石垣島・宮古島の台風シーズンはいつ?月別の接近回数と飛行機・船が欠航しやすい時期【75年データで全国1位】

先島諸島に接近する台風の暴風域と、欠航した航路を示すイメージ 気象

「石垣島に行くけど台風は大丈夫?」「宮古島は何月が台風シーズン?」——先島諸島(石垣島・宮古島・西表島・与那国島)への旅行で必ず出てくる疑問です。

結論から言うと、石垣市は日本の全市区町村の中で最も台風が近づく街です。気象庁の75年分(1951〜2025年)の台風データを役場の位置から独自集計したところ、石垣市には75年間で303回、宮古島市には286回の台風が300km以内に近づいていました。

この記事では、石垣島・宮古島の台風シーズンが何月なのか、沖縄本島とどう違うのか、そして飛行機や船が欠航しやすい時期と対策を、気象予報士がデータでまとめます。

のぶやん
のぶやん

気象庁の統計は「沖縄地方」でひとまとめなので、石垣と那覇の違いが見えません。そこで市町村ごとに数え直したのが今回のデータです。

石垣市は全国1位、宮古島市は4位|台風接近回数の独自集計

気象庁は「その地方のいずれかの気象官署から300km以内に台風の中心が入った」場合を接近と定義しています。同じ考え方で、全国1,741市区町村の役場から300km以内に入った回数を数えたのが次の表です(集計方法と全市町村の結果はこちら)。

順位市町村接近回数(1951〜2025年)年平均
1位沖縄県 石垣市303回4.0回
2位沖縄県 竹富町(西表島・竹富島など)302回4.0回
3位沖縄県 多良間村289回3.9回
4位沖縄県 宮古島市286回3.8回
5位沖縄県 沖縄市・豊見城市280回3.7回
沖縄県 那覇市278回3.7回
沖縄県 与那国町268回3.6回
鹿児島県 奄美市249回3.3回
鹿児島県 鹿児島市207回2.8回
高知県 高知市185回2.5回
東京都 千代田区161回2.1回
北海道 札幌市51回0.7回
市町村別の台風接近回数(役場から300km以内、気象庁ベストトラックから独自集計、1951〜2025年)

先島諸島の4市町村がトップ4を独占しました。那覇市より石垣市のほうが25回多いのは、台湾方面へ西進する台風東シナ海で転向する台風の両方が石垣・宮古をかすめるためです。沖縄本島には来ないのに先島だけ暴風になる「先島だけ台風」は、この位置関係から生まれます。

年代別の接近回数(石垣市・宮古島市)

年代石垣市宮古島市那覇市
1950年代(1951〜59)32回32回35回
1960年代49回40回37回
1970年代32回33回39回
1980年代36回36回32回
1990年代40回34回34回
2000年代50回44回35回
2010年代43回48回48回
2020年代(2020〜25年)21回19回18回
年代別の台風接近回数(独自集計)

石垣市は1960年代と2000年代に年5回ペース。2010年代は宮古島・那覇のほうが多く、10年単位で「石垣の当たり年代」「宮古の当たり年代」が入れ替わるのがわかります。

【ツール】都道府県の台風・風・雨の指標を切り替えて順位を確認

下のツールでは、台風の接近数・平均風速・雨の日の割合・降水量などを年間・月別に切り替えて、47都道府県の順位と偏差値を確認できます(沖縄県を黄色で強調表示)。

石垣島・宮古島の台風シーズンは7〜10月、ピークは8〜9月

先島諸島だけの月別統計は気象庁にないため、沖縄地方全体の月別接近数(1991〜2020年の平均)を目安にします。先島は沖縄本島より南西にある分、7月の西進する台風10月の遅い台風の影響を本島より受けやすい傾向があります。

沖縄地方の平均接近数先島諸島の傾向
1〜3月0個台風なし
4月0.1個ほぼなし
5月0.6個梅雨入り。まれに接近
6月0.6個6月下旬に梅雨明け
7月1.4個台湾方面へ西進する台風が先島を直撃しやすい
8月2.2個最多。動きが遅く2日止まることも
9月1.9個猛烈な勢力で接近。暴風の記録はこの月に集中
10月1.0個本島より先島に残りやすい
11月0.3個まれに接近
12月0.0個台風なし
沖縄地方の月別台風接近数(気象庁「台風の統計資料」1991〜2020年から集計)と先島諸島の傾向

沖縄本島の月別データと理由の解説は沖縄に台風が多いのはなぜ?月別の接近数と旅行を避けるべき時期にまとめています。

先島諸島は「日本で最も風が強く吹いた場所」

先島の台風が本土と違うのは、勢力が衰える前に直撃されることです。歴代 最大瞬間風速ランキング 日本一は?を見ると、日本の観測史上の上位は先島諸島が占めています。

  • 宮古島 85.3m/s(1966年9月5日、第2宮古島台風)——富士山を除く日本歴代1位
  • 与那国島 81.1m/s(2015年9月28日、台風21号)
  • 石垣島 71.0m/s(2015年8月23日、台風15号)

いずれも8〜9月です。「風速70m/s」は走行中の新幹線の窓から顔を出すような風で、木造家屋が倒壊し、車が横転するレベル。先島では家がコンクリート造で窓に雨戸やシャッターがあるのはこのためです。

のぶやん
のぶやん

先島に来る台風は「通過」なので、気象庁の統計では上陸ゼロ。でも本土に上陸する台風より強いことがほとんどです。上陸の定義はこちらで解説しています。

飛行機・船が欠航しやすい時期と、欠航の決まり方

飛行機(新石垣空港・宮古空港)

  • 欠航が決まるのは暴風域に入る前日の夕方〜当日朝が一般的。各社のサイトに「台風の影響による運航見通し」が出ます。
  • 台風の速度が遅い先島では、1日半〜2日欠航が続くことがあります。8〜9月に旅行するなら最終日の翌日を予備日に。
  • 台風時の振替・払い戻しは各航空会社の特別対応で無料になるのが通例です。
  • 那覇経由の便は、那覇が晴れていても石垣が暴風なら飛びません。

船(八重山の離島航路・宮古の伊良部島など)

  • 石垣〜竹富・西表・波照間などの高速船は、台風が接近する1〜2日前から波が高くなった時点で欠航します。飛行機より早く止まり、遅く再開します。
  • 波照間・与那国航路はもともと欠航率が高く、台風の前後は数日止まることがあります。

欠航リスクを下げる3つのコツ

  1. 時期を選ぶ:台風ゼロで泳げる3〜4月、梅雨明け直後の6月下旬〜7月上旬、台風が減って海がまだ暖かい10月後半〜11月が狙い目。
  2. 予備日を持つ:夏休みなら「帰る日の翌日は仕事を入れない」。
  3. 1週間前から台風のたまごをチェック台風のたまご最新情報で発生前の熱帯低気圧と各国の進路予想を確認できます。

石垣島・宮古島の月別の天気と服装

台風以外の天気(気温・晴れの確率・海水温・服装)は、スポットごとの月別ページにまとめています。

都道府県ランキングで見る先島諸島の風と雨

県庁所在地(那覇)のデータですが、石垣・宮古を含む沖縄県が風・雨・台風の各指標でどの位置にあるかを確認します。

台風の接近数の多さ:沖縄は1位

順位都道府県台風の接近数偏差値
1位沖縄県7.7回107.3
2位宮崎県3.9回57.4
3位鹿児島県3.9回57.4
4位山口県3.8回56.1
5位福岡県3.8回56.1
6位佐賀県3.8回56.1
7位長崎県3.8回56.1
8位熊本県3.8回56.1
9位大分県3.8回56.1
10位岐阜県3.5回52.1
台風の接近数の多さランキング(年平均接近数)

沖縄県は1位(7.7回、偏差値107.3)。1位は沖縄県(7.7回)、47位は北海道(1.9回)、全国平均は3.3回です。比較:鹿児島3位・東京25位・北海47位・高知32位。詳しくは台風の接近数ランキングあなたの市町村には年何個来る?気象庁データをご覧ください。

平均風速の強さ:沖縄は1位

順位都道府県平均風速偏差値
1位沖縄県5.3m/s83.3
2位秋田県4.3m/s69.3
3位石川県4.0m/s65.1
4位千葉県3.9m/s63.7
5位和歌山県3.8m/s62.3
6位青森県3.7m/s60.9
7位北海道3.6m/s59.5
8位三重県3.6m/s59.5
9位兵庫県3.6m/s59.5
10位広島県3.6m/s59.5
平均風速の強さランキング(平年値)

沖縄県は1位(5.3m/s、偏差値83.3)。1位は沖縄県(5.3m/s)、47位は山形県(1.7m/s)、全国平均は2.9m/sです。比較:鹿児島14位・東京26位・北海7位・高知46位。詳しくは平均風速ランキングをご覧ください。

9月の雨の日の多さ:沖縄は17位

順位都道府県雨の日の割合(9月)偏差値
1位栃木県39.5%66.4
2位富山県39.1%65.4
3位宮崎県39.0%65.1
4位千葉県38.8%64.6
5位秋田県38.4%63.5
6位石川県38.3%63.3
7位高知県38.2%63.0
8位群馬県37.7%61.7
9位鳥取県37.7%61.7
10位埼玉県36.9%59.6
17位沖縄県35.2%55.1
9月の雨の日の多さランキング(約60年の天気出現率)

沖縄県は17位(35.2%、偏差値55.1)。1位は栃木県(39.5%)、47位は岡山県(26.2%)、全国平均は33.2%です。比較:鹿児島30位・東京18位・北海35位・高知7位。詳しくは雨の日が多い都道府県ランキング(年間・月別)をご覧ください。

年降水量の多さ:沖縄は8位

順位都道府県年降水量偏差値
1位高知県2,666mm73.8
2位宮崎県2,626mm72.9
3位鹿児島県2,435mm68.4
4位石川県2,402mm67.6
5位富山県2,374mm66.9
6位静岡県2,327mm65.8
7位福井県2,300mm65.2
8位沖縄県2,161mm61.9
9位熊本県2,007mm58.3
10位佐賀県1,951mm56.9
年降水量の多さランキング(平年値)

沖縄県は8位(2,161mm、偏差値61.9)。1位は高知県(2,666mm)、47位は長野県(965mm)、全国平均は1,657mmです。比較:鹿児島3位・東京24位・北海45位・高知1位。詳しくは降水量が多い都道府県・市町村ランキングをご覧ください。

沖縄(那覇)の月別の風速・雨の日と全国順位

那覇の月別平均風速と雨の日の割合、全国順位です。石垣島・宮古島は那覇よりさらに台風の接近が多く、風も強くなります。

沖縄の平均風速順位1位沖縄の雨の日の割合順位1位
1月5.3m/s1位沖縄(5.3m/s)29.9%3位石川(31.1%)
2月5.2m/s1位沖縄(5.2m/s)32.9%1位沖縄(32.9%)
3月5.2m/s1位沖縄(5.2m/s)34.2%4位鹿児島(35.4%)
4月5.1m/s1位沖縄(5.1m/s)31.6%14位富山(36.5%)
5月4.8m/s1位沖縄(4.8m/s)35.8%1位沖縄(35.8%)
6月5.5m/s1位沖縄(5.5m/s)36.0%25位宮崎(49.4%)
7月5.3m/s1位沖縄(5.3m/s)28.1%42位群馬(41.9%)
8月5.2m/s1位沖縄(5.2m/s)37.6%1位沖縄(37.6%)
9月5.3m/s1位沖縄(5.3m/s)35.2%17位栃木(39.5%)
10月5.5m/s1位沖縄(5.5m/s)24.7%27位秋田(42.0%)
11月5.3m/s1位沖縄(5.3m/s)25.5%13位新潟(52.2%)
12月5.3m/s1位沖縄(5.3m/s)25.7%9位石川(50.0%)
沖縄県の月別値と全国順位

平均風速は12か月すべてで全国1位。雨の日の割合は8月に1位になる一方、7月は42位と少なく、梅雨明け〜7月中旬は先島諸島のベストシーズンです。

よくある質問

Q. 石垣島と宮古島、台風が多いのはどっち?

接近数は石垣市が全国1位、宮古島市が4位です。より南西に位置する石垣島のほうがフィリピン東方で発生した台風の通り道になりやすく、台湾方面へ抜ける台風の影響も受けます。

Q. 欠航の補償はある?

台風による欠航は航空会社の責任ではないため、振替・払い戻しは無料ですが宿泊費などは補償されません。旅行保険の「旅程変更費用」特約で一部カバーできます。

Q. 台風で島に閉じ込められたら?

石垣・宮古では暴風域を抜けるまで2〜3日、船便の再開はさらに1〜2日かかることがあります。食料・現金・薬は3日分を用意し、フェリーやレンタカーの予約は柔軟に変更できるプランを選びましょう。

Q. 先島諸島の風速記録は?

宮古島で1966年に85.3m/s、石垣島でも70m/s前後の最大瞬間風速を観測しており、歴代最大瞬間風速ランキングでは全国トップクラスです。

あわせて読みたい関連ランキング

まとめ
  • 石垣市は全国1,741市区町村で台風接近回数1位(75年で303回)、宮古島市は4位(286回)。那覇市より多い
  • シーズンは7〜10月、ピークは8〜9月。1〜3月は台風ゼロ
  • 勢力が衰える前に直撃されるため、日本の最大瞬間風速の上位は宮古島・与那国島・石垣島
  • 飛行機は暴風域に入る前日〜当日朝に欠航が決まり、先島では1日半〜2日止まることがある。船はさらに早く止まる
  • 狙い目は3〜4月・6月下旬〜7月上旬・10月後半〜11月。夏に行くなら予備日を

出典:気象庁「台風の統計資料」(発生数・接近数・上陸数、1951年〜)、気象庁「予報用語」、気象庁ベストトラック(市町村別集計は役場座標から300km以内で独自計算)。記事内の数値は気象庁の年間確定値にあわせて自動更新しています(最終更新:2026年9月2日、確定年:2025年)。

タイトルとURLをコピーしました