体感温度・露点温度の計算ツール|気温と湿度から露点・湿球温度・絶対湿度・不快指数・体感温度・WBGTを一度に計算、蒸し暑さは露点18℃が目安|47都道府県の月別「蒸し暑さカレンダー」つき【気象予報士が解説】

日本地図上に都道府県別の8月の露点温度を白から濃い赤で色分けし、那覇と札幌の位置をピンで示したイメージ 気象

「気温30℃・湿度70%」の体感が同じ30℃でも「湿度40%」よりずっと暑いのは、汗が乾かないから。その「乾かなさ」を1つの数字で表すのが露点温度で、18℃を超えると蒸し暑く、21℃を超えるとかなり蒸し暑く、24℃以上は危険な蒸し暑さです。この記事では、気温・湿度・風・日差しを入れると、露点温度・湿球温度・絶対湿度・不快指数・体感温度(ミスナール改良式/風冷指数)・暑さ指数(WBGT)を一度に計算するツールと、47都道府県の月別の蒸し暑さ・寒さの体感(平年値から計算)、露点の早見表、それぞれの指標の意味と使い分けを、気象予報士がまとめました。

結論
  • 蒸し暑さは「露点温度」で見る。15℃未満は快適、18℃以上で蒸し暑い、21℃以上でかなり、24℃以上は危険。気温30℃・湿度70%の露点は24℃。
  • 寒さは「風」で決まる。気温5℃・風5m/sの体感は1℃前後(風冷指数)。風速1m/sごとに約1℃寒く感じる。
  • 熱中症は「暑さ指数(WBGT)」で判断。28℃以上で厳重警戒、31℃以上は運動中止。気温より湿度と日差しの寄与が大きい。
  • 8月の露点が最も高い県は沖縄(24.8℃)・宮崎・鹿児島・長崎・高知、低いのは北海道(17.7℃)。1月の風の寒さが厳しいのは北海道(体感−7.6℃)・青森・岩手・秋田。
  • 湿度%は気温が変わると意味が変わる。同じ湿度60%でも、10℃なら乾燥、30℃なら蒸し暑い。露点や絶対湿度で比べる。

【ツール】体感温度・露点温度・WBGTの計算と、あなたの県の「蒸し暑さカレンダー」

①に気温・湿度・風速・日差しを入れると、7つの指標を同時に計算して「今の空気はどれくらい蒸し暑い(寒い)か」を判定します。②は都道府県を選ぶと、月別の露点温度・不快指数・体感温度が平年値から出ます。タブで「8月の蒸し暑い県」「1月の風が寒い県」などのランキングに切り替えられます。

① 体感温度・露点温度・湿球温度・暑さ指数(WBGT)を一度に計算

② あなたの県の「蒸し暑さ・体感」カレンダー(月別の平年値から計算)

47都道府県ランキング:
計算式:露点温度=Magnusの式(a=17.62, b=243.12)、湿球温度=Stull(2011)の近似式、絶対湿度=217×水蒸気圧/(気温+273.15)、不快指数=0.81T+0.01H(0.99T−14.3)+46.3、体感温度=ミスナール改良式(気温・湿度・風速)、暑さ指数(WBGT)=日本生気象学会の推定式(小野・登内 2014、気温・湿度・日射・風速から)、風冷指数=JAG/TI式(気温10℃以下・風速1.3m/s以上)。②は気象庁の平年値(1991〜2020年、各県代表地点の月平均気温・湿度・風速)から当サイトが計算した目安で、日中の最高気温時はこれより蒸し暑くなります。

露点温度とは——「空気を冷やして結露が始まる温度」=水蒸気の量そのもの

飽和水蒸気圧(空気が持てる限界)今の空気:30℃・湿度70%露点 24℃:ここで結露・霧← 冷やしていく-5℃0℃10℃20℃30℃35℃10hPa20hPa30hPa40hPa気温
露点温度のしくみ。空気が持てる水蒸気の限界(飽和水蒸気圧)は気温が低いほど小さい。30℃・湿度70%の空気を冷やしていくと24℃で限界に達し、そこから先は水滴(結露・霧・露)になる。この24℃が露点温度。

湿度(相対湿度)は「その気温で持てる限界に対する割合」なので、気温が変わると同じ湿度でも水蒸気の量はまったく違います。10℃・湿度60%の空気に含まれる水蒸気は1m³あたり5.6g、30℃・湿度60%なら18.2gと3倍以上。だから冬の「湿度60%」は乾燥気味で、夏の「湿度60%」は蒸し暑いのです。露点温度は水蒸気の量だけで決まるので、季節や気温をまたいで「蒸し暑さ」を比べられます。天気予報の「露点」やアメダスの「露点温度」はこの値です。

露点温度体感目安
10℃未満さらさら・乾燥冬の晴れた日、春秋の乾いた日。肌・喉の乾燥に注意
10〜15℃快適5〜6月・10月の過ごしやすい日
15〜18℃やや湿っぽい梅雨入り前後、9月下旬
18〜21℃蒸し暑い梅雨〜夏の平均的な日。汗が乾きにくい
21〜24℃かなり蒸し暑い真夏の東京・大阪。夜も寝苦しい(熱帯夜)
24℃以上危険な蒸し暑さ沖縄・九州南部の8月、台風の湿った空気。熱中症リスク大
露点温度と体感の目安。米国の気象局が使う区分を日本の気候に合わせたもの。

気温×湿度→露点温度の早見表

気温\湿度30%40%50%60%70%80%90%
10℃-7℃-3℃0℃3℃5℃7℃8℃
15℃-2℃1℃5℃7℃10℃12℃13℃
20℃2℃6℃9℃12℃14℃16℃18℃
25℃6℃10℃14℃17℃19℃21℃23℃
28℃9℃13℃17℃20℃22℃24℃26℃
30℃11℃15℃18℃21℃24℃26℃28℃
33℃13℃18℃21℃24℃27℃29℃31℃
35℃15℃19℃23℃26℃29℃31℃33℃
露点温度の早見表(Magnusの式で計算)。薄橙=蒸し暑い(18℃以上)、橙=かなり蒸し暑い(21℃以上)、赤=危険(24℃以上)。

たとえば「気温28℃・湿度80%」(露点24℃)と「気温35℃・湿度40%」(露点19℃)では、気温が7℃低い前者のほうが蒸し暑く感じます。真夏の朝、気温が下がっても寝苦しいのは露点が下がらないからです。日本一蒸し暑い県はどこ?(不快指数ランキング)も参考に。

体感温度はどう決まる?——気温・湿度・風・日差しの4つ

体感温度=体の熱の出入り気温空気との熱のやりとり湿度(露点)汗が蒸発できるか風皮膚の熱を奪う(風冷)日差し・放射日なたで+5〜10℃相当
体感温度は「体からどれだけ熱が出入りするか」で決まる。気温だけでなく、汗の蒸発を左右する湿度、皮膚の熱を奪う風、日なたの放射熱が加わる。

体感温度に「正解の式」はなく、目的別にいくつかの式が使われています。ツールでは代表的な4つを計算しています。

指標式・条件向いている場面
ミスナール改良式(体感温度)気温・湿度・風速。日本の天気予報アプリで最も一般的春〜秋の日常。湿度が高いと暑く、風が強いと寒く出る
風冷指数(Wind Chill)JAG/TI式(2001)。気温10℃以下・風1.3m/s以上冬の屋外。気温5℃・風5m/sで体感1℃前後
ヒートインデックス米国NWS式。気温27℃以上・湿度40%以上夏の日陰。湿度が体感をどれだけ押し上げるか
暑さ指数(WBGT)気温・湿度・日射・風。熱中症の判断基準運動・作業の中止判断。日なたと日陰で大きく変わる
不快指数0.81T+0.01H(0.99T−14.3)+46.3「蒸し暑さ」の古典的指標。75で半数が暑いと感じ、80で全員
体感温度の主な指標。

冬の「風」の効き方は大きく、気温0℃で風速10m/sなら体感は−7℃前後。北海道の1月は気温−3.2℃・風3.5m/sで体感−7.6℃、青森は−5.5℃、岩手−5.1℃、秋田−4.5℃です。同じ気温でも風の弱い内陸(長野・山梨)より海沿いのほうが寒く感じます。冬の気温の目安は日本一寒い街はどこ?・1月の天気ランキングで。

暑さ指数(WBGT)——熱中症は気温ではなく「湿度と日差し」で決まる

WBGT(湿球黒球温度)は、湿球温度(汗の蒸発)7割・黒球温度(日差し)2割・気温1割の重みで合成した指標で、環境省と日本スポーツ協会が熱中症の判断に使っています。ツールの値は日本生気象学会の推定式(気温・湿度・日射・風速から計算)による目安で、実測値は環境省 熱中症予防情報サイトで確認できます。

WBGT区分目安
31℃以上危険運動は原則中止。外出は避け、涼しい室内へ
28〜31℃厳重警戒激しい運動は中止。10〜20分ごとに休憩と水分
25〜28℃警戒積極的に休憩。激しい運動は30分ごとに休む
21〜25℃注意運動中は水分補給。死亡事故はこの段階でも起きる
21℃未満ほぼ安全通常は問題なし。水分はこまめに
日本スポーツ協会「熱中症予防運動指針」による区分。

気温30℃・湿度70%・日なたのWBGTは約30℃で「厳重警戒」ですが、同じ気温・湿度でも日陰なら27℃台の「警戒」。日差しを避けるだけでWBGTは3〜4℃下がります。熱中症の搬送が多い県は熱中症の救急搬送ランキング、世界で最も暑い場所は世界の最高気温ランキング、国別のWBGTはWBGTで熱中症になりやすい国ランキングで。

指標の使い分け——「湿度%」より露点と絶対湿度

  • 蒸し暑さ・寝苦しさ:露点温度(18℃以上で蒸し暑い)。夜の露点が23℃を超えると冷房なしでは眠れない。
  • 乾燥・加湿の目安:絶対湿度(1m³あたりの水蒸気g)。7g/m³未満でインフルエンザが流行しやすく、11g/m³以上なら加湿は不要。冬の室内は気温20℃・湿度40%で6.9g/m³。
  • 結露・カビ:露点温度と壁の温度の差。窓の表面温度が露点を下回ると結露する。外気0℃・室内20℃・湿度60%(露点12℃)なら、断熱の弱い窓は確実に結露。
  • 運動・作業:WBGT。28℃以上で中止の検討。
  • 洗濯物・布団:飽和差(気温と湿度から求める「乾かす力」)。洗濯物が乾く時間の計算ツール・布団を干す条件で判定。
  • 霜・霧・雲海:露点温度。地表の温度が露点を下回ると露、0℃以下なら霜。初霜はいつ?・雲海が出る条件。

蒸し暑い県・風が寒い県——平年値から計算した体感ランキング

8月の露点温度(月平均気温と湿度から計算)は沖縄24.8℃、宮崎23.8℃、鹿児島23.7℃、長崎23.5℃、高知23.3℃、山口23.1℃、福岡・佐賀22.9℃で、九州・四国南部が「かなり蒸し暑い」レベル。東京は21.9℃、大阪は22℃台です。低いのは北海道17.7℃、青森19.4℃、岩手19.6℃、長野20.2℃、山形20.3℃。月平均の値なので、日中はどの県も露点は同じまま気温だけ上がり、より暑くなります。湿度そのもののランキングは湿度が高い県ランキング・湿度が低い県ランキング、夏の気温は8月の天気ランキング・日本一暑い街で。

1月の体感温度(風冷指数)は北海道−7.6℃、青森−5.5℃、岩手−5.1℃、秋田−4.5℃、長野−2.9℃、山形−2.0℃。沖縄を除くと最も暖かく感じるのは鹿児島・宮崎・静岡で5℃前後です。暖かさと涼しさの両方をとった夏涼しくて冬暖かい県ランキングや住みやすい気候の県ランキングも参考に。

体感温度・露点温度についてよくある質問

Q. 露点温度とは何ですか?

A. 空気を冷やしていったときに、水蒸気が水滴(結露・霧・露)になり始める温度です。空気に含まれる水蒸気の量だけで決まるので、気温に左右される湿度%より「蒸し暑さ」や「乾燥」を正しく表せます。18℃以上で蒸し暑く、24℃以上は危険な蒸し暑さです。

Q. 体感温度はどう計算しますか?

A. 日本のアプリで多いのはミスナール改良式(気温・湿度・風速)で、冬の屋外は風冷指数(気温10℃以下・風1.3m/s以上)、夏はヒートインデックスやWBGTが使われます。目的で式が違うので、上のツールは主要な指標を同時に計算します。

Q. 湿度が同じなら体感は同じですか?

A. 違います。湿度%は「その気温で持てる限界に対する割合」なので、10℃・湿度60%(水蒸気5.6g/m³)は乾燥、30℃・湿度60%(18.2g/m³)は蒸し暑い空気です。比べるなら露点温度か絶対湿度を使います。

Q. 風速1m/sで体感温度は何度下がりますか?

A. 冬(気温10℃以下)はおおむね風速1m/sごとに1℃前後下がります。気温5℃・風5m/sで体感は1℃前後、気温0℃・風10m/sで−7℃前後です。夏は風があると汗が乾いて涼しく感じますが、35℃を超える熱風は逆に暑く感じます。

Q. WBGT(暑さ指数)は気温と何が違う?

A. WBGTは湿球温度(汗の蒸発)7割・黒球温度(日差し)2割・気温1割で合成した熱中症の指標です。気温30℃でも湿度70%・日なたならWBGT30℃前後の「厳重警戒」、日陰なら27℃台の「警戒」になります。28℃以上で激しい運動は中止です。

Q. 冬に「湿度40%」でも乾燥していると言われるのはなぜ?

A. 気温20℃・湿度40%の絶対湿度は6.9g/m³で、インフルエンザウイルスが生き残りやすい7g/m³未満だからです。冬の室内は湿度50〜60%(絶対湿度9〜10g/m³)を目安に加湿します。

Q. 日本で最も蒸し暑い県はどこですか?

A. 8月の平年値から計算した露点温度では沖縄(24.8℃)、宮崎(23.8℃)、鹿児島(23.7℃)、長崎(23.5℃)、高知(23.3℃)の順です。東京は21.9℃、最も低いのは北海道の17.7℃です。

まとめ

  • 蒸し暑さは露点温度で見る:18℃以上で蒸し暑い、21℃でかなり、24℃以上は危険。
  • 寒さは風で決まる:風速1m/sごとに約1℃。気温5℃・風5m/sで体感1℃。
  • 熱中症はWBGT:28℃以上で運動中止の検討、日陰に入るだけで3〜4℃下がる。
  • 湿度%は気温が違うと比べられない。露点と絶対湿度(7g/m³未満は乾燥、11以上は蒸し暑い)で比べる。
  • 上の計算ツールで今の空気を、県別カレンダーで自分の地域の季節ごとの体感を確認。

出典:気象庁「過去の気象データ検索」平年値(1991〜2020年、各県代表地点の月平均気温・相対湿度・風速)、日本生気象学会「日常生活における熱中症予防指針」、日本スポーツ協会「熱中症予防運動指針」、環境省「熱中症予防情報サイト」、小野・登内(2014)WBGT推定式、Stull(2011)湿球温度近似式、NWS Heat Index、JAG/TI Wind Chill(2001)。

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