【平年値】雷日数が多い都道府県ランキング|月別・年間×全国117観測地点で徹底比較

気象

「日本でいちばん雷が多いのはどこ?」――ゴロゴロと空が鳴り出す夏になると気になるこの疑問。雷都・宇都宮?それとも意外なあの街?

今回は雷日数(雷を観測した日の数)の平年値(1991〜2020年)を使って、47都道府県と、雷日数を観測している全国の気象官署117地点の両方でランキングにしました。

比較しやすいように偏差値つきです。しかも「年間」だけでなく「1月〜12月の月別」にも切り替えられるようにしましたよ。

結果は「夏の雷のイメージを覆す日本海側の圧勝」「東京の意外な順位」など、発見だらけでした。どこが一番雷が多くて、どこが一番少ないのか、みていきましょう。

のぶやん
のぶやん

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雷日数とは?どうやって数えているの?

雷日数とは、雷(雷電または雷鳴)を観測した日の数のことです。1日のうちに何回雷が鳴っても「1日」とカウントされます。国際的にも「thunderstorm days(雷雨日数)」として世界気象機関(WMO)が採用している、雷の多さを表す代表的な統計です。

ポイントは、雷日数を観測しているのが気象台などの気象官署だけだということ。全国に約1,300ある「アメダス」は気温や降水量などを自動観測する装置なので、雷日数は観測していません。そのため地点別ランキングは、アメダスの中でも雷の統計がある気象官署(気象台・旧測候所など)117地点を対象にしています。

また、気象庁では目視観測の自動化(2020年2月〜順次)にともない、雷日数の平年値は「参考値」という扱いになっています。とはいえ1991〜2020年の30年間の観測に基づく公式統計なので、地域ごとの雷の多さを比べるには十分信頼できるデータです。

この記事のデータはすべて、気象庁「過去の気象データ検索」の平年値(1991〜2020年)を使用しています。

【ツール】雷日数が多い都道府県ランキング(年間・月別)

まずは47都道府県のランキングです。各都道府県の代表観測地点(原則として県庁所在地の気象台。埼玉県は熊谷、滋賀県は彦根)の平年値で比較しています。ボタンで「年間」と「1月〜12月」を切り替えてみてください。夏と冬で順位がガラッと変わって面白いですよ。

期間で切り替え:
少ない多い(雷日数)

都道府県別ランキングの考察|日本一は石川県(金沢)の45.1日

順位都道府県(観測地点)年間雷日数
1位石川県(金沢)45.1日
2位福井県(福井)37.4日
3位新潟県(新潟)34.7日
4位秋田県(秋田)34.3日
5位富山県(富山)33.6日
6位鳥取県(鳥取)28.0日
7位鹿児島県(鹿児島)27.4日
8位島根県(松江)26.6日
8位熊本県(熊本)26.6日
10位栃木県(宇都宮)26.5日
年間の雷日数が多い都道府県トップ10(平年値1991〜2020年)

年間1位は石川県(金沢)の45.1日。2位の福井県(福井)37.4日に7日以上の差をつけて、ぶっちぎりの日本一です。そして上位5県は石川・福井・新潟・秋田・富山と、日本海側の県が総なめ。「雷=夏の夕立」のイメージからすると意外な結果ですよね。

種明かしをすると、日本海側では夏だけでなく冬にも雷が多発します。ツールを12月や1月に切り替えてみてください。金沢の12月は8.4日、1月は7.9日と、夏のピークよりむしろ多いくらい。夏雷しかない太平洋側との差は、この「冬季雷」の分だけ積み上がっていくわけです。

一方で最下位は北海道(札幌)の9.2日、次いで宮城県(仙台)の9.8日。年間トップの金沢とは約5倍の差があります。オホーツク海側や道東はさらに少なく、地点別でみると雄武2.0日、北見枝幸2.3日と、金沢の20分の1以下しかありません。

8月に切り替えると、今度は栃木県(宇都宮)7.1日、熊本県・佐賀県6.9日、群馬県(前橋)6.9日と、北関東と九州の内陸勢がトップに躍り出ます。「雷都」と呼ばれる宇都宮の面目躍如ですね。

【ツール】観測地点別 雷日数ランキング(全国117地点)

続いて、雷日数の平年値がある気象官署117地点すべてのランキングです。検索ボックスにお住まいの地域や気になる地点名を入れてみてください。こちらも月別に切り替えられます。

期間で切り替え:
少ない多い(雷日数)

※むつ・新庄・秩父・諏訪・日光・伏木・多度津・人吉・名護など一部の官署は、観測の自動化により雷日数の平年値が公表されていないため対象外です。

観測地点別ランキングの考察|上位は日本海側がずらり

順位地点(都道府県)年間雷日数
1位金沢(石川県)45.1日
2位酒田(山形県)41.8日
3位高田(新潟県)39.8日
4位福井(福井県)37.4日
5位輪島(石川県)36.6日
6位新潟(新潟県)34.7日
7位秋田(秋田県)34.3日
8位富山(富山県)33.6日
9位相川(新潟県)32.8日
10位敦賀(福井県)32.6日
年間の雷日数が多い観測地点トップ10(平年値1991〜2020年)

地点別でも1位は金沢の45.1日。2位に山形県の酒田(41.8日)、3位に新潟県の高田(39.8日)が入り、トップ10のうち実に10地点すべてが日本海側です。県庁所在地以外の地点まで含めると、日本海側の層の厚さがよくわかります。

高田(上越市)の1月は6.5日で、月別1月ランキングでは金沢に次ぐ2位。豪雪地帯として有名な上越は、雷の多さでも全国屈指なんです。

ちょっと意外なところでは、八丈島が28.7日で全国11位。冬の八丈島は日本海側と同じように、冷たい季節風が暖かい黒潮の海上を渡ってくるため雲が発達しやすく、冬に雷が多いんですよ。1月3.7日・12月2.9日と、しっかり「冬型」の顔をしています。

沖縄・奄美も宮古島24.3日、石垣島24.1日、名瀬22.3日と上位グループ。暖かく湿った空気が絶えず流れ込むため、梅雨期の6月を中心に雷が多くなります。

なぜ日本海側は雷が多い?冬季雷の正体

冬の日本海では、大陸からの冷たい季節風が、暖かい対馬暖流の海面から熱と水蒸気をたっぷり受け取って積乱雲が発達します。これが冬季雷の正体です。

冬季雷は世界的にはノルウェー沖など限られた地域でしか見られない珍しい現象で、日本海沿岸は世界有数の冬季雷地帯。夏の雷と違って1回の放電エネルギーが夏の100倍以上になることもあり、「一発雷」とも呼ばれ落雷被害も侮れません。

北陸では初冬の雷を「雪起こし」、寒ブリの季節に鳴る雷を「鰤(ぶり)起こし」と呼びます。雷が冬の風物詩になっているのは、まさに雷日数日本一の土地柄ならではですね。

夏の雷は内陸が主役|雷都・宇都宮と北関東

一方、夏の雷ランキング(7月・8月)では、宇都宮・前橋・熊谷など北関東の内陸都市が上位常連です。強い日差しで暖められた空気が山沿いで持ち上げられて積乱雲が発達し、夕立と雷をもたらします。宇都宮が「雷都(らいと)」と呼ばれるのはこのためです。

九州も夏雷の名所で、8月は熊本・佐賀が6.9日と宇都宮(7.1日)に肉薄。内陸の盆地では、夏の午後に雷雲が湧きやすい地形になっています。

つまり日本の雷は、夏は内陸の山沿い・盆地、冬は日本海側の沿岸という2つの主役が季節交代する構図。年間ランキングで日本海側が圧勝するのは、夏雷もそこそこありつつ冬季雷を上乗せできるからなんです。

月別にみる雷日数1位の移り変わり

都道府県1位観測地点1位
1月石川県(金沢)7.9日金沢(石川県)7.9日
2月石川県(金沢)4.8日金沢(石川県)4.8日
3月石川県(金沢)2.6日八丈島(東京都)3.1日
4月栃木県(宇都宮)2.0日宮古島(沖縄県)2.7日
5月栃木県(宇都宮)3.5日宇都宮(栃木県)3.5日
6月鹿児島県(鹿児島)3.9日屋久島(鹿児島県)5.1日
7月熊本県(熊本)6.7日熊本(熊本県)6.7日
8月栃木県(宇都宮)7.1日宇都宮(栃木県)7.1日
9月宮崎県(宮崎)3.9日清水(高知県)5.0日
10月秋田県(秋田)4.2日深浦(青森県)5.2日
11月秋田県(秋田)5.6日酒田(山形県)7.2日
12月石川県(金沢)8.4日金沢(石川県)8.4日
月別の雷日数1位(平年値1991〜2020年)

11月〜2月は金沢・高田など北陸勢、5月〜9月は宇都宮・高山・室戸岬など太平洋側・内陸勢、そして春と秋に沖縄・離島勢が顔を出す。1年を通して雷の主戦場が日本列島をぐるっと一周するのがよくわかります。

よくある質問(FAQ)

Q1. 雷日数が日本一多い都道府県は?

A. 平年値(1991〜2020年)の年間雷日数では石川県(金沢)の45.1日が日本一です。観測地点別でも金沢が全国1位で、2位は山形県の酒田(41.8日)です。

Q2. 雷日数が最も少ない都道府県は?

A. 47都道府県の代表地点では北海道(札幌)の9.2日が最少です。地点別では北海道の雄武(おうむ)が2.0日で全国最少。オホーツク海側は雷雲のもとになる暖かく湿った空気が入りにくいためです。

Q3. 東京の雷日数は多いほう?

A. 東京は年間14.5日で、47都道府県中では下位グループ(偏差値約46)です。ただし7〜9月に集中して鳴るため、体感的には「夏はよく鳴る」印象になります。

Q4. アメダスでは雷を観測していないの?

A. していません。雷日数は気象台などの気象官署による観測(現在は雷監視システムLIDENなども活用)に基づく統計で、アメダスの観測項目は気温・降水量・風・湿度などです。このため本記事の地点別ランキングは、雷日数の統計がある官署117地点を対象にしています。

まとめ|雷日数ランキング

まとめ
  • 年間の雷日数1位は石川県(金沢)45.1日。上位は福井・新潟・秋田・富山と日本海側が独占
  • その理由は世界的にも珍しい冬季雷。金沢は12月8.4日・1月7.9日と冬がピーク
  • 夏(7・8月)に限れば雷都・宇都宮(8月7.1日)や前橋・熊本・佐賀など内陸勢が逆転
  • 最少は北海道(札幌)9.2日、地点別では雄武2.0日。金沢とは20倍以上の差
  • 雷日数はアメダスではなく気象官署の観測。地点別ランキングは全国117官署で作成

お住まいの県は何位でしたか?月別に切り替えると「わが街の雷シーズン」がひと目でわかるので、ぜひツールで遊んでみてください。雷鳴が聞こえたら、頑丈な建物の中へ避難を忘れずに。

データ出典・参考資料

本記事のランキングは、以下の公的データをもとに独自集計しています。

※雷日数の平年値は、目視観測の自動化にともない気象庁の統計上「参考値」として扱われています。数値は記事作成時点(2026年7月)に気象庁ホームページで公表されている値です。

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