10月に台風は来る?地方別の確率と過去の10月台風一覧|日本への接近は75年中84%、関東は「2年に1回」、上陸は18個|2019年19号・2004年23号・2017年21号【2026年の見通しつき】

10月に台風は来る? アイキャッチ 気象

こんにちは!気象予報士ののぶやんです。

「10月にもなって台風?」——じつは10月は台風の当たり年が多い月です。2019年10月12日の台風19号(東日本台風)は伊豆半島に上陸して関東・東北で記録的な大雨、2017年10月23日の台風21号は静岡に「超大型」で上陸、2004年10月20日の台風23号は死者・行方不明者98人。そして2026年は、9月までの発生数が史上2位ペースで、9月21日の台風25号が関東に記録的な大雨を降らせたばかりです。

この記事では、気象庁の台風統計75年分(1951〜2025年)から「10月に台風が来る確率」を地方別に集計し、10月の台風の特徴(速い・大型・進路が東寄り・秋雨前線とセットで大雨)、過去の10月台風の一覧、2026年10月の見通しをまとめました。結論から言うと、日本のどこかに10月に台風が接近した年は75年中84%、関東甲信では51%(ほぼ2年に1回)、沖縄は59%。上陸は75年間で18個(15年)で、8月・9月に比べるとぐっと減りますが「ゼロ」ではありません。

この記事の結論(30秒で読める版)
  1. 10月に台風が日本に接近する確率は84%(75年中63年)。地方別では沖縄59%・伊豆小笠原73%・関東甲信51%・東海47%・近畿40%・九州南部36%・北海道13%。10月は西日本より東日本のほうが来やすい唯一の月。
  2. 10月の上陸は75年で18個。上陸地点は静岡4・和歌山3・高知3・鹿児島3・愛知2・千葉1・神奈川1・山口1と、静岡〜関東の太平洋側に偏る。11月の上陸は1990年11月30日の1回だけ。
  3. 10月台風の特徴は「速い・大きい・東寄り・前線で大雨」。偏西風に乗るため時速50〜60kmで足早に通過するが、太平洋高気圧が後退して進路が本州の南岸〜関東に向かい、秋雨前線を刺激して台風の北側で先に大雨になる(2019年19号、2004年23号、2013年26号の伊豆大島)。
  4. 2026年10月は「来ないとは言えない」年。9月までの発生数は史上2位ペース、日本近海の海面水温は記録的に高く、エルニーニョ年は秋の台風が南東から本州へ向かいやすい。気象庁の3か月予報(9月25日発表)で秋雨・台風の見通しを確認。
  5. 運動会・修学旅行・ハロウィン・くんちなど10月の行事は「1週間前から進路予想をチェック」。台風のたまご最新とWindyの進路比較で早めに判断を。

【ツール】あなたの地方に10月に台風が来る確率

地方を選ぶと、10月に台風が1個以上接近した年の割合、平均接近数、5〜11月の月別の確率グラフ、直近15年の10月の接近数を表示します。今年(2026年)の発生・接近・上陸の数は気象庁の統計から毎日自動で反映されます。

10月の台風チェッカー|あなたの地方に10月に台風が来る確率(1951〜2025年・75年)

データ:気象庁「台風の統計資料」(地方別の接近数、1951〜2025年)。「接近」は台風の中心が各地方の気象官署から300km以内に入ること(気象庁の定義)。「来る確率」=10月に1個以上接近した年の割合。今年の実況は気象庁の発生・接近・上陸の統計ページから毎日自動取得(当ブログのデータベース経由)。

10月に台風は来る?75年のデータで見る地方別の確率

地方10月に接近した年の割合10月の平均接近数(参考)9月(参考)8月11月に接近した年
沖縄59%0.83個91%99%35%
奄美44%0.52個65%72%8%
九州南部36%0.43個69%72%3%
九州北部25%0.28個67%72%1%
四国31%0.39個68%69%3%
中国21%0.25個68%63%1%
近畿40%0.53個68%71%1%
東海47%0.61個65%73%1%
北陸25%0.32個63%64%1%
関東甲信51%0.64個69%69%3%
伊豆・小笠原73%1.2個81%75%29%
東北33%0.41個60%65%0%
北海道13%0.17個47%49%0%
日本84%1.59個99%100%45%
地方別:10月に台風が接近する確率(気象庁 1951〜2025年、接近=気象官署から300km以内)

8月・9月は九州から関東までどの地方も60〜70%前後で「毎年来る」月ですが、10月は関東甲信51%・東海47%・近畿40%と東日本が高く、九州北部25%・中国21%・北海道13%と西日本・北日本は低いのが特徴です。太平洋高気圧が南東へ後退するため、台風が沖縄の東を北上して本州の南岸に向かう「秋型」の進路になるからです。11月になると本土への接近は数%まで下がり、沖縄・奄美・小笠原以外はほぼ来ません。月別の発生・接近・上陸の平年値は台風はなぜ9月に多い?で詳しく解説しています。

10月の上陸は75年で18個:上陸地点は静岡〜関東に偏る

月上陸数(1951〜2025年の合計)1年あたり発生数の平年(1991〜2020年)
6月110.151.7
7月370.493.8
8月791.055.5
9月690.924.9
10月180.243.7
11月10.012.4
月別の上陸数と発生数
台風上陸日上陸地点上陸時の中心気圧
1951年15号1951-10-14鹿児島(串木野付近)952hPa
1955年23号1955-10-04山口((防府市付近))985hPa
1955年26号1955-10-20和歌山(田辺市付近)985hPa
1959年16号1959-10-07高知(東部(安芸市付近))990hPa
1961年24号1961-10-10千葉(房総半島(南部付近))945hPa
1967年34号1967-10-28愛知(伊良湖岬)968hPa
1979年20号1979-10-19和歌山(白浜付近)965hPa
1987年19号1987-10-17高知(室戸市付近)965hPa
1990年21号1990-10-08和歌山(田辺市付近)982hPa
1990年28号1990-11-30和歌山(白浜町の南)970hPa
1998年10号1998-10-17鹿児島(枕崎市付近)975hPa
2002年21号2002-10-01神奈川(川崎市付近)960hPa
2004年22号2004-10-09静岡(伊豆半島)950hPa
2004年23号2004-10-20高知(土佐清水市付近)955hPa
2009年18号2009-10-08愛知(知多半島付近)955hPa
2014年18号2014-10-06静岡(浜松市付近)965hPa
2014年19号2014-10-13鹿児島(枕崎市付近)970hPa
2017年21号2017-10-23静岡(掛川市付近)950hPa
2019年19号2019-10-12静岡(伊豆半島)955hPa
10月・11月に日本へ上陸した台風の一覧(1951〜2025年)

上陸地点を数えると静岡4回・和歌山3回・高知3回・鹿児島3回・愛知2回で、8月に多い九州西部への上陸はほとんどありません。上陸時の中心気圧は1961年台風24号(房総半島南部、945hPa)、2004年台風22号(伊豆半島、950hPa)、2017年台風21号(掛川市付近、950hPa)と、歴代の強い上陸台風に入る強さのものが多いのも10月の特徴です。都道府県別の上陸数は上陸数ランキング、市町村別の接近数は接近数ランキングで調べられます。

10月の台風の4つの特徴|8月・9月の台風と何が違うのか

北海道関東近畿九州沖縄 太平洋高気圧(8月は日本を覆う) 8月:高気圧の西の縁を回って北上(遅い・迷走) 10月の高気圧(南東へ後退) 10月:偏西風に乗って足早に東へ 偏西風(10月は南下) 秋雨前線(台風の北側で大雨)

特徴1:速い(時速50〜60kmで足早に通過)

10月の台風は偏西風に乗るため、本州付近では時速40〜60km、ときに70km以上のスピードで通り過ぎます。2019年台風19号は伊豆半島に上陸してからわずか10時間ほどで関東を抜けて三陸沖へ。速いぶん雨や風の時間は短いものの、進行方向の右側では台風の速度が風速に上乗せされて風が強まり、「右側が危険」の差が8月より大きくなります。

特徴2:大型になりやすい(大型・超大型の割合が高い)

北上して温帯低気圧の性質を帯び始めると、強風域が広がって「大型」「超大型」になります。2017年台風21号は超大型のまま静岡に上陸し、上陸時の強風域は半径800km以上。1979年台風20号は10月19日の和歌山上陸時に965hPaで、その前日まで超大型でした。速さと大きさが組み合わさると、「来るのが速く、影響範囲が広い」台風になります。温帯低気圧に変わったあとに発達するのも秋の台風の特徴です。

特徴3:進路が東寄り(本州の南岸〜関東へ)

太平洋高気圧が南東へ退くため、台風は沖縄の東〜南大東島付近を北上し、紀伊半島〜関東の南岸を通る「秋型」の進路が主流になります。だから10月は関東・東海の接近確率が九州より高いのです。沖縄は10月も59%と高く、10月後半の沖縄旅行では注意が必要です(沖縄旅行のベストシーズン)。

特徴4:秋雨前線とセットで「台風の北側」が先に大雨になる

10月は本州付近に秋雨前線が停滞しやすく、台風が近づく1〜2日前から台風の湿った空気で前線が活発化し、台風の中心から遠く離れた場所が先に大雨になります。2019年台風19号では上陸前日から関東・甲信・東北で雨が続き、箱根で24時間942.5mm、東日本の広い範囲で1日で10月1か月分を超える雨になりました。2013年台風26号は伊豆大島で24時間824mm、2004年台風23号は近畿・四国で死者・行方不明者98人と、10月の台風災害は「雨」が中心です。降水量の目安やキキクルの見方もあわせて確認を。

過去の主な10月の台風

台風日付主な出来事
1979年台風20号(Tip)10月19日 和歌山上陸海上で870hPaの世界最低気圧。上陸後は温帯低気圧化して北海道まで暴風
1998年台風10号10月17日 鹿児島上陸翌日は各地で台風一過。長野で+13.2℃
2002年台風21号10月1日 神奈川上陸960hPa。関東で暴風、翌日は91%の地点で晴れ(台風一過)
2004年台風22号10月9日 伊豆半島上陸950hPa。伊豆・関東で暴風雨
2004年台風23号10月20日 高知上陸近畿・四国で豪雨、由良川氾濫、死者・行方不明者98人。2004年は上陸10個の最多年
2009年台風18号10月8日 知多半島上陸955hPa。東海・関東で暴風、鉄道の運休が相次いだ
2013年台風26号10月16日 伊豆大島に最接近伊豆大島で24時間824mm、土砂災害で死者36人
2014年台風18号・19号10月6日・13日 静岡・鹿児島上陸1週間に2個上陸。台風19号ではJR西日本が初の大規模な計画運休
2017年台風21号10月23日 静岡上陸超大型・950hPa。衆院選翌日、各地で浸水
2019年台風19号(東日本台風)10月12日 伊豆半島上陸箱根942.5mm、河川140か所以上で決壊、死者100人超。関東の大規模な計画運休
過去の主な10月の台風

昭和の三大台風(室戸・枕崎・伊勢湾)はいずれも9月ですが、10月にもこれだけの災害級台風があります。昭和の三大台風や上陸時の中心気圧ランキングもどうぞ。

2026年10月に台風は来る?|今年の状況と見通し

2026年は8月末で発生23個(史上2位ペース)、9月21日には大型で強い台風25号が関東に最接近して千葉県で記録的な大雨を降らせました。ツールの「今年の実況」で最新の発生・接近・上陸数を確認できます。10月の見通しに関わる要素は3つです。

  • 海面水温が記録的に高い:日本の南〜関東の東の海面水温は平年より2〜3℃高く、10月に入っても台風の勢力が保たれやすい。
  • エルニーニョ現象が継続:気象庁のエルニーニョ監視速報(9月9日)では8月の監視海域の海面水温が平年差+3.4℃で冬まで継続。エルニーニョ年は台風の発生位置が南東にずれ、秋に本州へ向かう「秋型」の台風が出やすい傾向がある。
  • 3か月予報(9月25日発表):10〜12月の気温は全国的に高い予想。太平洋高気圧の勢力が残れば、10月前半は台風が本州に近づきやすい配置が続く可能性。

10月の台風の発生数は75年平均で3.7個・日本への接近1.6個で、9月(発生4.9個・接近2.9個)より少なめ。それでも「日本のどこかに接近する確率84%」ですから、10月の行事は台風前提で計画しておくのが安全です。台風の発生〜接近は台風のたまご最新(米軍JTWC・ヨーロッパ・Windy)、進路が定まらないときはWindyで各国モデルを比べる方法が役立ちます。

10月の行事と台風:運動会・修学旅行・ハロウィン・旅行

行事・予定台風が来たらどうなる?判断の目安
運動会・体育祭雨天順延。暴風警報で休校休校・休業になる基準。前日夕方の予報で判断
修学旅行・団体旅行新幹線の計画運休・飛行機の欠航飛行機・新幹線の風速基準、欠航リスクチェッカー
ディズニー・USJ休園は暴風警報が目安ディズニーの台風休園基準・USJの休園基準
沖縄旅行10月後半まで接近59%沖縄旅行のベストシーズン
長崎くんち(10月7〜9日)過去に台風で日程変更あり長崎くんちの天気
保育園・幼稚園の登園暴風警報で休園の園が多い登園判断の3つの基準
10月の行事と台風の判断
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都道府県別の台風データ

あなたの県の台風接近数・上陸数を他の県と比べられます。

順位地方合計(1951〜2025年)年平均平年値
1沖縄553個7.4個7.7個
2伊豆・小笠原401個5.3個5.4個
3奄美300個4.0個4.3個
4九州南部279個3.7個3.9個
5九州北部257個3.4個3.8個
6東海248個3.3個3.5個
7四国244個3.3個3.3個
8関東甲信238個3.2個3.3個
9近畿235個3.1個3.4個
10中国213個2.8個3個
11東北192個2.6個2.7個
12北陸186個2.5個2.8個
13北海道119個1.6個1.9個
地方別の台風接近数(気象庁・75年間)

10月の台風についてよくある質問

Q. 10月に台風は来ますか?

A. 来ます。気象庁の統計(1951〜2025年)では、10月に台風が日本のどこかに接近した年は75年中84%。地方別では沖縄59%、関東甲信51%、東海47%、近畿40%、九州北部25%、北海道13%です。上陸は75年間で18個と8月(79個)・9月(69個)よりずっと少ないものの、2019年台風19号のような大災害級の台風も10月に起きています。

Q. 10月の台風はなぜ関東に来やすいのですか?

A. 太平洋高気圧が南東へ後退し、台風が沖縄の東を北上して本州の南岸〜関東に向かう「秋型」の進路になるためです。10月の接近確率は関東甲信51%・東海47%と、九州北部25%・中国21%より高く、1年で唯一「東日本のほうが台風が来やすい」月です。

Q. 10月の台風の特徴は?

A. 偏西風に乗って時速50〜60kmと速い、強風域が広がって大型・超大型になりやすい、進路が本州の南岸〜関東に向かう東寄り、秋雨前線を刺激して台風の北側が先に大雨になる、の4つです。2019年台風19号(箱根942.5mm)や2013年台風26号(伊豆大島824mm)のように「雨」の災害が中心です。

Q. 10月に上陸した台風で最も強かったのは?

A. 上陸時の中心気圧では1961年10月10日に房総半島南部に上陸した台風24号の945hPaが最も低く、2004年台風22号(伊豆半島・950hPa)、2017年台風21号(静岡・950hPa)が続きます。2019年台風19号は955hPaで伊豆半島に上陸しました。

Q. 11月に台風は来ますか?

A. 本土への接近はまれで、11月に上陸した台風は1990年11月30日に和歌山県に上陸した台風28号の1回だけです。沖縄・奄美には11月も接近することがあり(沖縄35%)、小笠原も29%です。

Q. 2026年10月に台風は来そうですか?

A. 2026年は9月までの発生数が史上2位ペースで、日本近海の海面水温が記録的に高く、エルニーニョ現象が続いています。エルニーニョ年は秋に本州へ向かう台風が出やすい傾向があり、「来ないとは言えない」年です。最新の発生状況は記事内のツール(毎日自動更新)と台風のたまご最新ページで確認してください。

Q. 10月の運動会や修学旅行はどう判断すればいいですか?

A. 台風の進路予想は5日先まで出ますが、日本付近の進路が定まるのは2〜3日前です。1週間前から台風のたまごの発生状況を確認し、3日前に進路予想、前日夕方に暴風警報の可能性で最終判断するのが目安です。鉄道・飛行機の計画運休は前日に発表されることが多くなっています。

Q. 10月の台風と秋雨前線の関係は?

A. 10月は本州付近に秋雨前線が停滞しやすく、台風が接近する1〜2日前から台風周辺の湿った空気で前線が活発化します。このため台風の中心が遠くても、前線に近い関東や東北で先に大雨になります。2019年台風19号の関東・東北の大雨はこのパターンでした。

時事・季節の天気シリーズ

まとめ

  • 10月に台風が日本に接近した年は75年中84%。関東甲信51%・東海47%と東日本のほうが来やすい唯一の月。沖縄は59%。
  • 10月の上陸は75年で18個、上陸地点は静岡・和歌山・高知・鹿児島・愛知に集中。11月の上陸は1回だけ。
  • 10月台風の特徴は速い・大型・東寄り・秋雨前線で北側が先に大雨。2019年19号(箱根942.5mm)、2004年23号(死者不明98人)、2013年26号(伊豆大島824mm)。
  • 2026年は発生数が史上2位ペース・海面水温が記録的に高い・エルニーニョ継続で、10月も油断できない。
  • 10月の行事は1週間前からたまごをチェック、3日前に進路、前日に警報で判断。

出典:気象庁「台風の統計資料」(発生数・接近数・上陸数、1951〜2025年の確定値と2026年の速報値)、国立情報学研究所 デジタル台風「台風上陸・通過データベース」、気象庁「災害をもたらした気象事例」、気象庁「エルニーニョ監視速報」(2026年9月9日)。集計は筆者。

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