沖縄県の気候データ|10指標の全国順位・偏差値と月別データ(気象・台風・地震)

気象データベース47都道府県データ沖縄県

沖縄県の気候データ

気温・紫外線・風速・台風接近——4つの指標で全国1位。日本で唯一の亜熱帯、「冬のない島」の気候です。10の指標について、全国順位・偏差値・月別データをまとめました。

気象庁 平年値 1991〜2020年 沖縄気象台 監修:気象予報士 最終更新 2026年8月1日

この県の要点

すごしやすい月

3月・4月・10月〜12月

海の色が最も映える、台風と梅雨の外側の季節

すごしにくい月

6月〜9月

5月からの梅雨と、7〜9月の台風シーズン

強み

熱帯夜107日は日本一

5月から10月まで、ほぼ半年間つづく夏の夜

注意

台風接近日本一/年中強い紫外線/島の地震と津波

1771年の明和の大津波を、島は忘れていない

気温

23.3

全国 1位

降水量

2,161mm

全国 8位

降雪量

0cm

全国 45位

日照時間

1,727時間

全国 36位

晴れの出現率

41.0%

全国 30位

湿度

73%

全国 11位

01月別データ ── いつ行くのがよいか

まずは結論から。12ヶ月を1枚にまとめました。旅行や引っ越しの時期選びなら、これだけで判断できます。

1月△ 曇りがち・北風

19.8 / 14.9

昼20℃・曇り40%。泳げないが、歩くには最高の季節

2月△ 曇りと北風の冬

20.2 / 15.1

日本一早い桜(カンヒザクラ)はもう見頃を過ぎるころ

3月○ 良好

21.9 / 16.7

海開きの季節。昼は22℃前後まで上がる

4月◎ ベスト

24.3 / 19.1

うりずんの季節。一年でいちばん爽やかな海日和

5月△ GW明けに梅雨入り

27.0 / 22.1

GW明けに梅雨入り。紫外線はすでに「非常に強い」

6月△ 梅雨と梅雨明け

29.8 / 25.2

梅雨末期の大雨のあと、下旬に夏空へ切り替わる

7月△ 真夏・台風シーズン

31.9 / 27.0

晴れ55%は年間1位。ただし台風1.5個が来る月

8月✕ 台風ピーク・熱帯夜

31.8 / 26.8

台風2.2個はピーク。熱帯夜は29.3日でほぼ毎晩

9月✕ 台風・熱帯夜続く

30.6 / 25.8

台風1.9個と残暑。海水温が高く勢力が落ちない

10月◎ ベスト

28.1 / 23.5

夏の空気が残る行楽月。海もまだ泳げる暖かさ

11月◎ ベスト

25.0 / 20.4

昼25℃の「二度目の春」。修学旅行のベストシーズン

12月○ 穏やか・曇り増える

21.5 / 16.8

昼21.5℃と暖かいが、曇りが増えて北風が吹き出す

気温は「最高 / 最低(℃)」の平年値。左の色は過ごしやすさ(緑=ベスト/橙=注意/赤=厳しい)。

0210指標のかたち

「暑いのか寒いのか」「雨が多いのか少ないのか」は、単体の数字を見てもピンときません。全国47都道府県の平均を偏差値50として、10指標を1枚のチャートにまとめました。外側に張り出しているほど「多い・強い・高い」、内側にへこんでいるほど「少ない・弱い・低い」です。気温・紫外線・風・台風が枠を振り切り、降雪・日照・晴れ率がへこんだ形をしています。

50=全国平均70 気温83降水量62降雪量36日照時間40晴れの出現率48湿度60紫外線87風速83台風107地震56

中央の太い十角形が偏差値50(=全国平均)、いちばん外の枠が偏差値70です。地震だけは値が一部の県に極端に偏るため、対数をとってから偏差値化しています。沖縄は台風107・紫外線87など偏差値70の枠を大きく超える指標が4つあり、チャート上は75を上限として描いています。

正確な数値と順位、それぞれのランキングページへの入口は下の表にまとめました。「沖縄県のことが知りたい」人はこのページで完結し、「他県と比べたい」人はランキングへ進めます。

沖縄県の10指標。値・偏差値・全国順位・九州内順位。
指標偏差値 全国順位九州内順位 全国の中での位置ランキング
🌡️ 気温(年平均気温) 23.3℃ 83 1位/ 47位中 1位/ 8位中 平均気温ランキング →
🌧️ 降水量(年間降水量) 2,161mm 62 8位/ 47位中 3位/ 8位中 降水量ランキング →
⛄ 降雪量(年間降雪量(深さ合計)) 0cm 36 45位/ 47位中 7位/ 8位中 降雪量ランキング →
🌞 日照時間(年間日照時間) 1,727時間 40 36位/ 47位中 8位/ 8位中 日照時間ランキング →
🌤️ 晴れの出現率(晴れの日の割合(58年集計)) 41.0% 48 30位/ 47位中 8位/ 8位中 晴れの出現率ランキング →
💧 湿度(年平均湿度) 73% 60 11位/ 47位中 2位/ 8位中 湿度ランキング →
🧴 紫外線(UV指数の年平均(推定値)) 5.86 87 1位/ 47位中 1位/ 8位中 紫外線ランキング →
🍃 風速(年平均風速) 5.3m/s 83 1位/ 47位中 1位/ 8位中 平均風速ランキング →
🌀 台風(接近数(年平均)) 7.7個/年 107 1位/ 47位中 1位/ 8位中 台風の接近数ランキング →
🌏 地震(震度1以上の回数(年平均)) 69.0回/年 56 15位/ 47位中 3位/ 8位中 地震観測回数ランキング →
この数値を引用する・CSVで保存する
沖縄県の年平均気温は23.3℃(1位)、年間降水量2,161mm(8位)、
年間日照時間1,727時間(36位)、晴れの出現率41.0%(30位)。
出典:気象予報士のぶやんの学習帳「沖縄県の気候データ」
   気象庁 平年値(1991〜2020年)/沖縄気象台/
   気象庁 震度データベース/防災科研 J-SHIS 2024年版/
   当サイト58年独自集計(天気出現率)
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   2026年7月 取得

0310の指標を、1つずつ読む

ここからは10の指標を1つずつ取り上げて、沖縄県がなぜその数字になるのかを気象予報士の視点で解説します。数字そのものは上の表とチャートに出ていますので、ここでは「その数字を生んでいる仕組み」と「数字だけ見ていると誤解すること」を中心に書きます。

01

気温 ── 全国1位、そもそも「冬」が来ない島

結論:沖縄の気温は当然の全国1位。ただし猛暑日は46位——「暑さの質」が本土と違う。
23.3 偏差値 83 全国 1位 / 47位中 九州 1位 / 8位中 平均気温ランキング →

年平均気温23.3℃は文句なしの全国1位、偏差値83。2位の鹿児島(18.8℃)に4.5℃もの差をつける、統計上の「別枠」です。日本で唯一の亜熱帯性気候(那覇などは熱帯に区分される年もあるほど)で、最も寒い1月でも平均17.3℃——本土の5月に相当します。

沖縄の代表観測点(那覇市)では、冬日(最低0℃未満)は観測史上ゼロ。霜も雪も、暮らしの語彙にありません。1月の平均最低気温は14.9℃で、東京の10月中旬並み。「冬がない」ことは観光の魅力である一方、暖房設備が乏しいぶん、まれな強い寒気では体感的にこたえる——これが島の冬です。

夏の数字は独特です。猛暑日(最高35℃以上)は年1.3日・全国46位しかありません。周囲の海が上限を抑えるため、昼の気温は31〜32℃止まり。かわりに熱帯夜は年107.3日で全国1位——5月から10月まで、ほぼ半年間、夜も25℃を下回らない日が続きます。「猛暑はないが、暑さが終わらない」。これが亜熱帯の夏です。

夏と冬の「極値」沖縄県の値 全国順位くわしく
猛暑日(最高35℃以上)1.3日 / 年46位 / 47位中 猛暑日ランキング →
熱帯夜(最低25℃以上)107.3日 / 年1位 / 47位中 熱帯夜ランキング →
冬日(最低0℃未満)0日 / 年・真冬日も0日47位 / 47位中 冬日・真冬日ランキング →

この3行が、年平均23.3℃という数字の中身です。猛暑日46位・熱帯夜1位・冬日47位——「極端な暑さ」ではなく「終わらない暖かさ」が沖縄の実体です。健康面の主役は熱中症対策の長期戦と、湿度による食品・住まいの管理。本土の季節感覚は、この島では一度リセットしてください。

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02

降水量 ── 全国8位、梅雨と台風が「二毛作」で降らせる島

結論:主役は5〜6月の梅雨と8〜9月の台風。それでも島は、渇水と隣り合わせ。
2,161mm 偏差値 62 全国 8位 / 47位中 九州 3位 / 8位中 降水量ランキング →

年間降水量2,161mmは全国8位、偏差値62。本土の多雨県と違うのは、山の「二段階の雨の山」です。5月245mm・6月284mmの梅雨(本土より1ヶ月早い)と、8月240mm・9月275mmの台風・熱帯の雨。梅雨と台風が「二毛作」のように雨をもたらすのが、亜熱帯の降り方です。

そして沖縄には、雨が多いのに水が足りなくなる島の宿命があります。高い山も大きな川もないため、降った雨はすぐ海へ流れ、貯められる量が限られる——かつては本島でも長期の給水制限が繰り返されました。ダムと海水淡水化で改善した今も、「雨の多い県」と「水の豊かな県」は別物だということを、この島は教えてくれます。

もうひとつ、雨の量では見えない指標が雷です。沖縄県の年間雷日数は20.4日で全国18位。本土の夏雷と違い、4〜6月の梅雨期と8〜9月の台風期に分散して発生します。スコールのような激しい雨と雷が短時間で通り過ぎるのも、亜熱帯らしい空の癖です。

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03

降雪量 ── 0cm、雪が「ニュースになる」唯一の県

結論:平年値は0cm。2016年、名護で観測された「みぞれ」が歴史に残った。
0cm 偏差値 36 全国 45位 / 47位中 九州 7位 / 8位中 降雪量ランキング →

年間降雪量は0cm——雪の出現率も0%で、47都道府県で唯一「雪の統計に登場しない」県です。積雪の記録は観測史上なく、雪だるまも雪かきも、教科書と旅行の中の言葉です。

それでも例外はあります。2016年1月の記録的な寒波では、名護市などで観測史上初の「みぞれ」(気象記録上は雪に分類)が観測され、全国ニュースになりました。数十年に一度の大寒波が東シナ海を渡ると、亜熱帯の島にも「雪の便り」が届く——気候の振れ幅を示す、象徴的な出来事です。

雪はなくても、冬の沖縄には別の注意点があります。強い北風と曇天です。1月・2月は晴れの出現率が30%まで下がり、北風が体感温度を下げます。「南国だから冬も海日和」と思って訪れると肩透かしを食う——沖縄の冬は「暖かいが、青空は約束されない」と覚えてください。

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04

日照時間 ── 全国36位、「常夏の島」は「常晴の島」ではない

結論:年1,727時間は全国下位。夏の227時間と冬の93時間、二つの顔を持つ。
1,727時間 偏差値 40 全国 36位 / 47位中 九州 8位 / 8位中 日照時間ランキング →

年間日照時間1,727時間は全国36位、九州・沖縄8県では最下位です。「常夏の島」のイメージからは意外な数字——理由は、海に囲まれて雲が湧きやすく、梅雨と台風と冬の曇天という「日差しの敵」が多いことにあります。

月別で見ると、最も長いのは梅雨明け直後の7月227時間で、これは全国トップ級の値。逆に最も短いのは冬の1月・2月の93時間で、山陰や北陸の冬に迫る短さです。「夏は本土より晴れ、冬は本土の太平洋側より曇る」——日照の季節配分が、本土とちょうど逆に近いのが沖縄です。

旅行の計画に使うなら、ベストは梅雨明けの7月と、台風リスクの下がる10月以降。ビーチの写真のような青空は、実は「7月の空」です。冬の沖縄は暖かくても曇りがち——ホエールウォッチングや文化観光など、「空に頼らない楽しみ」を組み合わせるのが正解です。

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05

天気出現率 ── 月別の晴れ・曇り・雨・雪

結論:7月の晴れ55%が年間1位。冬は曇り40%——「夏晴れ・冬曇り」の逆転の空。
41% 偏差値 48 全国 30位 / 47位中 九州 8位 / 8位中 晴れの出現率ランキング →

日照時間は「太陽が何時間出ていたか」の合計であって、「晴れの日が何日あったか」ではありません。旅行の日程を決めるときに知りたいのは、たいてい後者のほうです。そこで、その月にどの天気が何割の日に出たかを帯グラフにしました。帯の幅がそのまま出現率(%)です。

年間412831
1月304030
2月303833
3月333334
4月363232
5月333136
6月382636
7月551728
8月501338
9月511435
10月542225
11月423326
12月393526

帯の幅がそのまま出現率(%)。 晴  くもり  雨 

この形にすると、沖縄の空の性格が見えます。晴れの帯は7月55%をピークに夏〜秋が厚く、冬の1月・2月は30%まで細って、かわりに曇りの帯が40%近くまで膨らみます。「夏に晴れ、冬に曇る」——本土と逆位相の空が、この帯グラフの主役です。

雨の帯は一年を通して25〜38%と、突出した月がないかわりに「常にそこそこ降る」形です。年間の雨の日の割合は31.4%・全国7位。この帯グラフは気象庁の平年値(30年)ではなく、1968年から2025年までの58年分の観測を独自集計した値です。年間の晴れ率41.0%・全国30位という1つの数字だけでは、この性質は読み取れません。

4つの天気それぞれで全国順位を出すと、沖縄の意外な顔が見えてきます。晴れは全国30位(41.0%)、くもりは8位(27.6%)、雨は7位(31.4%)、雪は47位(0%)。くもりと雨がともに上位——リゾートのイメージに反して、「空の運」に左右される県なのです。極めつけは快晴日数で、わずか7.9日・全国最下位。海に囲まれた島の空に、雲ひとつない日はめったにありません。

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06

湿度 ── 年平均73%、一年じゅう海に包まれた島

結論:梅雨の6月は83%。冬でも66%——「乾燥する季節」がない島。
73% 偏差値 60 全国 11位 / 47位中 九州 2位 / 8位中 湿度ランキング →

年平均湿度73%は全国11位、偏差値60。九州・沖縄では宮崎に次ぐ湿った県です。四方を海に囲まれ、常に湿った空気の中にある島では、「乾燥注意報」より「カビ対策」が暮らしのキーワードになります。

月別では梅雨の6月が83%でピーク——本土の梅雨より一段高い、亜熱帯の湿気です。夏の間も75〜78%が続き、31℃の昼と熱帯夜にこの湿度が重なるため、体感の暑さは気温以上。屋外の活動は暑さ指数(WBGT)で判断し、こまめな水分と日陰を前提に組み立ててください。

冬でも66〜69%と、本土の太平洋側のような「カラカラの冬」はありません。インフルエンザ対策には好都合な一方、住まいはカビ・結露・塩害と年中向き合うことになります。除湿機とサーキュレーターが一年じゅう働くのが、亜熱帯の暮らしです。

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07

紫外線 ── 全国1位、7月8.8は「非常に強い」の領域

結論:UV指数の年平均5.86は断然の全国1位。対策は「一年中」が正解。
5.86UV指数 偏差値 87 全国 1位 / 47位中 九州 1位 / 8位中 紫外線ランキング →

UVインデックスの年平均は5.86で、2位の鹿児島(4.75)を大きく引き離す全国1位。偏差値87は10指標の中でも別格です。北緯26度という緯度は、もはや台湾やハワイと同じ土俵——本土の「紫外線対策」の常識は、この島では通用しません。

月別で注目してほしいのは、冬でも3.1(「中程度」)あることです。これは東京の4月・9月に相当します。「冬だから大丈夫」が通じないのが沖縄で、曇りの日でも紫外線の6〜7割は届きます。マリンレジャーでは海面の照り返しが加わり、体感以上に浴び続けることも忘れずに。

ピークは7月の8.8で、「非常に強い」(8以上)の領域に月平均で到達するのは全国でも沖縄だけ。5月にはもう6.6(「強い」の上限近く)に達し、10月も5.7残ります。実質的な対策期間は3月から10月までの8ヶ月——いえ、正しくは「一年中」です。日焼け止め・帽子・サングラス・ラッシュガードは、この島では防災用品に近い位置づけと考えてください。

「何月の何時が強いのか」は、月平均だけでは分かりません。下は晴天時のUVインデックスを月と時刻の両方で並べた表です。

晴天時UVインデックス早見表(月×時刻)

結論:7月の正午〜13時が最も強く9.2。 「非常に強い」に入るのは7月と8月の11〜14時だけですが、5月・6月の正午は7.5〜7.8で「強い」に達します。 気温がまだ過ごしやすい5月の昼にも、真夏に近い紫外線が降っていることが表から読み取れます。

九州の晴天時UVインデックス(九州北部〜中部の代表値)。行が月、列が時刻。
891011121314151617
1月0.00.41.11.92.42.41.81.10.40.0
2月0.20.71.72.73.43.52.81.80.80.2
3月0.41.32.74.04.84.73.82.51.20.4
4月0.92.23.95.46.26.04.93.31.70.6
5月1.53.15.06.77.57.25.94.02.20.9
6月1.63.35.27.07.87.66.44.52.61.1
7月1.83.76.08.19.29.17.75.53.21.5
8月1.43.35.67.68.78.67.14.92.71.1
9月0.92.44.25.96.76.45.03.21.50.4
10月0.61.63.04.24.84.43.21.80.70.1
11月0.20.91.92.73.12.82.01.00.30.0
12月0.10.51.21.92.32.21.60.80.20.0

弱い0〜2中程度3〜5強い6〜7非常に強い8〜10極端に強い11以上

色は気象庁・WHOのUVインデックス区分そのものです。枠で囲んだ数字はその月のピーク。 6時台・7時台と18時以降は、一年を通してUVインデックスが1未満のため列から省いています(対策不要の水準です)。 値は雲のない晴天時の推計で、曇りの日は6〜7割程度に下がります。晴天時の値は緯度でほぼ決まるため、この表は九州北部〜中部の代表値です。沖縄はこの表より2〜3割強く、ピーク時は「非常に強い」を大きく超えます。あくまで参考値として、沖縄では常に一段上の対策を。

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08

風 ── 全国1位、さえぎるもののない海の上の県

結論:平均風速5.3m/sは2位以下を寄せつけない全国1位。そして台風の暴風が加わる。
5.3m/s 偏差値 83 全国 1位 / 47位中 九州 1位 / 8位中 平均風速ランキング →

年平均風速5.3m/sは全国1位、偏差値83。2位クラスの県が3m/s台の中で、ひとり5m/s超という別次元の値です。周囲にさえぎる陸地のない海の上の県では、風は「吹くもの」ではなく「常にあるもの」。洗濯物の飛散対策や自転車の向かい風は、日常の一部です。

一方で、この風には恵みの顔もあります。夏の体感温度を確実に下げてくれるのは海からの風ですし、一年を通した安定した風は風力発電の適地でもあります。「風速全国1位」は、亜熱帯の暑さと共存するための、島の標準装備でもあるのです。

季節では6月と10月の5.5m/sがピーク、5月の4.8m/sが最も弱い——といっても最弱の月ですら他県の最強月を上回ります。そして年平均風速という指標には、台風の暴風はほとんど反映されません。沖縄の風の本当のリスクは平均値の中ではなく、次の指標にあります。

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09

台風 ── 接近は年7.7個で断然の日本一、「台風の通り道」

結論:接近7.7個は2位の2倍。「上陸0回」の理由まで知れば、この県の台風が見える。
7.7個/年(接近) 偏差値 107 全国 1位 / 47位中 九州 1位 / 8位中 台風の接近数ランキング →

この表で台風の指標に使っているのは「上陸数」ではなく「接近数」です。先に理由を書きます。気象庁の「上陸」は台風の中心が北海道・本州・四国・九州の海岸線に達することを指し、沖縄県は定義上どれだけ台風が通っても上陸に数えられません。上陸数で47都道府県を並べると、日本で最も台風の影響を受ける沖縄が最下位に並ぶという逆転が起きます。また上陸は中心が最初に達した1県だけを数えるため、隣県が大きな被害を受けても数字に表れません。中心から300km以内に入った回数を数える「接近数」なら、47都道府県すべてを同じものさしで、しかも毎年の値として比べられます。

「上陸」とは、台風の中心が北海道・本州・四国・九州の海岸線に達することをいいます。つまり沖縄は定義上、どれだけ台風が来ても「上陸0回」。上陸数ランキングでは最下位に並ぶのに、実際には日本一台風の影響を受ける——この逆転こそ、当サイトが台風の指標に「接近数」を使う最大の理由です。

接近で数えると、沖縄地方には年7.7個(気象庁平年値・1991〜2020年)——2位グループの九州南部(3.9個)のほぼ2倍です。月別では7月1.5個・8月2.2個・9月1.9個で、8月はほぼ「常に1個は近くにいる」計算。旅行のキャンセル率がこの時期に跳ね上がるのは、確率的に当然なのです。市町村別の詳しい接近回数は台風の接近数ランキングで確認できます。

それでも沖縄が台風と「共存」できているのは、備えが文化になっているからです。低く構えたコンクリート住宅、雨戸と貯水タンク、早めの欠航判断——建物と暮らしの側が台風仕様にできています。怖いのはむしろ旅行者で、飛行機が数日飛ばない・海に近づけないことを想定しないまま夏の沖縄に来ること。8月・9月の旅程には、常に「台風の予備日」を組み込んでください。

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10

地震 ── 過去の観測回数と、これからの確率

結論:回数より津波。1771年の明和の大津波は、約12,000人の犠牲を島に刻んだ。
約69.0回/年 偏差値 56 全国 15位 / 47位中 九州 3位 / 8位中 地震観測回数ランキング →

全国15位、九州・沖縄では鹿児島・熊本に次ぐ3位。年平均69回は「そこそこ揺れる」水準です。月別表の10月がやや高いのは過去の群発や大きな地震の記録によるもので、季節性はありません。プレート境界に浮かぶ島々だけに、回数は今後も着実に刻まれ続けます

九州8県の地震観測回数(震度1以上・回/年)

鹿児島県114.0
熊本県74.5
沖縄県69.0
長崎県36.7
宮崎県27.5
大分県24.7
福岡県15.7
佐賀県7.6

1919〜2026年の107年間の平均。バーの長さは鹿児島県を100%とした割合。出典:気象庁 震度データベース検索

「地震が少ない=安全」ではありません

この数字は過去に何回揺れたかであって、これから何回揺れるかではありません。2016年の前まで、熊本は「地震の少ない県」と見られていました——だからこそ、あの地震の教訓は重いのです。石川は2024年に、やはり「回数が多い県」ではないところで大きな被害が出ました。むしろ、回数が少ない県ほど耐震意識と備えが薄いという指摘があります。揺れ慣れていないぶん、家具の固定も備蓄も後回しになりやすいためです。過去の回数は防災の判断材料の半分でしかありません。

そこで、残り半分の「これからの確率」を並べます。地震調査研究推進本部(J-SHIS)が公表している、今後30年以内に震度6弱以上の揺れに見舞われる確率です。

過去の実績

約69.0回/年

震度1以上(1919〜2026年)・全国15位。107年間の合計は7,379回。過去にどれだけ揺れたか

これからの確率

20.8%

今後30年以内に震度6弱以上の揺れに見舞われる確率。沖縄県庁位置・J-SHIS 2024年版(2026年7月取得)。これから揺れる可能性

沖の海溝型地震

90%程度以上

与那国島周辺のM7.0〜7.5の地震の30年以内の発生確率。地震本部 長期評価。南西諸島北西沖も60%程度。県内の活断層は宮古島断層帯(確率不明)が足元にある

海溝と津波の記憶。沖縄の南の海底には琉球海溝が走り、地震本部の評価では与那国島周辺でM7.0〜7.5の地震が30年以内に90%程度以上、南西諸島北西沖でも60%程度とされています。そして1771年の八重山地震(M7.4)では、大津波が石垣島などを襲い、約12,000人が犠牲になりました——「明和の大津波」です。揺れの回数69回・全国15位という数字より、島で警戒すべきは津波。海辺で強い揺れや長い揺れを感じたら、ためらわず高台へ。これが、この島の地震の結論です。

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04県内の主要都市を比べる

同じ沖縄県でも、那覇と、本島北部の名護、宮古・八重山の先島諸島では少しずつ顔が違います。東西1,000kmの海に散らばる島々——「どの島も暖かいが、同じではない」のが沖縄です。

那覇市県庁所在地

年平均気温
23.3℃
年間降水量
2,161mm
年間日照時間
1,727時間
猛暑日日数
1.3日

都市化も加わり熱帯夜107日は日本一。それでも猛暑日1.3日——海の空調が効く県都。

名護(名護市)本島北部・やんばる

年平均気温
22.8℃
年間降水量
2,121mm
年間日照時間
1,739時間
猛暑日日数
0.2日

やんばるの森の入口。那覇より0.5℃涼しく、聞こえてくる雨音は森の恵み。

宮古島(宮古島市)宮古諸島

年平均気温
23.8℃
年間降水量
2,076mm
年間日照時間
1,744時間
猛暑日日数
0.0日

平らな隆起サンゴ礁の島。台風の通り道で、風と紫外線は沖縄の中でも別格。

石垣島(石垣市)八重山諸島

年平均気温
24.5℃
年間降水量
2,096mm
年間日照時間
1,853時間
猛暑日日数
0.7日

日本最南端の気象台がある国境の島。年24.5℃は全国の観測地点でも最高クラス。

05気象予報士の総括

10の指標を通して見ると、沖縄県は「4つの日本一を持つ、日本で唯一の亜熱帯の県」だと言えます。気温1位・紫外線1位・風速1位・台風接近1位——しかも紫外線87・風83・台風107と、偏差値が「枠」を振り切る規格外ぶり。一方で快晴は全国最下位、日照36位。「常夏」ではあっても「常晴」ではない。この二面性が、データで見る沖縄の素顔です。

月別に分解すると、本土との「ズレ」がはっきり見えます。梅雨は5月に始まり6月下旬に明ける(本土より約1ヶ月早い)。晴れのピークは7月55%で、冬は曇り40%(本土の太平洋側と逆)。熱帯夜は5月から10月まで半年続き、冬日はゼロ。本土の季節カレンダーを1ヶ月早回しにし、冬を「涼しい曇りの季節」に置き換える——それが沖縄の一年です。

そして9番目と10番目、台風と地震。台風接近7.7個は2位の2倍で、偏差値107という統計の枠外。ただし建物も暮らしも台風仕様にできており、リスクの主役はむしろ旅行者の旅程です。地震は回数69回・15位と目立ちませんが、与那国島周辺ではM7クラスの30年確率が90%程度以上、そして1771年の明和の大津波の記憶。順位の並びだけでは、この県は読めません

夏は「台風の予備日」を持ち、紫外線は「一年中」防ぎ、海辺の強い揺れは「即、高台」——このページの結論はこの一行です。

06近くの県・気候が似た県と比べる

「沖縄と鹿児島って何が違うの?」に答えるための入口です。詳細ページが未公開の県は、47都道府県データの一覧表で該当行を確認できます。

47都道府県データの一覧表で、複数の県を並べて比較する →

07関連ページ

出典・集計方法・データの限界
気温・降水量・日照時間・湿度・風速
気象庁の平年値(1991〜2020年)。県の代表値は沖縄気象台の観測値、県内都市は各地の気象台・観測所の値です。
偏差値と全国順位
全国47都道府県の代表観測点の値から当サイトが算出しました。
紫外線(UV指数)
日本国内の実測地点が限られているため、気象庁の紫外線解析値(推定値)をもとにした値です。実測値ではありません。
天気出現率
気象庁の日別天気概況をもとに、日ごとの天気を晴れ・曇り・雨・雪の4区分に集計(1968〜2025年の58年分・当サイト独自集計)。
降雪量
気象庁の平年値(降雪の深さ合計)。
地震
気象庁「震度データベース検索」で震度1以上を観測した回数(1919年1月〜2026年、観測点数の増加による影響を含みます)。
30年確率・活断層
地震調査研究推進本部/防災科研(J-SHIS)の公表値。

1日のうちで天気が変わった日は代表的な天気に寄せているため、天気出現率は体感と数%のずれが出ることがあります。

降雪量と地震の偏差値は、値が一部の県に極端に偏るため、対数変換したうえで算出しています。

台風の列について。月別表の台風は沖縄地方への接近数の平年値(気象庁・1991〜2020年)です。たとえば「7月 1.5」は「毎年7月に平均1.5個接近する」という意味です。

地震の列について。月別表の地震だけ色を付けていません。10月がやや多いのは「過去の群発や大きな地震がたまたまその月に起きた」という107年分の歴史であって、季節性ではありません。年間にならすと約69.0回(7,379回÷107年)です。

監修:のぶやん(気象予報士)/最終更新:2026年8月1日

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