茨城県北部で地震が多いのはなぜ?10月8日は常陸大宮市で震度3|震災前の年6回が震災後は年70回、30年分のデータで検証するツール

気象

こんにちは!気象予報士ののぶやんです。

10月8日7時14分ごろ、茨城県北部を震源とする地震があり、茨城県常陸大宮市で震度3を観測しました。気象庁によると震源の深さは約60km、地震の規模はマグニチュード(M)4.0。水戸市・日立市・常陸太田市・ひたちなか市・笠間市・東海村・大子町などで震度2、福島県矢祭町や栃木県茂木町でも震度2でした。この地震による津波の心配はありません。同じ朝の4時13分には千葉県北東部でもM4.8の地震があり、千葉県旭市で震度4を観測しています。

「茨城の地震、多すぎない?」と感じている方は多いと思います。気象庁の震度データベースで数えると、茨城県北部を震源とする震度1以上の地震は、東日本大震災の前(1996〜2010年)は1年に平均6.3回しかありませんでした。それが震災の後(2012〜2025年)は年69.6回と約11倍に増え、2016〜2025年の10年間では全国272の震央地域のうち10番目の多さです。

しかも、増えたのは震災前にはなかった「深さ20km未満の浅い地震」でした。震災前の95回はすべて深さ40km以上だったのに、震災の後は8割近くが深さ20km未満の浅い地震で、その大半が日立市北部〜高萩市・北茨城市の地下数kmに集中しています。この記事では、元気象庁職員の気象予報士として、震度データベースから茨城県北部の地震(1996年1月〜2026年10月6日、1,896回)を1回ずつ集計し、なぜ多いのか、今年は多いのか、10月8日朝の地震はどちらのタイプか、強い揺れのあとはどうなりやすいのかを確かめました。地域・期間・深さ・震度を選ぶと回数や震源の地図が切り替わるツールも置いています。

この記事の結論(30秒で読める版)
  • 10月8日7時14分、茨城県北部でM4.0・深さ約60kmの地震。常陸大宮市で震度3、水戸市・日立市など茨城・福島・栃木の14市町村で震度2。津波の心配はなし
  • 茨城県北部が震源で震度1以上の地震は、震災前(1996〜2010年)は年6.3回、震災後(2012〜2025年)は年69.6回。2016〜2025年の回数は全国272の震央地域で10位、震度4以上(20回)は9位
  • なぜ多い?茨城県北部には2つの「地震の巣」がある。①日立市北部〜高萩市・北茨城市の深さ10km前後の浅い地震:震災前は0回だったが、2011年3月11日の15分後から急増し、震災後の地震の8割近くを占める。東北沖の巨大地震で地殻が東西(北東−南西)方向に引っ張られるようになったため。②水戸市の北〜常陸太田市付近の深さ50〜60kmの地震:沈み込む太平洋プレートの境界付近で、震災前からある。10月8日朝の地震はこちら
  • 2026年は10月6日までに28回。同じ時期の過去5年平均(23.2回)より2割ほど多く、とくに浅い地震が25回と昨年1年間(10回)を上回る。ただし震災直後の2012〜2017年のペースよりは少ない
  • 震度4以上のあと7日以内に再び震度4以上が起きたのは52回中7回(13%)。予知はできないが、強い揺れのあと1週間程度は家具や備蓄を確認しておくと安心

茨城県北部の地震がわかるツール

震央地域(茨城県北部・茨城県南部・栃木県北部)、期間(1996年以降・震災前・2012年以降・2026年)、震源の深さ(すべて・20km未満・40km以上)、震度(1以上〜5弱以上)を選ぶと、回数、1年あたりの回数、いちばん最近の地震、最大の地震、年ごとの回数(浅い地震と深い地震の色分け)、震源の地図と深さの分布が切り替わります。ページを開いたときに気象庁の最新の地震情報も読み込むので、これから起きた地震も自動で加わります。

茨城県北部の地震チェッカー(気象庁 震度データベース+最新の地震情報)
震央地域
期間
深さ
震度
読み込み中…

データ:気象庁「震度データベース検索」(各震央地域、1996年1月〜2026年10月6日)に、それ以降に気象庁が発表した地震(ページを開いたときに自動取得)を加えています。震度は各地震で観測された最大震度です。1996年9月以前の「震度5」は震度5弱以上として数えています。

※「1年あたり」は、期間の初めから今日までの年数で割っています(震災前は15年)。本文の「1996〜2025年の平均」とは少し違う値になります。

たとえば深さを「20km未満(浅い)」、期間を「震災前(1996〜2010年)」にすると、回数は0回になります。茨城県北部の浅い地震は、2011年3月11日より前には(震度1以上の記録としては)1回もなかったのです。地域を「茨城県南部」に切り替えると、南部は震災前から深さ50km前後の地震が多い、まったく違うタイプの「巣」であることもわかります。

10月8日朝の地震:どこでどれくらい揺れた?

震度市町村
3茨城県:常陸大宮市
2茨城県:水戸市、日立市、常陸太田市、笠間市、ひたちなか市、城里町、東海村、大子町、土浦市、桜川市/福島県:矢祭町/栃木県:茂木町、市貝町、那珂川町
1茨城県・栃木県・福島県の各地など
2026年10月8日7時14分ごろの茨城県北部の地震(M4.0、深さ約60km)の震度。気象庁の震源・震度情報より(震度1は省略)

震源の深さが約60kmと深いので、震源の真上だけでなく、水戸市・ひたちなか市から土浦市・桜川市、栃木県・福島県の一部まで広い範囲で震度2になりました。このタイプは、あとで説明する「深い地震の巣」で起きたものです。お住まいの市町村で過去にどれくらい揺れたかは、常陸大宮市・水戸市・日立市・常陸太田市・高萩市・北茨城市・ひたちなか市・大子町の地震リスクページで確認できます。

同じ朝4時13分の千葉県北東部の地震(M4.8、深さ約50km)では、千葉県旭市で震度4、匝瑳市・香取市・成田市や茨城県潮来市・稲敷市などで震度3でした。震央は約90km離れていて、深さも仕組みも別の地震です。千葉県北東部については千葉県北東部で地震が多いのはなぜ?で詳しく検証しています。

震災前は年6回、震災後は年70回。何が変わった?

茨城県北部を震源とする震度1以上の地震を、期間と深さで分けて数えると、変化がはっきりわかります。

期間回数1年あたり深さ20km未満深さ40km以上震度4以上
1996〜2010年(震災前・15年)95回6.3回0回95回4回
2011年799回-732回61回15回
2012〜2025年(14年)974回69.6回767回(79%)206回(21%)32回
2026年(10月6日まで)28回-25回3回1回
茨城県北部を震源とする震度1以上の地震の回数と震源の深さ。20〜40kmは期間全体で7回のみ。気象庁 震度データベースから集計
0501001502001996年:4回1997年:4回1998年:5回1999年:2回2000年:7回20002001年:7回2002年:6回2003年:7回2004年:10回2005年:4回20052006年:8回2007年:3回2008年:9回2009年:11回2010年:8回20102011年:732回2011年:61回2012年:187回2012年:18回2013年:118回2013年:14回2014年:84回2014年:19回2015年:37回2015年:14回20152016年:61回2016年:19回2017年:100回2017年:8回2018年:39回2018年:15回2019年:27回2019年:12回2020年:32回2020年:10回20202021年:8回2021年:13回2022年:23回2022年:15回2023年:17回2023年:23回2024年:24回2024年:13回2025年:10回2025年:13回2026年:25回2026年:3回↑2011年は799回東日本大震災2026深さ20km未満(浅い地震)深さ40km以上(深い地震)
茨城県北部を震源とする震度1以上の地震の年別回数。緑=深さ20km未満、紫=深さ40km以上(2026年は10月6日まで)。気象庁 震度データベースから作成

グラフの紫(深さ40km以上)は、震災の前も後も年に数回〜20回ほどで、震災後にやや増えた程度です(震災前は年6.3回、2012〜2025年は年14.7回)。一方、緑(深さ20km未満)は震災前はゼロで、2011年に732回と一気に現れ、その後は2012年の187回から少しずつ減りながらも毎年起き続けています(最近5年は年8〜24回)。「茨城県北部の地震が多い」の正体は、震災をきっかけに始まった浅い地震だといえます。

記録をさかのぼると、茨城県北部で最初の浅い地震(震度1以上)は2011年3月11日15時01分のM4.5。東北地方太平洋沖地震(14時46分)のわずか15分後でした。

なぜ茨城県北部は地震が多いのか:2つの「地震の巣」

震源を地図と深さで分けると、茨城県北部の地震ははっきり2つのグループに分かれます(上のツールで深さを切り替えると、地図上の位置の違いがよくわかります)。

0km20km40km60km80km100km茨城県北部の地下(左=西・内陸、右=東・太平洋の模式断面)陸のプレート(北米プレート)太平洋プレート(東から沈み込む)①浅い地震の巣(深さ5〜15km)日立市北部〜高萩市・北茨城市の地下震災前は0回 → 震災後に急増東西に引っ張られる②深い地震の巣(深さ50〜60km)水戸市の北〜常陸太田市付近の地下10月8日朝の地震(深さ約60km)はここ常陸太田・常陸大宮日立・高萩※位置・形は説明用の模式図です(左右は実際には北西〜南東方向を含みます)
茨城県北部の地下の模式断面。浅い「巣」は震災後に地殻が東西に引っ張られて生まれ、深い「巣」はプレートの境界付近にある
  • ①浅い地震の巣(日立市北部〜高萩市・北茨城市の地下、深さ5〜15km):2011年以降の浅い地震1,524回のうち84%が北緯36.65〜36.85度(日立市北部〜北茨城市南部)に集中し、深さの中央値は7km。震災前は1回もなかったタイプで、2016年12月28日のM6.3(高萩市で震度6弱)もここで起きました
  • ②深い地震の巣(水戸市の北〜常陸太田市・那珂市付近の地下、深さ50〜60km):震災前から年に数回起きていたタイプで、深さの中央値は57km。陸のプレートの下に沈み込む太平洋プレートとの境界付近と考えられます。10月8日朝の地震(深さ約60km、常陸大宮市で震度3)はこちらです

では、なぜ震災の後に浅い地震が急に増えたのでしょうか。2011年3月11日の東北地方太平洋沖地震(M9.0)では、太平洋プレートと陸のプレートの境界が大きくずれ、東北〜関東の陸地が東へ最大5mほど引き伸ばされました。その結果、福島県浜通り南部から茨城県北部にかけての地殻は、それまでの「東西に押される」状態から「東西(北東−南西)方向に引っ張られる」状態に変わり、引っ張られてずれる「正断層型」の浅い地震が多発するようになりました。地震調査研究推進本部(地震本部)も、この地域の地震活動は東北地方太平洋沖地震の後に活発になったと評価しています。

同じ仕組みで、2011年4月11日には福島県浜通りでM7.0の地震(いわき市で震度6弱)が起き、地表に断層のずれが現れました。茨城県北部の浅い地震は、その南の延長にあたる「震災が生んだ地震の巣」です。この活動は少しずつ弱まってはいますが、震災から15年たった今も、年に8〜25回ほどの浅い地震(震度1以上)が起きています。

深さ回数割合
10km未満1,328回70%
10〜20km196回10%
20〜40km7回0.4%
40〜60km246回13%
60km以上119回6%
茨城県北部を震源とする震度1以上の地震の深さ(1996年〜2026年10月6日、1,896回)。割合は四捨五入

2026年は多い?浅い地震がやや活発

月12345678910
回数4522133332
2026年に茨城県北部を震源として震度1以上を観測した地震の月別回数(10月は6日まで。気象庁 震度データベース)。このほか10月8日7時14分に震度3

2026年は1月24日6時台のM4.5(深さ7km、最大震度4)で始まり、1〜2月に9回と多めでした。その後も毎月1〜3回のペースで続き、10月6日までに28回です。同じ時期(1月1日〜10月6日)の回数を年ごとに比べると次のとおりです。

年20192020202120222023202420252026
1月1日〜10月6日23回35回18回29回28回21回20回28回
1年間の合計39回42回21回38回40回37回23回-
茨城県北部を震源とする震度1以上の地震の回数。気象庁 震度データベースから集計

2026年の28回は、過去5年(2021〜2025年)の同じ時期の平均23.2回より2割ほど多いペースです。中身を見ると、浅い地震が25回と、2025年の1年間(10回)をすでに大きく上回り、深い地震は3回と少なめです。つまり今年は、日立市北部〜高萩市の「浅い地震の巣」がやや活発な年といえます。ただし、震災直後の2012〜2014年(年100〜200回)や、M6.3のあった2016〜2017年(年80〜108回)と比べれば落ち着いたレベルで、「急に異常に増えている」わけではありません。

「最近、地震が多い」と感じる理由には、茨城県北部だけでなく、茨城県南部・茨城県沖・千葉県北東部など周りの震源でも揺れることがあります。茨城県内のどこかで震度1以上を観測する回数は、全国でも上位です。全国の地震の増減は最近地震が多いのはなぜ?2026年に地震が増えた3つの理由でまとめています。

茨城県のほかの震源・全国と比べると

震央地域震度1以上(年平均)震災後(2012〜2025年)震度4以上(30年間)2026年(10月6日まで)深さ(中央値)
茨城県北部62.3回69.6回51回28回8km
茨城県南部38.3回44.6回73回32回51km
茨城県沖93.8回76.0回79回32回44km
福島県浜通り48.4回16.7回34回4回8km
栃木県北部15.9回17.5回17回3回6km
茨城県と周辺の震央地域別の地震回数(震度1以上、年平均は1996〜2025年、震度4以上は1996〜2025年の合計)。年平均には2011年(茨城県北部799回、茨城県沖1,207回、福島県浜通り1,184回)を含む。気象庁 震度データベースから集計

震災後の年平均で見ると、茨城県北部(69.6回)は茨城県沖(76.0回)に次ぐ多さで、茨城県南部(44.6回)を上回ります。一方、強い揺れの回数(震度4以上)は茨城県南部・茨城県沖のほうが多く、茨城県北部は「回数は多いが、ほとんどは震度1〜2の小さな揺れ」という特徴があります。浅い地震は規模が小さくても震源のすぐ上だけが揺れやすく、日立市・高萩市・北茨城市では「ドン」と突き上げるような短い揺れになりがちです。

同じく震災後に浅い地震が急増した福島県浜通りは、2011年(1,184回)をピークに年16.7回まで落ち着いてきました。それに比べ、茨城県北部は活動が長く続いているのが特徴です。全国で比べると、2016〜2025年の10年間に茨城県北部で震度1以上を観測した地震は482回で全国272の震央地域のうち10位、震度4以上は20回で9位でした。上位は熊本県熊本地方やトカラ列島近海、石川県能登地方など大きな地震の余震や群発地震が中心です。隣の茨城県南部の「地震の巣」については茨城県南部で地震が多いのはなぜ?で詳しく解説しています。

下のツールは、都道府県ごとに「県内のどこかで震度1以上を観測した回数」(震源は県外も含む)を比べたものです。茨城県北部が震源の地震だけを数えた回数とは数え方が違う点に注意してください。

過去に強く揺れた茨城県北部の地震

発生日M深さ最大震度タイプ
2011年3月19日6.15km5強浅い
2011年9月21日5.29km5弱浅い
2011年11月20日5.39km5強浅い
2012年2月19日5.27km5弱浅い
2012年3月10日5.47km5弱浅い
2013年1月28日4.874km5弱深い
2013年1月31日4.78km5弱浅い
2013年12月31日5.47km5弱浅い
2016年7月27日5.457km5弱深い
2016年12月28日6.311km6弱浅い
2022年4月19日5.493km5弱深い
2024年8月19日5.18km5弱浅い
茨城県北部を震源とする震度5弱以上の地震(1996年〜2026年10月6日、12回)。気象庁 震度データベースから作成

震度5弱以上の12回はすべて2011年3月11日より後で、そのうち9回が浅いタイプです。最大は2016年12月28日21時38分のM6.3(深さ11km)で、高萩市で震度6弱を観測しました。浅い地震はMが5前後でも震源の真上で震度5弱になることがあり、2024年8月19日のM5.1(深さ8km)でも震度5弱を観測しています。一方、震災前(1996〜2010年)の震度4以上は4回で、いずれも深さ56〜59kmの深いタイプでした。

震度4のあと、また揺れる?(その後1週間の地震)

  • 1996年以降、茨城県北部で震度4以上を観測した地震は52回(2026年10月6日まで)
  • そのうち、7日以内に再び震度4以上の地震が起きたのは7回(13%)。2012年以降に限ると33回中4回(12%)
  • 2016年12月28日(M6.3のあと同じ夜にM4.7で震度4)、2017年4月20日(震度4が2回)、2024年8月19日(0時48分にM4.8で震度4、その2分後にM5.1で震度5弱)のように、浅いタイプは同じ日に続けて強く揺れることがある

8〜9割は、強い揺れのあと1週間は震度4以上が起きていません。ただ、浅い地震の巣では短い時間に続けて揺れることがあるので、強く揺れたらその日の夜から数日は、寝室の家具や枕元の靴・ライトを確認しておくと安心です。

大きな地震につながる?

現在の科学では、いつ・どこで・どれくらいの地震が起きるかを予知することはできません。茨城県北部の浅い地震は震災後15年にわたって続いている活動で、深い地震は震災前からくり返し起きているものなので、小さな地震が続くこと自体が大地震の前ぶれとはいえません。強い揺れのあとは、気象庁の発表する「今後の地震活動の見通し」や注意の呼びかけを確認するようにしましょう。

ただし、茨城県は茨城県沖・茨城県南部も含めて強い揺れの多い地域で、地震本部の「全国地震動予測地図」では、水戸市などで今後30年以内に震度6弱以上の揺れに見舞われる確率が高く評価されています。確率の読み方は「30年以内に70〜80%」はどれくらい高い?、市町村別の比較は今後30年以内に震度6弱以上の地震が起きる確率ランキングをご覧ください。

天気や気圧と関係ある?

「雨の日や気圧が低い日に地震が多い」と言われることがありますが、気象と地震の関係ははっきり確かめられていません。茨城県北部の地震は、深さ数kmや50km以上の地下の岩盤やプレートで起きるもので、天気による地表の変化よりはるかに大きな力がかかっています。気圧の変化が気になる方は、体調管理の目安として今日の気圧の変化をチェックしてください。

茨城県北部の地震に備える

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よくある質問

Q. 茨城県北部の地震はなぜ多いのですか?

2011年の東北地方太平洋沖地震の後、日立市北部〜高萩市・北茨城市の地下で、地殻が東西に引っ張られて起きる深さ10km前後の浅い地震が急増したためです。震災前は震度1以上の浅い地震は0回でしたが、震災後は茨城県北部の地震の約8割を占めています。このほか、水戸市の北〜常陸太田市付近の深さ50〜60kmでも、震災前から地震が起きています。

Q. 茨城県北部では1年に何回くらい地震がありますか?

茨城県北部を震源とする震度1以上の地震は、震災前(1996〜2010年)は年6.3回でしたが、震災後(2012〜2025年)は年69.6回と約11倍です。最近5年(2021〜2025年)は年21〜40回です。

Q. 2026年は茨城県北部の地震が増えていますか?

2026年は10月6日までに28回で、過去5年の同じ時期の平均(23.2回)より2割ほど多いペースです。とくに浅い地震が25回と、2025年の1年間(10回)を上回っています。ただし震災直後の2012〜2014年(年103〜205回)よりは少なく、異常に増えているわけではありません。

Q. 10月8日の茨城県北部の地震の震度はいくつでしたか?

10月8日7時14分ごろの地震はM4.0、深さ約60kmで、常陸大宮市で震度3、水戸市・日立市・常陸太田市・ひたちなか市・笠間市・東海村・大子町などで震度2でした。津波の心配はありませんでした。

Q. 10月8日朝の地震は日立・高萩の浅い地震と同じタイプですか?

違います。10月8日朝の地震は深さ約60kmで、水戸市の北〜常陸太田市付近の地下にある「深い地震の巣」で起きたものです。震災後に増えた日立市北部〜高萩市の浅い地震(深さ10km前後)とは場所も深さも仕組みも異なります。

Q. 茨城県北部の地震は大地震の前ぶれですか?

現在の科学では地震の予知はできません。茨城県北部の浅い地震は震災後15年続いている活動で、深い地震は震災前からくり返し起きているため、それ自体が前ぶれとはいえません。1996年以降、震度4以上のあと7日以内に再び震度4以上が起きたのは52回中7回(13%)です。

Q. 自分の住む市町村の地震の回数はどこで調べられますか?

当ブログの市区町村別の地震リスクデータベース(茨城県のページ)で、震度別の回数や30年確率、地盤の揺れやすさを確認できます。気象庁の震度データベース検索でも、観測点ごとの記録を調べられます。

あわせて読みたい

まとめ
  • 10月8日7時14分、茨城県北部でM4.0・深さ約60kmの地震。常陸大宮市で震度3、水戸市・日立市など14市町村で震度2。津波の心配はなし
  • 茨城県北部が震源の地震は、震災前の年6.3回から震災後は年69.6回と約11倍。2016〜2025年の回数は全国10位
  • 増えたのは日立市北部〜高萩市・北茨城市の深さ10km前後の浅い地震。震災前は0回で、東北沖の巨大地震で地殻が東西方向に引っ張られるようになってから多発。震度5弱以上の12回はすべて震災後
  • 10月8日朝の地震は、震災前からある水戸市の北〜常陸太田市付近の深さ50〜60kmの「深い巣」で起きたもの
  • 2026年は10月6日までに28回で、過去5年平均の2割増し(とくに浅い地震)。予知はできないが、震度4のあと1週間以内の震度4以上は13%。ツールや市町村データで地域の揺れやすさを確認し、備えを

出典・データについて

  • 気象庁「震度データベース検索」(震央地名:茨城県北部・茨城県南部・茨城県沖・福島県浜通り・栃木県北部ほか全国、1996年1月1日〜2026年10月6日。回数は当ブログで集計)
  • 気象庁「震源・震度情報」(2026年10月8日7時14分ごろの茨城県北部の地震、4時13分ごろの千葉県北東部の地震)
  • 地震調査研究推進本部 地震調査委員会「地震活動の評価」(2016年12月28日茨城県北部の地震ほか)、「関東地方の地震活動の特徴(茨城県)」
  • 地震調査研究推進本部「全国地震動予測地図」
  • 気象庁「震度階級関連解説表」
  • 震度は各地震の最大震度。1996年以前は観測方法と観測点の数が異なるため、回数の比較は1996年以降で行っています。深さは震度データベースの値(km単位)で、20km未満を「浅い地震」、40km以上を「深い地震」としています

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