台風の945hPaはどれくらい強い?中心気圧と風速・強さの早見表|気象庁データで判定するツール【台風26号】

中心気圧と最大風速の関係のグラフ(945hPaに印) 気象

こんにちは!気象予報士ののぶやんです。

先に答えを書くと、中心気圧945hPaの台風は、気象庁の強さの階級でいうと4回に3回が「非常に強い」台風(最大風速44m/s以上)です。1977〜2025年の気象庁ベストトラック(台風の確定データ)で、945hPa前後だった解析864回を調べると、最大風速(10分平均)の中央値は約44m/s、10〜90%の範囲は41〜46m/s。「非常に強い」が76%、「強い」が23%でした。最大瞬間風速にすると60m/s前後で、木造の家が壊れてもおかしくない風です。

2026年9月28日8時、台風第26号(スリゲ)は南大東島の北北西約90kmにあって、中心気圧945hPa・最大風速50m/s・最大瞬間風速70m/s、強さは「非常に強い」と発表されています(気象庁)。ニュースで「945ヘクトパスカル」と聞いて、それがどのくらいなのか気になった方も多いと思います。台風26号の今後の進路と関東への影響は、台風26号 関東への影響はいつ?と台風26号(スリゲ)の進路 最新にまとめています。

この記事では、元気象庁職員の気象予報士として、中心気圧(hPa)と台風の強さの関係を、気象庁ベストトラック(風速は1977年以降の49年分、発達・上陸は1951年以降の75年分)で確かめました。気圧を入れるだけで「風速の目安」「強さの階級の内訳」「その気圧で上陸した過去の台風」がわかるツールも用意しています。いま発表中の台風の気圧も、気象庁から自動で読み込みます。

この記事の結論(30秒で読める版)
  • 945hPaの台風は76%が「非常に強い」(最大風速44〜54m/s未満)、23%が「強い」。最大風速の目安は約44m/s(10〜90%で41〜46m/s)
  • 目安は960hPaで約39m/s(強い)、930hPaで約49m/s(非常に強い)、915hPa前後から「猛烈な」(54m/s以上)が多数派に
  • 台風が一生のうちに945hPa以下まで発達するのは全体の28%、年平均7個ほど。海の上では珍しくない
  • ところが945hPa以下のまま上陸したのは1951年以降で17個だけ(最近は2022年の台風第14号 940hPa)。945hPaで上陸すれば「歴代でもトップクラス」
  • 気圧が低いほど高潮も高くなる(1hPaで約1cm。945hPaなら周りより約65cm)。ただし被害は気圧だけでは決まらず、大きさ・速さ・進む向き・潮位も大事

▶ いまの台風の気圧でツールを試す

【ツール】中心気圧を入れると、台風の強さがわかる

数字を入れるか、スライダーを動かしてください。ボタンを押すと、よくニュースに出る気圧をすぐ試せます。いま発表中の台風があれば、その実況の気圧で判定するボタンも出ます。

【ツール】中心気圧から台風の強さを判定(気象庁ベストトラックで)
いま日本の南にある台風の情報を気象庁から読み込んでいます…
※最大風速・階級の分布は気象庁ベストトラック(1977〜2025年、熱帯低気圧を除く)の同じ気圧(±2hPa)の解析値から集計。最大瞬間風速は最大風速の1.4倍で概算。「発達する割合」は1951〜2025年の台風1,951個の一生の最低気圧から。上陸の一覧は気象庁・デジタル台風の上陸時中心気圧(970hPa以下)。

使い方のコツ:台風の予報では「中心気圧」と「最大風速」が並んで発表されます。この2つは連動していますが、同じ気圧でも風速には幅があります。ツールの「10〜90%の範囲」は、過去に同じ気圧だった台風のうち8割が収まった範囲です。気象庁が発表した最大風速がこの範囲より大きければ「気圧のわりに風が強い台風」、小さければ「気圧のわりに風が弱い(大きく広がった)台風」と読めます。

中心気圧と最大風速の関係(図解)

ベストトラックに記録された中心気圧と最大風速を、気圧ごとにまとめたのが次の図です。気圧が5hPa下がるごとに、最大風速はおよそ2〜3m/sずつ強くなっていきます。

強い(33m/s〜44m/s)非常に強い(44m/s〜54m/s)猛烈な(54m/s以上)0102030405060708809009209409609801000945hPa → 中央値 約44m/s中心気圧(hPa)→ 右ほど低い=強い最大風速(10分平均, m/s)濃い線=中央値 帯=10〜90%の範囲(1977〜2025年のベストトラック)
図1 中心気圧と最大風速(10分平均)の関係。背景の色は気象庁の「強さ」の階級(気象庁ベストトラック1977〜2025年から当ブログ作成)

945hPaは、ちょうど「強い」と「非常に強い」の境目(44m/s)を少し越えるあたりにあります。このため同じ945hPaでも、発表される強さが「強い」の台風と「非常に強い」の台風の両方がありえます。今回の台風第26号は945hPaで50m/sなので、同じ気圧の台風の中では風が強い側(上位1割ほど)です。

なぜ気圧が低いほど風が強いのか

風は、気圧の高いところから低いところへ向かって吹こうとします。台風の周りの気圧はだいたい1010hPa前後なので、中心が945hPaなら周りとの差は約65hPa。985hPaの台風(差25hPa)と比べると2倍以上の気圧差が、同じくらいの距離に詰め込まれています。天気図では等圧線の間隔が狭くなり、そこを風が猛烈な速さで回ります(天気図の読み方)。

中心気圧 985hPa等圧線はゆったり → 風は中程度中心気圧 945hPa等圧線が詰まる → 風が強い→周りは約1010hPa
図2 同じ大きさでも、中心気圧が低いほど等圧線が混み合い、風が強くなる(模式図)

北半球では地球の自転の影響(コリオリの力)で風が右にそれるため、台風の風は中心に吸い込まれず、反時計回りに渦を巻きます(低気圧が反時計回りになる理由)。中心に近いほど回転が速くなり、目の壁(アイウォール)のところで最大風速になります。

ただし、気圧の「深さ」と風の強さの関係は台風の大きさで変わります。コンパクトな台風は気圧のわりに風が強く、大きく広がった台風は気圧のわりに最大風速が控えめになりがちです。台風の「大きさ」(風速15m/s以上の範囲)は「強さ」とは別の物差しで、気圧からは決まりません。

台風の「強さ」と「大きさ」の階級(気象庁)

ニュースの「非常に強い台風」「大型の台風」は、気象庁が決めた基準に基づく表現です。強さは最大風速、大きさは風速15m/s以上の範囲(強風域)の半径で決まり、どちらにも中心気圧は使われていません。

強さの階級最大風速(10分平均)
(表現なし)33m/s(64ノット)未満
強い33m/s(64ノット)以上〜44m/s(85ノット)未満
非常に強い44m/s(85ノット)以上〜54m/s(105ノット)未満
猛烈な54m/s(105ノット)以上
台風の強さの階級(気象庁)
大きさの階級風速15m/s以上の半径
(表現なし)500km未満
大型(大きい)500km以上〜800km未満
超大型(非常に大きい)800km以上
台風の大きさの階級(気象庁)

中心気圧は階級の基準ではありませんが、最大風速と強く結びついているので「強さの目安」として使えます。それを数字で示したのが上のツールと次の早見表です。

中心気圧別の早見表(900〜1000hPa)

ニュースでよく聞く気圧ごとに、最大風速の目安と強さの内訳をまとめました。右端の列は、台風1,951個(1951〜2025年)のうち「一生のうちその気圧以下まで発達した台風」の割合です。

中心気圧(hPa)最大風速の目安 m/s(10〜90%)いちばん多い強さ猛烈/非常に強い/強い一生でここまで下がる台風
900約59(57〜62)猛烈な96%/4%/0%3.4%(年0.9個)
905約57(54〜59)猛烈な96%/4%/0%4.9%(年1.3個)
910約54(51〜57)猛烈な89%/11%/0%6.8%(年1.8個)
915約54(51〜57)猛烈な52%/47%/0%9.2%(年2.4個)
920約51(49〜54)非常に強い32%/68%/0%11.3%(年3.0個)
925約51(49〜54)非常に強い10%/90%/0%14.4%(年3.7個)
930約49(46〜51)非常に強い2%/98%/0%17.9%(年4.7個)
935約46(46〜49)非常に強い0%/99%/1%20.7%(年5.4個)
940約44(44〜49)非常に強い0%/94%/6%25.2%(年6.6個)
945約44(41〜46)非常に強い0%/76%/23%27.8%(年7.2個)
950約41(39〜44)強い0%/27%/73%32.1%(年8.4個)
955約39(39〜41)強い0%/9%/91%35.7%(年9.3個)
960約39(36〜41)強い0%/2%/98%40.6%(年10.6個)
965約36(33〜39)強い0%/1%/91%45.5%(年11.8個)
970約33(31〜36)強い0%/0%/75%50.4%(年13.1個)
975約31(28〜33)表現なし0%/0%/26%56.6%(年14.7個)
980約28(26〜31)表現なし0%/0%/9%63.9%(年16.6個)
985約26(23〜28)表現なし0%/0%/2%71.9%(年18.7個)
990約23(21〜26)表現なし0%/0%/0%80.0%(年20.8個)
995約21(18〜23)表現なし0%/0%/0%88.8%(年23.1個)
1000約18(18〜21)表現なし0%/0%/0%97.9%(年25.5個)
中心気圧別の強さ早見表(気象庁ベストトラック。風速は1977〜2025年、割合は1951〜2025年の台風1,951個から当ブログ集計)

表から読み取れるポイントは3つです。

  • 960hPaは「強い」、945hPaは「非常に強い」、915hPa以下は「猛烈な」が多数派。「強い」と「非常に強い」の境目は945〜950hPaあたり、「非常に強い」と「猛烈な」の境目は915hPaあたり
  • 台風の約6割(63.9%)は一生のうちに980hPa以下まで下がる。980hPaは「普通の台風」の気圧
  • 900hPa以下まで下がるのは全体の3.4%(年1個弱)。統計のある1951年以降で最も低いのは1979年の台風第20号(チップ)の870hPa

海の上では珍しくない945hPa、でも上陸はめったにない

945hPa以下まで発達する台風は年平均7個ほどあり、フィリピンの東など暖かい海の上では珍しくありません。ところが、945hPa以下の強さを保ったまま日本(北海道・本州・四国・九州)に上陸した台風は、1951〜2025年の75年間で17個しかありません。4〜5年に1個のペースです。

台風上陸時の中心気圧(hPa)上陸日上陸地点
1961年18号(第二室戸台風)9251961/9/16高知県室戸岬の西
1959年15号(伊勢湾台風)9291959/9/26和歌山県潮岬の西
1993年13号9301993/9/3鹿児島県薩摩半島南部
1951年15号(ルース台風)9351951/10/14鹿児島県串木野市付近
1955年22号9401955/9/29鹿児島県薩摩半島付近
1964年20号9401964/9/24鹿児島県佐多岬付近
1965年23号9401965/9/10高知県安芸市付近
1971年23号9401971/8/29鹿児島県大隅半島佐多岬付近
1991年19号(りんご台風)9401991/9/27長崎県佐世保市の南
2022年14号9402022/9/18鹿児島県鹿児島市付近
1953年13号930※1953/9/25三重県志摩半島付近
1965年15号940※1965/8/6鹿児島県長島町付近
1990年19号940※1990/9/19和歌山県白浜町の南
1961年24号9451961/10/10千葉県房総半島南部
1970年9号9451970/8/14長崎県長崎市付近
2004年18号9452004/9/7長崎県長崎市付近
2007年4号9452007/7/14鹿児島県鹿屋市付近
上陸時の中心気圧が945hPa以下だった台風(1951〜2025年、17個。※はデジタル台風の参考値。当ブログ「上陸時の中心気圧が低い台風ランキング」より)

17個のうち11個は9月の上陸で、場所は鹿児島県が8個と最も多く、長崎・高知・和歌山と西日本に集中しています。北上して日本に近づくと、海面水温が下がり、上空の風(偏西風)で雲の渦が崩されるため、ほとんどの台風は上陸までに気圧が上がって(弱まって)しまうからです。945hPaで上陸すれば、それだけで「歴代上位の強さ」と考えてよい数字です。

945hPa前後で上陸した台風では、次のような被害が出ています。

  • 2004年台風第18号(945hPaで長崎市付近に上陸):広島で最大瞬間風速60.2m/s、札幌でも50.2m/sを観測し、全国で大きな風の被害
  • 2018年台風第21号(950hPaで徳島県南部に上陸):関西空港で最大瞬間風速58.1m/s、高潮で空港が浸水
  • 2022年台風第14号(940hPaで鹿児島市付近に上陸):鹿児島県に暴風・波浪・高潮の特別警報、宮崎県に大雨特別警報。上陸時の気圧は速報で935hPaとされ、のちの確定値で940hPaに修正された

統計開始より前には、1934年の室戸台風(室戸岬で911.6hPaを観測)や1945年の枕崎台風(枕崎で916.1hPa)のような、さらに低い気圧での上陸もありました。昭和の大きな台風については昭和の三大台風とは?、上陸時の気圧のランキング全体は上陸時の中心気圧が低い台風ランキングTOP100で、自動更新で見られます。

945hPa以下の台風は増えている?(年代別)

「最近は台風が強くなった」と言われることがあります。一生のうちに945hPa以下まで発達した台風の数を年代別に数えると、次のようになりました。

年代台風の発生数(年平均)945hPa以下まで発達(年平均)900hPa以下まで発達(年平均)
1950年代(1951〜)24.36.81.2
1960年代29.67.81.4
1970年代26.77.01.3
1980年代27.07.11.2
1990年代26.87.10.5
2000年代23.98.40.0
2010年代25.27.41.0
2020年代(〜2025)23.35.50.3
年代別の台風の発生数と、945hPa・900hPa以下まで発達した台風の数(気象庁ベストトラックから当ブログ集計)

945hPa以下の台風は、どの年代も年7個前後でほぼ横ばいです。2020年代はここまで年5.5個とやや少なめで、2025年は27個のうち4個(最も低くて905hPa)、2024年は26個のうち8個でした。900hPa以下まで発達する台風は1990〜2000年代に少なく見えますが、1987年までは米軍の飛行機による直接観測があり、それ以降は衛星からの推定に変わったため、昔と今の数字をそのまま比べるには注意が必要です。

一方で、気象研究所の研究では、1980年以降、東京など日本の太平洋側に接近する台風の数が増え、接近時の強さも強まっていることが報告されています。2026年の台風の多さや発生の傾向は今年は台風が多い?少ない?2026年、月ごとの特徴は台風はなぜ9月に多い?をご覧ください。

台風第26号(945hPa)はこの先どうなる?

気象庁の9月28日8時45分発表の予報では、台風第26号は東北東へ進みながら次第に勢力を落とし、29日6時に955hPa、30日3時に970hPa、10月1日3時には八丈島の南南西の海上で985hPaになる見込みです。その後は日本の東へ離れ、10月3日3時には温帯低気圧に変わる予報です。

ツールで970hPa・985hPaを試すと、それぞれ最大風速の目安は約33m/s(強い)・約26m/sまで下がります。ただ、台風が離れていても、台風の周りから流れ込む暖かく湿った空気で前線の活動が活発になり、離れた場所で雨が強まることがあります(上陸しなくても大雨になる仕組み)。温帯低気圧に変わったあとの注意点は台風が温帯低気圧に変わったら安心?で解説しています。

都道府県別に見る「台風の来やすさ」

台風がどのくらい近づきやすいかは地域で大きく違います。当ブログの47都道府県データで、台風の接近数(年平均)のランキングを見てみましょう。

地方別の接近数(気象庁の統計から自動更新)は次のとおりです。沖縄・奄美と九州南部が多く、北日本は少なめです。

順位地方合計(1951〜2025年)年平均平年値
1沖縄553個7.4個7.7個
2伊豆・小笠原401個5.3個5.4個
3奄美300個4.0個4.3個
4九州南部279個3.7個3.9個
5九州北部257個3.4個3.8個
6東海248個3.3個3.5個
7四国244個3.3個3.3個
8関東甲信238個3.2個3.3個
9近畿235個3.1個3.4個
10中国213個2.8個3個
11東北192個2.6個2.7個
12北陸186個2.5個2.8個
13北海道119個1.6個1.9個
地方別の台風接近数(気象庁・75年間)

気圧が同じでも被害が違う理由

中心気圧は台風の強さを表すいちばん基本的な数字ですが、被害の大きさは次のような条件でも大きく変わります。

  • 大きさ:強風域(15m/s以上)が広い大型の台風は、中心から離れた場所まで長時間強い風が吹く
  • 進む速さ:遅い台風は同じ場所で雨と風が長引く。速い台風は進行方向の右側で風が強まる(台風の右側が危険な理由)
  • 潮位:満潮と重なると高潮の被害が大きくなる。945hPaなら気圧による海面の持ち上がりだけで約65cm、これに湾の奥へ吹き寄せる風の効果が加わる(高潮の仕組み)
  • 地形:山の南斜面や半島の先端は雨・風が強まりやすい。ハザードマップの見方で自宅の条件を確かめておくと安心

例えば2019年の令和元年房総半島台風(第15号)は上陸時960hPaでしたが、コンパクトで中心付近の風が非常に強く、千葉市で最大瞬間風速57.5m/sを観測して大規模な停電が起きました。一方、同じ年の令和元年東日本台風(第19号)は955hPaの大型の台風で、風よりも広い範囲の記録的な大雨が被害の中心でした。風速の数字が何を意味するかは風速の目安(5m〜30m/s)、全国の観測記録は最大瞬間風速ランキングで確かめられます。

「hPa(ヘクトパスカル)」の読み方と気圧の基本

hPaは気圧の単位で、1hPa=100Pa(パスカル)です。地上の平均的な気圧は1013.25hPaで、これを「1気圧」と呼びます。945hPaは約0.93気圧、つまり平地の気圧より7%ほど空気が軽い状態です。富士山五合目(標高約2,300m)の気圧がおよそ770hPaなので、945hPaは「標高600mくらいの気圧が海面にある」イメージです。

台風が近づくと、こうした大きな気圧の低下で頭痛やだるさを感じる人もいます。全国の気圧の変化は今日の気圧の変化(10分更新)、気圧と体調の関係は気圧と頭痛でまとめています。

台風が近づいたときの行動の目安

最大風速が40m/sを超えるような台風では、屋外での行動は極めて危険です。気象庁の「風の強さと吹き方」では、平均風速40m/s以上で「住家で倒壊するものがある」とされています。暴風域に入る前に、次の準備を済ませておきましょう。

よくある質問(FAQ)

Q. 945hPaの台風はどれくらい強い?

1977〜2025年の気象庁ベストトラックでは、945hPa前後の台風の最大風速(10分平均)の中央値は約44m/sで、76%が「非常に強い」、23%が「強い」台風でした。最大瞬間風速にすると60m/s前後になります。

Q. 何hPaから「非常に強い」「猛烈な」台風になる?

強さの階級は気圧ではなく最大風速で決まります(強い33m/s以上、非常に強い44m/s以上、猛烈な54m/s以上)。過去のデータでは、945hPa前後から「非常に強い」が多数派になり、915hPa前後で「猛烈な」が半分を超えます。

Q. 950hPaと960hPaはどれくらい違う?

最大風速の目安は950hPaで約41m/s、960hPaで約39m/sです。950hPaでは27%が「非常に強い」ですが、960hPaではほとんどが「強い」になります。高潮の吸い上げ効果は10hPaの差で約10cm違います。

Q. 945hPa以下で日本に上陸した台風はある?

1951〜2025年に、上陸時の中心気圧が945hPa以下だった台風は17個です。最も低いのは1961年の第二室戸台風の925hPa、最近では2022年の台風第14号が940hPaで鹿児島市付近に上陸しました。

Q. 台風第26号(2026年)は945hPaのまま日本に来る?

9月28日8時45分の気象庁の予報では、台風第26号は東北東へ進みながら弱まり、10月1日3時には八丈島の南南西の海上で985hPaになる見込みです。上陸の予報は出ていませんが、台風の北側にある前線の活動が活発になる可能性があるため、最新の気象情報に注意してください。

Q. 945hPaは何気圧?

1気圧は1013.25hPaなので、945hPaは約0.93気圧です。平地の気圧より約68hPa低く、標高600mほどの場所の気圧に相当します。

Q. 気圧が低いと高潮はどのくらい高くなる?

気圧が1hPa低いと、海面はおよそ1cm持ち上がります(吸い上げ効果)。周りが1010hPaで中心が945hPaなら約65cmです。実際の高潮はこれに強風による吹き寄せが加わり、満潮と重なるとさらに高くなります。

Q. ハリケーンと比べて台風は強い?

最大風速の測り方(台風は10分平均、ハリケーンは1分平均)が違うため、同じ台風でも米国式の数字の方が大きく出ます。比べるときは中心気圧で比べるのがわかりやすく、台風の最低記録は1979年の台風第20号の870hPaで、これは世界の熱帯低気圧でも最も低い記録です。

あわせて読みたい:台風の強さ・気圧・風の記事
まとめ
  • 945hPaの台風は76%が「非常に強い」、最大風速の目安は約44m/s(最大瞬間は60m/s前後)
  • 目安は960hPaで約39m/s、930hPaで約49m/s、915hPa以下で「猛烈な」が多数派
  • 945hPa以下まで発達する台風は年7個ほどあるが、そのまま上陸したのは75年で17個
  • 気圧が低いほど高潮も高い(1hPaで約1cm)。被害は大きさ・速さ・潮位・地形でも変わる
  • 台風第26号は945hPa・50m/sと気圧のわりに風が強い台風。10月1日には985hPaまで弱まる見込み。前線の雨の強まりに注意

出典:気象庁「RSMC Best Track Data」(bst_all.zip、1951〜2025年)、気象庁「台風情報」(2026年9月28日8時45分発表)、気象庁「台風の大きさと強さ」、気象庁「風の強さと吹き方」、気象庁「高潮について」、国立情報学研究所「デジタル台風」(上陸時中心気圧の参考値)。

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