「世界でいちばん激しい雨が降った場所はどこ?」——世界ランキングシリーズの今回は、実際に雨量計で測った「歴代の降水量記録」を取り上げます。以前公開した世界の年間降水量ランキングが「その国では1年に平均どれくらい雨が降るか」という気候の平均値の比較だったのに対し、この記事は「1日(24時間)や1時間に最大でどれだけ降ったか」という観測史上の極値の比較です。
データは、WMO(世界気象機関)が公認する世界記録の公式アーカイブ(2025年7月31日版)と、各国の気象機関が公表している国内記録を1か国ずつ確認して集めました。日本の記録は気象庁「観測史上1〜10位の値」から自動取得しています(歴代降水量ランキング【日本】と同じデータ)。日本の24時間降水量の最高記録は繁藤(高知県)の979.0mm(1998年9月25日)、暦日1日の記録は箱根(神奈川県)の922.5mm(2019年10月12日)。世界記録の約半分で、国・地域別に見ると9位前後に位置します。
世界の24時間・1時間降水量ランキング【国・地域別・実測の最大記録】
「指標」ボタンで24時間降水量(37か国・地域)と1時間降水量(20か国・地域)を切り替え、「地域」「記録が観測された年代」「出典の区分」で絞り込めます。値は各国・地域で観測史上最大の記録。偏差値は掲載国・地域の中での位置づけです。日本の値は気象庁データから自動更新されます。
国土平均の降水量ランキングと極値の違い|インド・日本の位置
この記事の記録(極値)に対し、国土平均の年降水量(気候値)で見ると順位は大きく変わります。193か国ランキングでインドと日本の位置を確認します。
年間降水量の多さ(国土平均):インドは86位
| 順位 | 国 | 年間降水量 | 偏差値 |
|---|---|---|---|
| 1位 | コロンビア | 3,240mm | 75.9 |
| 2位 | サントメ・プリンシペ | 3,200mm | 75.4 |
| 3位 | パプアニューギニア | 3,142mm | 74.7 |
| 4位 | ソロモン諸島 | 3,028mm | 73.2 |
| 5位 | パナマ | 2,928mm | 72.0 |
| 6位 | コスタリカ | 2,926mm | 71.9 |
| 7位 | サモア | 2,880mm | 71.4 |
| 8位 | マレーシア | 2,875mm | 71.3 |
| 9位 | ブルネイ | 2,722mm | 69.4 |
| 10位 | インドネシア | 2,702mm | 69.1 |
| 86位 | インド | 1,083mm | 48.8 |
| 47位 | 日本 | 1,668mm | 56.2 |
インドは86位(1,083mm、偏差値48.8)。日本は47位(1,668mm)。1位はコロンビア(3,240mm)、最下位はエジプト(18mm)、179か国の平均は1,175mmです。極値の世界一インドは国平均では86位、24時間記録2位のレユニオンを持つフランスも上位ではありません。「極値」と「平均」は別の指標です。詳しくは世界の年間降水量ランキングいちばん雨が多い国・少ない国はどこ?をご覧ください。
平均湿度の高さ(首都):インドは147位
| 順位 | 国 | 平均湿度 | 偏差値 |
|---|---|---|---|
| 1位 | サモア | 87.8% | 63.9 |
| 2位 | ブルネイ | 87.6% | 63.7 |
| 3位 | コートジボワール | 86.6% | 62.9 |
| 4位 | リベリア | 86.4% | 62.8 |
| 5位 | サントメ・プリンシペ | 86.1% | 62.5 |
| 6位 | パラオ | 86.1% | 62.5 |
| 7位 | コモロ | 86.0% | 62.5 |
| 8位 | ガボン | 85.9% | 62.4 |
| 9位 | フィジー | 84.7% | 61.4 |
| 10位 | ミクロネシア連邦 | 84.7% | 61.4 |
| 147位 | インド | 62.9% | 44.0 |
| 107位 | 日本 | 72.5% | 51.7 |
インドは147位(62.9%、偏差値44.0)。日本は107位(72.5%)。1位はサモア(87.8%)、最下位はサウジアラビア(27.1%)、193か国の平均は70.4%です。詳しくは世界の湿度ランキングいちばん湿度が高い国はどこ?月別・年間で比をご覧ください。
平均雲量の多さ:インドは173位
| 順位 | 国 | 平均雲量 | 偏差値 |
|---|---|---|---|
| 1位 | マレーシア | 90.7% | 69.8 |
| 2位 | ブルネイ | 90.4% | 69.7 |
| 3位 | パラオ | 87.4% | 67.9 |
| 4位 | シンガポール | 86.8% | 67.5 |
| 5位 | ガボン | 86.7% | 67.5 |
| 6位 | ミクロネシア連邦 | 86.6% | 67.4 |
| 7位 | コロンビア | 85.5% | 66.8 |
| 8位 | カメルーン | 85.3% | 66.6 |
| 9位 | サントメ・プリンシペ | 84.6% | 66.2 |
| 10位 | エクアドル | 82.7% | 65.1 |
| 173位 | インド | 32.4% | 35.3 |
| 92位 | 日本 | 60.3% | 51.8 |
インドは173位(32.4%、偏差値35.3)。日本は92位(60.3%)。1位はマレーシア(90.7%)、最下位はエジプト(18.4%)、193か国の平均は57.2%です。詳しくは世界の曇りが多い国ランキングいちばん曇る国はどこ?平均雲量で月をご覧ください。
年間降水量の少なさ(国土平均):インドは94位
| 順位 | 国 | 年間降水量 | 偏差値 |
|---|---|---|---|
| 1位 | エジプト | 18mm | 35.5 |
| 2位 | リビア | 56mm | 36.0 |
| 3位 | サウジアラビア | 59mm | 36.0 |
| 4位 | カタール | 74mm | 36.2 |
| 5位 | アラブ首長国連邦 | 78mm | 36.2 |
| 6位 | バーレーン | 83mm | 36.3 |
| 7位 | アルジェリア | 89mm | 36.4 |
| 8位 | モーリタニア | 92mm | 36.4 |
| 9位 | ヨルダン | 111mm | 36.7 |
| 10位 | クウェート | 121mm | 36.8 |
| 94位 | インド | 1,083mm | 48.8 |
| 133位 | 日本 | 1,668mm | 56.2 |
インドは94位(1,083mm、偏差値48.8)。日本は133位(1,668mm)。1位はエジプト(18mm)、最下位はコロンビア(3,240mm)、179か国の平均は1,175mmです。詳しくは世界の乾燥している国ランキングいちばん乾燥している国はどこ?月をご覧ください。
海外旅行の予約と準備に
月ごとの気候が分かったら、次は航空券とホテル。乾季・ベストシーズンは早く埋まるので、日程を決めたら早めに押さえておくのがおすすめです。
よくある質問
Q. WMOの世界記録と各国記録の違いは?
WMOは観測機器・環境を審査して認定した記録のみを「世界記録」として公表します。各国の記録は気象機関の公式値ですが、審査の水準は国によって違います。この記事では両方を区別して掲載しています。
Q. 日本の記録は世界で何番目?
24時間降水量の日本記録979.0mm(繁藤)は各国記録の中で上位グループ、1時間153.0mm(香取・長浦岳)も世界の公式記録の中で高い水準です。
Q. 記録は今後更新される?
温暖化で大気中の水蒸気が増え、短時間豪雨は世界的に増加傾向です。日本でも1時間50mm以上の雨の回数は1980年代の約1.5倍になっています。
Q. 地点で世界一雨が多いのは?
年平均ではインドのマウシンラム・チェラプンジ(約11,800mm)。世界一雨が多い場所はどこ?で仕組みを解説しています。
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出典:WMO World Weather and Climate Extremes Archive(2025年7月31日版)および各国気象機関の公表値。「公式」=WMO公認または各国気象機関が国内記録として公表した値、「準公式」=気象機関の観測値だが国内記録としての公表ページを確認できず二次資料で確認した値。単位の「24h」は任意の連続24時間、「暦日」は観測日(1日)、「60分」は任意の連続60分間、「正時」は毎正時区切りの1時間の値です。
【ツール】世界193か国の気候指標を切り替えて順位を確認
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世界の24時間降水量 TOP10を考察|上位はすべて「海に囲まれた山」
| 順位 | 国・地域 | 記録 | 地点 | 観測日 | 要因 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1位 | レユニオン(仏) | 1,825mm(24h) | フォクフォク | 1966年1月7〜8日 | サイクロン・デニーズ |
| 2位 | 台湾 | 1,748.5mm(24h) | 阿里山 | 1996年7月31日〜8月1日 | 台風8号(ハーブ) |
| 3位 | ベトナム | 1,739.6mm(24h) | バクマー(フエ市) | 2025年10月26〜27日 | 寒気と東風擾乱による豪雨 |
| 4位 | メキシコ | 1,633.98mm(24h) | イスラ・ムヘーレス | 2005年10月21〜22日 | ハリケーン・ウィルマ |
| 5位 | インド | 1,563.3mm(暦日) | チェラプンジ | 1995年6月16日 | モンスーン |
| 6位 | アメリカ | 1,262.1mm(24h) | ワイパー・ガーデン(ハワイ・カウアイ島) | 2018年4月14〜15日 | コナ・ロウによる豪雨 |
| 7位 | フィリピン | 1,168mm(24h) | バギオ | 1911年7月14〜15日 | 台風 |
| 8位 | 中国 | 1,060.3mm(暦日) | 林荘(河南省駐馬店) | 1975年8月7日 | 台風ニーナの残骸「75・8」豪雨 |
| 9位 | 日本 | 979.0mm(24h) | 繁藤(高知県) | 1998年9月25日 | 1998年高知豪雨 |
| 10位 | イタリア | 948.4mm(24h) | ジェノヴァ・ボルツァネート | 1970年10月8日 | ジェノヴァ大洪水 |
1位はインド洋のレユニオン島(フランス海外県)フォクフォクの1,825mm。1966年1月、サイクロン・デニーズの通過中に24時間で降った量で、WMOが公認する24時間降水量の世界記録です。同じ観測で12時間1,144mmも世界記録になりました。フォクフォクは標高2,290mの火山(ピトン・ドゥ・ラ・フルネーズ)の斜面にあり、サイクロンの湿った気流が山に強制的に持ち上げられる「地形性降雨」の典型的な場所です。
2位は台湾・阿里山の1,748.5mm(1996年・台風8号ハーブ)、3位はベトナム中部フエ市バクマーの1,739.6mm(2025年10月)。ベトナムの記録は2025年10月に寒気と東からの湿った気流が中部山地にぶつかって生まれたもので、WMOが「新たな国内記録」として極値審査を進めている最新の記録です。4位のメキシコ・イスラムヘーレス1,633.98mm(2005年・ハリケーン・ウィルマ)はWMO公認の北半球記録、5位のインド・チェラプンジ1,563.3mm(1995年)は翌日と合わせた2日間2,493mmが48時間の世界記録です。
上位に並ぶのは、レユニオン・台湾・ベトナム中部・ユカタン半島沖の島・インド北東部の山地・ハワイ・ルソン島の山地——いずれも暖かい海からの湿った空気が急な山にぶつかる場所です。熱帯低気圧(サイクロン・台風・ハリケーン)かモンスーンが「大量の水蒸気」を運び、山が「持ち上げ」を担当する。この2つがそろうと、24時間で1,000mmを超える雨になります。
日本の記録は世界で何位?
日本記録は24時間降水量で繁藤(高知県)の979.0mm(1998年9月25日)、暦日1日では箱根(神奈川県)の922.5mm(2019年10月12日)。他国と同じ「連続24時間」の値で比べると、掲載37か国・地域の中では9位です。世界記録の約半分ですが、ヨーロッパ最大のイタリア(948.4mm)・オーストラリア(907mm)・韓国(870.5mm)・ニュージーランド(869mm)・フランス本土(840mm)を上回ります。日本より上位にあるのは、いずれも熱帯・亜熱帯の島や半島か、モンスーンの直撃を受ける地域。温帯の先進国でこの水準の雨が「毎年どこかで」降る国は、世界でも日本くらいです。
ヨーロッパの記録は「地中海の秋」に集中
ヨーロッパの上位は、イタリア・ジェノヴァ(948.4mm・1970年10月)、フランス本土ピレネー東部(840mm・1940年10月)、スペイン・オリバ(817mm・1987年11月)、ギリシャ・ザゴラ(754mm・2023年9月)と、秋の地中海沿岸に集中しています。夏に温まった地中海から大量の水蒸気が供給され、上空に寒気が入る秋に、海岸のすぐ背後にそびえる山地で豪雨になります。一方、イギリス(341.4mm)・ドイツ(312mm)・北欧(170〜230mm)は日本の感覚では「大雨警報級」程度で、日本の梅雨末期や台風の雨がいかに桁違いかがわかります。
2020年代に入って記録更新が相次いでいる
掲載した記録のうち、2020年以降に更新された国内記録は6か国あります。ベトナム(2025年)、ネパール(2024年)、チェコ(2024年)、アラブ首長国連邦(2024年)、ブラジル・ギリシャ(2023年)。いずれも「観測開始以来」または「100年以上ぶり」の更新で、温暖化で大気が含める水蒸気量が増えていること(気温1℃上昇で約7%増)と整合的です。ランキングツールの「年代」ボタンで20年代を選ぶと、この新しい記録だけを並べられます。
世界の1時間降水量ランキング【国・地域別・実測の最大記録】
「短時間の激しさ」の指標が1時間降水量です。24時間の記録は熱帯低気圧やモンスーンが山にぶつかる場所が独占していましたが、1時間の記録は局地的な積乱雲(雷雨)でも生まれるため、内陸や温帯の国が上位に入ってきます。ランキングツールの「指標」ボタンで1時間降水量に切り替えると、20か国・地域を並べられます。
| 順位 | 国・地域 | 記録 | 地点 | 観測日 | 要因 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1位 | アメリカ | 305mm(60分) | ホルト(ミズーリ州) | 1947年6月22日 | 雷雨 |
| 2位 | カナダ | 250mm(60分) | バッファローギャップ(サスカチュワン州) | 1961年5月30日 | 激しい雷雨 |
| 3位 | オーストラリア | 230mm(60分) | フローレンス(クイーンズランド州) | 1920年12月4日 | - |
| 4位 | 台湾 | 214.8mm(60分) | 澎湖(馬公) | 1974年7月6日 | 南西気流 |
| 5位 | 中国 | 201.9mm(正時) | 鄭州(河南省) | 2021年7月20日 | 「7・20」河南豪雨 |
| 6位 | スペイン | 184.6mm(正時) | トゥリス(バレンシア州) | 2024年10月29日 | DANA(バレンシア大洪水) |
| 7位 | イタリア | 181mm(60分) | ヴィコモラッソ(ジェノヴァ) | 2011年11月4日 | ジェノヴァ洪水 |
| 8位 | 香港 | 158.1mm(正時) | 香港天文台(尖沙咀) | 2023年9月7日 | 2023年9月の黒色暴雨 |
| 9位 | 日本 | 153.0mm(60分) | 香取(千葉県・香取市)と長浦岳(長崎県) | 1999年10月27日 | - |
| 10位 | シンガポール | 147mm(60分) | チャンギ気象観測所 | 1995年11月2日 | - |
1位はアメリカ・ミズーリ州ホルトの305mm(1947年6月22日)。WMO公認の60分間の世界記録で、実際には42分間で降ったとされる雷雨の雨です。2位のカナダ・バッファローギャップ250mm(1961年)も内陸の雷雨で、事後調査による推定値。3位のオーストラリア・フローレンス230mm(1920年)は気象局の記録降雨表に載っている歴史値です。この3つは「確からしさ」に幅があるため、出典の区分を「公式のみ」にするとアメリカだけが残ります。
観測網が整った時代の公式記録として確度が高いのは、台湾・澎湖の214.8mm(1974年)、中国・鄭州の201.9mm(2021年7月20日)、スペイン・トゥリスの184.6mm(2024年10月29日)。鄭州は正時1時間の値で、この豪雨は地下鉄の浸水で多くの犠牲者を出しました。トゥリスは2024年のバレンシア大洪水(DANA)のもので、14時間で771.8mmを記録しています。香港天文台の158.1mm(2023年9月7日)は1884年の観測開始以来の最大で、2020年代に入って中国・スペイン・香港・韓国・トルコ・ノルウェーが相次いで1時間の国内記録を更新しているのは、24時間記録と同じ傾向です。
日本の1時間記録は世界で何位?
日本の1時間降水量の記録は香取(千葉県・香取市)と長浦岳(長崎県)の153.0mm(1999年10月27日)。掲載20か国・地域の中では9位で、シンガポール(147mm)・ニュージーランド(134mm)・トルコ(133.8mm)・韓国(131.7mm)より上、香港(158.1mm)のすぐ下です。ヨーロッパの記録はイタリア(181mm)・スペイン(184.6mm)を除くと100mm未満で、イギリス92mm・スイス91.2mm・スウェーデン86.3mm・オランダ79mm。日本では「1時間80mm以上=猛烈な雨」で、近年は毎年数十回観測されるレベルです。日本の雨の激しさが、24時間だけでなく1時間で見ても世界上位にあることがわかります。
WMO公認 降水量の世界記録【期間別】と日本記録の比較
WMOの「世界の気象・気候極値アーカイブ」には、1分から12か月までの降水量の世界記録が登録されています。日本の記録(気象庁「観測史上1〜10位の値」・自動更新)と並べてみましょう。
| 期間 | 世界記録 | 地点 | 観測日 | 日本記録(気象庁・自動更新) |
|---|---|---|---|---|
| 1分間 | 31.2mm | ユニオンビル(米・メリーランド州) | 1956年7月4日 | (10分間)55.0mm 木古内(北海道・木古内町) |
| 60分間 | 305mm | ホルト(米・ミズーリ州) | 1947年6月22日 | (1時間)153.0mm 香取(千葉県・香取市)と長浦岳(長崎県) |
| 12時間 | 1,144mm | フォクフォク(レユニオン) | 1966年1月7〜8日 | (12時間)729.5mm 箱根(神奈川県) |
| 24時間 | 1,825mm | フォクフォク(レユニオン) | 1966年1月7〜8日 | (24時間)979.0mm 繁藤(高知県) (日降水量)922.5mm 箱根(神奈川県) |
| 48時間 | 2,493mm | チェラプンジ(インド) | 1995年6月15〜16日 | (48時間)1347.5mm 宮川(三重県) |
| 72時間 | 3,930mm | クラテール・コメルソン(レユニオン) | 2007年2月24〜26日 | (72時間)1652.5mm 上北山(奈良県・上北山村) |
| 96時間 | 4,936mm | クラテール・コメルソン(レユニオン) | 2007年2月24〜27日 | - |
| 12か月 | 26,470mm | チェラプンジ(インド) | 1860年8月〜1861年7月 | - |
12時間から96時間までの記録はすべてレユニオン島とチェラプンジ。72時間で3,930mm、96時間で4,936mm(2007年・サイクロン・ガメード)は、日本の年間降水量の2〜3年分がわずか4日で降った計算です。12か月の記録26,470mmはチェラプンジで1860年8月から1861年7月にかけて観測されたもので、日本の年降水量の平均(約1,700mm)の15倍以上にあたります。
ちなみに、1分間31.2mm・60分間305mmという短時間の世界記録はどちらもアメリカ本土の内陸部。短時間の記録は熱帯低気圧よりも、局地的な積乱雲(雷雨)によるものが多く、日本の1時間記録(153.0mm・香取(千葉県・香取市)と長浦岳(長崎県))も同じタイプです。3時間以下の短時間記録は10分ごとの観測値が必要で、日本の統計はおおむね1976年以降です。
半球別・地域別の記録(WMO公認)
| 半球 | 記録 | 地点 | 観測日 |
|---|---|---|---|
| 北半球 | 1,633.98mm | イスラ・ムヘーレス(メキシコ) | 2005年10月21〜22日(ハリケーン・ウィルマ) |
| 南半球 | 1,825mm | フォクフォク(レユニオン) | 1966年1月7〜8日(サイクロン・デニーズ) |
| 東半球 | 1,825mm | フォクフォク(レユニオン) | 1966年1月7〜8日 |
| 西半球 | 1,633.98mm | イスラ・ムヘーレス(メキシコ) | 2005年10月21〜22日 |
| WMO地域 | 最多(年平均) | 最少(年平均) |
|---|---|---|
| アジア | 11,872mm マウシンラム(インド) | 45.7mm アデン(イエメン) |
| アフリカ | 10,287mm デブンジャ(カメルーン) | 2.54mm未満 ワディハルファ(スーダン) |
| 南西太平洋 | 11,640mm ワイアレアレ山(米ハワイ・カウアイ島) 8,034mm ベレンデン・カー(豪クイーンズランド州) | 102.9mm トルーダニナ(豪南オーストラリア州) |
| 南米 | 8,990mm キブド(コロンビア) | 0.76mm アリカ(チリ) |
| 北中米 | 7,000mm ヘンダーソン湖(カナダBC州) | 30.5mm バタゲス(メキシコ) |
| ヨーロッパ | 4,593mm ツルクヴィツェ(モンテネグロ) | 162.6mm アストラハン(ロシア) |
「雨の聖地」として知られるインド・メガラヤ州のマウシンラムとチェラプンジは、年平均で11,000mm前後。日本で最も雨が多い屋久島や尾鷲でも年4,000mm前後なので、その3倍近い雨が毎年降っています。一方、最も乾いたチリのアリカは年平均0.76mmで、1903年10月から1918年1月まで172か月(14年以上)まったく雨が降らなかった記録も持っています。
国・地域別の24時間降水量記録 一覧(出典つき)
ランキングツールに収録した全37か国・地域の記録と出典です。地点名は日本語表記の慣例がないものはカタカナに直しています。
| 順位 | 国・地域 | 記録 | 単位 | 地点 | 観測日 | 区分 | 出典・備考 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1位 | レユニオン(仏) | 1,825mm | 24h | フォクフォク Foc-Foc | 1966年1月7〜8日 | 公式 | WMO / Météo-France WMO公認の世界記録 |
| 2位 | 台湾 | 1,748.5mm | 24h | 阿里山 Alishan | 1996年7月31日〜8月1日 | 準公式 | 中央気象署 観測値(二次資料) 暦日(7月31日)では1,094.5mmが気象署の公式記録 |
| 3位 | ベトナム | 1,739.6mm | 24h | バクマー(フエ市) Bach Ma | 2025年10月26〜27日 | 公式 | WMO / ベトナム気象水文局 WMOが極値審査中の新記録 |
| 4位 | メキシコ | 1,633.98mm | 24h | イスラ・ムヘーレス Isla Mujeres | 2005年10月21〜22日 | 公式 | WMO(北半球・西半球記録) WMO公認の北半球記録 |
| 5位 | インド | 1,563.3mm | 暦日 | チェラプンジ Cherrapunji | 1995年6月16日 | 準公式 | インド気象局(IMD)値・報道 15〜16日の2日間2,493mmはWMO公認の48時間世界記録 |
| 6位 | アメリカ | 1,262.1mm | 24h | ワイパー・ガーデン(ハワイ・カウアイ島) Waipā Garden, Kauai | 2018年4月14〜15日 | 公式 | NOAA NCEI 国家気候極値委員会 49.69インチ。従来記録はテキサス州アルビン1,092mm(1979年) |
| 7位 | フィリピン | 1,168mm | 24h | バギオ Baguio | 1911年7月14〜15日 | 準公式 | フィリピン気象局データ(AMS用語集) 3日15時間で2,210mm |
| 8位 | 中国 | 1,060.3mm | 暦日 | 林荘(河南省駐馬店) Linzhuang | 1975年8月7日 | 準公式 | 中国気象局 観測値(気象学報) 1時間189.5mm・3日間1,605mmも中国記録 |
| 9位 | 日本 | 979.0mm | 24h | 繁藤(高知県) | 1998年9月25日 | 公式 | 気象庁 日降水量(暦日)の記録は箱根922.5mm(2019年10月12日)。当ブログの歴代降水量ランキング参照 |
| 10位 | イタリア | 948.4mm | 24h | ジェノヴァ・ボルツァネート Genova Bolzaneto | 1970年10月8日 | 準公式 | 二次資料(統一された公式極値表なし) 2021年ロッシリオーネ883.8mm(12時間740.6mmは欧州記録・ARPAL) |
| 11位 | オーストラリア | 907mm | 暦日 | クロハムハースト(クイーンズランド州) Crohamhurst | 1893年2月3日 | 公式 | 豪州気象局(BoM) 09時までの24時間。2位フィンチ・ハットン878.3mm(1958年) |
| 12位 | 韓国 | 870.5mm | 暦日 | 江陵(カンヌン) Gangneung | 2002年8月31日 | 公式 | 韓国気象庁(KMA) 同日の大関嶺712.5mmが2位 |
| 13位 | ニュージーランド | 869mm | 24h | クロップ川(ホキティカ流域) Cropp at Waterfall | 2013年1月1〜2日 | 公式 | NIWA 48時間1,086mm(2019年)も同地点 |
| 14位 | フランス(本土) | 840mm | 24h | ラ・リャウ(サン=ローラン=ド=セルダン) La Llau | 1940年10月17日 | 公式 | Météo-France 雨量計があふれたため過小評価とされる |
| 15位 | スペイン | 817mm | 暦日 | オリバ(バレンシア州) Oliva | 1987年11月3日 | 公式 | AEMET 大半が約6時間で降った |
| 16位 | ギリシャ | 754mm | 暦日 | ザゴラ(ピリオ山) Zagora | 2023年9月5日 | 準公式 | アテネ国立天文台(meteo.gr) 観測網は2006年開始 |
| 17位 | 香港 | 697.1mm | 24h | 香港天文台(尖沙咀) Hong Kong Observatory | 1889年5月29〜30日 | 公式 | 香港天文台(HKO) 暦日では534.1mm(1926年7月19日) |
| 18位 | ブラジル | 683mm | 24h | ベルチオガ(サンパウロ州) Bertioga | 2023年2月18〜19日 | 公式 | Cemaden / INMET 国の防災監視網の雨量計による |
| 19位 | ネパール | 624mm | 24h | ドダラ(カンチャンプル郡) Dodhara | 2024年7月8日 | 公式 | ネパール水文気象局(DHM) 従来記録はヘタウダ516.2mm(2017年) |
| 20位 | パキスタン | 620mm | 24h | イスラマバード Islamabad | 2001年7月23日 | 準公式 | パキスタン気象局(PMD)報告・二次資料 約10時間で620mm |
| 21位 | プエルトリコ(米) | 603.3mm | 24h | トロ・ネグロ州有林 Toro Negro Forest | 1985年10月7日 | 公式 | NOAA NWSサンフアン 23.75インチ |
| 22位 | 南アフリカ | 597mm | 24h | セントルシア(クワズール・ナタール州) St Lucia | 1984年1月31日 | 公式 | 南アフリカ気象局(SAWS) |
| 23位 | トルコ | 490.8mm | 24h | オヴァジュク(アンタルヤ県ケメル) Ovacık | 2018年12月17日 | 公式 | トルコ気象総局(MGM) 従来記録はマルマリス466mm(1992年) |
| 24位 | カナダ | 489.2mm | 24h | ユクルーレット・ブリンナー鉱山(BC州) Ucluelet Brynnor Mines | 1967年10月6日 | 公式 | カナダ環境・気候変動省(ECCC) |
| 25位 | スイス | 455mm | 暦日 | カメード(ティチーノ州) Camedo | 1935年8月26日 | 公式 | MeteoSwiss |
| 26位 | ベネズエラ | 410.4mm | 暦日 | マイケティア(バルガス州) Maiquetía | 1999年12月16日 | 準公式 | 空軍観測所データ(学術資料) 3日間で911.1mm |
| 27位 | チェコ | 386mm | 暦日 | ロウチュナー・ナト・デスノウ(シュヴィーツァールナ) Loučná nad Desnou | 2024年9月14日 | 公式 | チェコ水文気象研究所(ČHMÚ) 従来記録はノヴァー・ロウカ345.1mm(1897年) |
| 28位 | イギリス | 341.4mm | 24h | ホニスター峠(カンブリア) Honister Pass | 2015年12月4〜5日 | 公式 | 英国気象庁(Met Office) 暦日(09〜09時)では279mm マーティンズタウン(1955年) |
| 29位 | ドイツ | 312mm | 暦日 | ツィンヴァルト=ゲオルゲンフェルト(ザクセン州) Zinnwald-Georgenfeld | 2002年8月12日 | 公式 | ドイツ気象局(DWD) 任意の24時間では352.7mm |
| 30位 | ポーランド | 300mm | 暦日 | ハラ・ゴンシェニツォヴァ(タトラ山地) Hala Gąsienicowa | 1973年6月30日 | 準公式 | IMGW観測所(気候学文献) |
| 31位 | アラブ首長国連邦 | 254.8mm | 24h | ハトム・アル・シャクラ(アル・アイン) Khatm Al Shakla | 2024年4月16日 | 公式 | UAE国立気象センター(NCM) 1949年の観測開始以来最大 |
| 32位 | アイルランド | 243.5mm | 暦日 | クルーン湖(ケリー県) Cloone Lake | 1993年9月18日 | 公式 | Met Éireann |
| 33位 | ベルギー | 242mm | 暦日 | ヘルベスタール(リエージュ州) Herbestal | 1953年6月24日 | 公式 | ベルギー王立気象研究所(RMI) 12時間未満で降った |
| 34位 | ノルウェー | 229.6mm | 暦日 | インドレ・マトレ(ヴェストラン県) Indre Matre | 1940年11月26日 | 公式 | ノルウェー気象研究所(MET Norway) |
| 35位 | フィンランド | 198.4mm | 暦日 | エスポー(ラフヌス) Lahnus, Espoo | 1944年7月21日 | 公式 | フィンランド気象研究所(FMI) |
| 36位 | スウェーデン | 198mm | 暦日 | ファーゲルヘーデン(ノールボッテン県) Fagerheden | 1997年7月28日 | 公式 | SMHI |
| 37位 | デンマーク | 168.9mm | 24h | マーシュタル(エアロ島) Marstal | 1931年7月8〜9日 | 公式 | デンマーク気象研究所(DMI) |
国・地域別の1時間降水量記録 一覧(出典つき)
| 順位 | 国・地域 | 記録 | 単位 | 地点 | 観測日 | 区分 | 出典・備考 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1位 | アメリカ | 305mm | 60分 | ホルト(ミズーリ州) Holt | 1947年6月22日 | 公式 | WMO / NOAA WMO公認の世界記録。実際は42分間で降った |
| 2位 | カナダ | 250mm | 60分 | バッファローギャップ(サスカチュワン州) Buffalo Gap | 1961年5月30日 | 準公式 | カナダ環境・気候変動省(ECCC)資料 事後調査による推定値(正規観測所ではない) |
| 3位 | オーストラリア | 230mm | 60分 | フローレンス(クイーンズランド州) Florence | 1920年12月4日 | 準公式 | 豪州気象局(BoM)記録降雨表 BoMの表に掲載されているが新聞等に由来する歴史値。BoM観測による最大はブルーム125mm(1974年) |
| 4位 | 台湾 | 214.8mm | 60分 | 澎湖(馬公) Penghu | 1974年7月6日 | 公式 | 中央気象署「臺灣氣象觀測要素排序集」 正時1時間では澎湖189.8mm(同日)。2位は蘇澳200.0mm(2010年・台風メーギー) |
| 5位 | 中国 | 201.9mm | 正時 | 鄭州(河南省) Zhengzhou | 2021年7月20日 | 公式 | 中国気象局(CMA) 16〜17時の1時間。従来記録は林荘198.5mm(1975年) |
| 6位 | スペイン | 184.6mm | 正時 | トゥリス(バレンシア州) Turís | 2024年10月29日 | 公式 | AEMET 14時間で771.8mm。従来記録はビナロス159.2mm(2018年) |
| 7位 | イタリア | 181mm | 60分 | ヴィコモラッソ(ジェノヴァ) Vicomorasso | 2011年11月4日 | 準公式 | ARPALリグーリア州(地域機関) 国の統一極値表はなく州機関の記録 |
| 8位 | 香港 | 158.1mm | 正時 | 香港天文台(尖沙咀) Hong Kong Observatory | 2023年9月7日 | 公式 | 香港天文台(HKO) 23〜24時の1時間。1884年の観測開始以来最大 |
| 9位 | 日本 | 153.0mm | 60分 | 香取(千葉県・香取市)と長浦岳(長崎県) | 1999年10月27日 | 公式 | 気象庁 2地点が同値で1位 |
| 10位 | シンガポール | 147mm | 60分 | チャンギ気象観測所 Changi | 1995年11月2日 | 公式 | シンガポール気象局(MSS) 30分96mmも同日の記録 |
| 11位 | ニュージーランド | 134mm | 正時 | クロップ川(ホキティカ流域) Cropp at Waterfall | 2004年1月8日 | 公式 | NIWA 23時からの1時間 |
| 12位 | トルコ | 133.8mm | 60分 | バルトゥン(ウルス) Bartın-Ulus | 2021年8月10日 | 公式 | トルコ気象総局(MGM) 2時間で210.0mm |
| 13位 | 韓国 | 131.7mm | 60分 | 群山(クンサン) Gunsan | 2024年7月10日 | 公式 | 韓国気象庁(KMA) 正規観測所97地点の記録。自動観測所では於青島146.0mm(同日)など |
| 14位 | イギリス | 92mm | 60分 | メイデンヘッド(バークシャー) Maidenhead | 1901年7月12日 | 公式 | 英国気象庁(Met Office) |
| 15位 | スイス | 91.2mm | 60分 | ロカルノ・モンティ(ティチーノ州) Locarno-Monti | 1997年8月28日 | 公式 | MeteoSwiss 自動観測網(1981年〜)の記録 |
| 16位 | スウェーデン | 86.3mm | 正時 | ウプサラ Uppsala | 1997年8月17日 | 公式 | SMHI 16〜17時の1時間 |
| 17位 | オランダ | 79mm | 正時 | ヘルワイネン(ヘルダーラント州) Herwijnen | 2011年6月28日 | 公式 | KNMI |
| 18位 | ノルウェー | 78.5mm | 60分 | ショーメ(ヴェストフォル県) Tjøme | 2021年7月29日 | 公式 | ノルウェー気象研究所(MET Norway) 10分・15分・30分・45分・90分の記録も同時に更新 |
| 19位 | フィンランド | 59.2mm | 60分 | オウル(ペッロンパー) Oulu Pellonpää | 2014年7月20日 | 準公式 | フィンランド気象研究所(FMI)発表・報道 1時間観測は約10年分のみ |
| 20位 | アイルランド | 52.2mm | 60分 | クロンロッシュ(ウェックスフォード県) Clonroche | 1986年6月27日 | 公式 | Met Éireann |
調査方法と注意点
- 世界記録・半球別・地域別の値はWMO「World Weather and Climate Extremes Archive」の記録表(2025年7月31日版)から転記しました。WMOが正式に審査・認定した記録と、他の公的資料に基づく既存記録の両方が含まれます。
- 国・地域別の記録は、各国の気象機関(気象庁・Met Office・DWD・AEMET・BoM・NIWA・KMA・HKO・NOAAなど)の公表値を優先し、気象機関のデータでも国内記録として公表したページを確認できなかった値は「準公式」として二次資料(学術誌・報道・専門サイト)で確認しています。公式データで国内記録を確認できなかった国(東南アジア・中南米・アフリカの多く)は掲載していません。
- 記録の集計単位は国によって異なります。「24h」は任意の連続24時間の最大値、「暦日」は観測日1日(日本は0〜24時、イギリスやオーストラリアは09時〜翌09時など)の値です。暦日の記録は同じ雨でも24時間集計より小さく出る傾向があります(例:ドイツは暦日312mm、連続24時間では352.7mm)。
- 記録は観測網の密度に左右されます。雨量計のない山地ではさらに大きな雨が降っている可能性があり、各国の値は「その国の観測史上の最大」であって、「その国で降った最大の雨」とは限りません。
- 日本の値は気象庁「観測史上1〜10位の値」から毎月自動取得しています。他国の記録は固定値で、更新が確認でき次第この記事を改訂します。
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