台風27号(チョーイワン)の進路予想|小笠原に接近は5〜7日?本州・三連休への影響を「予報と同じコース」の過去11個で検証

気象

こんにちは!気象予報士ののぶやんです。

10月1日の朝、マリアナ諸島の近海で台風27号(チョーイワン)が発生しました。気象庁の7時10分の発表では、1日6時の中心はマリアナ諸島(北緯16.4度・東経148.5度)で、中心気圧998hPa・最大風速18m/s、西へ時速20kmで進んでいます。予報では2〜3日はゆっくり進んだあと北へ向きを変え、4日(日)には「強い台風」、5日(月)〜6日(火)には中心気圧960hPa・最大風速40m/sで小笠原近海を北上する見込みです。6日3時の予報位置は父島の東南東およそ370kmで、予報円(半径約400km)の中に父島が入っています。

「本州には来るの?」「10日からの三連休は大丈夫?」という疑問に、この記事では過去のデータで答えます。気象庁のベストトラック(1951〜2025年)から、気象庁の3〜5日先の予報コースの近くを実際に通った過去の台風11個を探すと、小笠原に接近したのは4個(36%)、伊豆諸島と本土に接近したのは0個でした。11個すべてが、北緯28度より北では東経142度より東を通っています。ただし、発生した場所と時期だけで選んだ「そっくりさん」40個まで広げると本土接近は15個(38%)あり、「予報どおり早めに北へ曲がるか」が本州への影響の分かれ目です。記事の中ほどに、条件を変えて過去の台風を探せるツールを置きました。

最終更新:2026年10月1日8時(気象庁 10月1日7時10分発表の台風情報に基づく)。ツールの予報線は、ページを開くたびに気象庁の最新発表を読み込みます。

この記事の結論(30秒で読める版)
  1. 台風27号(チョーイワン)は10月1日朝にマリアナ諸島で発生。1日6時は北緯16.4度・東経148.5度、998hPa・18m/s。気象庁の予報では4日3時に強い台風(970hPa・35m/s)、5日3時と6日3時は960hPa・40m/sで小笠原近海を北〜北北西へ進む。
  2. 小笠原(父島・母島)は5日〜7日ごろが要警戒。6日3時の予報位置は父島の東南東約370km、予報円の半径は約400km。父島は6日3時の暴風警戒域(暴風域に入るおそれのある範囲、半径約570km)の中に入っている。
  3. 気象庁の予報コースの近くを通った過去の台風11個は、小笠原接近4個(36%)・伊豆諸島接近0個・本土接近0個。11個すべてが北緯28度より北では東経142度より東を通った。
  4. ただし「発生した場所と時期が近い」40個では本土接近15個(38%)。本土に来た台風は、北へ曲がる前に東経140度より西まで進んだものが多い。予報どおり東経146度付近で北へ向きを変えれば、過去の傾向では本州に近づく例は少ない。
  5. 本州・三連休(10〜12日)への影響は、まだ断定できない。6日3時の予報でもまだ北北西へ進んでおり、その後に北東へ向きを変えるか、北西へ進み続けるかは5日先の予報の外。今は1日2回、気象庁の予報円を確認するのが最善。

台風27号(チョーイワン)の進路予想・最新情報(気象庁 10月1日7時発表)

130E135E140E145E150E155E15N20N25N30N35N1日6時2日6時3日3時4日3時5日3時6日3時父島八丈島東京南鳥島硫黄島予報円の中心(1日6時は実況)予報円(70%の確率で中心が入る)6日3時の暴風警戒域(約570km)
台風27号の予報円と6日3時の暴風警戒域(気象庁 10月1日7時10分発表をもとに筆者作図。円は距離から換算した近似)。父島は6日3時の暴風警戒域の内側にある。

気象庁が10月1日7時10分に発表した台風27号の実況と予報は次のとおりです。

日時(日本時間)階級・強さ位置(予報円の中心)中心気圧最大風速/瞬間進行予報円の半径
10月1日6時(実況)台風マリアナ諸島 北緯16.4度・東経148.5度998hPa18m/s/25m/s西 20km/h-
10月2日6時台風マリアナ諸島 北緯17.0度・東経146.1度992hPa23m/s/35m/s西 10km/h約110km
10月3日3時台風マリアナ諸島 北緯18.1度・東経146.1度985hPa25m/s/35m/s北 ゆっくり約190km
10月4日3時強い台風南鳥島近海 北緯20.8度・東経147.7度970hPa35m/s/50m/s北北東 15km/h約260km
10月5日3時強い台風小笠原近海 北緯23.1度・東経147.3度960hPa40m/s/55m/s北 10km/h約320km
10月6日3時強い台風小笠原近海 北緯26.2度・東経145.8度960hPa40m/s/55m/s北北西 15km/h約400km
気象庁「台風情報」2026年10月1日7時10分発表をもとに作成。予報円の半径は気象庁の予報円データ(m)をkmに換算して丸めた値。

ポイントは3つです。1つ目は「西→北」の曲がり方です。2日は西へゆっくり進み、3日にかけて速度を落として北へ向きを変える予想です。予報の曲がり方から見て、太平洋高気圧の西の縁を回り込むコースと考えられます。2つ目は発達で、4日間で998hPa→960hPa、風速18→40m/sまで強まる予想です。40m/sは「強い台風」(33〜44m/s)の上のほうで、走っているトラックが横転するほどの風です(風の強さの目安は風速の目安|m/s別に何が起きるか、気圧との関係は台風の945hPaはどれくらい強い?中心気圧と風速の早見表)。3つ目は6日の位置と予報円です。6日3時の中心は父島の東南東約370kmで、予報円の半径は約400km。つまり「父島のすぐ近くを通る」から「父島の東を700km以上離れて通る」までが、まだどれもあり得る段階です。6日3時の暴風警戒域(暴風域に入るおそれのある範囲)は予報中心から約570kmで、父島はこの範囲に入っています。4日3時の時点で暴風警戒域は約390kmと予想されており、台風は4日には暴風域を伴う見込みです。

なお、日本の南にはもう1つ台風26号(スリゲ)が残っていますが、1日6時に八丈島の南東約50kmにあり、中心気圧1002hPa・最大風速18m/sと弱く、1日夕方には銚子の東へ抜けて北東へ遠ざかる予想です。26号の関東への影響は台風26号 関東への影響はいつ?にまとめています。気象庁の台風情報は3時間ごと(5日先までの進路予報は6時間ごと)に更新されます。米軍JTWCやヨーロッパ中期予報センター(ECMWF)の予想との見比べ方はWindyで台風の進路を見る方法にまとめています。最新の位置や進路図は気象庁の台風情報と、当サイトの台風情報まとめページ・台風のたまご最新(米軍JTWC・ヨーロッパ・Windyの見方)で確認できます。

ツール:台風27号と「同じ場所・同じ時期」「同じコース」の過去の台風はどこへ行った?

「進路はまだ定まらない」と言われても困りますよね。そこで、気象庁のベストトラック75年分から、台風27号に似た過去の台風を探して行き先を数えるツールを作りました。初期値は台風27号が台風になった位置(10月1日6時・北緯16.4度・東経148.5度)です。「予報コースに近いものだけ」にチェックを入れると、気象庁が予報した3〜5日先の位置の近くを実際に通った台風だけに絞り込めます。黒い破線(気象庁の予報)はページを開いたときに最新の発表に置き換わるので、明日以降に見ても「その時点の予報」との比較になります。

台風27号の「そっくりさん」検索ツール|小笠原・伊豆諸島・本土に来る確率
気象庁ベストトラック(1951〜2025年、8月15日〜11月15日に台風になった977個)から、「台風になった位置と日付」が近い過去の台風を探し、父島・八丈島・本土への接近率と進路を地図に描きます。「予報コースに近いものだけ」にチェックすると、気象庁の3〜5日先の予報位置の近く(250km以内、地図の点線の円)を実際に通った台風だけに絞り込みます(本文の「11個」は10月1日7時発表の予報による結果で、予報が更新されると変わります)。予報の黒い破線は、ページを開いたときに気象庁の最新発表を自動で読み込みます。
判定の定義:「台風になった位置」=ベストトラックで最初に風速17.2m/s以上(TS)になった地点。「接近」=台風になってから消滅するまで(温帯低気圧に変わった後も含む)に、中心が父島・母島(小笠原)、八丈島・伊豆大島(伊豆諸島)、本土21地点(鹿児島〜札幌)から300km以内に入ったこと(気象庁の「接近」の定義に合わせた簡易判定)。「東へ転向」=北緯30度に達したあと、小笠原・伊豆諸島・本土のどこにも接近しなかったもの。「予報コースに近い」=気象庁の予報位置のうち3日先以降の点すべてについて、中心が250km以内を通ったもの。地図の海岸線は簡略化しています。数字は過去の傾向で、予報ではありません。

使い方のコツは、2つのモードを見比べることです。チェックなし(発生場所・時期で探す)は「まだ進路がわからない段階での可能性の幅」、チェックあり(予報コースで探す)は「気象庁の予報がおおむね当たった場合に、その先どうなったか」を表します。台風の位置を地図でなぞって色を見ると、本土に来た赤い線は東経140度より西まで回り込んでから北上しているのに対し、予報コースの近くを通った線は小笠原の東で北東へ曲がっているのがわかります。

図解:台風27号はなぜ「西へ進んでから北へ曲がる」のか

秋の台風の進路は、上空の風の流れ(指向流)でほぼ決まります。低緯度の台風は、太平洋高気圧の南の縁を東風に流されて西へ進みます。高気圧の西の端まで来ると、流れは南風に変わって台風は北へ向きを変えます(転向)。さらに北緯30度付近まで北上すると上空の偏西風につかまり、北東へ加速します。

偏西風(北緯35〜40度付近) 太平洋高気圧 (日本の南東に張り出す) ①発生(マリアナ諸島) ②高気圧の南の縁を西へ ③西の端で北へ向きを変える ④偏西風に乗って北東へ 父島 高気圧が西へ強く張り出すと転向が遅れ、本州に近づく 模式図(位置・距離は実際の縮尺ではありません)
秋の台風が「西→北→北東」と曲がる仕組み。台風27号の予報は③の北向きへの変化が東経146度付近で、父島の東南東を北上するコース。

台風27号の予報は、東経146度付近で北へ向きを変えるコースです。ただし6日3時の時点でもまだ北北西へ進む予想で、北東へ転向する時期は5日先までの予報に入っていません。北へ向きを変える位置が東にあるほど台風は日本の東を通り、西にあるほど(高気圧が西へ強く張り出すほど)本州や伊豆諸島に近づきます。過去の本土接近例(2018年のTRAMIや2013年のWIPHAなど)は、東経140度より西まで回り込んでから北上しました。10月は偏西風が南下してくる時期なので、北緯30度を越えるとスピードが一気に上がり、1日で1000km以上進むこともあります。台風が温帯低気圧に変わる過程でむしろ風の範囲が広がることもあるので、台風が温帯低気圧に変わったら安心?「むしろ発達する理由」もあわせてどうぞ。

データ検証:台風27号に似た過去の台風は小笠原・本土に来たのか

① 発生した場所・時期が近い40個(チェックなしの初期設定)

まず、台風になった位置が北緯12.4〜20.4度・東経142.5〜154.5度、日付が9月21日〜10月11日の台風を探すと、1951〜2025年に40個ありました。行き先は次のとおりです。

期間個数小笠原に接近伊豆諸島に接近本土に接近東へ転向(どこにも接近せず)950hPa以下に発達
1951〜2025年40個12個(30%)13個(33%)15個(38%)11個(28%)24個(60%)
2001〜2025年19個6個(32%)7個(37%)8個(42%)5個(26%)11個(58%)
気象庁ベストトラック(1951〜2025年)から筆者集計。接近=中心が父島・母島/八丈島・伊豆大島/本土21地点から300km以内。1つの台風が複数に接近した場合はそれぞれに数えるため、合計は100%を超える。

発生場所と時期だけで見ると、本土に接近したのは約4割で、決して「来ない」とは言えません。小笠原への接近は3割、接近した12個は台風になってから平均3.0日、本土に接近した15個は平均5.6日で近づいていました。今回に当てはめると、小笠原は4日前後、本土に来る場合は6〜7日前後が目安になります。また、6割が950hPa以下まで発達しており、この海域で生まれた10月の台風は「強くなりやすい」ことも読み取れます。

② 気象庁の予報コースの近くを通った11個(チェックありの設定)

次に、気象庁の予報位置のうち4日3時(北緯20.8度・東経147.7度)、5日3時(北緯23.1度・東経147.3度)、6日3時(北緯26.2度・東経145.8度)のすべてについて、中心が250km以内を通った台風を探しました(9月10日〜10月25日に台風になったもの)。該当は11個です。

年・号名前台風になった日最低気圧父島との最短距離小笠原伊豆・本土
1958年MARIE10月25日940hPa496km--
1965年CARMEN10月4日914hPa433km--
1967年BABE10月7日980hPa588km--
1968年CARMEN9月16日935hPa98km接近-
1968年IRMA10月22日955hPa609km--
1970年HOPE9月20日900hPa47km接近-
1996年CARLO10月21日965hPa330km--
2001年FRANCISCO9月20日945hPa535km--
2002年BAVI10月9日985hPa448km--
2013年LEKIMA(28号)10月20日905hPa220km接近-
2014年KAMMURI(17号)9月24日985hPa134km接近-
気象庁ベストトラックから筆者集計。日付は世界時。最短距離は台風になってから消滅するまで(温帯低気圧に変わった後を含む)の中心位置と父島の距離の最小値。

結果は小笠原接近4個(36%)、伊豆諸島・本土への接近は0個。11個すべてが、北緯28度より北では東経142度より東を進んでいました。父島から100km以内を通ったのは1968年のCARMEN(98km)と1970年のHOPE(47km)の2個で、どちらも中心気圧900〜935hPaまで発達していました。一方で、6個は父島から400km以上離れたところを通っており、「予報コースどおりなら、小笠原に近づくのは3個に1個程度、本州・伊豆諸島に近づいた例はない」というのが過去の傾向です。

①と②の差が大きいのは、①の40個の中に「西へ長く進んでから北上した台風」(2018年のTRAMI(24号)や2013年のWIPHA(26号)など)が含まれるためです。こうした台風は東経125〜140度付近まで西進してから北上し、本土に上陸・接近しました。台風27号が予報より西へ進む(3日以降も北へ曲がらない)場合は、①の数字に近づくと考えてください。気象庁の進路予報には、平均すると3日先で200km前後、5日先で300km前後の誤差があります(台風の進路予想はどれが当たる?気象庁・米軍・ECMWFの誤差)。

小笠原・伊豆諸島・本州への影響はいつ?

気象庁の予報と過去の台風を重ねると、時間の目安は次のようになります。小笠原諸島は、台風が北上を始める4日(日)ごろからうねりが入り始め、5日(月)〜7日(水)が強風・高波のピークになる可能性があります。予報どおりなら6日前後に父島の東を北上し、予報円の西寄りを通れば暴風域に入るおそれもあります。おがさわら丸・ははじま丸で島に渡る予定や、島からの帰りの予定がある人は、4日の時点で運航情報を確認してください。

伊豆諸島(八丈島など)と本州(関東)は、6日以降の進路が5日先までの予報の外にあり、現時点では未確定です。6日3時に北北西へ進んでいる台風がその後どちらへ曲がるかで影響が大きく変わります。過去の似たコースの11個では伊豆諸島・本州への接近はありませんでしたが、今後の予報で北寄りのまま進む予想になった場合は、伊豆諸島も警戒が必要です。また、強い台風が小笠原近海にあると、数日前から関東・東海の太平洋沿岸に長い周期のうねり(土用波のような高波)が届きます。釣りやサーフィン、海辺のレジャーは要注意です。また、台風から湿った空気が流れ込むと、本州付近に前線があれば離れていても大雨になることがあります(台風が前線を刺激して大雨になる仕組み)。

三連休(10日〜12日)は、台風がその後北東へ向きを変えれば影響は小さい可能性がありますが、6日以降は予報の外で、今の段階では断定できません。三連休の天気の傾向は、10月の過去の天気から自分で確認できます。次のツールで地点を選ぶと、10月10日前後の晴れ・雨の割合が表示されます。

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小笠原の10月の台風はどれくらい多い?父島の過去の記録

8月15日以降に台風になった台風について、父島の300km以内に初めて近づいた月を数えると、1951〜2025年で9月に43個、10月に33個でした。10月だけで年平均0.44個、約2年に1回は10月に台風が小笠原に近づく計算で、10月も台風シーズンの真っただ中です。直近でも2025年の台風22号(HALONG)が10月上旬に小笠原に近づいたあと伊豆諸島へ進み、八丈島を中心に大きな被害が出ました(詳しくは八丈島の台風シーズンはいつ?)。

「チョーイワン」の名前がついた台風も小笠原に縁があります。2009年の台風14号(CHOI-WAN)は最低気圧915hPaまで発達し、9月19日に父島の北西約190kmを通過しました。このとき父島では最大瞬間風速42.9m/s(南)・最大風速26.9m/s、日降水量37.5mmを観測し、天気概況は「暴風雨」でした(気象庁 過去の気象データ)。一方、2015年の台風23号(CHOI-WAN)は10月上旬に小笠原のはるか東(父島から約870km)を北上しており、同じ名前でも行き先はさまざまです。なお「チョーイワン」は香港が提案した名前で、「彩雲」という意味です(台風の名前の決まり方は台風の名前はどうやって決まる?)。

父島の平年の気候や月別の服装は小笠原・父島の天気と服装|月別ガイドと父島の気候と天気出現率、地震のリスクは小笠原村の地震にまとめています。東京都の月別の台風接近数(平年)は次のツールで見られます。

地方別の台風の接近数(平年値)と、今年の状況は次の表で確認できます。2026年は台風27号が発生したことで、平年の年間発生数(1991〜2020年の平均25.1個)をすでに上回りました(今年の傾向は今年は台風が多い?少ない?2026年)。

順位地方合計(1951〜2025年)年平均平年値
1沖縄553個7.4個7.7個
2伊豆・小笠原401個5.3個5.4個
3奄美300個4.0個4.3個
4九州南部279個3.7個3.9個
5九州北部257個3.4個3.8個
6東海248個3.3個3.5個
7四国244個3.3個3.3個
8関東甲信238個3.2個3.3個
9近畿235個3.1個3.4個
10中国213個2.8個3個
11東北192個2.6個2.7個
12北陸186個2.5個2.8個
13北海道119個1.6個1.9個
地方別の台風接近数(気象庁・75年間)

実例:予報コースに近かった過去の台風では何が起きたか

1970年 台風HOPE(父島から47km):9月20日に台風になり、900hPaまで発達して父島のすぐ近くを北上しました。今回の予報よりやや西寄りのコースで、「予報円の西側を通った場合」の最悪のケースにあたります。

2013年 台風28号 LEKIMA(父島から220km):10月20日に台風になり、905hPaまで発達した猛烈な台風でしたが、小笠原の東を北上して北東へ転向し、本州には近づきませんでした。

2014年 台風17号 KAMMURI(父島から134km):9月24日に台風になり、最低気圧985hPaと勢力は強くなかったものの小笠原に接近し、その後は日本の東へ抜けました。強い台風でなくても、コースが近ければ小笠原は接近の対象になります。

これら11個はいずれも伊豆諸島・本州の300km以内には入っていません。一方で、今回の予報より西に進んだ台風(予報コースから外れた台風)は、2018年の台風24号TRAMIのように本州を縦断した例もあります。「コースがどちらに外れるか」を6日以降の予報で必ず確認してください。

注意点と使い方:「そっくりさん」は予報ではない

  • ツールの数字は「過去の傾向」で、予報ではありません。台風の進路は、その年の太平洋高気圧や偏西風の位置で決まります。必ず気象庁の最新の進路予報と合わせて見てください。
  • 「接近」は中心が300km以内に入ったかどうかの簡易判定です。300kmより離れていても、強い台風なら暴風域や高波の影響を受けます。台風27号の6日3時の暴風警戒域は予報中心から約570kmで、父島はその中に入っています。
  • 11個という数は多くありません。「本土接近0個」は「過去の似たコースでは来なかった」という意味で、0%と言い切れるものではありません。
  • ベストトラックの時刻は世界時です。日本時間は9時間足してください。
  • 小笠原への旅行・帰省の予定がある人は、4日(日)ごろの予報で判断を。船の欠航や飛行機(本土側)の判断基準は飛行機が欠航する天気の基準と飛行機・新幹線は風速何mで止まる?が参考になります。

台風が近づいてきたら、今日の気圧(全国の実況)で気圧の下がり方を、今日、日本一風が強かった場所と今日、日本一雨が降った場所で実況を確認できます。海の様子は全国ライブカメラモニターが便利です。台風の右側・左側で風の強さが違う理由は台風の右側・左側の違いで解説しています。

よくある質問(FAQ)

台風27号の名前「チョーイワン」の意味は?

香港が提案した名前で「彩雲」という意味です。台風の名前はアジアの14の国と地域が出した140個を順番に使っていて、2003年・2009年・2015年・2021年にも同じ名前の台風がありました。

台風27号は日本(本州)に来ますか?

10月1日7時の気象庁の予報では、6日にかけて小笠原近海を北上する予想で、本州に向かう予報にはなっていませんが、6日3時の時点でも北北西へ進む予想で、その先は未確定です。予報コースの近くを通った過去の台風11個は本土に1つも接近していませんが、予報より西に進むと本州に近づく可能性があるため、今後の予報を確認してください。

小笠原に最も近づくのはいつですか?

予報では5日〜6日に小笠原近海を北上し、6日3時の中心は父島の東南東約370kmです。予報円の半径は約400km、暴風警戒域は約570kmで父島はその中に入っているため、5日〜7日ごろが要警戒期間です。

三連休(10月10日〜12日)に影響はありますか?

その後北東へ向きを変えれば影響は小さい可能性がありますが、6日以降は予報の外で、現時点では断定できません。関東・東海の太平洋沿岸では、台風が遠くにあってもうねりによる高波が届くことがあります。

台風27号はどのくらい強くなりますか?

気象庁の予報では4日に「強い台風」となり、5日〜6日に中心気圧960hPa・最大風速40m/s・最大瞬間風速55m/sの予想です。同じ海域・時期に発生した過去40個の6割は950hPa以下まで発達しました。

ツールのデータはどこから来ていますか?

気象庁RSMC東京の台風ベストトラックデータ(1951〜2025年)です。8月15日〜11月15日に台風になった977個を使い、接近の判定は中心が300km以内という気象庁の定義に合わせた簡易計算です。予報の線は気象庁の台風情報を読み込んでいます。

10月でも台風は小笠原に来るのですか?

来ます。8月15日以降に台風になったものに限ると、父島の300km以内に初めて近づいた台風は1951〜2025年で10月に33個あり、約2年に1回のペースです(9月は43個)。

まとめ
  • 台風27号(チョーイワン)は10月1日朝、マリアナ諸島で発生。4日に強い台風、5〜6日に960hPa・40m/sで小笠原近海を北上する予想。
  • 小笠原は5〜7日ごろが要警戒。6日3時の予報位置は父島の東南東約370km、父島は暴風警戒域の中。
  • 予報コースの近くを通った過去11個は、小笠原接近36%・伊豆諸島と本土への接近0%。
  • 発生場所・時期だけで選んだ40個では本土接近38%。予報より西へ進むと本州に近づく可能性がある。
  • 三連休への影響はまだ予報の外。6日以降の進路が出てから判断を。関東・東海の沿岸は、台風が遠くても高波・うねりに注意。

出典:気象庁「台風情報」(2026年10月1日7時10分発表の台風第27号・第26号の実況と予報)、気象庁RSMC東京「台風ベストトラックデータ」(1951〜2025年)、気象庁「過去の気象データ検索」(父島 2009年9月の日別値)、気象庁「台風の統計資料」(平年値1991〜2020年)、気象庁「台風の名前」、気象庁「知識・解説:台風について(階級・接近の定義)」。集計・判定は筆者。

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