福島県の気候データ|10指標の全国順位・偏差値と月別データ(気象・台風・地震)

気象データベース47都道府県データ福島県

福島県の気候データ

気温13.4℃は東北6県で1位の暖かさ。雪の会津、盆地の中通り、黒潮の浜通り——三つの気候がひとつになった県です。10の指標について、全国順位・偏差値・月別データをまとめました。

気象庁 平年値 1991〜2020年 福島地方気象台 監修:気象予報士 最終更新 2026年8月2日

この県の要点

すごしやすい月

4月・5月・11月

春は晴れ50%・日照190時間超。11月も晴れ50%の小春日和

すごしにくい月

7月〜9月

梅雨と秋雨で月150mm超。7月の晴れは26%まで細る

強み

気温は「東北1位」の暖かさ

年13.4℃で東北の最暖。浜通りは雪のない「東北の湘南」

注意

会津の豪雪/夏の盆地の暑さ/福島県沖の地震

地震回数は全国5位。福島県沖M7.0〜7.5の30年確率50%程度

気温

13.4

全国 40位

降水量

1,207mm

全国 41位

降雪量

122cm

全国 12位

日照時間

1,754時間

全国 35位

晴れの出現率

38.1%

全国 36位

湿度

69%

全国 22位

01月別データ ── いつ行くのがよいか

まずは結論から。12ヶ月を1枚にまとめました。旅行や引っ越しの時期選びなら、これだけで判断できます。

1月△ 雪49cm・雪と晴れ半々

5.8 / -1.5

雪の日49%・月49cm。中通りの冬は雪と晴れが交互に

2月△ 雪34cm・晩冬

7.1 / -1.2

雪の日47%。日差しは145時間へ——春への助走

3月○ 雪解け・春の入り

11.2 / 1.3

雪の日24%へ減り、日差し175時間。梅の咲く春先

4月◎ ベスト

17.7 / 6.4

晴れ50%・日照190時間。桜前線が花見山を染める最良月

5月◎ ベスト

23.1 / 12.1

昼23.1℃・日照193時間は年間1位。新緑の季節

6月△ 梅雨入り・121mm

25.9 / 16.6

晴れ29%へ急減。梅雨のじめじめが始まる

7月△ 月178mm・梅雨の底

29.1 / 20.8

雨は月178mmで年間最多。昼29.1℃の蒸し暑さも

8月○ 昼30.5℃・盆地の夏

30.5 / 21.9

昼30.5℃・猛暑日14.4日。わらじまつりの熱い夏

9月△ 秋雨と台風・月168mm

26.2 / 18.0

秋雨と台風で月168mm。日照123時間は年間最少

10月○ 秋晴れと紅葉

20.5 / 11.7

晴れ44%へ回復。磐梯吾妻の紅葉が見頃に

11月○ 晴れ50%・小春日和

14.5 / 5.2

晴れ50%は4月と並ぶ年間トップ級。乾いた小春日和

12月○ 晴れ38%・冬の入り

8.6 / 0.7

雪の日29%・晴れ38%。中通りの冬は雪と晴れの繰り返し

気温は「最高 / 最低(℃)」の平年値。左の色は過ごしやすさ(緑=ベスト/橙=注意/赤=厳しい)。

0210指標のかたち

「暑いのか寒いのか」「雨が多いのか少ないのか」は、単体の数字を見てもピンときません。全国47都道府県の平均を偏差値50として、10指標を1枚のチャートにまとめました。外側に張り出しているほど「多い・強い・高い」、内側にへこんでいるほど「少ない・弱い・低い」です。地震と降雪が張り出し、ほかは中庸——「三つの気候を束ねた」形をしています。

50=全国平均70 気温41降水量39降雪量61日照時間41晴れの出現率43湿度49紫外線39風速43台風42地震63

中央の太い十角形が偏差値50(=全国平均)、いちばん外の枠が偏差値70です。地震だけは値が一部の県に極端に偏るため、対数をとってから偏差値化しています。

正確な数値と順位、それぞれのランキングページへの入口は下の表にまとめました。「福島県のことが知りたい」人はこのページで完結し、「他県と比べたい」人はランキングへ進めます。

福島県の10指標。値・偏差値・全国順位・北海道・東北内順位。
指標偏差値 全国順位北海道・東北内順位 全国の中での位置ランキング
🌡️ 気温(年平均気温) 13.4℃ 41 40位/ 47位中 1位/ 7位中 平均気温ランキング →
🌧️ 降水量(年間降水量) 1,207mm 39 41位/ 47位中 5位/ 7位中 降水量ランキング →
⛄ 降雪量(年間降雪量(深さ合計)) 122cm 61 12位/ 47位中 6位/ 7位中 降雪量ランキング →
🌞 日照時間(年間日照時間) 1,754時間 41 35位/ 47位中 2位/ 7位中 日照時間ランキング →
🌤️ 晴れの出現率(晴れの日の割合(58年集計)) 38.1% 43 36位/ 47位中 2位/ 7位中 晴れの出現率ランキング →
💧 湿度(年平均湿度) 69% 49 22位/ 47位中 6位/ 7位中 湿度ランキング →
🧴 紫外線(UV指数の年平均(推定値)) 3.43 39 42位/ 47位中 2位/ 7位中 紫外線ランキング →
🍃 風速(年平均風速) 2.4m/s 43 34位/ 47位中 6位/ 7位中 平均風速ランキング →
🌀 台風(接近数(年平均)) 2.7個/年 42 41位/ 47位中 1位/ 7位中 台風の接近数ランキング →
🌏 地震(震度1以上の回数(年平均)) 139.1回/年 63 5位/ 47位中 2位/ 7位中 地震観測回数ランキング →
この数値を引用する・CSVで保存する
福島県の年平均気温は13.4℃(40位)、年間降水量1,207mm(41位)、
年間日照時間1,754時間(35位)、晴れの出現率38.1%(36位)。
出典:気象予報士のぶやんの学習帳「福島県の気候データ」
   気象庁 平年値(1991〜2020年)/福島地方気象台/
   気象庁 震度データベース/防災科研 J-SHIS 2024年版/
   当サイト58年独自集計(天気出現率)
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   2026年7月 取得

0310の指標を、1つずつ読む

ここからは10の指標を1つずつ取り上げて、福島県がなぜその数字になるのかを気象予報士の視点で解説します。数字そのものは上の表とチャートに出ていますので、ここでは「その数字を生んでいる仕組み」と「数字だけ見ていると誤解すること」を中心に書きます。

01

気温 ── 全国40位、東北1位の暖かさを持つ南の玄関

結論:福島の気温は全国40位で東北1位。猛暑日14.4日は東北で別格。
13.4 偏差値 41 全国 40位 / 47位中 北海道・東北 1位 / 7位中 平均気温ランキング →

年平均気温13.4℃は全国40位、偏差値41——東北6県では1位の暖かさです。福島市の冬は1月の平均最低-1.5℃と東北では穏やか。いわきなど浜通りは黒潮の影響でさらに温和です。

冬は冬日(最低0℃未満)が年67.3日・全国9位。朝は氷点下でも、日中は6〜8℃まで上がる中通りの冬です。一方、会津の盆地と山は本格的な雪国の寒さ——同じ県でも冬の顔がまったく違います。

夏は8月の平均最高30.5℃、猛暑日は年14.4日・全国17位——東北では突出した暑さです。フェーンと盆地の地形で、福島市は「東北で最も暑い県庁所在地」の常連。それでも熱帯夜は5.3日、夜は眠れます。

夏と冬の「極値」福島県の値 全国順位くわしく
猛暑日(最高35℃以上)14.4日 / 年17位 / 47位中 猛暑日ランキング →
熱帯夜(最低25℃以上)5.3日 / 年38位 / 47位中 熱帯夜ランキング →
冬日(最低0℃未満)67.3日 / 年9位 / 47位中 冬日・真冬日ランキング →

この3行が、年平均13.4℃という数字の中身です。猛暑日17位・熱帯夜38位・冬日9位——「昼は暑く、夜は涼しく、冬はほどほど」。桃とりんごの両方が実る果物王国は、この寒暖差の贈り物です。

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02

降水量 ── 全国41位、梅雨と秋雨の二山を持つ少雨の県

結論:年1,207mmは全国41位。7月178mm・9月168mm——夏秋の二山。
1,207mm 偏差値 39 全国 41位 / 47位中 北海道・東北 5位 / 7位中 降水量ランキング →

年間降水量1,207mmは全国41位、偏差値39——全国有数の少なさです。特徴は二つの山で、梅雨末期の7月178mmと秋雨・台風の9月168mm。冬の中通りは月41〜56mmとよく乾きます。

そして川です。2019年の東日本台風では阿武隈川が氾濫し、郡山や本宮など流域で大きな被害が出ました。阿武隈川・阿賀川・只見川——三つの水系を持つ県にとって、秋の大雨は川の水位で読む災害です。

もうひとつ、雨の量では見えない指標が雷です。福島県の年間雷日数は12.6日と全国最少級。雷の少なさは中通りの空の穏やかさの証ですが、夏の山沿いの夕立と会津の雪起こしには注意してください。

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03

降雪量 ── 福島市で122cm、只見・会津は日本屈指の豪雪

結論:福島市の平年値は122cm。会津・只見は日本屈指の豪雪地帯。
122cm 偏差値 61 全国 12位 / 47位中 北海道・東北 6位 / 7位中 降雪量ランキング →

年間降雪量は122cm、全国12位。中通りの雪は「降っては晴れる」を繰り返すタイプで、根雪は長続きしません。雪の主役は西——奥羽山脈を越えた会津です。

圧巻は会津・奥会津です。只見や檜枝岐は積雪2〜3m級の日本屈指の豪雪地帯で、只見線の雪景色は世界的な人気を集めます。会津若松でも根雪の冬——中通りとは別世界です。

そして凍結です。雪の少ない中通り・浜通りでも冬日67日——路面凍結(アイスバーン)は毎冬の前提です。雪のない日ほど油断が生まれる、太平洋側の冬の落とし穴です。

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04

日照時間 ── 全国35位、東北2位の明るさの中通り

結論:年1,754時間は全国35位・東北2位。最長は5月193時間。
1,754時間 偏差値 41 全国 35位 / 47位中 北海道・東北 2位 / 7位中 日照時間ランキング →

年間日照時間1,754時間は全国35位、偏差値41——東北では仙台に次ぐ明るさです。冬も12月119時間・1月132時間と、雪国の倍以上の光が届くのが中通り・浜通りの強み。いわきの冬は東北随一の晴れの国です。

月別では5月193時間・4月190時間・3月175時間がトップ3。春が一年でいちばん明るいのが福島のリズムで、谷は秋雨の9月123時間と梅雨の7月125時間です。

行楽の計画に使うなら、ベストは4月・5月と10月・11月。花見山と三春滝桜の春、磐梯吾妻スカイラインの紅葉、晴れ50%の11月——明るい季節に見どころが並びます。夏は浜通りの海へ、雨の日は会津の酒蔵へ。

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05

天気出現率 ── 月別の晴れ・曇り・雨・雪

結論:晴れは4月・11月の50%がピーク。三地方で空が違う。
38% 偏差値 43 全国 36位 / 47位中 北海道・東北 2位 / 7位中 晴れの出現率ランキング →

日照時間は「太陽が何時間出ていたか」の合計であって、「晴れの日が何日あったか」ではありません。旅行の日程を決めるときに知りたいのは、たいてい後者のほうです。そこで、その月にどの天気が何割の日に出たかを帯グラフにしました。帯の幅がそのまま出現率(%)です。

年間38292113
1月3114649
2月3315647
3月44201324
4月5028202
5月453124
6月294130
7月263836
8月363431
9月323434
10月443323
11月5030183
12月3824929

帯の幅がそのまま出現率(%)。 晴  くもり  雨 

この形にすると、福島の空の性格が見えます。晴れの帯は4月50%・11月50%と春秋に太くなる二山型。梅雨の7月は26%まで細り、冬は31〜38%と雪と晴れが交互に来ます。

特筆すべきはくもりの多さ(28.6%・全国3位)。三つの気候の境目にある福島市は、雲の通り道でもあります。この帯グラフは気象庁の平年値(30年)ではなく、1968年から2025年までの58年分の観測を独自集計した値です。

4つの天気それぞれで全国順位を出すと、晴れは全国36位(38.1%)、くもりは3位(28.6%)、雨は46位(20.7%)、雪は8位(12.6%)。快晴日数14.0日は全国42位。「雨がとても少なく、くもりが多い」——境目の空です。

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06

湿度 ── 年平均69%で全国22位、春に乾く中庸の空気

結論:年平均69%は全国22位。夏77%・春58%——乾く春を持つ空気。
69% 偏差値 49 全国 22位 / 47位中 北海道・東北 6位 / 7位中 湿度ランキング →

年平均湿度69%は全国22位、偏差値49——ちょうど全国平均の空気です。月別では夏の7月が77%、春の4月は58%。梅雨と夏に湿り、春に乾く——季節のメリハリがはっきりしています。

夏の湿りは、梅雨と盆地の蒸し暑さの産物です。7月77%・昼29℃超——蒸す日は蒸します。屋外の活動は暑さ指数(WBGT)での判断を基本にしてください。

春は58〜63%と乾き、風も強まる季節です。空気の乾燥と強風が重なる春は、火災と花粉の要注意期。冬は70%前後と、雪国ほど湿らず太平洋側ほど乾かない中間の顔です。

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07

紫外線 ── 全国42位、それでも夏は5.4の「中程度」超え

結論:UV指数の年平均は3.43で全国42位。ピークは7月・8月の5.4。
3.43UV指数 偏差値 39 全国 42位 / 47位中 北海道・東北 2位 / 7位中 紫外線ランキング →

UVインデックスの年平均は3.43で全国42位——全国では穏やかな部類です。それでも夏の7月・8月は5.4と「中程度」を超えます。桃の摘み取りや浜通りの海水浴——屋外の季節こそ対策を習慣に。

月別で注目してほしいのは、5月にすでに4.8へ達することです。新緑のハイキングシーズン、日差しに体が慣れていない時期こそ油断しがち。帽子と日焼け止めを習慣にしてください。

ピークは7月・8月の5.4。実質的な対策期間は5月から9月までです。雲があっても紫外線の6〜7割は地表に届くので、曇りの日を「大丈夫な日」と考えないでください。

「何月の何時が強いのか」は、月平均だけでは分かりません。下は晴天時のUVインデックスを月と時刻の両方で並べた表です。

晴天時UVインデックス早見表(月×時刻)

結論:7月の正午〜13時が最も強く9.2。 「非常に強い」に入るのは7月と8月の11〜14時だけですが、5月・6月の正午は7.5〜7.8で「強い」に達します。 気温がまだ過ごしやすい5月の昼にも、真夏に近い紫外線が降っていることが表から読み取れます。

九州の晴天時UVインデックス(九州北部〜中部の代表値)。行が月、列が時刻。
891011121314151617
1月0.00.41.11.92.42.41.81.10.40.0
2月0.20.71.72.73.43.52.81.80.80.2
3月0.41.32.74.04.84.73.82.51.20.4
4月0.92.23.95.46.26.04.93.31.70.6
5月1.53.15.06.77.57.25.94.02.20.9
6月1.63.35.27.07.87.66.44.52.61.1
7月1.83.76.08.19.29.17.75.53.21.5
8月1.43.35.67.68.78.67.14.92.71.1
9月0.92.44.25.96.76.45.03.21.50.4
10月0.61.63.04.24.84.43.21.80.70.1
11月0.20.91.92.73.12.82.01.00.30.0
12月0.10.51.21.92.32.21.60.80.20.0

弱い0〜2中程度3〜5強い6〜7非常に強い8〜10極端に強い11以上

色は気象庁・WHOのUVインデックス区分そのものです。枠で囲んだ数字はその月のピーク。 6時台・7時台と18時以降は、一年を通してUVインデックスが1未満のため列から省いています(対策不要の水準です)。 値は雲のない晴天時の推計で、曇りの日は6〜7割程度に下がります。晴天時の値は緯度でほぼ決まるため、この表は九州北部〜中部の代表値です。福島など東北地方では、この表より2割ほど弱めが目安です。それでも夏のピーク帯の強さは変わりません。

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08

風 ── 全国34位、春に強まる「吾妻おろし」の風

結論:平均風速2.4m/sは全国34位。春の4月2.9m/sが年間最強。
2.4m/s 偏差値 43 全国 34位 / 47位中 北海道・東北 6位 / 7位中 平均風速ランキング →

年平均風速2.4m/sは全国34位、偏差値43——穏やかな部類です。月別では春の3月・4月が2.8〜2.9m/sと最も強く、秋は2.0m/sまで落ち着きます。この指標は代表地点の立地に左右されやすいので、順位だけを一人歩きさせないでください。

福島の風で知られるのが「吾妻おろし」です。吾妻連峰から福島盆地へ吹き下ろす風で、春先のフェーンは気温を一気に押し上げ、乾燥と強風で火災のリスクを高めます。「風の春」は桃の受粉の季節でもあります。

そして浜通りの海風です。夏の海風は暑さをやわらげる恵みですが、台風や発達した低気圧の東風は高波としけを連れてきます。盆地・平野・海岸で風の顔が変わるのも三地方の県らしさです。

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09

台風 ── 接近は年2.7個、阿武隈川で読む雨台風

結論:接近は年2.7個。2019年東日本台風——阿武隈川の記憶。
2.7個/年(接近) 偏差値 42 全国 41位 / 47位中 北海道・東北 1位 / 7位中 台風の接近数ランキング →

この表で台風の指標に使っているのは「上陸数」ではなく「接近数」です。先に理由を書きます。気象庁の「上陸」は台風の中心が北海道・本州・四国・九州の海岸線に達することを指し、沖縄県は定義上どれだけ台風が通っても上陸に数えられません。上陸数で47都道府県を並べると、日本で最も台風の影響を受ける沖縄が最下位に並ぶという逆転が起きます。また上陸は中心が最初に達した1県だけを数えるため、隣県が大きな被害を受けても数字に表れません。中心から300km以内に入った回数を数える「接近数」なら、47都道府県すべてを同じものさしで、しかも毎年の値として比べられます。

「上陸」とは、台風の中心が北海道・本州・四国・九州の海岸線に達することをいいます。福島は太平洋を北上する台風と、東日本を縦断する台風の両方の影響を受ける位置です。接近数は年2.7個・全国41位です。

接近で数えると、福島を含む東北地方には年2.7個(気象庁平年値・1991〜2020年)。月別では9月の0.9個がピークで、8月0.8個・10月0.5個——夏の終わりから秋に重心があります。台風は「来やすい時期」がわかっている——つまり備えを計画できる災害です。市町村別の詳しい接近回数は台風の接近数ランキングで確認できます。

警戒すべきはです。2019年10月の東日本台風では阿武隈川とその支流が氾濫し、郡山・本宮・いわきなどで甚大な被害が出ました。「福島の台風対策は阿武隈川の水位」——ハザードマップと早めの避難が鉄則です。

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10

地震 ── 過去の観測回数と、これからの確率

結論:年139.1回は全国5位。福島県沖と向き合い続ける県。
約139.1回/年 偏差値 63 全国 5位 / 47位中 北海道・東北 2位 / 7位中 地震観測回数ランキング →

全国5位、北海道・東北7道県では北海道に次ぐ2位です。107年間の合計は14,888回、年平均139.1回。3月・4月の突出は2011年の余震に加え、2021年・2022年の福島県沖地震(ともに最大震度6強)の影響です。

北海道・東北7道県の地震観測回数(震度1以上・回/年)

北海道152.5
福島県139.1
岩手県132.3
宮城県117.8
青森県80.3
山形県30.4
秋田県29.2

1919〜2026年の107年間の平均。バーの長さは北海道を100%とした割合。出典:気象庁 震度データベース検索

「地震が少ない=安全」ではありません

この数字は過去に何回揺れたかであって、これから何回揺れるかではありません。2016年の前まで、熊本は「地震の少ない県」と見られていました——だからこそ、あの地震の教訓は重いのです。石川は2024年に、やはり「回数が多い県」ではないところで大きな被害が出ました。むしろ、回数が少ない県ほど耐震意識と備えが薄いという指摘があります。揺れ慣れていないぶん、家具の固定も備蓄も後回しになりやすいためです。過去の回数は防災の判断材料の半分でしかありません。

そこで、残り半分の「これからの確率」を並べます。地震調査研究推進本部(J-SHIS)が公表している、今後30年以内に震度6弱以上の揺れに見舞われる確率です。

過去の実績

約139.1回/年

震度1以上(1919〜2026年)・全国5位。107年間の合計は14,888回。過去にどれだけ揺れたか

これからの確率

9.1%

今後30年以内に震度6弱以上の揺れに見舞われる確率。福島県庁位置・J-SHIS 2024年版(2026年7月取得)。これから揺れる可能性

沖の海溝型地震

50%程度

福島県沖のM7.0〜7.5の地震の30年以内の発生確率。地震本部 長期評価。2011年の東日本大震災の記憶も、この県の足元に

この県の主役は、福島県沖です。M7.0〜7.5の地震の30年確率は50%程度と高い評価。2011年の東日本大震災では津波と原子力災害が重なり、県内の犠牲者は関連死を含め4,000人を超えました。2021年・2022年にも福島県沖でM7級が続き、「揺れは繰り返す」ことを実感してきた県です。県庁位置の30年確率9.1%は全国33位——数字以上の備えが日常になっています。

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04県内の主要都市を比べる

同じ福島県でも、中通りの福島、浜通りの小名浜、会津の若松、県南の白河では顔が違います。中通り・浜通り・会津——三つの地方が三つの気候を持つ、広い広い県です。

福島(福島市)県庁所在地

年平均気温
13.4℃
年間降水量
1,207mm
年間日照時間
1,754時間
猛暑日日数
14.4日

吾妻連峰の麓の県都。猛暑日14.4日と雪122cm——中通りの代表値。

→ 福島の地点別データ(月別・50年の変化)

小名浜(いわき市)小名浜・浜通り

年平均気温
13.8℃
年間降水量
1,441mm
年間日照時間
2,069時間
猛暑日日数
1.5日

いわきの港町。日照2,069時間・雪はほぼゼロ——「東北の湘南」の顔。

→ 小名浜の地点別データ(月別・50年の変化)

若松(会津若松市)若松・会津盆地

年平均気温
12.0℃
年間降水量
1,253mm
年間日照時間
1,632時間
猛暑日日数
17.2日

会津の城下町。猛暑日17.2日と根雪の冬——寒暖差の大きい盆地。

→ 若松の地点別データ(月別・50年の変化)

白河(白河市)白河・県南の高原

年平均気温
11.9℃
年間降水量
1,457mm
年間日照時間
1,791時間
猛暑日日数
1.2日

白河の関の高原都市。標高の分だけ夏は涼しく、猛暑日1.2日。

→ 白河の地点別データ(月別・50年の変化)

05気象予報士の総括

10の指標を通して見ると、福島県は「三つの気候を束ね、東北一の暖かさと地震5位を併せ持つ県」だと言えます。雪の会津、乾いて明るい中通り、雪のない浜通り——ひとつの県で日本海側と太平洋側の両方を体験できます。

月別に分解すると、ベストは春と晩秋です。4月・11月は晴れ50%、5月は日照193時間——花見山から紅葉まで、明るい季節が長いのが強み。試練は7月の梅雨末期と9月の秋雨。「春秋に楽しみ、夏秋の雨に備える」のが福島の暮らしのリズムです。

そして9番目と10番目、台風と地震。台風は東日本台風が教えた「阿武隈川の水位」への備え。地震は回数5位と福島県沖50%程度——2011年からの経験を、日常の備えに変え続ける県です。

春の花と秋の紅葉を楽しみ、台風は阿武隈川で読み、福島県沖の地震を日常の前提にする——このページの結論はこの一行です。

06近くの県・気候が似た県と比べる

「福島と宮城って何が違うの?」に答えるための入口です。カードから各県の詳細ページへ移動できます。

47都道府県データの一覧表で、複数の県を並べて比較する →

よくある質問(福島県の気候)

Q. 福島県の気候の特徴は?

A. 年平均気温13.4℃(全国40位)、年間降水量1,207mm(全国41位)、年間日照時間1,754時間(全国35位)です。全国と比べると「地震の揺れが多い」「雨が少ない」が際立つ気候です。

Q. 福島県では雪は積もりますか?

A. 積もります。年間降雪量の平年値は122cm(全国12位)で、平地でも本格的な積雪があります。

Q. 福島県に台風は多いですか?

A. 台風の接近数は年平均2.7個で全国41位です。全国的には少なめですが、油断は禁物です。

Q. 福島県は地震が多いですか?

A. 震度1以上の揺れは年平均139.1回(全国5位)です。県庁所在地が今後30年以内に震度6弱以上の揺れに見舞われる確率は9.1%(全国33位)と評価されています。

Q. 福島県で過ごしやすい季節はいつですか?

A. 気候データの上では4月・5月・11月が過ごしやすい時期です。詳しくは本文の「月別の過ごしやすさカレンダー」をご覧ください。

07関連ページ

出典・集計方法・データの限界
気温・降水量・日照時間・湿度・風速
気象庁の平年値(1991〜2020年)。県の代表値は福島地方気象台の観測値、県内都市は各地の気象台・観測所の値です。
偏差値と全国順位
全国47都道府県の代表観測点の値から当サイトが算出しました。
紫外線(UV指数)
日本国内の実測地点が限られているため、気象庁の紫外線解析値(推定値)をもとにした値です。実測値ではありません。
天気出現率
気象庁の日別天気概況をもとに、日ごとの天気を晴れ・曇り・雨・雪の4区分に集計(1968〜2025年の58年分・当サイト独自集計)。
降雪量
気象庁の平年値(降雪の深さ合計)。
地震
気象庁「震度データベース検索」で震度1以上を観測した回数(1919年1月〜2026年、観測点数の増加による影響を含みます)。
30年確率・活断層
地震調査研究推進本部/防災科研(J-SHIS)の公表値。

1日のうちで天気が変わった日は代表的な天気に寄せているため、天気出現率は体感と数%のずれが出ることがあります。

降雪量と地震の偏差値は、値が一部の県に極端に偏るため、対数変換したうえで算出しています。

台風の列について。月別表の台風は福島県単独ではなく、東北地方への接近数の平年値(気象庁・1991〜2020年)です。たとえば「7月 0.3」は「毎年7月に平均0.3個接近する」という意味です。

地震の列について。月別表の地震だけ色を付けていません。3月が突出して多いのは「2011年の東北地方太平洋沖地震」の余震の影響で、季節性ではありません。年間にならすと約139.1回(14,888回÷107年)です。

監修:のぶやん(気象予報士)/最終更新:2026年8月2日

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