西湘バイパスはなぜ高波で通行止め?760km先の台風のうねりが届く理由と解除の目安|2026年は5回目【到着時間計算ツール】

気象

こんにちは!気象予報士ののぶやんです。

神奈川県の西湘バイパスが、台風27号(チョーイワン)の高波で10月6日1時30分から通行止めになり、10月7日12時に全面解除されました(約34時間半)。国土交通省横浜国道事務所の発表によると、区間が最も広がった6日15時の第4報では大磯東IC〜西湘二宮IC(下り線)、西湘二宮IC〜小田原西IC(上下線)、早川JCT〜石橋IC(上下線)などが通行止めとなり、7日9時30分に上り線などを一部解除、12時に残っていた下り線も解除されました。

不思議なのは、台風27号は関東に上陸どころか、いちばん近づいたときでも西湘から約760km離れていたこと(気象庁の台風情報の経路〔実況位置〕から計算)。それでも道路に波が届くのは、台風の強い風が遠くの海でつくった「うねり」が、時速30〜45kmで1000km近く旅をしてくるからです。元気象庁職員の気象予報士として、うねりの仕組みと到着時間の計算、今年の西湘バイパスの高波通行止めの記録、そして三連休(10月10〜12日)にかけて台風28号・29号がまた波を送ってくるのかを整理しました。台風の現在地から到着時刻を自動計算するツールも置いています。

この記事の結論(30秒で読める版)
  • 通行止めの理由は台風の「うねり」による越波(えっぱ=波が堤防を越えて道路にかぶること)。西湘バイパスは砂浜のすぐ上を走り、相模湾は沖が深いので、遠くのうねりが弱まらずに届きやすい
  • うねりの速さは周期で決まり、周期14秒なら時速約39km。1000km先の台風からでも約1日(25時間)で届く。台風27号は最接近でも約760km離れていた
  • 横浜国道事務所の発表をたどると、2026年の高波・越波による通行止めは今回で5回目(7月10日・7月11日・8月5日〔台風13号〕・9月19日〔台風25号〕・10月6日〔台風27号〕)。解除は波が落ち着いた未明〜早朝(2時45分〜6時30分)が多い
  • 今回の通行止めは10月7日9時30分に一部、12時に全面解除(約34時間半)。気象庁の予報(7日17時)では神奈川県西部の波は8日「1.5メートル後1メートル」と下がるが、9日は「1メートル後1.5メートル」と再び上がる見込み
  • 次の注意点は台風28号(ノロ)と29号(コグマ)。28号は9日15時に西湘から約1170km・東南東(119度)と相模湾の「窓」のふちを通り、29号は9〜10日に「非常に強い」勢力(950hPa)まで発達して、12日15時には約1210km・南東(140度)=「窓」のまん中に進む予想(7日16時台の気象庁発表)。三連休の初日(10日)前後と、最終日(12日)〜週明けはうねりの再来に注意
通行止め・解除の最新情報はここで確認
この記事の数字は2026年10月7日17時時点の発表にもとづきます。
西湘うねりチェッカー(台風の位置からうねりの到着を計算)
気象庁の最新の台風情報と神奈川県の波の予報を、このページを開いたときに自動で読み込みます。
いま発表中の台風-読み込み中…
相模湾の「窓」の中でいちばん近い予想--
神奈川県西部の波(今日)--
神奈川県西部の波(明日)--
台風時刻中心気圧西湘から方角相模湾への入りやすさうねり到着の目安
(周期14秒)
読み込み中…
「西湘から」は大磯〜二宮付近(北緯35.29度・東経139.25度)からの距離。方角は相模湾の開口部(城ヶ島の方向118度〜石廊崎の方向206度)にどれだけ向いているかの目安です。到着時刻は「その時刻の台風の位置で生まれたうねり」が深い海を進む場合の計算で、実際の波の高さや通行止めを予測するものではありません。
自分で計算:台風までの距離とうねりの周期から到着時間
距離 km 周期
データ:気象庁「台風情報」「府県天気予報(神奈川県)」(自動取得)。計算:深海波の群速度 Cg=gT/4π。通行止めの最新情報は国土交通省 横浜国道事務所で確認してください。

西湘バイパスが高波で通行止めになる理由

西湘バイパス(E84)は、大磯町の大磯東ICから小田原市の石橋IC(真鶴道路・伊豆方面へ接続)まで、相模湾の海岸線に沿って走る自動車専用道路です。区間の多くが砂浜のすぐ背後にあり、道路と海を隔てているのは護岸と消波ブロック、そして砂浜だけ。大きなうねりが打ち寄せると、波が護岸を駆け上がってしぶきや海水が本線やパーキング(西湘PA)に落ちてきます。これを「越波(えっぱ)」といい、走行中の車が波をかぶったり、石や砂が路面に打ち上げられたりする危険があるため、横浜国道事務所やNEXCO中日本が区間を決めて通行止めにします。

「風も雨もたいしたことがないのに通行止め」になるのは、原因がその場の風ではなく、遠くの台風が送ってくるうねりだからです。今回も、通行止めが続いていた7日の神奈川県西部の天気予報は「くもり 夜遅く 晴れ 所により 夜のはじめ頃まで 雨」(横浜地方気象台、7日17時発表)で、荒れた天気ではありません。それでも波の予報には「うねりを伴う」と書かれていました。

西湘に波が届きやすい3つの条件

  • 相模湾が南に大きく開いている:大磯〜二宮付近から見ると、東の城ヶ島(三浦半島)が方角118度、西の石廊崎(伊豆半島)が206度。南東〜南南西から来るうねりは、さえぎるものがほとんどないまま海岸に届きます。台風が日本の南〜南東の海上にいるとき、うねりの向きがちょうどこの「窓」に入ります。
  • 沖がすぐに深い:相模湾は相模トラフにつながる深い湾で、岸から少し離れるだけで水深が数百メートルになります。遠浅の海ならうねりは沖で砕けて弱まりますが、相模湾ではエネルギーを保ったまま岸の近くまで来て、一気に砕けます。
  • 砂浜がやせている:西湘海岸は砂浜の侵食が続いている海岸として知られ、護岸の前の砂浜が狭いところでは、波の勢いを吸収しきれません。2007年9月の台風9号では、高波で西湘バイパスの路肩や護岸が大きく壊れ、長期間の通行止めになりました。

台風のうねりは何時間で届く?速さは「周期」で決まる

うねりの速さは、波の高さではなく周期(波の山が来てから次の山が来るまでの秒数)で決まります。深い海では、波のエネルギーが進む速さ(群速度)はCg=gT/4π(g:重力加速度9.8m/s²、T:周期)、つまりおおよそ周期×0.78メートル毎秒です。台風のうねりは周期が長く、12〜16秒になることがよくあります。

周期うねりの速さ500km先から760km先から
(台風27号の最接近)
1000km先から1500km先から
10秒時速28.1km17.8時間27.1時間35.6時間53.4時間
12秒時速33.7km14.8時間22.5時間29.7時間44.5時間
14秒時速39.3km12.7時間19.3時間25.4時間38.1時間
16秒時速45.0km11.1時間16.9時間22.2時間33.4時間
うねりの到着時間の目安(深海波の群速度 Cg=gT/4π で計算。のぶやん作成)

周期14秒のうねりなら、1000km先の台風から約25時間、つまり「1日遅れ」で届く計算です。逆にいえば、台風が遠くにあるうちから「明日はうねりが来る」と見当がつけられます。周期の長いうねりほど速く、先に届くので、うねりの入り始めは「波の間隔がやけに長い、ゆったりした大波」になるのが特徴です。サーファーの人たちが台風の接近を喜ぶ「台風スウェル」も、このうねりです(うねりの見方はWindyの波・うねり・風浪の違いで詳しく解説しています)。

台風のうねりが西湘バイパスに届くまで神奈川県伊豆半島(石廊崎 206度)三浦半島(城ヶ島 118度)西湘バイパス相模湾の「窓」(南東〜南南西)台風うねり:周期14秒で時速約39km台風27号の最接近:約760km(東南東)①台風の強風が海面をたたく風浪(ふうろう)が生まれ、周期の長い波が外へ出ていく②うねりになって旅をする風がなくても弱まりにくく、1000km先へ約1日で届く③深い相模湾で一気に砕ける砂浜が狭い所で護岸を越え、道路に波がかぶる(越波)
図:台風のうねりが相模湾の開口部から入り、西湘バイパスで越波が起きる仕組み(模式図・のぶやん作成)

2026年の西湘バイパス高波通行止めの記録

横浜国道事務所の災害情報ページ(現在発信中・過去の発信情報)から、2026年に高波・越波を理由に西湘バイパスが通行止めになった回を拾い出すと、次の5回でした。

通行止め原因(発表文の表現)主な区間解除
7月10日 22時30分越波大磯東IC〜西湘二宮IC 下り7月11日 6時30分(約8時間)
7月11日 18時00分越波大磯東IC〜西湘二宮IC 下り7月12日 6時30分(約12時間半)
8月5日台風13号による高波大磯東IC〜西湘二宮IC 下り、西湘二宮IC〜石橋IC 全線、早川JCT〜小田原西IC 全線8月6日 6時00分
9月19日台風25号による高波大磯東IC〜西湘二宮IC 下り、西湘二宮IC〜早川IC 下り9月22日 2時45分
10月6日 1時30分〜台風27号の高波大磯東IC〜小田原西IC、早川JCT〜石橋IC ほか(上下線に拡大)10月7日 12時00分(一部は9時30分、約34時間半)
2026年の西湘バイパスの高波・越波による通行止め(国土交通省 横浜国道事務所「災害情報」より、のぶやん整理。区間は代表的なもの)

表から読み取れるポイントは3つです。①多くの回で最初に止まるのは大磯東IC〜西湘二宮ICの下り線(海側の車線)。上り線より海に近く、波をかぶりやすいためです。②解除は早朝が多い。夜のあいだに波が落ち着き、明るくなってから路面や護岸の安全を点検して解除する流れなので、「夜中に解除」より「朝6時ごろ解除」のほうが多くなります。③今回の台風27号は区間が上下線に広がった。9月の台風25号のときは19日から22日まで3日近く続いており、うねりが長く残ると通行止めも長引きます。今回は約34時間半で、最後まで残ったのはやはり大磯東IC〜西湘二宮ICと西湘二宮IC〜早川JCTの下り線でした。

なお、上の表は横浜国道事務所が発表した情報の整理です。NEXCO中日本が管理する区間(西湘二宮IC〜石橋ICの有料区間など)の情報は、NEXCO中日本の道路交通情報やSNSでも発表されます。

通行止めの基準は?「波の高さ○m」で決まるわけではない

「西湘バイパス 通行止め 基準」もよく検索されています。横浜国道事務所の発表文を見る限り、「波の高さが○メートルを超えたら通行止め」という数値の基準は示されていません。通行止めは「高波(越波)の影響に伴い」、解除は「越波の影響が無くなり、車両通行の安全が確認されたため」と書かれていて、道路管理者がパトロールやカメラで実際に波が道路にかかっているかを見て、区間ごとに判断していることがわかります。

同じ波の高さでも、周期が長いうねりほど護岸を高く駆け上がるので越波しやすくなります。また満潮の前後は潮位が高いぶん波が届きやすく、干潮では届きにくくなります。予報の数字が同じでも止まる日と止まらない日があるのはこのためです。のぶやんの目安としては、気象庁の神奈川県西部の波の予報に「うねりを伴う」が付き、2メートルを超えるような日は警戒した方がよいと考えます(今回、通行止めが続いていた7日も、17時発表の予報は「2メートル 後 1.5メートル うねりを伴う」でした)。

うねりと風浪のちがい、浜辺で波が急に高くなる理由

海の波には、その場の風が直接つくる「風浪(ふうろう)」と、遠くで生まれて旅をしてきた「うねり」の2種類があります。風浪は波の形がとがっていて周期が短く(数秒)、風がやむとすぐに弱まります。うねりは波の形が丸く、周期が10秒以上と長く、風がなくてもなかなか弱まりません。天気予報の波の高さは、この2つを合わせた「有義波高(大きいほうから3分の1の波の平均)」で、実際にはその1.5〜2倍近い波がときどき混ざることも覚えておきたいポイントです。

もう一つ大事なのが「浅水変形(せんすいへんけい)」です。うねりが岸に近づいて水深が浅くなると、波の進む速さが落ちて波長が縮み、同じエネルギーが狭い範囲に詰まって波の高さが急に大きくなります。周期の長いうねりほど深いところから海底の影響を受け始め、大きく持ち上がってから砕けます。沖が深く岸の近くで急に浅くなる西湘海岸は、この「急に高くなって一気に砕ける」が起きやすい地形です。浜で見ていると「沖は静かなのに、岸で突然大きな波が立つ」ように見えるのはこのためで、海岸に近づくのが危ない理由でもあります。

今回の通行止めは10月7日12時に全面解除。高波はいつまで?

横浜国道事務所によると、10月7日9時30分に大磯西IC〜小田原西ICの上り線や早川JCT〜石橋ICの上下線などを一部解除し、12時00分に最後まで残っていた大磯東IC〜西湘二宮IC(下り線・約6.0km)と西湘二宮IC〜早川JCT(下り線・約11.7km)も解除しました。通行止めの開始(6日1時30分)から約34時間半。今回も「最初に止まり、最後まで残る」のは海側の下り線でした。

台風27号は7日15時の時点で日本のはるか東(北緯42.5度・東経156.6度)にあり、北東へ遠ざかっています。西湘からは約1700km・東北東(57度)で、相模湾の「窓」からは完全に外れました。気象庁(横浜地方気象台)が7日17時に発表した神奈川県西部の波の予報は次のとおりです。

  • 7日:2メートル 後 1.5メートル うねりを伴う
  • 8日:1.5メートル 後 1メートル うねりを伴う
  • 9日:1メートル 後 1.5メートル うねりを伴う(再び上がる)

8日にいったん1メートルまで下がったあと、9日には再び1.5メートルへ上がる予報です。27号のうねりが抜けた直後に、次の台風28号のうねりが届き始めるとみられます(神奈川県東部も同じ予報)。7日の時点では通行止めになった6日ほどの高さではありませんが、週末にかけて「うねりを伴う」日が続きます。

三連休は大丈夫?台風28号・29号のうねり

気になるのは、まだ2つの台風が南東の海上に控えていることです。気象庁の7日16時05分(28号)・16時20分(29号)の発表をもとに、西湘からの距離と方角を計算しました。

台風予報時刻位置・強さ西湘から方角うねり到着の目安
(周期14秒)
28号(ノロ)7日15時(実況)ウェーク島近海 975hPa 強い約2480km東南東(110度)-(窓の外)
28号(ノロ)9日15時南鳥島近海 980hPa 強い約1170km東南東(119度・窓のふち)10日21時ごろ
28号(ノロ)10日15時日本の東 980hPa 強い約980km東(99度)-(窓の外)
29号(コグマ)7日15時(実況)ウェーク島近海 990hPa約3250km南東(128度)11日2時ごろ
29号(コグマ)10日15時南鳥島近海 950hPa 非常に強い約1990km南東(139度)12日18時ごろ
29号(コグマ)12日15時小笠原近海 965hPa 強い約1210km南東(140度)13日22時ごろ
台風28号・29号と西湘の距離・方角・うねり到着の目安(気象庁 台風情報 10月7日16時05分・16時20分発表の予報円の中心から、のぶやん計算。到着はその時刻の位置で生まれた周期14秒のうねりの場合)

台風28号は9日15時に西湘から約1170km・東南東(119度)と、相模湾の「窓」(118〜206度)のふちを通ったあと、10日には東(99度)へ外れて遠ざかる予想です。9日15時の位置からのうねりは10日21時ごろに届く計算です。気象庁の波の予報は9日から上がっていて、28号がまだ遠い7〜8日に出した周期の長い(16秒以上の)うねりが、先に届き始めるためとみられます。台風29号は9〜10日に「非常に強い」勢力(950hPa・最大風速45m/s)まで発達し、12日15時には強い勢力のまま小笠原近海、西湘から約1210km・南東(140度)と「窓」のまん中に進む予想です。12日15時の位置からのうねりは13日22時ごろに届く計算。強い台風ほど周期の長い(速い)うねりを出すので、実際はもう少し早まることもあります。

まとめると、三連休の初日(10日)前後は台風28号のうねり、最終日(12日)〜週明けは台風29号のうねりが加わっていくおそれがあります。5日先の進路は予報円が大きく、強さや向きが変われば到着時刻も変わるので、上のツールで毎日の最新位置を確かめてください。三連休のお出かけ先選びにはおでかけ・服装の天気ガイドと10月10日の天気の傾向もあわせてどうぞ。

順位地方合計(1951〜2025年)年平均平年値
1沖縄553個7.4個7.7個
2伊豆・小笠原401個5.3個5.4個
3奄美300個4.0個4.3個
4九州南部279個3.7個3.9個
5九州北部257個3.4個3.8個
6東海248個3.3個3.5個
7四国244個3.3個3.3個
8関東甲信238個3.2個3.3個
9近畿235個3.1個3.4個
10中国213個2.8個3個
11東北192個2.6個2.7個
12北陸186個2.5個2.8個
13北海道119個1.6個1.9個
地方別の台風接近数(気象庁・75年間)

上の表は、地方ごとに台風がどれくらい接近しているかの統計です。関東甲信は「上陸」は少なくても「接近」はそれなりにある地方で、西湘のような外洋に面した海岸では、接近しなくても今回のようにうねりの影響を受けます。

神奈川県の台風データを見る

三連休の神奈川の天気(過去のデータ)

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西湘バイパスが止まったときの迂回と注意点

  • 国道1号が渋滞しやすい:西湘バイパスが止まると、並行する国道1号(大磯〜二宮〜小田原)に車が集中します。時間に余裕をもって出発しましょう。
  • 箱根・伊豆方面は小田原厚木道路も選択肢:東名高速〜小田原厚木道路で小田原西ICへ回るルートは、海沿いを通らないため越波の影響を受けません。
  • 「通行止め中の海岸」には近づかない:越波が起きているときの海岸は、晴れていても大波が突然打ち上がります。写真や動画を撮りに護岸や砂浜へ行くのは危険です。様子はライブカメラ一覧などで見るのが安全です。
  • 解除は「波が収まってから点検後」:波の予報が下がっても、路面に打ち上げられた砂や石の撤去、護岸の点検が終わるまでは解除されません。

台風のうねりを自分で見極めるコツ

天気予報の「波」の欄に「うねりを伴う」と書かれていたら、遠くの台風や低気圧からのうねりが来ているサインです。さらに次の3つを確認すると、西湘や湘南の海岸が荒れるかどうかの見当がつきます。

  • 台風の方角:西湘から見て南東〜南南西(118〜206度)にいる台風は要注意。ツールの「相模湾への入りやすさ」で確認できます。
  • 台風の強さ:中心気圧が低く風の強い台風ほど、高く周期の長いうねりを出します(中心気圧945hPaはどれくらい強い?)。
  • 台風までの距離:1000km前後でも油断できません。1日遅れで届くので、「今日は穏やか」でも明日に注意。

ほかの地点の海の荒れ方は、伊豆半島の先端の石廊崎の気候データ、相模湾西岸の網代、伊豆諸島の大島・三宅島・八丈島の気候データ、今日いちばん風が強い場所は今日の最大風速ランキングで見られます。

よくある質問

Q. 西湘バイパスはなぜ高波で通行止めになるのですか?
A. 西湘バイパスは相模湾の砂浜のすぐ上を走っていて、台風のうねりが護岸を越えて道路にかぶる「越波」が起きるためです。走行中の車が波をかぶったり、石や砂が路面に打ち上げられたりする危険があるので、区間を決めて通行止めにします。
Q. 台風が遠くにいるのに、なぜ波が高くなるのですか?
A. 台風の強い風が海面でつくった波が「うねり」になって、風がなくても弱まりにくいまま遠くまで進むからです。周期14秒のうねりは時速約39kmで進み、1000km先の台風からでも約25時間で届きます。台風27号は最接近でも西湘から約760km離れていました。
Q. 今回(台風27号)の通行止めはいつからいつまで?
A. 10月6日1時30分から大磯東IC〜西湘二宮ICの下り線で始まり、その後、西湘二宮IC〜小田原西IC、早川JCT〜石橋ICなどへ広がりました(横浜国道事務所 6日15時の第4報)。7日9時30分に一部、12時00分に全区間が解除され、通行止めは約34時間半でした。
Q. 通行止めはいつ解除されますか?
A. 波が収まり、路面や護岸の安全が確認されてから解除されます。2026年の例では、7月11日6時30分、7月12日6時30分、8月6日6時00分、9月22日2時45分と、夜のうちに波が落ち着いて早朝に解除されることが多く、今回(台風27号)は10月7日9時30分に一部、12時00分に全面解除でした。
Q. 2026年に西湘バイパスが高波で止まったのは何回目ですか?
A. 横浜国道事務所の発表をたどると、高波・越波による通行止めは7月10日、7月11日、8月5日(台風13号)、9月19日(台風25号)、10月6日(台風27号)で、今回が5回目です。
Q. 三連休(10月10〜12日)も通行止めになりますか?
A. 現時点では分かりません。気象庁の7日17時の予報では神奈川県西部の波は9日に「1メートル後1.5メートル」と再び上がる見込みです。台風28号は9日15時に西湘から約1170kmの東南東(相模湾の「窓」のふち)、台風29号は12日15時に強い勢力で約1210kmの南東(「窓」のまん中)へ進む予想で、10日前後と12日〜週明けはうねりに注意し、最新の台風情報と道路情報を確認してください。
Q. うねりが来ているかどうかはどう見分けますか?
A. 天気予報の波の欄に「うねりを伴う」と書かれていたら、遠くの台風や低気圧からのうねりが来ています。海岸では、波と波の間隔が長いゆったりした大波が続くのが特徴です。晴れていても突然大きな波が打ち上がるので、海岸には近づかないでください。
Q. 西湘バイパスが止まったときの迂回路は?
A. 並行する国道1号が一般的ですが、渋滞しやすくなります。箱根・伊豆方面へは、東名高速から小田原厚木道路を使うルートなら海沿いを通らないため越波の影響を受けません。

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まとめ
  • 西湘バイパスの通行止めは、遠くの台風のうねりによる越波が原因。相模湾は南に開いて沖が深く、うねりが弱まらずに届く
  • うねりの速さは周期で決まり、周期14秒で時速約39km・1000kmを約1日。台風27号は最接近でも約760km離れていた
  • 2026年の高波・越波による通行止めは今回で5回目。今回は10月7日12時に全面解除(約34時間半)。解除は波が収まった後の早朝が多い
  • 次は台風28号・29号。28号は9日に「窓」のふち(約1170km)、29号は12日に「窓」のまん中の南東約1210kmへ進む予想で、三連休の初日前後と最終日〜週明けのうねりに注意

出典

国土交通省 関東地方整備局 横浜国道事務所「災害情報」(台風27号の高波による体制〔2026年10月6日15時 第4報、10月7日9時30分 第5報、12時 終報〕、台風25号に伴う通行規制、R8.8.5 西湘BP越波による体制、7月10日・7月11日 越波による通行止め)/気象庁「台風情報」(2026年10月7日15時45分〜16時20分発表)/気象庁(横浜地方気象台)「神奈川県の天気予報」(2026年10月7日17時発表)。うねりの速さは深海波の群速度の式(Cg=gT/4π)で、距離・方角は球面上の大圏距離でのぶやんが計算しました。

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