台風の当たり年・少ない年ランキング|上陸数が最多だった2004年の10個と上陸ゼロの年(1951年〜・自動更新)

年ごとの台風上陸数を示す棒グラフと日本列島のイメージ 気象

「今年は台風が多い年だ」「今年は当たり年だね」——毎年のように言われますが、本当に多かった年はいつなのでしょうか。

気象庁の統計(1951年〜2025年の75年間)で、台風の上陸数・接近数・発生数を年ごとにランキングにしました。上陸数の最多記録は2004年の10個で、これは2位(6個)に4個差をつけた飛び抜けた記録。一方で上陸ゼロの年も5回あります。

のぶやん
のぶやん

「発生が多い年=上陸が多い年」ではありません。発生数が歴代1位の1967年は、上陸はたった3個でした。

上陸数が多かった年・少なかった年ランキング

記録上陸数
最多1位2004年10個
最多2位1990年・1993年・2016年6個
最多5位1954年・1962年・1965年・1966年・1989年・2018年・2019年5個
上陸ゼロ1984年・1986年・2000年・2008年・2020年0個
上陸数が多かった年・少なかった年(1951〜2025年) ※2026年は2個(速報値・集計中)

年平均は3.0個(平年値)ですから、2004年の10個は3年分以上の台風が1年で来た計算です。5個以上上陸した年は75年で11回、逆に0個の年は1984年・1986年・2000年・2008年・2020年の5回でした。

上陸数の多い年ベスト10(1951〜2025年)

順位上陸数おもな台風
1位2004年10個4号・6号(6月)、10号・11号・15号・16号、18号(9/7 長崎)、21号、22号(10/9 静岡)、23号(10/20 高知、死者・行方不明98人)
2位1990年6個19号(9/19 和歌山)、28号(11/30 和歌山、史上最も遅い上陸)
2位1993年6個13号(9/3 鹿児島、上陸時930hPa)
2位2016年6個10号(8/30 岩手、統計史上初の東北太平洋側上陸)
5位1954年5個15号(洞爺丸台風、9/26)
5位1962年5個
5位1965年5個23号(9/10 高知、940hPa)
5位1966年5個
5位1989年5個
5位2018年5個21号(9/4 徳島・神戸、関空水没)、24号(9/30 和歌山)
5位2019年5個15号(9/9 千葉、房総半島台風)、19号(10/12 伊豆、東日本台風)
台風の年別上陸数ベスト10(気象庁)。同数は年順。

【ツール】都道府県の台風・風・雨の指標を切り替えて順位を確認

下のツールでは、台風の接近数・平均風速・雨の日の割合・降水量などを年間・月別に切り替えて、47都道府県の順位と偏差値を確認できます(鹿児島県を黄色で強調表示)。

2004年はなぜ10個も上陸したのか

2004年は6月に2個(4号・6号)が四国に上陸して始まり、7・8・9・10月と毎月上陸が続きました。接近数も19個で歴代最多タイ、発生数は29個です。

原因は太平洋高気圧の張り出し方にあります。この年は高気圧が日本の東海上に偏って強く、そのふちが夏の間ずっと日本列島にかかっていたため、発生した台風が次々と同じ「本州行き」のコースに乗りました。10月20日上陸の台風23号は、豊岡・舞鶴などで甚大な水害となり、その3日後には新潟県中越地震が起きています。

2004年の各台風の進路と上陸地点は台風データベース(過去の台風を年・番号から検索)で1個ずつ確認できます。

接近数が多かった年・少なかった年

記録接近数
最多1位1960年・1966年・2004年19個
最多4位2012年17個
最少1位1973年4個
最少2位1995年5個
接近数が多かった年・少なかった年(1951〜2025年) ※2026年は8個(速報値・集計中)

接近数(日本のいずれかの気象官署から300km以内)は年平均11.7個。最多は1960年・1966年・2004年の19個、最少は1973年の4個です。上陸ゼロだった2020年も接近は7個あり、「上陸しない=台風が来ない」ではないことがわかります。上陸・接近の定義は台風の「上陸」「通過」「接近」の定義の違いをご覧ください。

発生数が多かった年・少なかった年

発生数
最多1位1967年39個
最多2位1971年36個
最多3位1966年35個
最多4位1964年34個
最少1位2010年14個
最少2位1998年16個
最少3位1969年19個
台風の年別発生数(気象庁、北西太平洋全体)

発生数は平年25.1個。1960年代は30個台の年が続きましたが、これは観測技術(気象衛星は1977年から)の違いも影響していると考えられています。1967年は39個発生しても上陸は3個。発生数と上陸数の相関は弱く、上陸数を決めるのは台風の数ではなく、その年の太平洋高気圧の位置です。

年代別の上陸数|台風は増えているのか?

年代年平均上陸数年平均接近数(沖縄)
1950年代(1951〜59)3.1個7.1個
1960年代3.4個8.1個
1970年代2.6個6.6個
1980年代2.1個6.7個
1990年代3.4個7.3個
2000年代2.6個7.9個
2010年代3.7個8.3個
2020年代(2020〜25年)2.0個6.7個
年代別の年平均上陸数(気象庁データから独自集計)

2010年代は3.7個と最多でしたが、1980年代は2.1個、2020年代は2.0個。長期的に増えているとは言えず、10年単位の波が大きいのが実態です。温暖化で台風がどう変わるかは地球温暖化で台風は増える?減る?にまとめました。

上陸ゼロの年は何が起きていたか

  • 2020年:発生23個、接近7個。7月に台風が1個も発生しない史上初の年。9月の台風10号は上陸せずに九州西岸を北上し、特別警報級として厳重警戒された
  • 2008年:発生22個と少なめ。太平洋高気圧が強く、台風は南西諸島から大陸へ
  • 2000年:接近は15個と多かったのに上陸ゼロ。沖縄・先島には多く近づいた
  • 1984年・1986年:1980年代は上陸が少ない年代(年平均2.1個)

上陸ゼロでも沖縄への接近はゼロになりません(沖縄に台風が多いのはなぜ?月別の接近数と旅行を避けるべき時期)。

今年(2026年)は当たり年?

2026年の速報値は、接近8個・上陸2個(2026年9月2日時点)。平年の接近11.7個・上陸3.0個と比べて判断してください。この記事の表は気象庁の年間確定値にあわせて自動で更新されます。

都道府県ランキングで見る台風の「当たりやすさ」

年ごとの当たり年に加えて、都道府県ごとの平年の接近数・風速・雨のランキングで、台風の影響を受けやすい地域を確認します。

台風の接近数の多さ:鹿児島は3位

順位都道府県台風の接近数偏差値
1位沖縄県7.7回107.3
2位宮崎県3.9回57.4
3位鹿児島県3.9回57.4
4位山口県3.8回56.1
5位福岡県3.8回56.1
6位佐賀県3.8回56.1
7位長崎県3.8回56.1
8位熊本県3.8回56.1
9位大分県3.8回56.1
10位岐阜県3.5回52.1
台風の接近数の多さランキング(年平均接近数)

鹿児島県は3位(3.9回、偏差値57.4)。1位は沖縄県(7.7回)、47位は北海道(1.9回)、全国平均は3.3回です。比較:沖縄1位・高知32位・和歌山19位・東京25位。詳しくは台風の接近数ランキングあなたの市町村には年何個来る?気象庁データをご覧ください。

平均風速の強さ:鹿児島は14位

順位都道府県平均風速偏差値
1位沖縄県5.3m/s83.3
2位秋田県4.3m/s69.3
3位石川県4.0m/s65.1
4位千葉県3.9m/s63.7
5位和歌山県3.8m/s62.3
6位青森県3.7m/s60.9
7位北海道3.6m/s59.5
8位三重県3.6m/s59.5
9位兵庫県3.6m/s59.5
10位広島県3.6m/s59.5
14位鹿児島県3.3m/s55.3
平均風速の強さランキング(平年値)

鹿児島県は14位(3.3m/s、偏差値55.3)。1位は沖縄県(5.3m/s)、47位は山形県(1.7m/s)、全国平均は2.9m/sです。比較:沖縄1位・高知46位・和歌山5位・東京26位。詳しくは平均風速ランキングをご覧ください。

9月の雨の日の多さ:鹿児島は30位

順位都道府県雨の日の割合(9月)偏差値
1位栃木県39.5%66.4
2位富山県39.1%65.4
3位宮崎県39.0%65.1
4位千葉県38.8%64.6
5位秋田県38.4%63.5
6位石川県38.3%63.3
7位高知県38.2%63.0
8位群馬県37.7%61.7
9位鳥取県37.7%61.7
10位埼玉県36.9%59.6
30位鹿児島県31.8%46.2
9月の雨の日の多さランキング(約60年の天気出現率)

鹿児島県は30位(31.8%、偏差値46.2)。1位は栃木県(39.5%)、47位は岡山県(26.2%)、全国平均は33.2%です。比較:沖縄17位・高知7位・和歌山38位・東京18位。詳しくは雨の日が多い都道府県ランキング(年間・月別)をご覧ください。

年降水量の多さ:鹿児島は3位

順位都道府県年降水量偏差値
1位高知県2,666mm73.8
2位宮崎県2,626mm72.9
3位鹿児島県2,435mm68.4
4位石川県2,402mm67.6
5位富山県2,374mm66.9
6位静岡県2,327mm65.8
7位福井県2,300mm65.2
8位沖縄県2,161mm61.9
9位熊本県2,007mm58.3
10位佐賀県1,951mm56.9
年降水量の多さランキング(平年値)

鹿児島県は3位(2,435mm、偏差値68.4)。1位は高知県(2,666mm)、47位は長野県(965mm)、全国平均は1,657mmです。比較:沖縄8位・高知1位・和歌山30位・東京24位。詳しくは降水量が多い都道府県・市町村ランキングをご覧ください。

よくある質問

Q. 当たり年と少ない年は何で決まる?

太平洋高気圧の張り出し方(西に強いと日本に向かう)、エルニーニョ/ラニーニャ(発生位置と発達)、偏西風の位置の3つです。ラニーニャの秋は日本付近の海面水温が高く、当たり年になりやすい傾向があります。

Q. 上陸ゼロの年は安全?

2020年のように上陸ゼロでも、接近や前線刺激による大雨は起きます。「上陸」は中心が海岸線に達した場合のみで、定義の違いを知っておくと統計の読み方が変わります。

Q. 地域別の当たり年はある?

九州に多い年、関東に多い年など、年によって経路の傾向があります。台風の接近数ランキングでは市町村ごとに年代別の接近数を確認できます。

Q. 過去最大の被害は?

昭和の三大台風(室戸・枕崎・伊勢湾)が死者3,000〜5,000人規模で最大です。昭和の三大台風とは?で現代の台風との違いを解説しています。

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まとめ
  • 上陸数の最多は2004年の10個。2位は1990年・1993年・2016年の6個
  • 上陸ゼロの年は1984・1986・2000・2008・2020年の5回
  • 接近数の最多は1960・1966・2004年の19個、最少は1973年の4個
  • 発生数の最多は1967年の39個、最少は2010年の14個。発生数と上陸数の相関は弱い
  • 上陸数を決めるのは太平洋高気圧の位置。長期的な増加傾向はなく10年単位の波が大きい

出典:気象庁「台風の統計資料」(発生数・接近数・上陸数、1951年〜)、気象庁「予報用語」。記事内の数値は気象庁の年間確定値にあわせて自動更新しています(最終更新:2026年9月2日、確定年:2025年)。

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