福岡県の気候データ|10指標の全国順位・偏差値と月別データ(気象・台風・地震)

気象データベース47都道府県データ福岡県

福岡県の気候データ

暖かいけれど、晴れは少ない。平均値が実態を最もよく隠す県です。10の指標について、全国順位・偏差値・月別データをまとめました。

気象庁 平年値 1991〜2020年 福岡管区気象台 監修:気象予報士 最終更新 2026年7月30日

この県の要点

すごしやすい月

4月・5月・10月

10月は晴れ率55%で年間1位

すごしにくい月

7月・8月

豪雨・猛暑・熱帯夜が同時に来る

強み

冬が暖かい

真冬日0日・冬日は年2.5日

注意

夏の夜/冬の曇天/梅雨の豪雨

地震は少ないが市街地の真下に活断層

気温

17.3

全国 5位

降水量

1,687mm

全国 20位

降雪量

2cm

全国 32位

日照時間

1,889時間

全国 28位

晴れの出現率

41.9%

全国 29位

湿度

68%

全国 28位

01月別データ ── いつ行くのがよいか

まずは結論から。12ヶ月を1枚にまとめました。旅行や引っ越しの時期選びなら、これだけで判断できます。

1月△ 寒く曇りがち

10.2 / 3.9

晴れは3割、6日に1日は雪が舞う

2月△ 寒暖差が大

11.6 / 4.4

三寒四温。日ごとの服選びが難しい

3月○ 良好

15.0 / 7.2

春本番へ。風は年間で最も強い

4月◎ ベスト

19.9 / 11.5

気温20℃前後。花見〜新生活に最適

5月◎ ベスト

24.4 / 16.1

快適。ただし紫外線はもう真夏級

6月△ 梅雨・大雨

27.2 / 20.3

梅雨入り。月250mmの雨とむし暑さ

7月✕ 豪雨・猛暑

31.2 / 24.6

梅雨末期の豪雨299mm+猛暑が同時に

8月✕ 熱帯夜・猛暑

32.5 / 25.4

夜も25℃超。一年で最も体にきつい

9月△ 台風・残暑

28.6 / 21.6

台風接近のピーク。残暑も長い

10月◎ ベスト

23.7 / 16.0

晴れ率55%は年間1位。行楽の最適月

11月○ 良好

18.2 / 10.6

穏やかな晩秋。紅葉と味覚の季節

12月△ 曇り・北風

12.6 / 5.8

冬型の曇天が始まる。北風が冷たい

気温は「最高 / 最低(℃)」の平年値。左の色は過ごしやすさ(緑=ベスト/橙=注意/赤=厳しい)。

0210指標のかたち

「暑いのか寒いのか」「雨が多いのか少ないのか」は、単体の数字を見てもピンときません。全国47都道府県の平均を偏差値50として、10指標を1枚のチャートにまとめました。外側に張り出しているほど「多い・強い・高い」、内側にへこんでいるほど「少ない・弱い・低い」です。気温が大きく外へ張り出し、台風・紫外線・湿度がそれに続き、地震と降雪が深くへこんだ非対称な形をしています。

50=全国平均70 気温58降水量51降雪量42日照時間48晴れの出現率49湿度46紫外線53風速51台風56地震41

中央の太い十角形が偏差値50(=全国平均)、いちばん外の枠が偏差値70です。地震だけは値が一部の県に極端に偏るため、対数をとってから偏差値化しています。

正確な数値と順位、それぞれのランキングページへの入口は下の表にまとめました。「福岡県のことが知りたい」人はこのページで完結し、「他県と比べたい」人はランキングへ進めます。

福岡県の10指標。値・偏差値・全国順位・九州内順位。
指標偏差値 全国順位九州内順位 全国の中での位置ランキング
🌡️ 気温(年平均気温) 17.3℃ 58 5位/ 47位中 5位/ 8位中 平均気温ランキング →
🌧️ 降水量(年間降水量) 1,687mm 51 20位/ 47位中 8位/ 8位中 降水量ランキング →
⛄ 降雪量(年間降雪量(深さ合計)) 2cm 42 32位/ 47位中 3位/ 8位中 降雪量ランキング →
🌞 日照時間(年間日照時間) 1,889時間 48 28位/ 47位中 6位/ 8位中 日照時間ランキング →
🌤️ 晴れの出現率(晴れの日の割合(58年集計)) 41.9% 49 29位/ 47位中 7位/ 8位中 晴れの出現率ランキング →
💧 湿度(年平均湿度) 68% 46 28位/ 47位中 8位/ 8位中 湿度ランキング →
🧴 紫外線(UV指数の年平均(推定値)) 4.13 53 20位/ 47位中 8位/ 8位中 紫外線ランキング →
🍃 風速(年平均風速) 3.0m/s 51 19位/ 47位中 5位/ 8位中 平均風速ランキング →
🌀 台風(接近数(年平均)) 3.8個/年 56 4位/ 47位中 4位/ 8位中 台風の接近数ランキング →
🌏 地震(震度1以上の回数(年平均)) 15.7回/年 41 38位/ 47位中 7位/ 8位中 地震観測回数ランキング →
この数値を引用する・CSVで保存する
福岡県の年平均気温は17.3℃(5位)、年間降水量1,687mm(20位)、
年間日照時間1,889時間(28位)、晴れの出現率41.9%(29位)。
出典:気象予報士のぶやんの学習帳「福岡県の気候データ」
   気象庁 平年値(1991〜2020年)/福岡管区気象台/
   気象庁 震度データベース/防災科研 J-SHIS 2024年版/
   当サイト58年独自集計(天気出現率)
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   2026年7月 取得

0310の指標を、1つずつ読む

ここからは10の指標を1つずつ取り上げて、福岡県がなぜその数字になるのかを気象予報士の視点で解説します。数字そのものは上の表とチャートに出ていますので、ここでは「その数字を生んでいる仕組み」と「数字だけ見ていると誤解すること」を中心に書きます。

01

気温 ── 全国5位の暖かさは、対馬暖流がつくっている

結論:福岡の気温は「冬に甘く、夏の夜がきつい」。寒さ対策より、夜の暑さ対策に投資すべき県。
17.3 偏差値 58 全国 5位 / 47位中 九州 5位 / 8位中 平均気温ランキング →

年平均気温17.3℃は全国5位。上位は沖縄23.3℃・鹿児島18.8℃・宮崎17.7℃・長崎17.4℃と続き、福岡は高知と同じ17.3℃で並んで5位です。九州北部にありながら南九州や四国の太平洋側と肩を並べているのが福岡県で、緯度だけで説明できる位置ではありません。

理由は対馬暖流です。東シナ海で暖められた海水が県の北側を通り、冬の季節風はこの暖かい海の上を渡ってから福岡に届きます。さらに県土のかなりの部分が標高の低い平野で、まわりを高い山に囲まれた盆地のように放射冷却で冷え込む地形ではありません。この2つが効いて、1月の平均最低気温でも3.9℃と、氷点下まで下がる日は多くありません。

一方、暖かさの代償は夏に出ます。8月の平均最低気温は25.4℃で、これは平均的な8月の夜が熱帯夜だということです。海に近いぶん日中の最高気温は内陸の久留米に譲りますが、夜が下がりません。月平均気温でみた年較差は約23℃で、内陸県より小さい海洋性の気候です。「冬は過ごしやすいが、夏の夜がきつい」——福岡の気温はこの一言に尽きます。

夏と冬の「極値」福岡県の値 全国順位くわしく
猛暑日(最高35℃以上)21.0日 / 年15位 / 47位中 猛暑日ランキング →
熱帯夜(最低25℃以上)38.7日 / 年6位 / 47位中 熱帯夜ランキング →
冬日(最低0℃未満)2.5日 / 年・真冬日は0日44位 / 47位中 冬日・真冬日ランキング →

この3行が、年平均17.3℃という数字の中身です。夏の極値は全国上位(熱帯夜6位・猛暑日15位)、冬の極値はほぼゼロ(冬日は年2.5日で全国44位、真冬日は0日)。福岡の気温は上下対称ではなく、はっきり「夏に厳しく、冬に甘い」形をしています。寒さ対策より暑さ対策、それも日中より夜の暑さ対策に投資するのが、この県の正解です。

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02

降水量 ── 量は全国20位で平凡、降り方が極端

結論:雨の量は全国平均並み、降り方が極端。梅雨の2ヶ月に年間の3分の1が降る。
1,686mm 偏差値 51 全国 20位 / 47位中 九州 8位 / 8位中 降水量ランキング →

年間降水量1,687mmは全国20位。偏差値も51で、数字だけ見ればごく平均的です。この「平凡さ」がいちばん危険な誤読を生みます。

月別に分解すると景色が変わります。6月250mm、7月299mm。この2ヶ月だけで549mm、年間降水量の3分の1近くが降ります。逆に12月〜2月は月70mm前後しかありません。年間の合計が平均的なのは、梅雨に極端に降る量と、冬にほとんど降らない量が打ち消し合っているだけです。

そして梅雨末期には、東シナ海から大量の水蒸気が流れ込みます。九州北部は線状降水帯が発生しやすい地域として知られ、2017年7月の九州北部豪雨では朝倉市を中心に甚大な被害が出ました。狭い範囲に何時間も同じ場所で雨が降り続く現象で、年間降水量という指標はこの危険性をまったく表現できません。「全国20位だから雨のリスクは平均的」という読み方は、この県では成立しません。

もうひとつ、雨の量では見えない指標があります。雷です。福岡県の年間雷日数は25.5日で全国11位(偏差値57.1)。降水量20位・雨の日15位という平均的な順位に対して、雷だけが上位に食い込みます。夏の強い日射で積乱雲が発達しやすいことに加え、冬にも日本海から寒気が流れ込んで雷が鳴るためです。屋外作業や電子機器の避雷を考えるなら、降水量の順位ではなくこちらを見てください。

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03

降雪量 ── 年間2cmでも「積もる日」はある

結論:年間2cmでも、数年に一度ドカッと積もる。雪に慣れていないぶん、少しの雪で生活が止まる。
2cm 偏差値 42 全国 32位 / 47位中 九州 3位 / 8位中 降雪量ランキング →

年間降雪量は2cm、全国32位。数字の上では「雪はほぼ降らない県」に分類されます。ただしこの数字を鵜呑みにして冬支度を省くと痛い目に遭うのが福岡です。降雪量が少ないことと、雪で街が止まらないことは、まったく別の話だからです。

福岡に雪を降らせるのは、日本海をわたってくる筋状の雲です。強い寒気が吹き出すと、対馬海峡と玄界灘で暖められた空気が雲の列をつくり、それが県北部にまっすぐ流れ込みます。この雲の列がどこに向くかは風向きが数度変わるだけで動くため、福岡市には積もらないのに、すぐ隣の糸島や宗像では積もるということが普通に起こります。平年値の2cm(1月1cm・2月1cm)という数字は、この「当たり外れ」を年単位でならしてしまった値です。

さらに、脊振山地をはさんだ内陸側と沿岸側でも違います。飯塚など筑豊の盆地は放射冷却で朝の冷え込みが強く、いったん降ればとけずに残ります。2016年1月には福岡市でも積雪が観測され、高速道路の通行止めと鉄道の運休が広範囲で発生しました。年に数日しか降らない地域ほど、路面凍結への備えも除雪体制も薄いため、同じ降雪量でも生活への打撃は雪国より大きくなります。降雪量の順位が下位の県ほど、雪への耐性は低い——この逆説は、雪の指標を読むときに必ず頭に置いてください。

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04

日照時間 ── 全国28位、冬の曇天がすべてを決めている

結論:日照28位の正体は12〜2月の曇天だけ。春から秋は全国平均並みに晴れる。
1,889時間 偏差値 48 全国 28位 / 47位中 九州 6位 / 8位中 日照時間ランキング →

年間日照時間1,889時間は全国28位、九州・沖縄8県のなかでは最下位です。年平均気温は全国5位なのに日照は28位。この一見ちぐはぐな組み合わせこそが、福岡県の気候の本質です。

原因は冬にあります。1月の日照時間は104時間、1日あたり約3.4時間しかありません。冬型の気圧配置になると、福岡は「日本海側の県」として振る舞います。北西の季節風が対馬海峡で大量の水蒸気を拾い、県北部の山地にぶつかって雲をつくる。太平洋側の宮崎や高知が冬にからっと晴れるのとちょうど逆です。

8月の201時間と比べると、1月はその半分程度。年間順位を押し下げているのは、ほぼ12月〜2月の3ヶ月だけです。春から秋にかけての日照は全国平均並みで、「福岡は一年中どんよりしている」わけではありません。日照時間という年間の合計値は、この季節の偏りを覆い隠してしまいます。次の指標が必要になるのはそのためです。

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05

天気出現率 ── 月別の晴れ・曇り・雨・雪

結論:1月は晴れ3割・雪の帯16%。一年でいちばん天気が安定するのは10月。
42% 偏差値 49 全国 29位 / 47位中 九州 7位 / 8位中 晴れの出現率ランキング →

日照時間は「太陽が何時間出ていたか」の合計であって、「晴れの日が何日あったか」ではありません。旅行の日程を決めるときに知りたいのは、たいてい後者のほうです。そこで、その月にどの天気が何割の日に出たかを帯グラフにしました。帯の幅がそのまま出現率(%)です。

年間422728
1月30322216
2月36262612
3月432430
4月462430
5月442927
6月303337
7月402733
8月502129
9月442630
10月552421
11月482824
12月3732229

帯の幅がそのまま出現率(%)。 晴  くもり  雨 

この形にすると、福岡の冬がはっきり見えます。1月は晴れが3割まで落ち、雪の帯が16%——およそ6日に1日はどこかで雪が降っています(積もるかどうかは別の話で、それは③のとおりです)。日照時間が全国28位という順位の中身は、ほとんど12〜2月で決まっています。逆に10月は晴れ55%と年間で最も天気が安定します。8月も晴れ50%ですが猛暑なので、実際に動きやすいのは10月です。

6月と7月は雨の帯が3分の1を超えます。梅雨の期間そのものは他県と大きく変わりませんが、雨の日の多さに加えて、1日あたりに降る量が多いのが九州北部です。②で見た「量は平凡、降り方は極端」が、ここでも同じ形で出ています。この帯グラフは気象庁の平年値(30年)ではなく、1968年から2025年までの58年分の観測を独自集計した値です。期間が長いぶん、その土地の天気のクセがよく出ます。年間の晴れ率42%・全国29位という1つの数字だけでは、この性質は読み取れません。

4つの天気それぞれで全国順位を出すと、福岡県の性格がもっとはっきりします。晴れは全国29位(偏差値49)、雨は15位(27.5%・偏差値52.5)、雪は20位(3.2%・偏差値46.0)。ここまでは平均前後です。ところがくもりだけは全国10位(27.3%・偏差値58.5)と、はっきり上位に入ります。快晴日数で見ても24位(26.6日・偏差値49.5)で、「よく晴れる県」ではありません。福岡県の空を最もよく言い表しているのは、雨でも雪でもなく「くもり」です。日照時間28位という順位の正体もここにあります。降っているのではなく、曇っている。洗濯物や日当たりを気にする人ほど、この1点は効いてきます。

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06

湿度 ── 年平均68%、夏の蒸し暑さは気温より湿度で決まる

結論:夏の4ヶ月は湿度70%超の蒸し暑さ。逆に冬は、曇りなのに乾燥する。
68% 偏差値 46 全国 28位 / 47位中 九州 8位 / 8位中 湿度ランキング →

年平均湿度68%は全国28位。偏差値46とやや低いくらいで、この指標も年平均で見ると意味を失う代表格です。

月別では、7月が76%、6月が75%、8月が73%。6月から9月までの4ヶ月がすべて70%を超えます。気温32.5℃・湿度73%という8月の組み合わせは、体感としては気温の数字以上に厳しくなります。汗が蒸発しにくく、体が熱を逃がせないためです。福岡の夏がきついと言われるのは、気温そのものより気温と湿度と熱帯夜が同時に来ることが理由です。

逆に12月〜3月は60%台前半まで下がります。海に近い県としては低めで、冬型の季節風が乾いた空気を運んでくるためです。「冬は曇っているのに乾燥する」という、住んでみないと気づきにくい特徴があります。日照が少ないので洗濯物は乾きにくいのに、肌や喉は乾く。この時期の加湿は必要です。

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07

紫外線 ── 全国20位、ピークは真夏ではなく5月にも来る

結論:紫外線のピークは真夏だけでなく5月にも来る。対策期間は4〜9月の半年間。
5.8UV指数 偏差値 53 全国 20位 / 47位中 九州 8位 / 8位中 紫外線ランキング →

UVインデックスの年平均は4.13で全国20位(偏差値53.1)。北緯およそ33度台という本州のどの県よりも南にある位置が、そのまま順位に出ています。太陽の高度が高いほど紫外線が通る大気の層が薄くなるので、緯度の効果は素直に効きます。

月別で注目してほしいのは5月に7.0まで上がることです。UVインデックス6以上は「強い」に分類され、日中の外出時は日陰を利用し、日焼け止めと帽子が推奨される水準です。気温がまだ24℃で過ごしやすい5月に、7月・8月に近い紫外線が降っている。体感が涼しいぶん対策が抜けやすく、実際に日焼けの相談が増えるのもこの時期です。

なお7月の8.1が年間最高ですが、6月は梅雨で雲が多いため7.2にとどまります。雲があっても紫外線の6〜7割は地表に届くので、曇りの日を「大丈夫な日」と考えないでください。紫外線は9月でも5.7あり、実質的な対策期間は4月から9月までの半年間です。

「何月の何時が強いのか」は、月平均だけでは分かりません。下は晴天時のUVインデックスを月と時刻の両方で並べた表です。

晴天時UVインデックス早見表(月×時刻)

結論:7月の正午〜13時が最も強く9.2。 「非常に強い」に入るのは7月と8月の11〜14時だけですが、5月・6月の正午は7.5〜7.8で「強い」に達します。 気温が24℃前後で過ごしやすい5月に、真夏に近い紫外線が降っていることが表から読み取れます。

福岡県の晴天時UVインデックス。行が月、列が時刻。
891011121314151617
1月0.00.41.11.92.42.41.81.10.40.0
2月0.20.71.72.73.43.52.81.80.80.2
3月0.41.32.74.04.84.73.82.51.20.4
4月0.92.23.95.46.26.04.93.31.70.6
5月1.53.15.06.77.57.25.94.02.20.9
6月1.63.35.27.07.87.66.44.52.61.1
7月1.83.76.08.19.29.17.75.53.21.5
8月1.43.35.67.68.78.67.14.92.71.1
9月0.92.44.25.96.76.45.03.21.50.4
10月0.61.63.04.24.84.43.21.80.70.1
11月0.20.91.92.73.12.82.01.00.30.0
12月0.10.51.21.92.32.21.60.80.20.0

弱い0〜2中程度3〜5強い6〜7非常に強い8〜10極端に強い11以上

色は気象庁・WHOのUVインデックス区分そのものです。枠で囲んだ数字はその月のピーク。 6時台・7時台と18時以降は、一年を通してUVインデックスが1未満のため列から省いています(対策不要の水準です)。 値は雲のない晴天時の推計で、曇りの日は6〜7割程度に下がります。

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08

風 ── 全国19位、海に開けた県の「やや強め」

結論:平均風速は全国19位の「やや強め」。ただし本当のリスクは平均値ではなく台風の暴風。
3.0m/s 偏差値 51 全国 19位 / 47位中 九州 5位 / 8位中 平均風速ランキング →

年平均風速3.0m/sは全国19位、偏差値51。全国のちょうど真ん中より少し上、「やや風が強い」側です。下位に並ぶのは高知1.8m/s・山形1.7m/s・京都1.9m/sといった内陸・盆地の県で、海に開けた福岡は市街地の観測点でもこの数字になります。ただしこの指標は代表地点の置き場所に最も左右されやすいので、順位だけを一人歩きさせないでください。

県の代表値は福岡管区気象台の観測値です。市街地にある観測点は建物に囲まれて風が弱まります。同じ県内でも、玄界灘に面した沿岸部と、関門海峡に近い北九州市では体感がまったく違います。関門海峡は海峡地形で風が絞られるため、冬の北風は県内で最も強くなります。「福岡県の風速」という1つの数字が代表できる範囲は、実はかなり狭いのです。

季節でも動きます。月別では3月の3.3m/sが最も強く、6月の2.6m/sが最も弱い。冬から春にかけて強いのは、冬型の気圧配置による北西の季節風と、春に低気圧と移動性高気圧が交互に通るためです。そして年平均風速という指標には、台風の暴風はほとんど反映されません。福岡の風の本当のリスクは平均値の中ではなく、次の⑨にあります。

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09

台風 ── 接近は年3.8個で全国4位、上陸は75年で1回

結論:接近数は全国4位。上陸は75年で1回でも、毎年3.8個が接近する。「来ない県」ではなく「備えを計画できる県」。
3.8個/年(接近) 偏差値 56 全国 4位 / 47位中 九州 4位 / 8位中 台風の接近数ランキング →

この表で台風の指標に使っているのは「上陸数」ではなく「接近数」です。先に理由を書きます。気象庁の「上陸」は台風の中心が北海道・本州・四国・九州の海岸線に達することを指し、沖縄県は定義上どれだけ台風が通っても上陸に数えられません。上陸数で47都道府県を並べると、日本で最も台風の影響を受ける沖縄が最下位に並ぶという逆転が起きます。また上陸は中心が最初に達した1県だけを数えるため、隣県が大きな被害を受けても数字に表れません。中心から300km以内に入った回数を数える「接近数」なら、47都道府県すべてを同じものさしで、しかも毎年の値として比べられます。

「上陸」とは、台風の中心が北海道・本州・四国・九州の海岸線に達することをいいます。この定義で数えると、福岡県への上陸は過去75年で1回だけ(再上陸を含む延べでは4回)、上陸数で並べれば全国20位です。九州内で見ると鹿児島45回・長崎18回に対して福岡1回で、同じ九州でも桁が違います。理由は地理で、台風の多くは南から北上して九州南部か長崎県側が先に「受け止める」ため、福岡県に中心が最初に達するコースそのものがまれなのです。

では福岡に台風は来ないのかというと、まったく違います。中心から300km以内に入る「接近」で数えると、九州北部地方には年3.8個(気象庁平年値・1991〜2020年)。月別では7月0.8個・8月1.1個・9月1.1個で、この3ヶ月に年間の約8割が集中します。月別表の台風の列が夏にはっきり色づくのは、隣の地震の列との最大の違いです。地震は時期を選べませんが、台風は「来やすい時期」がわかっている。つまり備えを計画できる災害です。市町村別の詳しい接近回数は台風の接近数ランキングで確認できます。

警戒すべきコースもはっきりしています。台風が九州の西の海上を北上するとき、福岡県は進行方向の右側=風が最も強まる危険半円に入り、玄界灘からの暴風と高潮をまともに受けます。1991年の台風19号はまさにこのタイプで、上陸地点は長崎県でしたが、福岡でも記録的な暴風と大きな被害が出ました。「上陸1回」という数字を安心材料にしてはいけない——地震の順位と同じで、順位の低さはリスクの低さを意味しません。

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10

地震 ── 過去の観測回数と、これからの確率

結論:過去の回数は九州で下から2番目。でも市街地の真下に活断層。読むべきは回数より確率。
約16回/年 偏差値 41 全国 38位 / 47位中 九州 7位 / 8位中 地震観測回数ランキング →

九州のなかでも、福岡県は下から2番目です。桜島と霧島をかかえる鹿児島県が突出し、熊本県が2016年の熊本地震の余震を含んで続きます。福岡県の年約16回は鹿児島県(年約114回)のおよそ7分の1で、「揺れを感じる機会そのものは、九州のなかでも少ない県」というのが過去の実績から言えることです。

九州8県の地震観測回数(震度1以上・回/年)

鹿児島県114.0
熊本県74.5
沖縄県69.0
長崎県36.7
宮崎県27.5
大分県24.7
福岡県15.7
佐賀県7.6

1919〜2026年の107年間の平均。バーの長さは鹿児島県を100%とした割合。出典:気象庁 震度データベース検索

「地震が少ない=安全」ではありません

この数字は過去に何回揺れたかであって、これから何回揺れるかではありません。福岡県は全国38位ですが、2005年に福岡県西方沖地震(最大震度6弱)が起きています。熊本は2016年、石川は2024年に、それぞれ「回数が多い県」ではないところで大きな被害が出ました。むしろ、回数が少ない県ほど耐震意識と備えが薄いという指摘があります。揺れ慣れていないぶん、家具の固定も備蓄も後回しになりやすいためです。過去の回数は防災の判断材料の半分でしかありません。

そこで、残り半分の「これからの確率」を並べます。地震調査研究推進本部(J-SHIS)が公表している、今後30年以内に震度6弱以上の揺れに見舞われる確率です。

過去の実績

約16回/年

震度1以上(1919〜2026年)・全国38位。107年間の合計は1,680回。過去にどれだけ揺れたか

これからの確率

6.3%

今後30年以内に震度6弱以上の揺れに見舞われる確率。福岡県庁位置・J-SHIS 2024年版(2026年7月取得)。これから揺れる可能性

足元の活断層

0.3〜6%

警固断層帯(南東部)の30年以内の地震発生確率。M7.2程度・地震本部 長期評価(2007年公表)。全国の主要活断層の中で発生確率が「高いグループ」

福岡市の直下を通る活断層。福岡市の中心部の地下には警固断層帯が走っています。2005年の福岡県西方沖地震はこの断層帯の北西側の延長部分で起きたもので、南東側の区間はそのとき動いていません。回数が少ないという実績と、市街地の真下に活断層があるという事実は、両立します。この2つを並べて初めて、防災の判断材料になります。

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04県内の主要都市を比べる

同じ福岡県でも、玄界灘に面した福岡市・北九州市と、内陸の久留米市・飯塚市ではかなり違います。特に内陸は冬の冷え込みが強く、夏の真夏日も多くなります。

福岡市県庁所在地

年平均気温
17.3℃
年間降水量
1,686mm
年間日照時間
1,889時間
真夏日日数
62日

海に面しているため、冬の冷え込みは弱め。夏は熱帯夜が多い。

北九州市政令市

年平均気温
16.7℃
年間降水量
1,715mm
年間日照時間
1,681時間
真夏日日数
55日

関門海峡の風の影響で、冬の曇りと北風が県内で最も強い。

久留米市内陸

年平均気温
16.5℃
年間降水量
1,891mm
年間日照時間
1,928時間
真夏日日数
71日

筑後平野の内陸型。夏は県内で最も暑く、冬は放射冷却で冷え込む。

飯塚市盆地

年平均気温
15.6℃
年間降水量
1,853mm
年間日照時間
1,842時間
真夏日日数
65日

筑豊の盆地。冬の朝の冷え込みと霧の発生が県内で最も多い。

05気象予報士の総括

10の指標を通して見ると、福岡県は「平均値が実態を最もよく隠す県」だと言えます。気温は全国5位で明確に暖かい。ここだけは年平均値が素直に実態を表しています。しかし残りは、年平均や年合計で見るとほぼ全国並みに落ち着きます。降水量20位、風19位、湿度28位、晴れ率29位、日照28位。上位でも下位でもない数字が並び、「特徴の薄い県」に見えます。

ところが月別に分解すると、まったく違う顔が出てきます。降水量は6〜7月に年間の3分の1が集中し、日照の順位は12〜2月の3ヶ月だけで決まり、湿度は夏の4ヶ月だけが70%を超え、台風は7〜9月に8割が集中する。気温でさえ、中身は熱帯夜38.7日(全国5位)と冬日2.5日(全国44位)という極端な非対称です。福岡県の気候は「平均的」なのではなく、極端な季節が打ち消し合って平均的に見えているだけです。このページで月別表と帯グラフを大きく取っているのは、そのためです。

そして9番目と10番目、台風と地震。同じ災害でも読み方は正反対です。台風は月別表が夏に色づくとおり時期で備えられる災害、地震は月ごとの差が「過去にいつ起きたか」の歴史でしかなく、確率でしか読めない災害です。共通するのは、台風の接近数は全国4位と高いのに上陸は75年で1回、地震は全国38位と、どちらも順位や回数だけを見ると身構えにくいのに、1991年の台風19号と2005年の福岡県西方沖地震という大きな被害を経験していることです。市街地の真下には警固断層帯もあります。順位の低さは、備えなくてよい理由にはなりません。

気候は季節で読み、台風は時期で備え、地震は確率で読む——このページの結論はこの一行です。

06近くの県・気候が似た県と比べる

「福岡と佐賀って何が違うの?」に答えるための入口です。詳細ページが未公開の県は、47都道府県データの一覧表で該当行を確認できます。

47都道府県データの一覧表で、複数の県を並べて比較する →

07関連ページ

出典・集計方法・データの限界
気温・降水量・日照時間・湿度・風速
気象庁の平年値(1991〜2020年)。県の代表値は福岡管区気象台の観測値、県内都市は各地の気象台・観測所の値です。
偏差値と全国順位
全国47都道府県の代表観測点の値から当サイトが算出しました。
紫外線(UV指数)
日本国内の実測地点が限られているため、気象庁の紫外線解析値(推定値)をもとにした値です。実測値ではありません。
天気出現率
気象庁の日別天気概況をもとに、日ごとの天気を晴れ・曇り・雨・雪の4区分に集計(1968〜2025年の58年分・当サイト独自集計)。
降雪量
気象庁の平年値(降雪の深さ合計)。
地震
気象庁「震度データベース検索」で震度1以上を観測した回数(1919年1月〜2026年、観測点数の増加による影響を含みます)。
30年確率・活断層
地震調査研究推進本部/防災科研(J-SHIS)の公表値。

1日のうちで天気が変わった日は代表的な天気に寄せているため、天気出現率は体感と数%のずれが出ることがあります。

降雪量と地震の偏差値は、値が一部の県に極端に偏るため、対数変換したうえで算出しています。

台風の列について。月別表の台風は福岡県単独ではなく、九州北部地方への接近数の平年値(気象庁・1991〜2020年)です。たとえば「7月 0.8」は「毎年7月に平均0.8個接近する」という意味です。

地震の列について。月別表の地震だけ色を付けていません。3月・4月が大きいのは「2005年の福岡県西方沖地震と余震がその月に起きた」という107年分の歴史であって、季節性ではないからです。年間にならすと約16回(1,680回÷107年)です。

監修:のぶやん(気象予報士)/最終更新:2026年7月25日

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