「世界でいちばん晴れる国はどこ?」——最高気温・最低気温・年間降水量に続く世界ランキングシリーズ今回は日照時間です。
今回は、WMO・NOAA・各国気象機関の観測値(平年値)を集約した都市別日照時間データをもとに、国連加盟193か国の「首都・主要都市の日照時間」を調査し、データを確認できた133か国をランキングにしました。確認できなかった60か国は「データなし」として掲載しています。
しかもこのツール、「年間」だけでなく「1月〜12月の各月」に切り替え可能。月を切り替えると、北半球と南半球で順位がガラッと入れ替わる様子まで観察できます。日本(東京)の年間1,877時間は世界で108位——さて、多い方でしょうか、少ない方でしょうか。

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世界の日照時間ランキング【地域別・月別/年間】
ボタンで「地域」と「期間(年間・各月)」を絞り込めます。値は各国の首都・主要都市1地点の平年値で、偏差値はその期間のデータがある国の中での位置づけです。
調査方法について:値はWMO・NOAA・各国気象機関が公表する観測平年値を集約した都市別日照時間データベース(英語版Wikipedia「List of cities by sunshine duration」ほか)から、各国の首都(首都のデータがない場合は主要都市)を代表地点として採用したものです。国全体の平均ではなく1地点の値である点、平年値の統計期間が国により異なる点にご注意ください。国連加盟193か国のうちデータを確認できなかった60か国は「データなし」としています。
日照時間が多い国TOP10を考察|砂漠の国は「晴れの国」
世界一はスーダン(Khartoum・年間3,737時間)。2位エジプト(3,542時間)、3位オマーン(3,493時間)と続きます。
上位は、降水量ランキングで「雨が少ない国」だった中東・北アフリカ・南部アフリカの乾燥地帯がほぼ独占。雲がなければ日は照る——当たり前のようで、年間3,500時間超(1日平均9〜10時間!)という数字を見ると、その徹底ぶりに驚きます。1年の日中時間はおよそ4,380時間なので、上位国では昼間の8割以上が日なたという計算です。
日照時間が少ない国は?|赤道の曇り空と高緯度の冬
最下位グループは赤道ギニア(Malabo・年間1,177時間)、ペルー(1,230時間)、アイスランド(1,326時間)など。意外なことに、寒い国だけでなく赤道直下の国も少ない側に入ります。
理由は雲。赤道付近は熱帯収束帯で毎日雲が湧くため、日中時間は長くても日照は伸びません。一方、高緯度の国は冬の極端な昼の短さと曇天が効きます。「日照時間が少ない=寒い」ではないのが面白いところです。
月別に切り替えると「地球の傾き」が見える
ツールを「12月」にすると、上位は南半球のオーストラリアや南米・アフリカ南部の国々に入れ替わります。逆に「6月」では北半球の乾燥国が圧勝。地球の地軸の傾きによる季節の逆転が、ランキングの順位変動としてそのまま現れるんです。
また6月のアイスランドやフィンランドが意外と健闘するのは白夜(極夜の逆)のおかげ。昼がほぼ24時間あるため、曇りがちでも日照時間を稼げます。逆に12月の北欧は昼そのものが数時間しかなく、ランキングの底に沈みます。
日本の日照時間は世界で見ると?
日本(東京)は年間1,877時間・世界108位・偏差値40.4。世界の中では意外にも「少なめ」グループという位置です。上位を独占する乾燥帯の国々はもちろん、雲の少ない大陸性気候の都市にも及ばないんですね。梅雨と秋雨、冬の曇天があるぶん、乾燥帯の国々には遠く及びません。
ただし日本国内の地域差は大きく、気象庁の平年値では日照時間が多い甲府・浜松などは年2,200時間前後に達する一方、日本海側の秋田などは1,600時間台。国内の「晴れの国」争いも、世界ランキングと同じく「雲がどれだけ湧くか」で決まっています。
なぜ差が出るのか?気象予報士的に解説
- 亜熱帯高圧帯(砂漠ベルト):下降気流で雲ができず、日照時間ランキング上位を独占。降水量ランキングとちょうど裏返しの関係です。
- 熱帯収束帯(ITCZ):赤道付近は毎日積乱雲が発達し、日中時間が長くても日照は伸びません。
- 緯度と季節:高緯度ほど夏と冬の昼の長さの差が極端になり、月別ランキングの変動が大きくなります。
- 海流と地形:寒流沿いの霧(ペルー・ナミビアなど)や、山にぶつかる雲も日照を削ります。
日照時間の世界地図は、降水量の世界地図の「ネガ」。2つのランキングを見比べると、地球の大気循環が立体的に見えてきますよ。
データの注意点|「国の平均」ではなく「代表都市の値」
日照時間は降水量と違い、国土全体を平均した公的な国別統計が存在しません。そのため本ランキングは各国の首都・主要都市1地点の平年値で比較しています。同じ国でも都市によって値は大きく変わります(例:アメリカは首都ワシントンD.C.で約2,500時間ですが、アリゾナ州ユマは約4,000時間で「世界一晴れる都市」として知られます)。
また平年値の統計期間(1961〜90年、1991〜2020年など)や観測方式は国によって異なります。あくまで「国どうしのおおまかな比較の物差し」としてお楽しみください。
まとめ|晴れの国は「雨が少ない国」の裏返し
今回の内容についてまとめました。
- 世界一日照時間が多いのはスーダン(年間3,737時間)。中東・アフリカの乾燥国が上位を独占
- 少ない側は高緯度の国だけでなく赤道直下の曇りがちな国も。「日照が少ない=寒い」ではない
- 月別に切り替えると南北半球で順位が逆転。6月の白夜の北欧、12月の南半球に注目
- 日本(東京)は年間1,877時間・世界108位。世界では意外と「少なめ」グループ
- 値は首都・主要都市1地点の平年値。国内でも都市によって大きく異なる
気温・降水量・日照時間と並べてくると、世界の気候の「設計図」がだいぶ見えてきました。シリーズの他のランキングもあわせてどうぞ。

引用・出典(公的データ・一次情報)
- List of cities by sunshine duration(英語版Wikipedia):WMO・NOAA・各国気象機関の公表平年値を集約した都市別日照時間データ(各値の一次出典は同ページ脚注に記載)
- NOAA NCEI(米国立環境情報センター):世界の気候平年値(WMO Climate Normals)の公開元
- WMO(世界気象機関):気候平年値の国際基準
- 気象庁「過去の気象データ検索」:日本国内の日照時間平年値
※値は各国の首都・主要都市1地点の平年値であり、統計期間・観測方式は国により異なります。データなしの60か国は、上記データベースで当該国の都市データを確認できなかった国です。


