静岡県の気候データ|10指標の全国順位・偏差値と月別データ(気象・台風・地震)

気象データベース47都道府県データ静岡県

静岡県の気候データ

日照2,152時間は全国4位、降水2,327mmも全国6位。「温暖・多照・多雨」の三拍子で、南海トラフと正面から向き合う県です。10の指標について、全国順位・偏差値・月別データをまとめました。

気象庁 平年値 1991〜2020年 静岡地方気象台 監修:気象予報士 最終更新 2026年8月2日

この県の要点

すごしやすい月

4月・5月・11月〜1月

冬の晴れ68%は全国屈指——「日本一明るい冬」の県

すごしにくい月

6月・9月

梅雨と秋雨・台風で月300mm近い雨。大雨の常連県

強み

日照は全国4位

年2,152時間と降水6位が両立。水と光に恵まれた県

注意

台風の大雨/伊豆・富士山麓の豪雨/南海トラフ地震

1854年の安政東海地震と、30年確率72.8%の重み

気温

16.9

全国 11位

降水量

2,327mm

全国 6位

降雪量

0cm

全国 45位

日照時間

2,152時間

全国 4位

晴れの出現率

47.8%

全国 12位

湿度

68%

全国 28位

01月別データ ── いつ行くのがよいか

まずは結論から。12ヶ月を1枚にまとめました。旅行や引っ越しの時期選びなら、これだけで判断できます。

1月◎ 晴れ68%・日照208時間

11.7 / 2.1

晴れ68%・日照208時間は年間1位。冬こそ静岡

2月○ 晴れ60%・早春の香り

12.6 / 2.9

晴れ60%と明るい早春。河津桜が春を先取りする

3月○ 良好

15.5 / 6.0

月207mmと雨が増える。菜種梅雨のはしりの季節

4月◎ ベスト

19.8 / 10.6

昼は20℃前後。桜と新茶の絶好のシーズン

5月◎ ベスト

23.5 / 15.1

新緑と茶摘みの季節。雨は月215mmと多めに

6月△ 梅雨入り・269mm

26.1 / 19.2

梅雨入り。月269mm・雨の日38%のじめじめ期

7月△ 梅雨末期・297mm

29.9 / 23.1

梅雨末期の月297mmは年間最多。大雨の警戒月

8月△ 晴れ45%・海風の真夏

31.3 / 24.2

昼31.3℃と海風の夏。猛暑日は9.8日と控えめ

9月△ 台風・秋の長雨

28.4 / 21.1

台風と秋雨で月281mm。二百十日の警戒月

10月◎ ベスト

23.6 / 15.6

台風の月250mmに注意しつつ、秋晴れの入口へ

11月○ 秋晴れの紅葉月

18.8 / 9.9

晴れ58%と乾いた空気。富士山が冠雪で映える月

12月◎ 晴れ69%は年間1位

14.1 / 4.6

晴れ69%は年間1位。日本一明るい師走の空

気温は「最高 / 最低(℃)」の平年値。左の色は過ごしやすさ(緑=ベスト/橙=注意/赤=厳しい)。

0210指標のかたち

「暑いのか寒いのか」「雨が多いのか少ないのか」は、単体の数字を見てもピンときません。全国47都道府県の平均を偏差値50として、10指標を1枚のチャートにまとめました。外側に張り出しているほど「多い・強い・高い」、内側にへこんでいるほど「少ない・弱い・低い」です。降水と日照が両方大きく張り出し、降雪がゼロ近くまでへこんだ「温暖・多照・多雨」の形をしています。

50=全国平均70 気温56降水量66降雪量36日照時間63晴れの出現率58湿度46紫外線53風速40台風52地震58

中央の太い十角形が偏差値50(=全国平均)、いちばん外の枠が偏差値70です。地震だけは値が一部の県に極端に偏るため、対数をとってから偏差値化しています。

正確な数値と順位、それぞれのランキングページへの入口は下の表にまとめました。「静岡県のことが知りたい」人はこのページで完結し、「他県と比べたい」人はランキングへ進めます。

静岡県の10指標。値・偏差値・全国順位・東海内順位。
指標偏差値 全国順位東海内順位 全国の中での位置ランキング
🌡️ 気温(年平均気温) 16.9℃ 56 11位/ 47位中 1位/ 4位中 平均気温ランキング →
🌧️ 降水量(年間降水量) 2,327mm 66 6位/ 47位中 1位/ 4位中 降水量ランキング →
⛄ 降雪量(年間降雪量(深さ合計)) 0cm 36 45位/ 47位中 4位/ 4位中 降雪量ランキング →
🌞 日照時間(年間日照時間) 2,152時間 63 4位/ 47位中 1位/ 4位中 日照時間ランキング →
🌤️ 晴れの出現率(晴れの日の割合(58年集計)) 47.8% 58 12位/ 47位中 3位/ 4位中 晴れの出現率ランキング →
💧 湿度(年平均湿度) 68% 46 28位/ 47位中 1位/ 4位中 湿度ランキング →
🧴 紫外線(UV指数の年平均(推定値)) 4.11 53 20位/ 47位中 1位/ 4位中 紫外線ランキング →
🍃 風速(年平均風速) 2.2m/s 40 39位/ 47位中 4位/ 4位中 平均風速ランキング →
🌀 台風(接近数(年平均)) 3.5個/年 52 10位/ 47位中 1位/ 4位中 台風の接近数ランキング →
🌏 地震(震度1以上の回数(年平均)) 83.1回/年 58 12位/ 47位中 1位/ 4位中 地震観測回数ランキング →
この数値を引用する・CSVで保存する
静岡県の年平均気温は16.9℃(11位)、年間降水量2,327mm(6位)、
年間日照時間2,152時間(4位)、晴れの出現率47.8%(12位)。
出典:気象予報士のぶやんの学習帳「静岡県の気候データ」
   気象庁 平年値(1991〜2020年)/静岡地方気象台/
   気象庁 震度データベース/防災科研 J-SHIS 2024年版/
   当サイト58年独自集計(天気出現率)
   {{PAGEURL}}
   2026年7月 取得

0310の指標を、1つずつ読む

ここからは10の指標を1つずつ取り上げて、静岡県がなぜその数字になるのかを気象予報士の視点で解説します。数字そのものは上の表とチャートに出ていますので、ここでは「その数字を生んでいる仕組み」と「数字だけ見ていると誤解すること」を中心に書きます。

01

気温 ── 全国11位、黒潮と海風がつくる「温暖の見本」

結論:静岡の気温は全国11位で東海1位。猛暑日9.8日は33位——夏は意外と穏やか。
16.9 偏差値 56 全国 11位 / 47位中 東海 1位 / 4位中 平均気温ランキング →

年平均気温16.9℃は全国11位、偏差値56——東海4県で最も暖かい県です。沖を流れる黒潮と、北を壁のように守る山々。「冬暖かく、夏は海風」という理想形に近い温度配分が、この順位の中身です。

冬は冬日(最低0℃未満)が年15.2日・全国29位、真冬日は0日。1月の平均最高11.7℃と日中は暖かく、伊豆や御前崎では霜も少ない——早咲きの河津桜や温室栽培は、この冬の暖かさの産物です。

夏は8月の平均最高31.3℃、猛暑日は年9.8日・全国33位と意外なほど控えめです。海風が日中の極端な高温を抑えるためで、内陸の岐阜(30.7日)とは対照的。熱帯夜も17.4日・全国28位と、夏の夜は比較的過ごしやすい県です。

夏と冬の「極値」静岡県の値 全国順位くわしく
猛暑日(最高35℃以上)9.8日 / 年33位 / 47位中 猛暑日ランキング →
熱帯夜(最低25℃以上)17.4日 / 年28位 / 47位中 熱帯夜ランキング →
冬日(最低0℃未満)15.2日 / 年・真冬日は0日29位 / 47位中 冬日・真冬日ランキング →

この3行が、年平均16.9℃という数字の中身です。猛暑日33位・熱帯夜28位・冬日29位——すべての「極端」が全国平均より穏やかという、暮らしやすさに直結する組み合わせです。ただし標高3,776mの富士山から海岸線まで抱える県——山の気温は別世界と心得てください。

↑ 10指標の一覧表に戻る

02

降水量 ── 全国6位、黒潮がもたらす「恵みと脅威の水」

結論:年2,327mmは全国6位。お茶とわさびを育てる水は、時に牙をむく。
2,327mm 偏差値 66 全国 6位 / 47位中 東海 1位 / 4位中 降水量ランキング →

年間降水量2,327mmは全国6位、東海1位です。黒潮の湿った空気が駿河湾から山々にぶつかる地形で、3月から10月まで月200mm前後の雨が続きます。お茶もわさびも、この豊富な水の産物です。

そして雨は、この県の災害史の主役でもあります。1958年の狩野川台風では伊豆の狩野川流域で1,200人を超える犠牲が出て、1974年の七夕豪雨は静岡の市街を水浸しにしました。南アルプス麓の井川は年3,259mm——山にぶつかる雨の集中力が、静岡の雨の恐さです。

もうひとつ、雨の量では見えない指標が雷です。静岡県の年間雷日数は18.1日で全国24位と中位です。ただし台風や前線に伴う短時間強雨は別格で、「雷より線状降水帯」が現代の静岡の警戒ワードです。

↑ 10指標の一覧表に戻る

03

降雪量 ── 平年値0cm、雪は富士山の頂に任せる県

結論:静岡市の平年値は0cm。雪化粧は、富士山の頂の専売特許。
0cm 偏差値 36 全国 45位 / 47位中 東海 4位 / 4位中 降雪量ランキング →

年間降雪量は0cm、全国45位。静岡市で雪が積もることは数年に一度もなく、雪の日の出現率も1月2%・2月1%。「雪を見に行く県」であって「雪が降る県」ではない——平地の暮らしは雪とほぼ無縁です。

雪はすべて山の上にあります。富士山の冠雪は秋から翌春まで続く静岡の風物詩で、南アルプスの高峰も冬は雪と氷の世界。「海岸の菜の花と、頂の雪を同じ視界に収める」——静岡らしい冬の風景です。

油断できないのは御殿場・箱根周辺です。標高の高い東部の峠は南岸低気圧の雪が積もりやすく、東名・新東名の御殿場付近はチェーン規制の常連。「静岡=雪ゼロ」は平地限定と覚えてください。

↑ 10指標の一覧表に戻る

04

日照時間 ── 全国4位、1月がピークの「日本一級の明るい冬」

結論:年2,152時間は全国4位。年間最長の月は、なんと真冬の1月。
2,152時間 偏差値 63 全国 4位 / 47位中 東海 1位 / 4位中 日照時間ランキング →

年間日照時間2,152時間は全国4位、偏差値63——全国トップクラスの明るさです。特筆すべきは冬で、年間で最も日照が長い月が真冬の1月(208時間)。乾いた冬晴れが続く太平洋側気候の、最も鮮やかな見本です。

月別では1月208時間・8月202時間・12月201時間がトップ3で、谷は梅雨の6月136時間だけ。降水量6位と日照4位の両立——「降るときは豪快に、晴れる日はまぶしく」という空が、この県の茶業と温室栽培を支えています。

旅行の計画に使うなら、ベストは晴れ58〜69%の11月〜2月。空気が澄んで富士山が最も美しい季節です。梅雨と台風期(6月・9月)は雨の確率が高め——雨の日は美術館とサウナ・温泉に切り替えるのが静岡流です。

↑ 10指標の一覧表に戻る

05

天気出現率 ── 月別の晴れ・曇り・雨・雪

結論:晴れのピークは12月69%・1月68%。快晴日数は全国4位。
48% 偏差値 58 全国 12位 / 47位中 東海 3位 / 4位中 晴れの出現率ランキング →

日照時間は「太陽が何時間出ていたか」の合計であって、「晴れの日が何日あったか」ではありません。旅行の日程を決めるときに知りたいのは、たいてい後者のほうです。そこで、その月にどの天気が何割の日に出たかを帯グラフにしました。帯の幅がそのまま出現率(%)です。

年間482428
1月6815152
2月6019201
3月492229
4月432532
5月412831
6月253738
7月313435
8月452529
9月392536
10月462529
11月582121
12月6916151

帯の幅がそのまま出現率(%)。 晴  くもり  雨 

この形にすると、静岡の空の性格が見えます。晴れの帯は12月69%・1月68%と、冬に圧倒的に太くなる冬晴れ特化型。梅雨の6月は25%まで細り、雪の帯はほぼ見えません——「冬晴れと梅雨」のコントラストが日本屈指です。

特筆すべきは快晴日数50.5日・全国4位。雲ひとつない完全な晴れが年50日を超えるのは、乾いた冬の太平洋側だけの特権です。この帯グラフは気象庁の平年値(30年)ではなく、1968年から2025年までの58年分の観測を独自集計した値です。

4つの天気それぞれで全国順位を出すと、晴れは全国12位(47.8%)、くもりは34位(24.3%)、雨は14位(27.6%)、雪は45位(0.3%)。快晴日数50.5日は全国4位。「冬は快晴、夏は雨と晴れの交互」——黒潮の空です。

↑ 10指標の一覧表に戻る

06

湿度 ── 年平均68%で全国28位、冬と夏の落差が主役

結論:年平均68%は全国28位。冬は57%まで乾き、夏は79%まで湿る。
68% 偏差値 46 全国 28位 / 47位中 東海 1位 / 4位中 湿度ランキング →

年平均湿度68%は全国28位、偏差値46——ほぼ全国平均です。ただし静岡の湿度は振れ幅で読むべき数字。冬の1月・2月は57%まで乾き、梅雨末期の7月は79%まで湿る——22ポイントの落差があります。

夏の湿りは、海からの湿った南風の産物です。7月79%・8月76%は、猛暑日の少なさと引き換えの「蒸し暑さ」——気温より体感がこたえる夏です。夏の屋外は暑さ指数(WBGT)での判断を基本にしてください。

冬の乾燥は、日本一級の明るい冬とセットです。洗濯物は乾き、布団も干せる快適さの一方で、火災と乾燥肌・感染症対策は必須。「冬はカラカラ、夏はジメジメ」とメリハリで備えてください。

↑ 10指標の一覧表に戻る

07

紫外線 ── 全国20位、海と山のレジャー県の必修科目

結論:UV指数の年平均は4.11で全国20位。海も山も、対策は本気で。
4.11UV指数 偏差値 53 全国 20位 / 47位中 東海 1位 / 4位中 紫外線ランキング →

UVインデックスの年平均は4.11で全国20位・東海1位。全国平均をやや上回る水準で、晴れの多さがそのまま浴びる量につながります。海水浴からサーフィン、富士山・南アルプス登山まで——屋外レジャーの多い県ほど、紫外線は「生活の指標」です。

月別で注目してほしいのは、5月にすでに5.4(「強い」)へ達することです。新茶の季節は茶畑での作業が続く時期でもあります。海面と砂浜の反射、標高の高い山での増幅——静岡のレジャーは上乗せ要因が多いと心得てください。

ピークは8月の6.5。実質的な対策期間は5月から9月までです。雲があっても紫外線の6〜7割は地表に届くので、曇りの日を「大丈夫な日」と考えないでください。

「何月の何時が強いのか」は、月平均だけでは分かりません。下は晴天時のUVインデックスを月と時刻の両方で並べた表です。

晴天時UVインデックス早見表(月×時刻)

結論:7月の正午〜13時が最も強く9.2。 「非常に強い」に入るのは7月と8月の11〜14時だけですが、5月・6月の正午は7.5〜7.8で「強い」に達します。 気温がまだ過ごしやすい5月の昼にも、真夏に近い紫外線が降っていることが表から読み取れます。

九州の晴天時UVインデックス(九州北部〜中部の代表値)。行が月、列が時刻。
891011121314151617
1月0.00.41.11.92.42.41.81.10.40.0
2月0.20.71.72.73.43.52.81.80.80.2
3月0.41.32.74.04.84.73.82.51.20.4
4月0.92.23.95.46.26.04.93.31.70.6
5月1.53.15.06.77.57.25.94.02.20.9
6月1.63.35.27.07.87.66.44.52.61.1
7月1.83.76.08.19.29.17.75.53.21.5
8月1.43.35.67.68.78.67.14.92.71.1
9月0.92.44.25.96.76.45.03.21.50.4
10月0.61.63.04.24.84.43.21.80.70.1
11月0.20.91.92.73.12.82.01.00.30.0
12月0.10.51.21.92.32.21.60.80.20.0

弱い0〜2中程度3〜5強い6〜7非常に強い8〜10極端に強い11以上

色は気象庁・WHOのUVインデックス区分そのものです。枠で囲んだ数字はその月のピーク。 6時台・7時台と18時以降は、一年を通してUVインデックスが1未満のため列から省いています(対策不要の水準です)。 値は雲のない晴天時の推計で、曇りの日は6〜7割程度に下がります。晴天時の値は緯度でほぼ決まるため、この表は九州北部〜中部の代表値です。静岡など東海地方では、この表より1割ほど弱めが目安です。それでも夏のピーク帯の強さは変わりません。

↑ 10指標の一覧表に戻る

08

風 ── 全国39位、山々に守られた穏やかな平均値

結論:平均風速2.2m/sは全国39位。だが御前崎と台風は、別の顔を持つ。
2.2m/s 偏差値 40 全国 39位 / 47位中 東海 4位 / 4位中 平均風速ランキング →

年平均風速2.2m/sは全国39位、偏差値40——静岡市の観測値は穏やかです。北の山々が冬の季節風をブロックしてくれる地形のおかげで、月別でも1.9〜2.4m/sの狭い範囲におさまります。この指標は代表地点の立地に左右されやすいので、順位だけを一人歩きさせないでください。

ただし県内には「風の名所」があります。御前崎は遠州灘の強風で知られ、浜松側には冬の「遠州のからっ風」という名物風も。同じ県でも、岬と平野で風はまるで別物です。

そして本当のリスクは台風です。2022年の台風15号では記録的な大雨で静岡市の断水が長期化しました。「平均風速の穏やかさ」と「台風への強さ」は別物——海に開いた県の宿命です。

↑ 10指標の一覧表に戻る

09

台風 ── 接近は年3.5個、上陸コースの真正面に立つ県

結論:接近は年3.5個。狩野川台風から2022年15号まで——「雨台風」の名所。
3.0個/年(接近) 偏差値 46 全国 33位 / 47位中 東海 1位 / 4位中 台風の接近数ランキング →

この表で台風の指標に使っているのは「上陸数」ではなく「接近数」です。先に理由を書きます。気象庁の「上陸」は台風の中心が北海道・本州・四国・九州の海岸線に達することを指し、沖縄県は定義上どれだけ台風が通っても上陸に数えられません。上陸数で47都道府県を並べると、日本で最も台風の影響を受ける沖縄が最下位に並ぶという逆転が起きます。また上陸は中心が最初に達した1県だけを数えるため、隣県が大きな被害を受けても数字に表れません。中心から300km以内に入った回数を数える「接近数」なら、47都道府県すべてを同じものさしで、しかも毎年の値として比べられます。

「上陸」とは、台風の中心が北海道・本州・四国・九州の海岸線に達することをいいます。駿河湾から遠州灘に開いた静岡県は本州の台風上陸コースの真正面にあり、御前崎や伊豆半島は上陸地点の常連です。接近数は年3.5個・全国10位です。

接近で数えると、静岡を含む東海地方には年3.5個(気象庁平年値・1991〜2020年)。月別では9月の1.2個がピークで、8月0.8個・10月0.7個——夏の終わりから秋に重心があります。台風は「来やすい時期」がわかっている——つまり備えを計画できる災害です。市町村別の詳しい接近回数は台風の接近数ランキングで確認できます。

警戒すべきはです。黒潮の湿気を吸った台風は山にぶつかって雨量を倍増させ、1958年の狩野川台風、1974年の七夕豪雨、2022年の台風15号と、静岡の台風災害史は「水」の歴史です。伊豆・富士山麓・大井川上流——山の雨の情報を、海岸の暴風と同じ重さで見てください。

↑ 10指標の一覧表に戻る

10

地震 ── 過去の観測回数と、これからの確率

結論:年83.1回は全国12位。この県は、南海トラフ想定震源域の真上にある。
約83.1回/年 偏差値 58 全国 12位 / 47位中 東海 1位 / 4位中 地震観測回数ランキング →

全国12位、東海4県では断然の1位です。107年間の合計は8,889回、年平均83.1回。3月と7月が多いのは2011年の静岡県東部の地震や1989年の伊東沖群発地震などの歴史で、伊豆の群発活動も回数を押し上げてきました。「揺れに慣れている」こと自体が、この県の防災文化の土台です。

東海4県の地震観測回数(震度1以上・回/年)

静岡県83.1
岐阜県29.4
三重県21.3
愛知県17.5

1919〜2026年の107年間の平均。バーの長さは静岡県を100%とした割合。出典:気象庁 震度データベース検索

「地震が少ない=安全」ではありません

この数字は過去に何回揺れたかであって、これから何回揺れるかではありません。2016年の前まで、熊本は「地震の少ない県」と見られていました——だからこそ、あの地震の教訓は重いのです。石川は2024年に、やはり「回数が多い県」ではないところで大きな被害が出ました。むしろ、回数が少ない県ほど耐震意識と備えが薄いという指摘があります。揺れ慣れていないぶん、家具の固定も備蓄も後回しになりやすいためです。過去の回数は防災の判断材料の半分でしかありません。

そこで、残り半分の「これからの確率」を並べます。地震調査研究推進本部(J-SHIS)が公表している、今後30年以内に震度6弱以上の揺れに見舞われる確率です。

過去の実績

約83.1回/年

震度1以上(1919〜2026年)・全国12位。107年間の合計は8,889回。過去にどれだけ揺れたか

これからの確率

72.8%

今後30年以内に震度6弱以上の揺れに見舞われる確率。静岡県庁位置・J-SHIS 2024年版(2026年7月取得)。これから揺れる可能性

足元の活断層

10〜18%

富士川河口断層帯(M8.0程度・ケースa)の30年以内の地震発生確率。地震本部 長期評価。1854年の安政東海地震の記憶も、この県の足元に

この県の主役は、言うまでもなく南海トラフ。駿河湾は想定震源域の真上で、県庁位置の30年確率72.8%は全国5位です。1854年の安政東海地震(M8.4)では沿岸を津波が襲い、1944年の昭和東南海地震でも295人が犠牲になりました。加えて富士川河口断層帯(M8.0程度・最大10〜18%)という全国屈指の活断層も抱えます。半世紀にわたり「東海地震」と向き合ってきた静岡の備えは全国の手本——回数12位も確率5位も、この県では「日常の前提」です。

↑ 10指標の一覧表に戻る

04県内の主要都市を比べる

同じ静岡県でも、駿河の静岡市と、遠州の浜松、御前崎の岬、南アルプス麓の井川では顔が違います。海沿いの温暖と、山の多雨・冷涼——東西155kmと3,000m の標高差が生む多様さです。

静岡(静岡市)県庁所在地

年平均気温
16.9℃
年間降水量
2,327mm
年間日照時間
2,152時間
猛暑日日数
9.8日

駿河湾に面した県都。日照2,152時間・降水2,327mm——「明るくてよく降る」静岡の代表値。

浜松(浜松市)遠州・浜名湖の街

年平均気温
16.8℃
年間降水量
1,843mm
年間日照時間
2,238時間
猛暑日日数
10.7日

遠州の中核都市。日照2,238時間と県内屈指の明るさで、冬は「遠州のからっ風」が名物。

御前崎(御前崎市)御前崎・風の岬

年平均気温
16.7℃
年間降水量
2,095mm
年間日照時間
2,273時間
猛暑日日数
0.2日

御前崎の岬の街。日照2,273時間と風の強さで知られ、猛暑日はほぼゼロの海洋性気候。

井川(静岡市)南アルプスの麓

年平均気温
11.6℃
年間降水量
3,259mm
年間日照時間
1,995時間
猛暑日日数
1.2日

南アルプス麓の山里。雨3,259mmは県内最多級で、年11.6℃と冷涼——「山の静岡」の代表。

05気象予報士の総括

10の指標を通して見ると、静岡県は「黒潮がすべてを決める、温暖・多照・多雨の県」だと言えます。日照4位と降水6位の両立、気温11位、快晴4位、雪はゼロ——恵まれた気候の一方で、地震回数12位・30年確率72.8%という日本最前線の地震リスクも、同じ海がもたらします。

月別に分解すると、主役は冬です。晴れ68〜69%・日照208時間と「日本一級の明るい冬」が12月〜2月に続き、富士山が最も美しい季節でもあります。試練は梅雨(6月269mm)と台風期(9月281mm)——「冬に楽しみ、夏秋の雨に備える」のが静岡の暮らしのリズムです。

そして9番目と10番目、台風と地震。台風は上陸コースの真正面で、狩野川台風から2022年の台風15号まで「水の災害」の歴史が続きます。地震は南海トラフ想定震源域の真上・30年確率72.8%(全国5位)に加えて富士川河口断層帯(最大10〜18%)——半世紀の備えの蓄積を、これからも更新し続ける県です。

冬の快晴と富士山を楽しみ、梅雨末期と台風の「山の雨」を疑い、地震は「南海トラフの真上」を日常の前提にする——このページの結論はこの一行です。

06近くの県・気候が似た県と比べる

「静岡と愛知って何が違うの?」に答えるための入口です。詳細ページが未公開の県は、47都道府県データの一覧表で該当行を確認できます。

47都道府県データの一覧表で、複数の県を並べて比較する →

よくある質問(静岡県の気候)

Q. 静岡県の気候の特徴は?

A. 年平均気温16.9℃(全国11位)、年間降水量2,327mm(全国6位)、年間日照時間2,152時間(全国4位)です。全国と比べると「雨が多い」「雪が少ない」が際立つ気候です。

Q. 静岡県では雪は積もりますか?

A. ほとんど積もりません。年間降雪量の平年値は0cm(全国45位)で、積雪は数年に一度の出来事です。

Q. 静岡県に台風は多いですか?

A. 台風の接近数は年平均3.5個で全国10位です。全国ではやや多めのグループで、接近は8月〜9月に集中します。

Q. 静岡県は地震が多いですか?

A. 震度1以上の揺れは年平均83.1回(全国12位)です。県庁所在地が今後30年以内に震度6弱以上の揺れに見舞われる確率は72.8%(全国5位)と評価されています。

Q. 静岡県で過ごしやすい季節はいつですか?

A. 気候データの上では4月・5月・11月〜1月が過ごしやすい時期です。詳しくは本文の「月別の過ごしやすさカレンダー」をご覧ください。

07関連ページ

出典・集計方法・データの限界
気温・降水量・日照時間・湿度・風速
気象庁の平年値(1991〜2020年)。県の代表値は静岡地方気象台の観測値、県内都市は各地の気象台・観測所の値です。
偏差値と全国順位
全国47都道府県の代表観測点の値から当サイトが算出しました。
紫外線(UV指数)
日本国内の実測地点が限られているため、気象庁の紫外線解析値(推定値)をもとにした値です。実測値ではありません。
天気出現率
気象庁の日別天気概況をもとに、日ごとの天気を晴れ・曇り・雨・雪の4区分に集計(1968〜2025年の58年分・当サイト独自集計)。
降雪量
気象庁の平年値(降雪の深さ合計)。
地震
気象庁「震度データベース検索」で震度1以上を観測した回数(1919年1月〜2026年、観測点数の増加による影響を含みます)。
30年確率・活断層
地震調査研究推進本部/防災科研(J-SHIS)の公表値。

1日のうちで天気が変わった日は代表的な天気に寄せているため、天気出現率は体感と数%のずれが出ることがあります。

降雪量と地震の偏差値は、値が一部の県に極端に偏るため、対数変換したうえで算出しています。

台風の列について。月別表の台風は静岡県単独ではなく、東海地方への接近数の平年値(気象庁・1991〜2020年)です。たとえば「7月 0.6」は「毎年7月に平均0.6個接近する」という意味です。

地震の列について。月別表の地震だけ色を付けていません。3月と7月が多いのは「2011年の静岡県東部の地震」「1989年の伊東沖の群発地震」などの歴史であって、季節性ではありません。年間にならすと約83.1回(8,889回÷107年)です。

監修:のぶやん(気象予報士)/最終更新:2026年8月2日

スポンサーリンク
シェアする
のぶやんをフォローする
スポンサーリンク
タイトルとURLをコピーしました