海(北緯20〜26度・東経147〜156度)を西寄りに進んだ台風は53個。そのうち日本(南鳥島を除く)の300km以内に近づいたのは8個(15%)
  • 時期で大きく違い、9月は17個中6個(35%)が近づいたのに対し、10月以降は36個中2個(6%)だけ。10月以降の残り34個は、日本(南鳥島を除く)の300km以内に入らなかった
  • 10月に東経160度より東で発生した台風19個も、近づいたのは小笠原の5個だけで、本州・四国・九州・北海道・沖縄・奄美・伊豆諸島に近づいたものは0個
  • ただし「0」ではない。2013年第28号(レキマー)は10月25日に小笠原へ(最低905hPa)、1972年第22号(Kathy)は10月6日に伊豆諸島・関東へ近づいた。5日先の予報は数百kmずれるので、小笠原・伊豆諸島は11〜13日(三連休後半〜週明け)にかけて最新の予報とうねりに注意を

【ツール】台風29号の最新予報+似たコースを通った過去の台風

ツールの上段には、ページを開くたびに気象庁の最新の台風情報を読み込み、台風第29号の予報と、父島・南鳥島・東京までの距離を表示します。地図には、いま発表中の台風(27号・28号・29号)の位置と、29号の予報進路・予報円を橙色で描いています。その下では、同じ海域・同じ季節を通った過去の台風を「比べる台風」「時期」のボタンで切り替えられます。赤い線がその後日本に近づいた台風、青い線が近づかなかった台風です。一覧の行を押すと、その台風の進路が黒く太く表示されます。

台風29号の最新予報と、似たコースを通った過去の台風
気象庁の最新の台風情報を読み込んでいます…

ツールの「10月以降」を押すと、地図の線がほとんど青になり、多くが日本の東(東経146〜154度より東)にとどまって北へ去っていくのがわかります。一方「9月」に切り替えると、赤い線(小笠原・伊豆諸島・関東へ向かった台風)が一気に増えます。同じ場所を通る台風でも、9月と10月では行き先がまるで違うのです。

なぜ10月の台風は日本の東で曲がりやすいのか

台風は自分で進む力が弱く、まわりの風に流されて動きます。夏から9月ごろは、太平洋高気圧が日本の南から東に大きく張り出していて、台風は高気圧の西の縁(ふち)を回るように北上し、日本へ向かいやすくなります。

ところが10月になると、高気圧は東へ縮み、上空の偏西風が南へ下がってきます。南鳥島近海まで来た台風は、早めに偏西風につかまって北〜北東へ向きを変え(転向)、日本の東の海上を通り過ぎることが多くなります。いま日本の東を北上している台風第27号も、7日にかけて北北東へ速度を上げ、6日未明の発表では8日3時には千島の東で温帯低気圧に変わる予報です。

9月ごろ 10月ごろ 偏西風(日本の北を流れる) 太平洋高気圧 日本 高気圧の西の縁を回って日本へ 偏西風(南へ下がってくる) 高気圧(東へ縮む) 日本 日本の東で北へ曲がり、偏西風に乗って北東へ
図:9月と10月の台風の進路の違い(模式図。位置や大きさは正確ではありません)

ただし、偏西風の流れ方や太平洋高気圧の張り出し方は年によって違います。高気圧が西へ張り出したままだと、10月でも台風が西へ進み続けることがあります。1972年第22号(Kathy)や2013年第28号(レキマー)がその例です(後述)。また、28号(ノロ)は9日15時に29号の北北西およそ1,270kmの北緯28.9度・東経148.9度(994hPa)にあり、11日15時までに日本の東で温帯低気圧に変わる予報です。28号の動きやまわりの高気圧の変化が29号の進路予報に影響する可能性もあります(台風どうしの影響は藤原効果の記事)。

データで検証:南鳥島近海を西へ進んだ台風53個のその後

気象庁のベストトラック(台風の6時間ごとの位置と強さの確定値)から、1951〜2025年の9月15日〜11月15日に、北緯20〜26度・東経147〜156度の範囲を西寄りに進んでいた台風を選びました。台風第29号が9日〜11日ごろに通る予報の海域です。その後、台風の中心が国内の気象官署(当サイトで選んだ44地点)から300km以内に入ったかどうかを数えています。

時期台風の数日本に接近
(南鳥島を除く)
本州・四国・
九州・北海道
小笠原伊豆諸島沖縄・奄美
9月15〜30日17個6個(35%)2個6個3個0個
10月1日〜11月15日36個2個(6%)1個1個1個0個
合計53個8個(15%)3個7個4個0個
表1:南鳥島近海(北緯20〜26度・東経147〜156度)を西寄りに進んだ台風のその後(1951〜2025年、気象庁ベストトラックから当サイト集計。1つの台風が複数の地域に近づいた場合はそれぞれに数えている)

53個のうち、沖縄・奄美に近づいた台風は1つもありません。この海域から沖縄へ向かうには、さらに2,000km以上西へ進む必要があり、その前にほとんどの台風が北へ向きを変えるためです。日本に近づいた8個のうち7個は小笠原を経由しており、本州(関東・東海)まで来たのは3個でした。

台風この海域を通った日近づいた地域(日付)最低気圧
1970年第17号(Hope)9月23日小笠原(9月25日)900hPa
1997年第20号(David)9月15日小笠原(9月17日)→伊豆諸島(18日)→関東甲信(19日)945hPa
2005年第17号(サオラー)9月20日小笠原(9月22日)→伊豆諸島・東海(24日)→関東甲信(25日)950hPa
2006年第14号(ヤギ)9月21日小笠原(9月22日)910hPa
2011年第16号(ソンカー)9月15日小笠原(9月17日)→伊豆諸島(18日)970hPa
2014年第17号(カンムリ)9月24日小笠原(9月27日)985hPa
1972年第22号(Kathy)10月2日伊豆諸島・関東甲信(10月6日)980hPa
2013年第28号(レキマー)10月24日小笠原(10月25日)905hPa
表2:南鳥島近海を西寄りに進んだあと、日本(南鳥島を除く)の300km以内に近づいた台風8個(日付は世界時。2000年より前の台風は英語名、2000年以降は気象庁のカタカナ表記)

10月以降で日本に近づいたのは、1972年第22号(Kathy)と2013年第28号(レキマー)の2個だけです。逆に言えば、残りの34個は日本(南鳥島を除く)の300km以内に入りませんでした。10月以降の36個で最も西まで進んだのはKathy(東経136.8度)で、多くは東経146〜154度より西へは進んでいません。

10月に東経160度より東で発生した台風19個のその後

台風第29号のように、10月に東経160度より東(マーシャル諸島〜ウェーク島付近)で発生した台風は、1951〜2025年に19個ありました(75年中13年)。10月に発生した台風全体(281個)の7%にすぎない、珍しい生まれ方です。

台風の数日本に接近
(南鳥島を除く)
本州・四国・
九州・北海道
沖縄・奄美小笠原南鳥島
10月に東経160度より東で発生19個5個(26%)0個0個5個8個
10月に東経160度より西で発生262個95個(36%)41個56個28個16個
10月に発生した台風全体281個100個(36%)41個56個33個24個
表3:10月に発生した台風の発生場所別のその後(1951〜2025年、気象庁ベストトラックから当サイト集計。発生は台風の強さ(最大風速17.2m/s以上)になった最初の時刻・位置)

東経160度より東で生まれた19個のうち、日本に近づいたのは小笠原の5個だけ(1972年第24号Marie・第26号Olga、1997年第24号Joan・第25号Keith、2013年第28号レキマー)。本州・四国・九州・北海道・沖縄・奄美・伊豆諸島に近づいたものはありませんでした。ただし、Joan(最大風速105ノット=約54m/s、905hPa)・Keith(110ノット=約57m/s、910hPa)・レキマー(115ノット=約59m/s、905hPa)は、いずれも「猛烈な」勢力(54m/s以上)まで発達した台風です。遠くで生まれた台風は、海の上を長く進むあいだに発達する時間が長いことにも注意が必要です。

台風29号「コグマ」の名前の意味と、29号まで発生するのは何年ぶり?

台風第29号は10月5日の発生でした。気象庁のベストトラックで数えると、1951年以降で10月5日までに第29号が発生したのは、1965年(10月4日)、1967年(9月18日)、1971年(9月25日)、1994年(10月3日)に続いて5回目、32年ぶりです(日付は世界時)。台風の年間の発生数の平年値(1991〜2020年)は25.1個なので、今年はすでに平年の1年分を超えています。年間の数の記録や、このペースだと何号まで行きそうかは「台風は何号まで発生する?」で詳しく検証しています。

また、29号の名前「コグマ」は、日本が提案した名前で「こぐま座」のことです。台風の名前はアジアの14か国・地域が出した140個を順番に使っていて、日本は星座の名前を出しています(台風の名前の決まり方)。

実例:10月に日本の東から近づいた2つの台風

2013年第28号(レキマー):10月下旬に小笠原へ

レキマーは2013年10月20日に東経161度付近で発生し、西北西へ進みながら中心気圧905hPaの猛烈な台風まで発達しました。24日に南鳥島近海を通過し、25日に小笠原の300km以内に入ったあと、北東へ向きを変えて日本の東へ去りました。このころ、日本の南には第27号(フランシスコ)もあり、2つの台風が並ぶ状況でした。10月下旬でも小笠原には猛烈な台風が近づくことがある、という実例です。

1972年第22号(Kathy):10月上旬に伊豆諸島・関東へ

Kathyは10月2日に南鳥島近海を西へ進み、そのまま西進を続けて、6日に伊豆諸島と関東の300km以内に入りました。10月以降に南鳥島近海を通った36個のうち、本州まで近づいた唯一の例です。最低気圧は980hPaで、強さはそれほどでもありませんでしたが、「10月だから必ず曲がる」とは言い切れないことを示しています。

ほかにも、父島の観測史上1位の最低気圧(932.5hPa、1983年11月)は11月の台風で記録されています(小笠原の台風シーズンの記事)。小笠原では、10〜11月でも台風への備えは続くと考えてください。

台風が近づく地域の数を、地方・都道府県別に見る

参考までに、台風が平年どのくらい各地方に近づいているかを、当サイトの自動更新の表とツールで見ておきましょう(気象庁の統計をもとに毎年自動更新)。

順位地方合計(1951〜2025年)年平均平年値
1沖縄553個7.4個7.7個
2伊豆・小笠原401個5.3個5.4個
3奄美300個4.0個4.3個
4九州南部279個3.7個3.9個
5九州北部257個3.4個3.8個
6東海248個3.3個3.5個
7四国244個3.3個3.3個
8関東甲信238個3.2個3.3個
9近畿235個3.1個3.4個
10中国213個2.8個3個
11東北192個2.6個2.7個
12北陸186個2.5個2.8個
13北海道119個1.6個1.9個
地方別の台風接近数(気象庁・75年間)

都道府県ごとの台風接近数は、次のツールで他の指標(雨・風・地震など)と切り替えながら比べられます。

台風29号の予報の数字を読む(9日16時05分発表に更新)

最新の発表(9日16時05分)では、5日先の14日15時まで予報が出ています。12日15時に父島の東およそ460kmまで北北西に進んだあと、13日15時には北緯32.8度・東経149.0度(日本の東)へ北北東に進み、14日15時には北緯39.9度・東経155.6度(日本のはるか東)へ速度を上げて遠ざかる予報です。勢力のピークは10日15時〜11日15時の955hPa・最大風速45m/s(非常に強い)で、14日には980hPaまで弱まる見込みです。12日15時の予報円の半径は260km、暴風警戒域の半径は360kmで、予報円は父島の東およそ200kmまでかかり、暴風警戒域の西の端は父島までおよそ100kmに迫っています。7日16時20分の発表(12日15時の予報円の半径460km)より予報円が小さくなり、進路の幅が絞られてきました。

日時位置進む向き・速さ中心気圧最大風速(瞬間)強さ父島から
9日15時(実況)南鳥島近海(北緯19.3度・東経155.6度)北西 25km/h970hPa40m/s(55m/s)強い東南東およそ1,620km
10日3時南鳥島近海(北緯20.5度・東経152.9度)西北西 25km/h960hPa40m/s(60m/s)強い東南東およそ1,310km
10日15時南鳥島近海(北緯22.0度・東経150.6度)北西 25km/h955hPa45m/s(60m/s)非常に強い東南東およそ1,020km
11日15時小笠原近海(北緯24.7度・東経147.7度)北西 15km/h955hPa45m/s(60m/s)非常に強い東南東およそ610km
12日15時小笠原近海(北緯27.6度・東経146.8度)北北西 15km/h965hPa40m/s(55m/s)強い東およそ460km
13日15時日本の東(北緯32.8度・東経149.0度)北北東 25km/h975hPa35m/s(50m/s)強い北東およそ910km
14日15時日本のはるか東(北緯39.9度・東経155.6度)北北東 40km/h980hPa30m/s(40m/s)―北東およそ1,890km
表:台風第29号の実況と予報(気象庁 2026年10月9日16時05分発表)。父島からの方位・距離は中心位置までの当ブログ計算値。12日15時の予報円の半径260km・暴風警戒域360km、14日15時は予報円460km・暴風警戒域590km。

ツールの表は開くたびに最新になります。記事を書いた時点(6日7時15分発表)の予報も比較のため残しておきます。ここから2〜3日は、海水温の高い海域をゆっくり進みながら発達する予報です。

日時位置進む向き中心気圧最大風速(瞬間)強さ予報円の半径暴風警戒域
6日6時(実況)マーシャル諸島(北緯12.8度・東経167.4度)北北西・ゆっくり1000hPa18m/s(25m/s)———
7日6時ウェーク島近海(北緯15.2度・東経165.5度)北西992hPa23m/s(35m/s)—105km—
8日3時ウェーク島近海(北緯17.1度・東経162.5度)北西985hPa30m/s(40m/s)—185km240km
9日3時南鳥島近海(北緯18.9度・東経157.8度)西北西970hPa35m/s(50m/s)強い220km310km
10日3時南鳥島近海(北緯21.0度・東経152.9度)西北西955hPa40m/s(60m/s)強い280km390km
11日3時南鳥島近海(北緯24.3度・東経149.2度)北西955hPa40m/s(60m/s)強い330km440km
表4:台風第29号の予報(気象庁 2026年10月6日7時15分発表)。11日3時の予報円の中心から父島までは約770km、東京までは約1,560km(当サイト計算)

6日朝の予報では、11日3時の予報円の中心は、父島の東南東およそ770km、南鳥島の西およそ480kmです。進む向きは7〜8日が「北西」、9〜10日が「西北西」、11日には再び「北西」に変わる予報で、このあと北へ向きを変えるタイミングが、日本への影響を左右する最大のポイントになります。

シナリオ別:29号はこの先どうなる?

過去の似た台風の動きから、考えられる3つのシナリオを整理しました。割合は、10月以降に南鳥島近海を西へ進んだ台風36個の実績です(予報の確率ではありません)。

シナリオ過去の実績(10月以降)日本への影響見分けるポイント
A:日本の東で北へ去る(300km以内に入らない)36個中34個本土・沖縄への直接の影響はなし。小笠原・伊豆諸島や太平洋沿岸にうねり予報の進路が「北北西→北→北東」と変わり、予報円が東経145度より東にとどまる
B:小笠原付近まで来て曲がる36個中1個(2013年レキマー)小笠原で暴風・高波。伊豆諸島・関東沿岸も高波5日先の予報円が父島に重なってくる
C:西へ進み続けて本州へ36個中1個(1972年Kathy)伊豆諸島・関東などで風雨太平洋高気圧が西へ張り出し、予報の進路が西寄りのまま
表5:10月以降に南鳥島近海を西へ進んだ台風36個のその後の分類(1951〜2025年、当サイト集計)

9日夕方の予報では、12日に父島の東およそ460kmまで近づいたあと、13日には北北東へ向きを変える予報になり、進路の形はシナリオA(日本の東で北へ去る)に近づきました。ただし12日15時の予報円の西の端は東経144度付近(父島の東およそ200km)で、見分けるポイントの「予報円が東経145度より東にとどまる」はまだ満たしておらず、父島は予報円・暴風警戒域から300km以内に入っています。ただし5日先の予報はまだずれることがあり、北東への転向が遅れると小笠原に近づくことも考えられます。10〜11日の発表で、予報円の西の端が父島に近づかないか、13日の北北東への転向が予報どおりかに注目してください。

近づく可能性がある島・地域の気候と過去の天気

小笠原や伊豆諸島に旅行・帰省する人は、地点ごとの平年の気候や、過去の同じ日の天気も確認しておくと安心です。父島の気候・南鳥島の気候・八丈島の気候では、10月の平均気温・雨・風の平年値と観測史上の記録を見られます。去年や過去の同じ日の天気は過去の天気を調べるや10月6日の天気の記録、今の空模様はライブカメラ、行楽の服装はおでかけ・服装の天気で調べられます。

台風29号の予報を見るときの注意点

  • 5日先の予報円は大きい:9日16時05分の発表で、14日15時(5日先)の予報円の半径は460km(暴風警戒域は590km)。12日15時は予報円260km・暴風警戒域360kmです。予報円の中心が南鳥島近海でも、実際の進路は東西に数百kmずれることがあります。予報の当たり方は「台風の進路予報はどれくらい当たる?」を参考にしてください。
  • 「近づかない」=「影響がない」ではない:台風の中心が300km以上離れていても、発達した台風からのうねりは1,000km以上先まで届きます。11〜13日(三連休後半〜週明け)にかけて、小笠原・伊豆諸島や関東の太平洋沿岸では高波に注意し、海のレジャーは最新の情報を確認しましょう。
  • 小笠原への船:東京・竹芝と父島を結ぶ「おがさわら丸」は、台風の接近や高波で出港日が変わることがあります。帰りの日程に余裕を持たせ、小笠原海運の運航情報をこまめに確認してください。
  • 27号・28号との関係:28号(ノロ)は9日15時に29号の北北西およそ1,270kmの北緯28.9度・東経148.9度(994hPa)にあり、11日15時までに日本の東で温帯低気圧に変わる予報です。28号の動きやまわりの高気圧の変化は、29号が北東へ曲がるタイミングに影響する可能性があります。28号の予報は越境台風の記事と台風情報まとめで確認できます。
  • 強さの目安:予報では10〜11日に955hPa・最大風速45m/sの「非常に強い」台風になります(12日は965hPa・40m/sの「強い」、13日以降は勢力を落としながら北東へ)。中心気圧と被害の関係は「945hPaはどれくらい強い?」、風速の目安は「飛行機・新幹線は風速何mで止まる?」へ。

最新の予報は、この記事のツール(開くたびに更新)と台風情報まとめ、まだ台風になる前の熱帯低気圧は台風のたまご 最新で確認できます。気圧の変化で体調が気になる人は今日の気圧の変化もどうぞ。

よくある質問

台風29号(コグマ)は日本に来る?

10月9日16時05分の気象庁の発表では、10〜11日に「非常に強い」勢力まで発達し、12日15時に小笠原近海(父島の東およそ460km)へ北北西に進んだあと、13日に北北東へ向きを変えて日本の東へ遠ざかる予報です。現時点の予報では日本の本土・沖縄に近づく予報にはなっていませんが、小笠原は暴風警戒域に近く注意が必要です。1951〜2025年に10月以降に南鳥島近海を西へ進んだ台風36個のうち、その後日本(南鳥島を除く)に近づいたのは2個(6%)でした。ただし5日先の予報は数百kmずれることがあり、最新の予報の確認が必要です。

「コグマ」の意味は?

日本が提案した名前で、「こぐま座」のことです。台風の名前はアジアの14か国・地域が出した140個を順番に使っていて、日本は星座の名前を提案しています。

台風が29号まで発生するのは珍しい?

10月5日までに第29号が発生したのは、1951年以降で1965年・1967年・1971年・1994年に続いて5回目、32年ぶりです。年間の発生数の平年値は25.1個(1991〜2020年)です。

なぜ10月の台風は日本の東で曲がりやすいの?

10月になると太平洋高気圧が東へ縮み、上空の偏西風が南へ下がってくるためです。南鳥島近海まで来た台風は早めに偏西風に乗って北〜北東へ向きを変えやすくなります。9月は17個中6個が日本に近づきましたが、10月以降は36個中2個でした。

小笠原への影響は?

10月に東経160度より東で発生した台風19個のうち、5個は小笠原の300km以内に近づきました。2013年第28号(レキマー)は10月25日に小笠原へ近づき、最低気圧は905hPaでした。中心が離れていてもうねりは届くので、11〜13日(三連休後半〜週明け)にかけて高波に注意してください。

台風27号・28号と関係ある?

28号(ノロ)は9日15時に29号の北北西およそ1,270kmの北緯28.9度・東経148.9度(994hPa)にあり、11日15時までに日本の東で温帯低気圧に変わる予報です。28号の動きやまわりの高気圧の変化が29号の進路予報に影響する可能性があります。27号(チョーイワン)は日本の東を北上し、6日未明の発表では8日3時に千島の東で温帯低気圧に変わる予報です。

「接近」はどういう意味?

気象庁の統計では、台風の中心が国内の気象官署などから300km以内に入ることを「接近」といいます。この記事では、当サイトで選んだ44地点からの距離で同じように数えています。

まとめ
  • 台風第29号(コグマ)は10月5日15時にマーシャル諸島で発生。9日16時05分の発表では10〜11日に955hPa・45m/sの「非常に強い」台風になり、12日に小笠原近海(父島の東約460km)へ進んだあと、13日に北北東へ向きを変えて日本の東へ遠ざかる予報。小笠原は11〜12日を中心に注意
  • 南鳥島近海を西へ進んだ過去の台風53個のうち、日本に近づいたのは8個(15%)。10月以降に限ると36個中2個(6%)
  • 10月に東経160度より東で発生した19個は、本土・沖縄・伊豆諸島に近づいた例は0、小笠原は5個
  • 10月は偏西風が南へ下がり、台風は日本の東で北へ曲がりやすい。ただし1972年Kathy・2013年レキマーのような例外もある
  • 5日先の予報は数百kmずれることがある。小笠原・伊豆諸島や関東の太平洋沿岸は11〜13日のうねりと最新の予報に注意。ツールは開くたびに気象庁の最新情報を表示

出典:気象庁「RSMC Best Track Data」(1951〜2025年)、気象庁「台風情報」(2026年10月6日7時15分発表、10月7日16時20分発表、10月9日16時05分発表ほか)、気象庁「台風の発生数」、気象庁「台風の接近数」、気象庁「台風の番号とアジア名の付け方」。

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