低温の早期天候情報 2026|北海道・東北で11月1日ごろから「かなりの低温」、何℃で何年ぶり?58年分のデータとチェッカー

気象

※記事内にはアフィリエイト広告(PR)を含みます

こんにちは!気象予報士ののぶやんです。

気象庁は10月26日14時30分、北海道地方と東北地方に「低温に関する早期天候情報」を発表しました。11月1日ごろからの約5日間、「かなりの低温」になる確率が30%以上という内容です。「かなりの低温」は、その時期としては10年に1度程度しか起きないような低い気温のこと。東北地方では、きょう27日は暖かい空気に覆われて気温がかなり高く、その後に寒気が入る寒暖差の大きい1週間になりそうです。

では、「かなりの低温」とは具体的に何℃くらいなのでしょうか。この記事では、北海道・東北の7地点を中心に全国51地点の11月1〜5日の気温を1968年以降の58年分で集計し、「その寒さは何年ぶりか」「過去の同じような年に何が起きたか」をまとめました。

この記事の結論(30秒で読める版)
  • 気象庁が10月26日に北海道・東北に低温の早期天候情報。対象は11月1日ごろからの約5日間、「かなりの低温」の確率30%以上。北海道はあす28日ごろも一時かなり低い見込み
  • 目安は5日平均気温が平年より北海道で2.4℃以上、東北で2.0℃以上低いこと(地域平均)。地点に当てはめると札幌で5日平均6.0℃以下、仙台で10.0℃以下
  • 同じくらいの寒さは、1991年以降、札幌で5回(最後は2016年)、仙台・山形・福島では1997年と2002年の2回だけ。実現すれば南東北では2002年以来24年ぶりの寒さ
  • 最も寒かった2016年は、札幌の11月1〜5日の平均が2.5℃(平年差−5.9℃)で、5日間のうち3日に雪
  • 寒さの前には暖房・冬タイヤ・霜対策の準備を。チェッカーで、あなたの街の目安・過去の例・今年の実況・週間予報を確認できます

▶ あなたの街の「かなりの低温」は何℃? 低温チェッカーへ

低温チェッカー:あなたの街の「かなりの低温」の目安と、今年の実況

地点を選ぶと、11月1〜5日の平年の気温と「かなりの低温」の目安、過去58年で同じくらい寒くなった年を表示します。下段では今年10月20日からの日平均気温の平年差を気象庁の日別データから自動で描き、11月1〜5日の5日間がそろうと「かなりの低温」になったかを判定します。最新の週間予報の気温も表示します。

読み込み中…
読み込み中…
読み込み中…
「かなりの低温」の目安:北海道・東北の地点は、今回の早期天候情報の基準(地域平均の5日平均気温の平年差 北海道−2.4℃・東北−2.0℃)をその地点に当てはめた値。その他の地点は、その地点の1991〜2020年で低い方から1割にあたる平年差を参考として表示。平年値・平年差は気象庁の日別値から当ブログ集計。

早期天候情報の「かなりの低温」とは?図解

早期天候情報は、6日後から14日後までの5日間について、平均気温が「かなり高い」「かなり低い」となる確率が30%以上と見込まれるときに、気象庁が原則毎週月曜日と木曜日に発表する情報です。「かなり低い」は、1991〜2020年の30年間で低い方から1割に入るくらいの気温、つまり「10年に1度程度」の低さです。

平年(30年の平均)かなり低いかなり高い低い方から10%高い方から10%低い(33%)平年並(33%)高い(33%)今回:北海道は平年差−2.4℃以下、東北は−2.0℃以下になる確率が30%以上ふつうは10%の出方が、今回は30%以上
5日平均気温の出やすさのイメージ。「かなり低い」は平年の30年間で低い方から1割(気象庁の定義をもとに作成)

今回の発表文によると、北海道地方は「寒気の影響を受けやすいため平年並か低い日が多く、10月28日ごろと11月1日ごろからはかなり低くなる見込み」、東北地方は「27日は暖かい空気に覆われやすいためかなり高いが、その後は寒気の影響を受けやすく、11月1日ごろからはかなり低くなる可能性がある。気温の変動が大きい見込み」とされています。どちらも「農作物の管理等に注意」と呼びかけています。

1か月予報など、長い期間の平均気温が「高い」見込みでも、その中の5日間に強い寒気が入ることはあります(11月の見通しは「11月は暖かい?2026年の1か月予報」)。早期天候情報は、そうした数日単位の「波」を早めにとらえる情報です。高温版は「早期天候情報「かなりの高温」は何度?」で解説しています。

11月はじめ北海道・東北はどれくらい寒い?7地点の「かなりの低温」は何℃

北海道・東北の気象台7地点で、11月1〜5日の平年値と、今回の基準を当てはめた目安、過去58年(1968〜2025年)に同じくらい寒くなった回数を表にしました。

地点平年の5日平均(最高/最低)かなりの低温の目安58年で1991年以降
札幌8.4℃(12.4/4.4)6.0℃以下12回1991・1995・2002・2009・2016年
青森10.0℃(14.8/5.7)8.0℃以下10回2002・2016年
秋田10.8℃(15.2/6.6)8.8℃以下12回1997・2002・2016年
盛岡8.7℃(14.0/3.8)6.7℃以下11回1992・2002・2016年
山形10.2℃(15.6/5.6)8.2℃以下10回1997・2002年
仙台12.0℃(16.5/7.7)10.0℃以下10回1997・2002年
福島11.7℃(17.2/7.1)9.7℃以下10回1997・2002年
11月1〜5日の5日平均気温(日平均気温の5日平均)。平年は1991〜2020年。目安は今回の早期天候情報の地域の基準(北海道−2.4℃、東北−2.0℃)を各地点に当てはめた値。1地点の気温は地域平均より振れが大きいため、地点ではこの目安が「10年に1度」よりやや起きやすくなります。平年差は小数第1位で判定。気象庁の日別値から当ブログ集計。

ポイントは2つです。ひとつは、1970〜80年代には数年に1度あった寒さが、1991年以降はぐっと減っていること。58年で10〜12回あった寒さのうち、1991年以降は東北の各地点で2〜3回だけです。もうひとつは、仙台・山形・福島では2002年が最後で、今回の予想どおりになれば24年ぶりの寒さになることです。札幌・青森・盛岡・秋田は2016年に経験しています。

過去の実例:2016年と2002年の11月はじめ

2016年は、札幌の11月1〜5日の平均気温が2.5℃(平年差−5.9℃)で、5日間のうち3日に雪が降りました。1968年以降で最も寒い11月初めです。

2002年は東北全体が冷え込み、11月1〜5日の平均気温は青森4.9℃・秋田5.6℃・山形5.4℃・仙台7.7℃。平年差は−4〜−5℃台で、南東北の3地点では58年で最も低い記録です。新潟も平年差−6.1℃でした。最低気温は盛岡で−1.3℃まで下がっています。

地点最も寒かった年平年差5日平均最低気温雪の日
札幌2016年−5.9℃2.5℃0.5℃3日
青森2002年−5.2℃4.9℃0.8℃2日
秋田2002年−5.2℃5.6℃1.6℃0日
盛岡1974年−5.2℃3.5℃−2.2℃1日
山形2002年−4.8℃5.4℃1.6℃0日
仙台2002年−4.3℃7.7℃2.5℃0日
福島2002年−4.8℃6.9℃1.2℃0日
各地点で11月1〜5日の平均気温が1968〜2025年で最も低かった年。雪の日は昼・夜の天気概況に「雪」が入った日数。

「11月はじめの強い寒さ」は減っている:年代別に検証

北海道・東北7地点で、11月1〜5日の平均気温が「かなりの低温」の目安を下回った回数を年代別に数えました(7地点の合計)。

年代目安を下回った回数(7地点合計)7地点の平均の平年差
1970年代32回−1.4℃
1980年代21回−1.0℃
1990年代7回−0.4℃
2000年代8回+0.3℃
2010年代4回+0.3℃
2020〜2025年0回+1.6℃
札幌・青森・秋田・盛岡・山形・仙台・福島の11月1〜5日。平年差は1991〜2020年の平年に対する値。1960年代は1968〜1969年のみのため省略。気象庁の日別値から当ブログ集計。

1970年代には7地点で合計32回あった「かなりの低温」並みの寒さが、2010年代は4回、2020年代は今のところ0回です。11月はじめの平均気温も、2020〜2025年は平年より1.6℃高くなっています。それだけに、今回の寒さは「体が慣れていない寒さ」になりやすく、暖房や服装の切り替えを早めに考えておくと安心です。

寒気が南下するしくみは「上空の寒気はなぜやってくるの?」で、冬型の気圧配置については「冬型の気圧配置はいつから?」で解説しています。

今年はここまで:10月20日以降の北海道・東北の気温

今年の10月下旬は、暖かい日と寒い日が入れ替わっています。10月21日は山形で最高28.0℃、仙台で25.7℃と夏日になりましたが、翌22日は札幌の日平均気温が平年より3.7℃低くなりました。きょう27日は東北で再び「かなり高い」気温の予想です。こうした気温の波は、上のチェッカーの「今年の実況」でも確かめられます。

過去の同じ日の天気の出方は、下のツールで札幌の11月3日前後を例に30年分を確認できます(地点・日付は変えられます)。

読み込み中…

去年の同じ時期と比べると、今年の秋の気温の違いがわかります。地点は仙台です。

読み込み中…

都道府県別の11月の平均気温は、次のツールで比べられます。

寒くなる前にやっておきたいこと

11月1日ごろまでの準備チェックリスト

早期天候情報は確率の情報で、「必ず寒くなる」という意味ではありません。早期天候情報の次の発表の機会は10月29日(木)で、気象庁の2週間気温予報は毎日更新されます。11月1日が近づけば週間予報にも反映されるので、上のチェッカーで最新の予想気温を確認してください。

よくある質問

Q. 低温に関する早期天候情報はどの地域に出ていますか?

気象庁が2026年10月26日14時30分に、北海道地方と東北地方に発表しました。11月1日ごろからの約5日間、「かなりの低温」になる確率が30%以上とされています。北海道は10月28日ごろも一時かなり低くなる見込みです。最新の発表は気象庁の早期天候情報のページで確認できます。

Q. 「かなりの低温」とは何℃くらいですか?

5日平均気温の平年差が、北海道地方で−2.4℃以下、東北地方で−2.0℃以下になることです(地域平均)。地点に当てはめると、札幌で5日平均気温6.0℃以下、仙台で10.0℃以下が目安です(当ブログの計算)。

Q. こんなに寒くなるのは何年ぶりですか?

11月1〜5日に同じくらい寒くなったのは、1991年以降で札幌が5回(最後は2016年)、青森・盛岡・秋田は2〜3回(最後は2016年)、仙台・山形・福島は1997年と2002年の2回だけです(当ブログの集計、平年差は小数第1位で判定)。実現すれば南東北では2002年以来になります。

Q. 早期天候情報が出たら必ず寒くなりますか?

いいえ。確率30%以上という意味で、平年並みにとどまる可能性もあります。早期天候情報の次の発表の機会は10月29日(木)で、気象庁の2週間気温予報は毎日更新されます。最新の情報と週間予報を確認してください。

Q. 11月は暖かいという予報ではありませんでしたか?

1か月予報などで期間全体の平均気温が高めと予想されていても、途中の数日間に強い寒気が入ることはあります。早期天候情報は、そうした5日程度の大きな変動を早めに知らせる情報です。

Q. 雪は降りますか?

札幌の11月1〜5日が最も寒かった2016年は、5日間のうち3日に雪が降りました。2002年も札幌で3日、青森で2日、雪が観測されています。北海道や東北の山沿いでは雪の可能性があるので、冬タイヤの準備を早めにしておくと安心です。

Q. 関東や西日本も寒くなりますか?

今回の早期天候情報は北海道と東北だけです。ほかの地域は対象になっていませんが、寒気の影響で平年より低くなる日はあり得ます。チェッカーでは関東などの地点も参考として選べます。

あわせて読みたい:冬の始まりと寒さの備え
まとめ
  • 10月26日、北海道・東北に低温の早期天候情報。11月1日ごろからの約5日間、「かなりの低温」の確率30%以上
  • 目安は5日平均気温の平年差 北海道−2.4℃・東北−2.0℃以下。札幌なら6.0℃以下、仙台なら10.0℃以下
  • 1991年以降、仙台・山形・福島では2回だけ(最後は2002年)。札幌・青森・盛岡・秋田は2016年以来
  • 27日ごろの暖かさから一気に冷え込む寒暖差の大きい1週間。冬タイヤ・暖房・霜対策の準備を
  • チェッカーで、あなたの街の目安・今年の実況・週間予報を毎日確認できます

出典:気象庁「低温に関する早期天候情報(北海道地方)」「同(東北地方)」(2026年10月26日14時30分発表、気象庁 早期天候情報)、気象庁「過去の気象データ検索」(日別の気温・天気概況)、気象庁「天気予報」。平年値・平年差・回数は当ブログの集計です。

タイトルとURLをコピーしました