バヌアツの法則は本当?10月24日M7.2の後、日本で大地震は起きる?53年分のデータで検証|偶然と比べるツール

気象

※記事内にはアフィリエイト広告(PR)を含みます

こんにちは!気象予報士ののぶやんです。

10月24日(土)11時31分ごろ、南太平洋のバヌアツ諸島で大きな地震がありました。気象庁の発表ではマグニチュード(M)7.2(米国地質調査所USGSの値はM6.9)。気象庁は「この地震による日本への津波の影響はありません」と発表しています。

それでも検索で急上昇しているのが「バヌアツの法則」。「バヌアツで大きな地震が起きると、2週間ほどのうちに日本でも大地震が起きる」という説です。7月28日の令和8年熊本地震の3日前にもバヌアツでM6.0の地震があったことから、「熊本地震2026」とあわせて話題になっています。

そこでこの記事では、1973年からの53年分の地震カタログ(USGS)で、バヌアツのM6以上の地震のあとに日本で大きな地震が起きた割合を数え、「偶然でも起きる割合」と比べました。条件を自分で変えて確かめられるツールも作っています。

この記事の結論(30秒で読める版)
  • 「バヌアツの法則」はデータでは確認できません。バヌアツでM6以上が起きたあと14日以内に日本でM6以上が起きた割合は26.5%。でもどの14日間をとっても偶然で25.1%は起きます(1973〜2026年、170回の地震活動で検証)
  • 大きな地震どうしで見ると、バヌアツのM7以上(33回)のあと14日以内に日本でM7以上が起きたことは0回。逆に日本のM7以上44回のうち、直前14日以内にバヌアツでM6以上があったのは6回(13.6%)で、偶然の19.0%よりむしろ少ない
  • 当たっているように見えるのは、バヌアツでは年に約7回、日本では年に約10回M6以上が起きるから。2016年熊本地震や2026年7月の熊本の地震のような「当たった例」だけが記憶に残ります
  • バヌアツと日本は約6,100〜6,400km離れていて、別々のプレート境界。片方の地震がもう片方の大地震を引き起こす仕組みは確認されていません
  • 今回の地震の「14日」の判定期限は11月7日(1か月説なら11月23日)。ツールで日本の地震を自動で数えています。とはいえ日本はいつ大地震が起きてもおかしくない国。「法則」を気にするより、今日の備えの確認を。検証ツールで条件を変えて自分でも確かめられます

▶ 条件を変えて「バヌアツの法則」を検証するツールへ

「バヌアツの法則」検証ツール(53年分の地震で答え合わせ)

「バヌアツの地震の大きさ」「何日以内」「日本の地震の大きさ」を選ぶと、1973年以降のすべてのバヌアツの地震について、そのあと日本で大きな地震が起きたかを1回ずつ答え合わせします。あわせて、同じ時期(前後1年)の任意の期間で、偶然どれくらい起きるかも計算して比べます。選んだ条件は次に開いたときも覚えています。

計算中…
今回(10月24日)のバヌアツの地震のあと、日本では?(自動更新)
気象庁の地震情報を読み込み中…
※データ:USGS(米国地質調査所)の地震カタログ。1973年1月1日〜2026年10月24日、震源の地名に「Vanuatu」「Japan」を含む地震(千島列島・台湾などは含まない)。マグニチュードはUSGSの値で、気象庁の値とは0.1〜0.3程度違うことがあります。バヌアツで30日以内に続いた地震は1つの活動として最初の1回だけ数えています。「偶然でも起きる割合」は、その地震の前後365日のすべての日を起点にした同じ長さの期間で、日本の地震が起きた割合の平均です。

10月24日のバヌアツの地震:何が起きた?

日時マグニチュード場所
10月24日 11時31分M6.9(気象庁はM7.2)ポートオルリーの西北西約197km
10月24日 11時35分M6.3ポートオルリーの北西約170km
10月20日 13時20分M6.3ポートオルリーの北西約197km
10月19日 16時49分M6.0ポートオルリーの北西約186km
10月8日 18時00分M6.3ノルサップの北東約102km
10月のバヌアツ付近のおもな地震(USGS・日本時間)
バヌアツ北部(エスピリトゥサント島の北西沖)で10月だけでM6以上が5回。気象庁は24日11時52分に北西太平洋津波情報を発表し、日本への津波の影響はないとしています。

震源は南緯13.8度・東経165.7度付近(気象庁)。東京から約6,150km、熊本から約6,370km離れています。日本では揺れは観測されておらず、津波の心配もありません。海外の地震で日本に津波が来るかどうか、来るなら何時間後かは「海外の地震で日本に津波は来る?」で詳しく解説しています。

赤道 日本 日本海溝 南海トラフ・琉球海溝 バヌアツ ニューヘブリデス海溝 約6,100〜6,400km 太平洋プレート オーストラリアプレート フィリピン海プレート 模式図(位置・海溝はおおまか)
図1 日本とバヌアツの位置関係(模式図)。バヌアツはオーストラリアプレートが東側のプレート(ニューヘブリデス微小プレートなど)の下に沈み込むニューヘブリデス海溝沿い、日本は太平洋プレート・フィリピン海プレートが沈み込む海溝沿いにあり、6,000km以上離れた別々の場所です。

データで検証:バヌアツの地震のあと、日本で大地震は増える?

検証のやり方はシンプルです。①1973年以降にバヌアツで起きたM6以上の地震を並べ、30日以内に続いた地震は1つの活動にまとめます(M6以上の場合170回)。②それぞれのあと7日・14日・30日以内に日本でM6・M6.5・M7以上の地震が起きたかを数えます。③同じ時期の「どの日を起点にしても」同じ期間で日本の地震が起きた割合を計算し、偶然の水準として比べます。

バヌアツの地震・期間日本でM6.0以上日本でM6.5以上日本でM7.0以上
M6.0以上・7日以内14.1%
偶然 13.7%
7.1%
偶然 4.9%
0.6%
偶然 1.4%
M6.0以上・14日以内26.5%
偶然 25.1%
11.8%
偶然 9.4%
2.4%
偶然 2.8%
M6.0以上・30日以内47.9%
偶然 45.1%
21.9%
偶然 18.3%
4.7%
偶然 5.7%
M6.5以上・7日以内15.9%
偶然 14.6%
6.1%
偶然 5.3%
0.0%
偶然 1.4%
M6.5以上・14日以内28.0%
偶然 26.6%
13.4%
偶然 10.1%
2.4%
偶然 2.9%
M6.5以上・30日以内52.4%
偶然 47.3%
29.3%
偶然 19.7%
3.7%
偶然 5.9%
M7.0以上・7日以内9.1%
偶然 15.5%
6.1%
偶然 5.2%
0.0%
偶然 1.8%
M7.0以上・14日以内15.2%
偶然 27.9%
9.1%
偶然 10.0%
0.0%
偶然 3.6%
M7.0以上・30日以内48.5%
偶然 48.5%
33.3%
偶然 19.4%
6.1%
偶然 7.3%
表1 バヌアツの地震のあと日本で地震が起きた割合と、偶然の水準(1973〜2026年、USGS)
太字は統計量zが2以上(偶然より多め)の組み合わせ。27通りのうち2つで、27通りも試すと1個前後は偶然でも出る程度です(多重比較)。

ほとんどの組み合わせで、「バヌアツのあと」と「偶然」の割合はほぼ同じです。いちばんよく言われる「バヌアツでM6以上→2週間以内に日本でM6以上」は26.5%対25.1%。差は1.4ポイントで、統計的には意味のある差ではありません(z=0.41)。

「大きな地震どうし」で見ると、さらにはっきりします。バヌアツのM7以上(33回の活動)のあと、14日以内に日本でM7以上が起きたことは一度もありません(偶然なら3.6%、約1回は起きていてもおかしくない水準)。

一方で「30日以内に日本でM6.5以上」は、バヌアツM6.5以上のあとで29.3%(偶然19.7%)、M7以上のあとで33.3%(偶然19.4%)と、偶然より多めに出ます。ただし27通りもの条件を試すと、そのうち1個前後はこの程度の差が偶然でも出てしまいます(多重比較の問題)。しかも同じ条件の14日以内やM7以上では差が消えるので、「法則」と呼べるような一貫した傾向ではありません。

14日以内に日本で大きな地震が起きた割合(%)010203026.525.1M6.0以上28.026.6M6.5以上15.227.9M7.0以上11.89.4M6.0以上13.410.1M6.5以上9.110.0M7.0以上日本でM6.0以上日本でM6.5以上バヌアツの地震のあと偶然の水準
図2 バヌアツの地震(左からM6.0・6.5・7.0以上)のあと14日以内に日本で地震が起きた割合(橙)と、偶然の水準(青)。どれも差はわずかで、統計的に意味のある差はありません。

逆から見ても同じ:日本のM7以上44回の「直前」

「日本で大地震が起きる前に、バヌアツで地震があったか」という逆の見方でも確かめました。1973年以降、日本(USGSの地名がJapan)で起きたM7以上の地震は44回。そのうち直前14日以内にバヌアツでM6以上があったのは6回(13.6%)でした。どの日をとっても直前14日以内にバヌアツでM6以上がある割合は19.0%なので、偶然と同程度(やや少ない)という結果です。

日本の地震M(USGS)直前のバヌアツの地震何日前
1973年6月17日 根室半島沖7.76月5日 M6.112.0日
1993年7月12日 北海道南西沖(奥尻島)7.77月9日 M6.03.8日
1995年10月18日 奄美大島近海7.110月9日 M6.38.9日
2003年5月26日 宮城県沖7.05月14日 M6.312.5日
2012年12月7日 三陸沖7.312月2日 M6.15.3日
2016年4月16日 熊本地震(本震)7.04月15日 M6.40.8日
表2 日本のM7以上のうち、直前14日以内にバヌアツでM6以上があった6回(USGS、日本時間)
2011年3月11日の東北地方太平洋沖地震(M9.1)の直前14日以内には、バヌアツのM6以上はありませんでした(直前は1月10日のM6.1)。なお2003年9月26日の十勝沖地震(M8.3)はUSGSの地名に「Japan」が付かないため集計外ですが、加えても45回中6回(13.3%)で結論は変わりません。

2016年の熊本地震は、4月3日にM6.9、6〜7日にM6.7が2回、15日にM6.4とバヌアツで地震が続いた直後だったため、「バヌアツの法則」が広く知られるきっかけになりました。一方で2011年の東日本大震災、2024年の能登半島地震(直前14日以内のバヌアツM6以上なし)など、当てはまらない大地震も多数あります。ただし能登半島地震は、25日前の2023年12月7日にバヌアツでM7.1があったので「1か月以内」説なら当てはまります。条件を広げるほど当たりやすくなる、という例です。

表3 バヌアツのM7以上の地震43回と、その後の日本の地震(タップで開く)
バヌアツの地震(日本時間)M14日以内の日本の最大M30日以内の日本の最大M
1973年12月28日 22時41分7.5―6.1
1973年12月29日 9時19分7.2―6.1
1974年1月10日 17時51分7.2―6.1
1975年10月7日 7時24分7.0――
1981年7月15日 16時59分7.0――
1985年11月28日 11時25分7.0――
1985年11月28日 12時49分7.0――
1985年12月21日 10時13分7.1――
1986年1月16日 5時17分7.1―6.5
1990年3月6日 1時38分7.1――
1990年7月27日 21時37分7.26.56.5
1990年8月13日 6時25分7.1――
1992年10月12日 4時24分7.4―6.5
1993年12月29日 16時48分7.0――
1994年2月13日 2時58分7.0――
1994年7月13日 11時35分7.2――
1997年4月21日 21時02分7.7―6.1
1997年11月16日 3時59分7.0――
1999年2月7日 6時47分7.3――
1999年11月26日 22時21分7.5――
2000年10月5日 1時58分7.06.76.7
2001年1月10日 1時49分7.1――
2002年1月3日 2時22分7.2――
2007年3月25日 9時40分7.16.76.7
2007年8月2日 2時08分7.26.06.0
2008年4月9日 21時46分7.3―6.9
2009年10月8日 7時03分7.7―6.8
2009年10月8日 7時18分7.8―6.8
2009年10月8日 8時13分7.4―6.8
2010年5月28日 2時14分7.2――
2010年8月10日 14時23分7.3――
2010年12月25日 22時16分7.3―6.4
2011年8月21日 1時55分7.2―6.7
2011年8月21日 3時19分7.1―6.7
2011年9月4日 7時55分7.06.76.7
2012年2月2日 22時34分7.1――
2015年10月21日 6時52分7.1―6.7
2016年4月29日 4時33分7.0――
2022年9月14日 20時04分7.0――
2023年1月8日 21時32分7.06.36.3
2023年12月7日 21時56分7.1―7.5
2024年12月17日 10時47分7.3―6.8
2026年3月30日 17時44分7.3―7.4
「―」はその期間に日本でM6以上がなかったことを示します(USGS)。14日以内に日本でM6.5以上が起きたのは43回中4回で、M7以上は0回でした。

なぜ「当たっている」ように見えるのか

理由は単純で、どちらの地震も「よく起きる」からです。

M6以上の回数1年あたりM7以上の回数
バヌアツ365回約6.8回43回
日本531回約9.9回44回
表4 1973〜2026年の地震の回数(USGS、M6以上)
回数は余震も含む個別の地震の数(USGSの重複記録は除く)。年代別では日本は2010年代(東日本大震災の余震を含む)が162回と最多。
  • 日本ではM6以上が年に約10回。余震などのまとまりを考えても、どの2週間をとっても約4回に1回はどこかでM6以上が起きています
  • バヌアツでもM6以上が年に約7回。実際、53年間の170回の地震活動のうち45回で「バヌアツのあと2週間以内に日本でM6以上」が起きていました。ほぼ毎年1回前後は偶然の一致が起きる計算です
  • 当たった例(2016年熊本地震、2026年7月の熊本の地震など)はニュースやSNSで話題になる一方、外れた例は誰も話題にしないので、「よく当たる」という印象が残ります(確証バイアス)
  • 「2週間」「1か月」「M6」「M7」など条件があいまいなほど、どれかには当てはまりやすくなります

2026年7月の熊本地震とバヌアツの地震

2026年は、この「偶然の一致」が続いた年でした。下の表のように、14日間の答え合わせが終わっている6回のうち3回で、日本でM6以上が起きています(この表は地震を1回ずつ数えています。ツールや表1では30日以内に続いた地震を1つの活動にまとめるため、3月20日と8月16日、10月19〜24日の地震はそれぞれ前の地震と同じ活動として扱われ、一覧には出ません)。

バヌアツの地震M14日以内の日本のM6以上
2月14日6.4なし
3月20日6.1あり:3月26日 三陸沖 M6.5(6日後)
3月30日7.3なし(21日後の4月20日に三陸沖でM7.4)
7月25日6.0あり:7月28日 令和8年熊本地震 M6.8(3日後、気象庁M7.1)
8月16日6.1あり:8月23日 浦河沖 M6.0(7日後)
10月8日6.3なし
10月19日・20日6.0〜6.310月25日7時時点でなし(判定期間中)
10月24日6.9(気象庁M7.2)10月25日7時時点でなし(判定期間中、11月7日まで)
表5 2026年のバヌアツのM6以上と、その後14日以内の日本のM6以上(USGS、日本時間)
1つの年だけを見ると「よく当たる」ように見えますが、53年分をまとめると偶然の水準と変わりません。

そもそも、6,000km離れた地震は関係する?

地震は、プレートの境界や内部にたまったひずみが一気に解放される現象です。大きな地震のあとには周りの断層にかかる力(応力)が変わり、近くで余震や誘発地震が起きます。しかしこの地殻の変形による応力の変化(静的な応力変化)は震源から離れるほど急速に小さくなり、数千km先ではほとんどゼロです。

大きな地震の揺れ(表面波)が遠くの小さな地震を誘発する例(動的誘発)は報告されていますが、数千km先でM7級の大地震を増やすという統計的な証拠は見つかっていません(世界の大地震を調べた研究でも、遠く離れた場所の大地震の増加は確認されていません)。バヌアツと日本はプレートの沈み込み帯という点では似ていますが、沈み込むプレートも海溝も別々です。「太平洋の周りのプレートがつながっているから」という説明もありますが、統計で見ても関連は出てこない、というのが今回の検証の結果です。

地震の規模を実感するには「M9.9はどのくらい?エネルギー計算ツール」が便利です。M7.2はM6.0の約63倍のエネルギーですが、それでも6,000km先で「次の大地震のスイッチ」になる力ではありません。

いまの日本の地震活動をサイト内ツールで確かめる

「法則」より役に立つのは、いま日本で実際にどこで地震が起きているかを知ることです。下は気象庁の最新の地震情報です。

都道府県ごとの地震の多さ(震度1以上の年間回数など)は、下のツールで全国比較できます。熊本県を初期表示にしています。

住んでいる地域の地震の傾向は地域別の地震情報(例:熊本県・東京都)、今後の揺れやすさは「「30年以内に70〜80%」はどのくらい?」、家族の備えは地震の備え診断で確認できます。

「バヌアツの法則」が気になったときにやっておきたいこと

やることポイント
公式情報を見るバヌアツの地震で日本に津波の心配があるときは気象庁が必ず発表します。今回は「影響なし」
家具の固定大地震の死傷の多くは家具の転倒。寝室とキッチンから
水と食料最低3日分、できれば1週間分。カセットコンロも
連絡方法家族の集合場所と、災害用伝言ダイヤル(171)の使い方
スマホの通知緊急地震速報の受信設定と、モバイルバッテリーの充電
表6 「法則」を見かけたときのチェックリスト
「法則」で不安になったら、それを備えを見直すきっかけにするのが一番です。

緊急地震速報の届き方については「緊急地震速報の誤報はなぜ?」「ソフトバンクの緊急速報メール停止はいつまで?」もあわせてどうぞ。

よくある質問

Q. バヌアツの法則とは何ですか?

南太平洋のバヌアツで大きな地震が起きると、2週間ほど(説によっては1か月)以内に日本でも大きな地震が起きる、という言い伝えです。2016年の熊本地震の直前にバヌアツで地震が続いたことなどで広まりましたが、学術的に認められた法則ではありません。

Q. バヌアツの法則は本当ですか?

1973〜2026年のUSGSの地震カタログで検証すると、バヌアツでM6以上が起きたあと14日以内に日本でM6以上が起きた割合は26.5%で、偶然の水準(25.1%)とほぼ同じでした。統計的に意味のある関連は確認できません。

Q. 10月24日のバヌアツの地震で日本に津波は来ますか?

来ません。気象庁は「この地震による日本への津波の影響はありません」と発表しています。震源はバヌアツ諸島付近(南緯13.8度・東経165.7度)で、気象庁の発表ではM7.2です。

Q. 2026年の熊本地震もバヌアツの地震の後でしたか?

令和8年熊本地震(7月28日)の3日前の7月25日に、バヌアツでM6.0(USGS)の地震がありました。ただし同じ2026年でも2月14日・3月30日・10月8日のバヌアツのM6以上のあと14日以内には日本でM6以上は起きておらず、当たった例だけが目立っている状態です。

Q. バヌアツと日本はどれくらい離れていますか?

今回の震源から東京まで約6,150km、熊本まで約6,370kmです。どちらもプレートが沈み込む場所ですが、海溝もプレートも別々で、片方の地震が他方の大地震を起こす仕組みは確認されていません。

Q. 日本でM6以上の地震はどれくらい起きていますか?

USGSのカタログでは1973年以降、日本でM6以上は531回、1年あたり約10回です。どの2週間をとっても約4回に1回はM6以上が起きるので、バヌアツの地震のあとに日本で地震が起きても偶然で説明できます。

Q. では何に気をつければいいですか?

法則の有無にかかわらず、日本ではいつ大きな地震が起きてもおかしくありません。家具の固定、水と食料の備蓄、家族の連絡方法の確認など、ふだんの備えを見直すきっかけにしてください。

あわせて読みたい:地震・津波と防災
まとめ
  • 10月24日11時31分ごろ、バヌアツ諸島でM7.2(気象庁、USGSはM6.9)。日本への津波の影響はなし
  • 「バヌアツの法則」を53年分のデータで検証すると、バヌアツM6以上のあと14日以内に日本でM6以上は26.5%、偶然でも25.1%。差はなく、M7どうしでは0回
  • 当たって見えるのは、両方ともM6以上が年に7〜10回起きるから。外れた例は話題にならない
  • 約6,100〜6,400km離れた別々のプレート境界で、片方がもう片方の大地震を起こす仕組みは確認されていない
  • 「法則」より家具の固定・備蓄・連絡方法の確認を。ツールで条件を変えて自分でも確かめられます

出典:USGS(米国地質調査所)Earthquake Catalog(1973年1月1日〜2026年10月24日、M5.5以上・M6.0以上を取得、2026年10月25日取得)、気象庁「地震情報」(遠地地震に関する情報 2026年10月24日発表、震源・震度情報)、気象庁「地震情報について」。発生割合・偶然の水準・統計量は当サイトの集計。マグニチュードは特記のない限りUSGSの値。

タイトルとURLをコピーしました