「世界でいちばん紫外線が強い国はどこ?」——世界ランキングシリーズ、今回は夏の大敵紫外線(UV指数)です。
UV指数(UV Index)はWHO(世界保健機関)とWMOが定めた紫外線の強さの国際指標。今回はEU・コペルニクス大気監視サービス(CAMS)の公的な再解析データによるUV指数から、国連加盟193か国の首都の「日最大UV指数」の平均(2023〜2024年)を調査しました。今回は国連加盟193か国すべてでデータを取得できました。
もちろん「年平均」と「1月〜12月の各月」の切り替え付き。WHOの基準ではUV指数3以上で日焼け対策推奨、8以上は「非常に強い」、11以上は「極端」。上位の国の数字を見ると、日本の夏がかわいく見えてきますよ。

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世界の紫外線ランキング【地域別・月別/年平均】
ボタンで「地域」「期間(年平均・各月)」「時間帯(現地時間)」を絞り込めます。値は各国の首都1地点における日最大UV指数の平均で、バーの色はWHOの区分(緑=弱い、黄〜橙=中〜強い、赤=非常に強い、紫=極端)に対応しています。
調査方法について:値はEUコペルニクス大気監視サービス(CAMS)の再解析データから、各国首都の地点について2023〜2024年の毎時UV指数を取得し、日ごとの最大値を月別・年間で平均したものです(Open-Meteo Air Quality APIを使用して取得)。時間帯別の値は、同じ毎時データを首都の現地時間で時刻ごとに平均したものです。UV指数の定義はWHO/WMOの国際基準に基づきます。オランダ気象研究所(KNMI)などが運営するTEMISでも衛星観測に基づくUV指数データが公開されており、あわせて参照しています。国全体の平均ではなく首都1地点の値である点にご注意ください。
紫外線が強い国TOP10を考察|主役は「赤道直下」
世界一紫外線が強いのはナウル(Yaren District・年平均11.9)。2位キリバス(11.8)、3位ツバル(11.4)と続きます。
上位に並ぶのは赤道直下の島国と高原の国々。紫外線は太陽高度が高いほど強く、太陽がほぼ真上から照りつける赤道直下の島国が上位を占めます。さらに標高が1,000m上がるごとに約10%増えるため、サヌア(イエメン)やナイロビ(ケニア)のような高原の首都も上位に食い込みます。年平均で10を超えるのは、WHO区分でいえば一年中「極端」レベルが日常ということ。日差し対策が文字どおり命に関わる世界です。
月別に切り替えると、赤道の国はどの月もほぼ一定なのに対し、中緯度の国は夏と冬で数倍の差が出ます。「紫外線の季節変化が大きいこと」自体が中緯度の特徴なんですね。
紫外線が弱い国は?|高緯度は「UV不足」の悩みも
反対にいちばん弱いのはアイスランド(Reykjavik・年平均1.2)。ノルウェー(1.8)、スウェーデン(1.9)と、高緯度の国が並びます。
太陽高度が低い高緯度では紫外線は大幅に弱まり、冬はほぼゼロに。実はこうした国々では紫外線による害よりも、ビタミンD不足のほうが公衆衛生の課題になっています。紫外線は「強すぎても弱すぎても困る」——ランキングの上と下で悩みが正反対なのが面白いところです。
なぜ差が出るのか?気象予報士的に解説
- 太陽高度(緯度):太陽が真上に近いほど、紫外線が大気を通る距離が短くなり強烈に。赤道付近が最強の理由です。
- 標高:空気の層が薄い高地ほど紫外線は強く、目安は1,000mごとに約10%増。アンデスの高原都市が上位に入る決め手です。
- 雲量:雲は紫外線を減らしますが、薄い雲は7〜8割を通します。「曇りだから安心」は禁物。
- オゾン層:成層圏のオゾンが紫外線を吸収。オゾンの薄い熱帯や、オゾンホールの影響を受ける南半球高緯度では紫外線が増えます。
紫外線の世界地図は「太陽高度×標高×オゾン×雲」の掛け算。晴れの国ランキングとも顔ぶれが重なりつつ、標高がジョーカーとして効いてくるのがUV指数ならではです。
日本の紫外線は?|夏は「非常に強い」が当たり前
日本(東京)は年平均4.7で世界144位・偏差値41.6。年平均では世界の中では低めですが、月別で見ると8月は平均8.0まで上がり、WHO区分の「非常に強い」レベルが日常になります。
気象庁も5〜9月は紫外線対策を呼びかけており、「日本の夏の紫外線は、熱帯の国々に迫る水準」のが実情。一方、冬は2.1前後まで下がるため、季節でメリハリをつけた対策が現実的です。沖縄や高山では本州より一段強くなる点もお忘れなく。
【各国版】月別×時間帯別の紫外線早見表|国を選んで晴天時の強さをチェック
国連加盟193か国それぞれの月別×時間帯別早見表も作りました。
国を選ぶと、その国の首都における晴天時(雲がない場合)のUV指数が現地時間で表示されます。海外旅行や出張前のチェックにどうぞ。
月別・時間帯別 紫外線の強さ早見表
国を選ぶと、その地点の月別・時間帯別(6時~18時)の紫外線の強さ(UVインデックス)が一覧で表示されます。色はWHO基準の強さレベルで、今月の行は左の月名を青色で示しています。表の一番下の行には、各時刻の年間平均(1~12月の平均)も表示していますので、1年を通した紫外線の量の目安もわかります。データ出典:EUコペルニクス大気監視サービス(CAMS)再解析の晴天時UV指数(2023〜2024年の平均、各国の首都1地点・現地時間)。晴天時(雲がない場合)の値のため、実際の天気によってはこれより弱くなります。
この早見表は晴天時ベースのため、雨季や曇りの多い国では、実際の平均値(上のランキングツールの値)より高めに出る点にご注意ください。
【おまけ】天気・標高別 紫外線の強さシミュレーター〈世界版〉
おまけとして、国・月・天気・標高を選ぶと、その条件での時間帯別UV指数の目安を計算するシミュレーターも付けました。天気の係数(快晴・晴れ=1.0、薄曇り=0.85、曇り=0.6、雨=0.3)は気象庁の解説に、標高補正(1,000m上がるごとに約10%増)はWHOの知見にもとづいています。標高の高い都市への旅行前などにお試しください。
天気・標高別 紫外線の強さシミュレーター
国・月・天気・標高を選ぶと、その条件での時間帯別(6時~18時)の紫外線の強さ(UVインデックス)の目安を計算します。天気の割合は気象庁の解説にもとづき、快晴・晴れ=100%、薄曇り=85%、曇り=60%、雨=30%として計算しています。標高は1,000m高くなるごとに約10%増加として計算しています。ベースのデータ出典:EUコペルニクス大気監視サービス(CAMS)再解析の晴天時UV指数(2023〜2024年の平均、各国の首都1地点・現地時間)。実際の紫外線は雲の状態やオゾン量などによって変動しますので、あくまで目安としてご利用ください。
データの注意点|再解析データと「首都1地点」の値
本ランキングの値は、CAMS再解析データによる首都地点の推定値です。実際の紫外線は雲の量・オゾン・エアロゾルで日々変動し、地上観測値とは差が出ることがあります。また国全体ではなく首都1地点の値のため、国土が広い国や高低差の大きい国では、首都の値が国を代表しない点にご注意ください(例:ボリビアでも低地は高地より弱くなります)。
日本国内の紫外線情報は、気象庁の「紫外線情報」ページで毎日の予測・観測が確認できます。
まとめ|紫外線の世界地図は「太陽高度×標高」で決まる
今回の内容についてまとめました。
- 世界一紫外線が強いのはナウル(年平均11.9)。赤道直下の国々が上位を独占
- 標高1,000mごとに約10%増。サヌアやナイロビなど高原の首都がランキングのジョーカー
- 最も弱いのはアイスランド(1.2)。高緯度は逆にビタミンD不足が課題
- 日本(東京)は年平均4.7・世界144位。ただし8月は8.0で「非常に強い」レベル
- 東京の紫外線ピークは11時〜12時。真夏は正午前後が平均7.7、朝6時台と16時以降は大幅に弱まる
- 国を選べる【各国版】月別×時間帯別の晴天時早見表と、天気・標高別シミュレーターで旅行先の条件もチェック可能
- 値はCAMS再解析(公的データ)による首都1地点・2023〜2024年の日最大UV指数の平均
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引用・出典(公的データ・一次情報)
- CAMS(EUコペルニクス大気監視サービス):本ランキングのUV指数データの原典
- Open-Meteo Air Quality API:CAMSデータの取得に使用(オープンデータAPI)
- TEMIS(KNMI/ESA):衛星観測に基づくUV指数データ・気候値の参照
- 気象庁「紫外線情報」:日本国内の紫外線の観測・予測
- WHO「UV Index」:UV指数の国際基準と対策目安
※値は各国首都1地点・2023〜2024年の日最大UV指数の平均(CAMS)です。今回は193か国すべてでデータを取得できました。


